ここでは、デジレレを始めてから、簡単な曲が弾けるようになるまでを解説します。サンプルを聞くにはリアルオーディオプレイヤーが必要です。 ○目次 第1章:とにかく音を出してみよう! 第2章:正しい持ち方と各部の名称 第3章:コードセットチェンジ 第4章:フレット 第5章:高等テクニック編 第1章:とにかく音を出してみよう! なにごとにも初めの一歩というものがあります。楽器も例外ではなく、たとえばギターなら弦をはじいてみること、ピアノなら適当なキーを押してみることです。 デジレレでの初めの一歩は、テンキーを押すことです。では、早速デジレレを立ち上げて、テンキーの「4」「5」「6」「+」を同時に押してみましょう。(→Cコード.rm) サンプルと同じような音はだせましたか?それがCコードです。 コードと言われてもピンとこない人のために、少し説明しましょう。 音楽には普通、まずメロディーがあり、そのメロディーを助けるためにハーモニー(和音=コード)とリズムがつきます。メロディーだけでは寂しいので、メロディーにあわせて和音やリズムを演奏し、雰囲気をだすわけです。そのとき、より雰囲気よく聞こえるように設定された規則をコードといい、この規則にさえしたがってさえいれば、どんな風に弾いてもそれなりに曲っぽく聞こえるようになっています。そのため、現在では、ほとんどの曲がこの規則に基づいて作られています。また、このコードの組み合わせをコード進行と言ったりもします。 それでは、適当に弾いて曲っぽく聞こえるかどうか試してみましょう。ここでは、先ほど鳴らしてみたCコード(456+)に加えて、D7コード(789+)を使います。 ます、テンキーの「7」「8」「9」「+」を同時に押してみてください。(→D7コード.rm)。 サンプルとおなじような音はだせましたか?それがD7コードです。 それでは先ほどのCコード(456+)を4回・D7コード(789+)を4回づつ交互に押してみてください。(→CD7.rm) どうです。なんとなく曲っぽく聞こえるでしょう?それもそのはず、これで既に曲として成立しているからです。これを基本に、コードの組み合わせを変えたり、リズムを変えたりすれば、殆どの曲の伴奏ができるようになります。 あなたは既に、デジレレを「弾ける」ようになりました。2章からは、より高度な曲を弾くためのテクニックを説明してゆきます。 *もし、ここまでで、音が鳴らなかったり、違う音が出てしまったりした人はマニュアルの「トラブルシューティング」の項目を見てください。 第2章:正しい持ち方と各部の名称 新機能の説明に入る前に、デジレレの正しい持ち方とウィンドウ各部の名称について説明します。 ○デジレレの正しい持ち方 デジレレは、テンキーのついたフルキーボードを使うことを前提に設計されています。「前提に設計」などというと一見難しそうですが、ようはフルキーボードを使うのが一番ラクだということです。まずは、写真を見てもらいましょう。 ![]() これが、もっとも一般的なデジレレの持ち方である「あぐらポジション」です。もちろん、これにとらわれず、椅子に座りながら弾いてもかまいませんし、胸の上にキーボードを置いて寝ながら弾いてもいいわけです。デジレレを弾くときは、リラックスできる姿勢が一番です。 ただし、右手の置き方には気をつけてください。写真を見てもらえばわかるように、右手の5本の指すべてがキーボードの上にでています。このあと説明するコードセット機能や音色変更・伴奏機能を使わないのならばいいのですが、これらの機能を使う時にはカーソルキーを多用します。ですので、右手の指、とくに親指がキーボードの上に出ていることが上達のためには重要になってきます。 ○ウィンドウ各部の説明 ここで簡単に、デジレレのウィンドウ各部の説明をしておきましょう。 ![]() ・コードセットインジケーター 現在どちらのコードセットに設定されているかを表示します。 ・コードネームインジケーター いま、何段目を押せば、どのコードがでるかを表示します。1段目が789+、2段目が456+、3段目が123Enterに対応しています。 ・トーンインジケーター どのキーを押せばどの音がでるかを表示します。3章で説明するコードセットチェンジや4章で説明するフレットにより変化します。 ・レコードパネル 録音・再生・Wave出力のための操作パネルです。 ![]() 第3章:コードセットチェンジ 正しい持ち方ができるようになったら、デジレレ2の新機能「コードセットチェンジ」を試してみましょう。 デジレレを起動したら、右カーソルキーを押してみてください。コードセットインジケーターがスタンダードからPOPに変化するはずです。右カーソルキーをもう一度押すとスタンダードに戻ります。 右カーソルキーをもう一度押し、コードセットインジケーターをPOPにあわせたら、テンキーの2段目(456+)をして見てください(→Gコード.rm) サンプルと同じような音が出ましたか?それがGコードです。 デジレレでは、初心者でも簡単に曲が弾けるようにテンキーにコードが割り振られています。しかし、同時に3つのコードしか割り振れないために、曲によってはひとつのコードセットでは対応できません。そこで、コードセットチェンジ機能によりコードの割り振りを切り替えることで対応しています。 では、コードセットチェンジ機能を使って簡単な曲を弾いてみましょう。 まず、スタンダードセットで2段目(456+)を押し、右カーソルキーでコードセットをチェンジしたら、また2段目(456+)を押し、再びコードセットチェンジしてから2段目を押します。(→お辞儀.rm) この音に聞き覚えはないでしょうか?そうです、よくお辞儀するときの伴奏に使われるドソドです。安定してある程度の速度で弾くには、右カーソルキーを親指で押すのがいいでしょう。余興にでも使ってください。 このように、コードセットチェンジ機能を使えば、比較的簡単な操作でいろいろな曲を弾けるようになります。また、デジレレ1ではほぼ不可能だったm7(マイナー7th)コードも一発でだせるようになり、より多くの曲に対応できるようになっています。次の章で説明するフレット機能と組みあわせればほとんどの曲に対応できるはずです。 第4章:フレット いよいよ、フレットの使い方です。コードセットチェンジに加えてフレットも使えるようになれば、あとは練習次第でほとんどの曲に対応できるはずです。 デジレレでは、ウクレレのフレットのかわりにキーボードのファンクションキーを使います。フレットには、コードを半音づつ高くしてゆく機能があります。つまり、ファンクションキーを押しながらテンキーを押すと、それぞれの音から、「F1」なら1度、「F2」なら2度高い音がでるということです。もちろんフレットがわりですから、「F5」と「F6」を押していた場合、数字の大きい方のキーが優先されます。 それでは早速フレットを使ってみましょう。ここでは、Cコード→Fコード→Gコード→Cコードというコード進行を、ファンクションキーとテンキーの2段目(456+)のみをつかって演奏する方法を説明します。 まず、Fコードの出し方です。FコードはCコードより5度高いコードですから、F5を押しながらテンキーの2段目(456+)を押せば出せることになります。(→Fコード.rm) そして、GコードはCコードより7度高いコードなので、F7を押しながらテンキーの2段目(456+)を押します。(→Gコード.rm) C・F・Gを組み合わせて弾くと、だいたいこんな感じになります。(→CFGC.rm) ここで気づいた人もいるかもしれませんが、フレットを使わずにコードセットチェンジで出したGコードとフレットのみを使ってだしたGコードは同じGコードでも表情が違います。試しに先ほどと同じコード進行をコードチェンジを使ったGコードを使って弾くと、こんな感じになります。(→CFGC2.rm)曲によって使いわけるといいでしょう。 さて、デジレレの基本はこれでひと通り説明し終わりました。あとは、それぞれに楽しんでください。5章以降の高等テクニック編に進むもコードだけをひくお気楽プレイに徹するもあなた次第です。それぞれのデジレレライフを満喫してください。 第5章:高等テクニック編 コード弾きだけではもの足りないという人のために、テクニックをいくつか紹介しましょう。 ○アルペジオ アルペジオとは、コードの構成音をバラバラにして弾く方法のことです。右手の動きだけで残響音の美しいメロディーを弾くことができ、非常に使いでのあるテクニックです。 では、サンプルを聞いてみてください。(→アルペジオ.rm) ここでは、G→Bm7→C→D7というコード進行でアルペジオを行っています。3回コードセットチェンジを行っていますが、右手の動きは、56+656+689+989+9の繰り返しです。楽譜(?)にすると以下のようになります。 (POP)56+656+689+989+9(スタンダード)56+656+689+989+9(POP)56+656+689+989+9(スタンダード)56+656+689+9+ ○ミュート デジレレには、上下のカーソルキーで音色を変える機能がありますが、この機能を使うとそれまで出ていた音が途切れます。この現象を利用したテクニックがミュート奏法です。 では、サンプルを聞いてみてください。(→ミュート.rm) ここでは、G→Bm7→G→Bm7というコード進行で、コードとコードの合間に上下のカーソルキーを素早く押しています。ここで、カーソルキーを1回しか押さないと音色が変わってしまうので注意しましょう。 ○レフトハンド奏法 80年代、ハードロックの世界ではギターの速弾が流行っていました。いろいろなテクニックが開発されましたが、そのなかに、勢いよくフレットを押さえると弦を弾かなくても音がでるというギターの性質を利用した"ライトハンド奏法"というテクニックがありました。これは、左手だけでなく、ほんらい弦を弾くために使う右手でもフレットを叩いて左手のみで音をだすのにくらべて2倍近いスピードで演奏するというものです。 デジレレで同じようなことをやろうとした場合、デジレレではいくらファンクションキーを叩いても音がでないので、左手でテンキーを叩くことになります。 では、サンプルを聞いてみてください。(→レフトハンド.rm) あんまり速くないですね。感じさえつかめてもらえれば良いです。 以上、高等テクニック編でした。 |