StompBox/Holiday for Java Ver.3.14 取扱説明書
はじめに――StompBox/Holiday for Javaについて
StompBox/Holiday for Javaを入手いただきありがとうございます。
StompBox/Holidayは指定年の日本の祝日を表示するユーティリティをJavaで作成したものです。シャープZaurus SL-C750/760/860(以下J2ME搭載Zaurus)用のパッケージも用意し、ソースも同梱しました。ごくささやかなユーティリティですがお役にたてば幸いです。
使用にあたっては「著作権、権利、免責事項、その他」をお読みください。
動作環境
本ソフトウェアは次の環境で動作の確認を行いました :
- Windows XP Professional(with Service Pack 3)
+ Sun Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition(以下JRE) 1.4.2_14,
Sun Java(TM) SE Runtime Environment 1.6.0_03
- シャープZaurus SL-C860
Zaurus SL-C860に搭載されているJava実行環境はJava 2 Platoform Micro Edition(以下J2ME) Connected Device Configuration, Foundation Profile and Personal Profile
とのことで、これはJRE 1.3.1準拠とされています。ですのでJRE 1.3.1以上が導入されていれば動作するものと思われます。特殊なことは行っていないのでそれ以前のJREでも動作するかもしれませんが、安心して動作させるためには最新のJREを事前に導入してください。
導入(install)と削除(uninstall)
配布パッケージには次のファイルが含まれています :
- SBHoliday.jar……一般的な実行ファイル
- sbholidayj2me_3.14_arm.ipk……J2ME搭載Zaurus用パッケージファイル
- sbhdayj.html……取扱説明書(このファイル)
- SBHoliday.ico……Windows用アイコンファイル
- sbhdayj_src.zip……ソースファイル(文字符号化方式はUTF-8です)
J2ME搭載Zaurusへの導入と削除
パッケージファイルsbholidayj2me_3.14_arm.ipkを通常の手順にしたがって導入してください。削除も同様です。
上記以外の環境への導入と削除
インストーラは付属しません。SBHoliday.jarを任意のディレクトリにコピーすれば導入は終わりです。Windows環境でショートカットを作成する際はお好みにより配布パッケージに含めてあるアイコンファイルをお使いください。
アンインストーラも付属しません。導入時にコピーしたファイルおよび独自に作成したショートカットやリンクを削除してください。
また本アプリケーションは次の設定ファイルをログインユーザーのホームディレクトリ(Windowsでは一般的にはC:\Documents and Settings\%ログインユーザー名%
、UNIXでは~/
)に作成します:
非常にちいさなファイルですが、気になる方は手作業で削除してください。
使いかた
J2ME搭載Zaurusに導入した場合は一般的なアプリケーションと同様アイコンを選択して起動してください。
それ以外の環境では通常の手順にしたがってSBHoliday.jarを実行してください。(Windows環境ならSBHoliday.jarをダブルクリックするだけで起動します)。
指定可能な引数は次のとおりです:
/Year:view year
- 対象とする年を指定します。指定しないと稼働環境で指定されている現在の年とみなします。
/Direct[:file path]
- 直接出力を指定します。file pathを指定したときはそのファイルに、省略したときは標準出力に出力します。
/AWT
- GUIツールキットとしてAWTを利用します。指定しないとSwingを利用します。J2ME搭載Zaurusでは常に指定されているとみなします。
/SwingFrame
- ウィンドウのタイトルバーや枠をOSではなくJavaが管理するようにします。GUIツールキットとしてAWTを利用しないときのみ有効です。
引数Direct
を指定したときは直接出力を行ってただちに終了します。指定されていないときはウィンドウを表示します。
ウィンドウによる表示
ウィンドウには指定された年の日本の祝日を一覧表示します。
表示している年はウィンドウ上部のコンボボックスに表示されています。このコンボボックスには前後十年の年をあらかじめ設定してあります。年の選択を変更するとその年の祝日を一覧表示します。
コンボボックスにない年の祝日を表示したいときは先頭の項目「指定...」を選択してください。年入力ダイアログボックスが表示されます。直接年を入力して「OK」を選択するとコンボボックスに入力年を追加してその年の祝日を一覧表示します。
表示中の内容は保存できます。ウィンドウ上部の「保存」ボタンを押して保存するディレクトリとファイル名を指定してください。保存するフォーマットは指定の拡張子によって定まります。対応は次のとおりです:
- .ics
- iCalendarフォーマット
- .vcs
- vCalendarフォーマット
- .howm
- howm予定定義フォーマット
- .qual.txt
- Qualendar祝日定義フォーマット
- その他
- テキストフォーマット
(「保存」ボタンはウィンドウのサイズによって見えないことがあります。そのときはウィンドウの幅を広げてください)
GUIツールキットとしてSwingを利用しているとき条件によって「表示」メニューが表示されます。「表示」メニューの名称を選択すると全体の見た目を切り替えられます。
直接出力
引数Direct
が指定されているときは指定年の祝日をコンソールまたはファイルに直接出力します。出力するフォーマットは、ファイルを指定したときはその拡張子に対応したフォーマット、指定せずにコンソールに出力するときはテキストフォーマットになります。
ファイル指定時そのファイルが存在するときは処理を中止します。上書きも追加も行いません。
制限・注意事項
- 年は9999年まで指定できますが一覧が有効なのは1873年から2099年までです。2100年以降は春分の日と秋分の日が正確ではありません。また1948年の祝日法制定以前のデータについては布告と施行の関係が不明のため正確さは保証しません。
- 保存時のテキストファイルの文字符号化方式は、iCalendarフォーマットのときはUTF-8に、それ以外のときは稼働環境の一般的な符号化方式になります。ただしJ2ME搭載ZaurusはすべてUTF-8になります。
- vCalendarフォーマットの検証はPalm Desktop 4.0.1 日本語版で行いました。iCalendarフォーマットの検証は具体的なソフトウェアでは行っていません。
- SwingFrame引数を指定したときは指定しないときより利用できる見た目の数が少なくなります。利用できる見た目がひとつしかないときは「表示」メニューを表示しません。
- SwingFrame引数指定時にウィンドウのタイトルバーが表示されないときは、いったん指定のない状態で起動後「表示」メニューでMetalを選択してから終了し再度指定して起動してください。
- J2ME搭載ZaurusでQualendar祝日定義フォーマットのファイルを保存する際、既存のQualendar祝日定義ファイルの上書きは既存の祝日定義がすべて失われてしまうため絶対に行わないでください。
- J2ME搭載Zaurusで実行中にビュースタイルとインプットスタイルを切り替えてもウィンドウのサイズは変化しないかもしれません。
著作権者
本ソフトウェアの著作権はD.B.C.が管理するものとします。
免責事項
- 著作権者は本ソフトウェアの使用により生じる結果に関して一切の責を負わないものとします。
- 著作権者は本ソフトウェアおよび関連ファイルに不備があっても修正や訂正、バージョンアップなどの義務を負わないものとします。これは修正や訂正、バージョンアップがいっさい行われないことを意味するものではありません。
権利
本ソフトウェアはフリーウェアです。再配布や転載にあたっては特に条件を定めません。連絡をいただければありがたく思います。
その他
精神的・肉体的、抽象的・具体的、その他あらゆるレベルを問わず他者に危害を加える、または危害を加えることを支援する目的で本ソフトウェアを使用することは禁じます。
連絡先
本ソフトウェアに関するご意見・ご要望・バグ報告などは電子私書箱contact.d.b.d@gmail.comまでお寄せください。今後の参考とさせていただきます。活用例などもお待ちしております。
個人の範囲を超えて利用される際にはご一報くださることを望みます。
最新情報はD.B.C Software Craft Studioをご参照ください。
また、D.B.C.は他にSturgeon's Trashcanで別の活動を公開しています。よろしければ、こちらもどうぞ。
謝辞
- 基本的な情報については『マイペディア 電子ブック版』(平凡社)と所功氏の『「国民の祝日」の由来がわかる小事典』(PHP新書)を参考にさせていただきました。
- 春分の日・秋分の日の計算式は http://www.top.or.jp/~cpop/syunbun.htm を参考にさせていただきました。
- 休日とされた皇室行事については「Gyousei.Net」(行政歴史研究会)の「休日の変遷」を参考にさせていただきました。
開発環境
StompBox/Holiday for Javaは次の環境で作成しました:
- ハードウェア
- Lenovo ThinkPad T61(CPU = Core2 Duo 2.4GHz, Memory = 3GByte)
- OS
- Microsoft Windows XP Professional(with Service Pack 3)
- 開発言語
- Java 2 SDK, Standard Edition 1.4.2_14(Sun Microsystems)
- 開発統合環境
- Eclipse 2.1.2(Eclipse Foudation)
- 最適化
- ProGuard 3.11(Eric Lafortune)
- アイコン作成
- IcoFX 1.5(Attila Kovrig)
- 文書作成
- xyzzy 0.2.2.235(亀井哲弥)
ZEditor 2.0.5(Satoshi)
履歴
- Ver.3.14 (2008-08-22)
-
- コンソール / ファイルへの直接出力機能を追加。
- 起動時の表示年を指定するコマンドライン引数
/Year
を追加。
- 保存フォーマットにhowm予定定義フォーマットおよびQualendar祝日定義フォーマットを追加。
- ウィンドウのタイトルバーや枠をOSではなくJavaが管理するよう指定するコマンドライン引数
/SwingFrame
を追加。
- J2ME搭載Zaurusで振替休日が正しく表示されない動作しないことがある現象の改善コードを追加(現象の確実な再現性が確認できなかったため修正されたかは不明)。
- その他内部処理の見直し。
- Ver.3.0 (2007-06-10)
-
- デフォルトのGUIツールキットをSwingに変更。
- 保存フォーマットにiCalendarフォーマットおよびvCalendarフォーマットを追加。
- Ver.2.2 Release 2(2006-04-27)
-
- 「国民の休日」を誤って判定することがある障害を修正。
- 一部祝日データの誤りを修正。
- Ver.2.2 (2005-11-25)
-
- 2007年からの祝日法改正に対応。
- 「国民の休日」に対応。
- 1945年以降の休日とされた皇室行事に対応。
- ウィンドウ位置およびサイズの保存機能を追加(Zaurusを除く)。
- その他内部処理の見直し。
- Ver.2.0 (2004-08-28)
-
- 所功『「国民の祝日」の由来がわかる小事典』(PHP新書)を参考に祝日の定義を見直し、振替休日が1974年以降となるよう修正。
- テキストファイルへの保存機能を追加。
- Ver.1.0 (2004-04-07)
- 公開。