toPS(to PosrScript)取り扱い説明書

tezuka@qrl.mei.co.jp / CXK03441@niftyserve.or.jp


目次

  1. プログラムについて
  2. インストール方法
  3. toPSオプション
  4. toPS.defファイル
  5. 著作権
  6. BUGS
  7. おまけ

1.プログラムについて

このプログラムは、日本語交じりのテキストファイルを整形して漢字 PostScriptに変換するフィルターです。漢字コードは、EUC,SJIS,JISに対応し ており、自動識別後、漢字PostScriptへと変換を行ないます。

また、toPSは主にプログラムソースリストの印刷を目的に作成されていますの で、C言語で記述されたソースリストの印刷などで威力を発揮します。現在は、 C言語他のいくつかの言語しか対応していませんが、定義ファイルの追加によ りいろいろな言語に対応することができます。

  1. EUC,JIS,SJIS自動識別
  2. C modeなどのソースリスト印刷重視設計
  3. 一行が長い場合の自動改行機能(ただし、制限あり)
  4. ^Lで自動改ページする
  5. フォントサイズ調整可能、また、フォントサイズに合わせて文字数と 行数が自動変化(フォントサイズはプリンタ側で微調整されます。)
  6. 上下のライン(headline)を印刷する/しないを選択できる
  7. 綴じ穴用のマージンがミリ単位で設定可能
  8. ^Hでbackspace & del & boldする。manual印刷で便利!
  9. モード(defファイル)毎にタブ幅を設定可能([4]を参照してください)。 配布時は、以下の用になっています。
    1. TEXT mode ... 設定なし
    2. C mode ... 設定なし
    3. C++ mode ... 設定なし
    4. Perl mode ... 設定なし
    5. Verilog-HDL mode ... 8
    6. ABEL-HDL mode ... 8
  10. 罫線がきちんと印刷される。

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2.インストール方法

インストール方法は、Configureを用いる場合と、手動で設定を行なう方法の 2つがあります。何らかの理由で、Configureができない場合は、手動で設定 を行なって下さい。

(1) Configureを利用する方法

コマンドラインから、
  %./Configure
を実行し、 質問に答えていきます。次にコンパイルを行なうために、
  %make
を実行し、無事に終了したら、
  %make install
を行なえばインストールは完了です。ためしに、
  %tops
と実行してみて下さい。

(2)手動によるインストール

makefile.orig と config.h.origをそれぞれ、Makefile, config.hにコピー します。
 %cp makefile.orig Makefile
 %cp config.h.orig config.h
Makefile の以下の定義を利用している環境にあわせエディットします。
BINDIR:
toPSをインストールするディレクトリ
LIBDIR
toPS用のPostScriptファイル、defファイルをインストールする ディレクトリ
TOPSLIB:
toPSが検索するライブラリ用ディレクトリ
以上を設定後、
    % make 
    % make install
を行なって下さい。BINDIRにtoPSとtopsというファイルができます。どちら も機能は同じです。ファイル名に大文字が含まれているのがいやな方はtopsを 使って下さい。ただ、ファイル名を見ただけでソフトの内容がわかるのはtoPS だと思います。 (topsはtoPSにリンクをはっているだけですので、toPSは消さ ないください.)
(注) make install の install -d xxxxxx でインストールが失敗した場合 は、ディレクトリ xxxxxx をmkdirで作成し、Makefile中の
  install -d $(LIBDIR)
を消去して再びmake installを行なって下さい。

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3.toPSオプション

コマンドライン上で"toPS -h"とすると、以下の様なメッセージが出力され ます。

表示例:(設定により一部実際と異なります。)

  % toPS -h 
  toPS ver X.XX XXXX/XX/XX
  Copyright (C) 1994  Tadanori Tezuka (tezuka@qrl.mei.co.jp)
  Usage:toPS [-4/8] [+t/-t] [+m/-m/+mm] [+p/-p] [+P/-P] [+n/-n] [+u/-u] [+L/-L]
	     [+B/-B] [+h/-h] [-M] [-f] [-F] [-T] [-D] 
	     [filename ..  / - (read from stdin) ]
  Options:
     -4/-8       set tab size 4 or 8      +m/-m       set/unset multi 
     +t/-t       set/unset title          +mm         insert blank page
     +p/-p       set/unset page no.       +P/-P       set/unset Pageno par file
     +n/-n       set/unset line no.       +u/-u       set/unset user name
     +L/-L       set/unset headlines      +B/-B       set/unset book mode
     -K(e|s|j)   force Kanjicode          -h/-H       print this help
     -#       number of copeis
     -M       set left margin  =  mm
     -f       set fontsize  =  point
     -F -T out page from  to 
     -D       set toPS.def, cuurent def is 
		   0 ... TEXT mode
		   1 ... C mode
		   2 ... C++ mode
		   3 ... Perl mode
		   4 ... Verilog-HDL mode
		   5 ... ABEL-HDL mode
  Current options:
      toPS -4 +t +m +p -P -n +u +L -B -#1 -M0 -f10 -D0
以下では、いくつかのコマンドのみ説明を行ないます。他のものについては 上のヘルプで大体わかると思います。

+mmオプションは、マルチカラム(一枚に2ページ)モードで、右側を空白ペー ジにするオプションです。書き込みを行なう場合などに利用して下さい。

-Kオプションは、オートの漢字判定が間違う場合に強制的に漢字コードを設定 するためのオプションです。このオプションで漢字コードを設定すると、強制的 に指定した漢字コードに設定されます。

-Mオプションは、レフトマージンを設定するもので、デフォルトの位置 からどれだけずらすかを±ミリメートルで指定します。マルチモードを設定し ている場合も用紙のレフトマージンの設定となります。

-fオプションは、フォントのサイズをポイント単位で変更するもので、 これを指定するとこれに合わせて行数と最大文字幅が決定します。例えば、 -f9の場合は最大文字数が110文字(110文字で自動改行)、1ページ行数が73行 になります。設定は、印刷時に出力されます。

-Dオプションは、toPS.defを利用して印刷を行なうことを指定するも ので、toPSはこの定義ファイルを参照してフォントの変更などを行ないます。 例えば、C modeで印刷を行なった場合、C言語の予約語がボルドやイタリック といった形で印刷されます。なお、-Dによる設定は、toPS.defファイルの に対応していますので、実際のヘルプにて各環境での設定を確認してくだ さい。

- オプションで、標準入力から入力を行う様にした場合、デフォルトでは タイトルはstdinとなりますが、- オプションの後にタイトル名を入力する と、設定したタイトルが印刷されます。

例) タイトルをTEST_TEXTにする。
      cat test | toPS - TEST_TEXT | lpr -Pps
また、これらのオプションは、環境変数(TOPSARG, TOPSLIB)によっても設定 を行なうことができます。
TOPSARG
toPSのオプションを設定する環境変数
TOPSLIB
toPS.psおよびtoPS.defの所在ディレクトリを設定する環境変数
例)
   % setenv TOPSARG -m +n -D1

   % setenv TOPSLIB /usr/local/lib/toPS:/home/lib/toPS

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4.toPS.defファイル

toPS.defファイルは、印刷時のフォントを設定するためのファイルです。ここ では、toPS.defファイルについて簡単に説明をします。

toPS.defで予約されている語は、以下の通りです。

#
モード名。toPS -h の時、または印刷字に参照します
.SEPARATOR
文字列を分割する場合のセパレータの指定。無指定の場合は、以下の文字 列がセパレータとして使用されます。
         !$%&()~=~|-^\@`[{;+:*]},<.>/?'"
.C-Comment
Cのコメント /* から */ をコメントとして認識させる
.TABWIDTH
タブ幅の設定。
※ defファイルにタブ幅を設定するとオプションでは切替えられなくなり ます。(^_^;
.BOLD
Courier-Boldフォント指定
.OBLIQUE
Courier-Qbliqueフォント指定
.BOLDOBLIQUE
Courier-BoldQbliqueフォント指定
これらの定義がされた後、フォント指定が変更されるまで有効
以上が予約語で、後はフォントを変更したい文字列を記述してゆきます。ただ し、スペースとタブは常にセパレータとして利用しますので、
   string1 string2
となった文字列のフォントを変更したい場合は、
   string1
   string2
と2つに分けて記述して下さい。

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5.著作権

日本では、完全な著作権の放棄というものができない様ですが、このプログ ラムは、一応 GNU GPL(General Public License)にしたがって配布を行ないた いと思います。

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6.BUGS

もし、バグ等を発見した場合は
tezuka@qrl.mei.co.jp
までメールにて御連絡下さい。また、たまに文字コードを認識できない場合が ありますが、これはバグではありません。

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7.おまけ

このドキュメントを読んでくれたかたありがとうございます。そんなあなたに ちょっといい機能を教えましょう。現在サポートを完全に行なってない機能な ので動作するかは自信がありませんが、モード設定の時、-D1とか数 字でするのでなく、 TEXT modeなら、-DTとか-DTEとかす れば選択してくれます。

でも、モード1に TEXT mode、モード2にTEX modeがある場合は、 -DTEXとするとTEXTモードになってしまうのが欠点です。また、 -DTEX modeとか、スペースの入った指定もできないです。でも、結構便利がい いから使ってみて下さい。

また、ヘルプに無いオプションとして、'-v'があります。これは、 プロポーショナル印刷を行なうためのもので、このオプションを設定すると行 間が文字サイズの30%程度になり見やすくなります。ただし、このオプション を設定すると'-f'のサイズ設定が行間の設定になります。例えば、' -v -f20'だと、行間を20ポイントに設定することになり実際の文字 は 20 x 70% = 14ptとなります。

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