バッチ処理コマンド
バッチ処理系のコマンドは画面左下部にまとめられています。
Animation Copy
このコマンドは、階層構造が同じで違うオブジェクトで構成されたシーンの複数のアニメーションを別のオブジェクトで構成されたシーンを基準に作成します。
たとえば、やせた人が歩いたり座ったりするアニメーションが複数有り、そのあと同階層構造の太った人のホームポジションシーンを作成したとします。このホームシーンを元にやせた人の全アニメーションで太った人のシーンファイルを作成することが出来ます。
このコマンドは、コピー元のアニメーションの0フレーム目を基準にしてそこから動いた増分を、コピー先のシーンキーフレームに作成していきます。
たとえばやせた人の腕のHeading角が0フレーム:20度で30フレーム:50度 回転したとします。太った人の腕のホームポジション(0フレーム目)が40度だったとすると、30フレームにHeading角70度(40+30)のキーフレームが打たれます。

コピー元の0フレームが基準になるので、コピー先に基準になるホームポジションファイルも同様なポーズにしておけばかなり正確にコピーする事ができます(たとえばコピー元のやせた人の各アニメーションが立った状態から始まるのであれば、太った人のホームポジションも立った状態で作成しておきます)。
上記の作業を選択されたコピー元シーンファイル全てに対して行い、選択したディレクトリに同数の新規シーンファイルを保存します。
コピーするオブジェクトの対応は、LW3D上での読み込み順となります。対応する順番を合わせておいてください。SceneEditor ではドラッグする事で順番を変更することが出来ます。それと対象となるオブジェクトが全てペアレント関係にある必要があります。
モーフのターゲットオブジェクトは親子関係を付けずに最後に読み込んでおいてください。このコマンドでは親子関係が付いていないオブジェクトをモーフターゲットとして扱い、コピーしていきます。このとき、ファイル名の一部を変更してターゲットを変更することが出来ます(Old ID、NewIDにより)。
各設定の説明
- Target Home
コピー先の基準となるホームポジションシーンファイルを選択します。上記の例で太った人のホームポジションLWSファイルとなります。
- Output Path
新規に作成したシーンファイルを保存するフォルダを選択します。フォルダ内のどれか一つのファイルを選択してください。
- Source Animation Files
コピーしたいアニメーションが設定されているシーンファイルを選択します。→選択方法
- ReSizeRate
階層構造は同じだけど基本サイズが異なる場合、コピー元のモデルからリサイズしたい量を入力します。例えば太った人の歩幅がやせた人の歩幅の80%しか内場合などは「0.8」とします。
すると、移動量(X, Y, Zの値の変化)に対してこの値が適用されます。
必要の無いときは「1」を入力してください。
- Old ID・New ID
書き出しファイル名・モーフターゲットのファイルパス文字列に対して文字の置換を行います。上の例で言うとやせた人のアニメーションファイルに「YASE_」というIDを付けていたとします。新規作成するファイル名はこの部分を「FUTO_」に変更したいとき、「Old ID」に「YASE_」、「New ID」に「FUTO_」と入力します。
すると「YASE_SUWARU.lws」を太った人にコピーした「FUTO_SUWARU.lws」というファイルが出力先フォルダに作成されます。
モーフターゲットファイルも同様のIDを付けておくと、例えば「YASE_Arm1Bend.lwo」というターゲット名を「FUTO_Arm1Bend.lwo」というものに書き換えます。これは読み込むファイルの設定をするだけでオブジェクトが自動作成されるわけではありません。
未記入にしておくとこの処理は実行されません。
設定が終わったら「OK」を押して処理を実行してください。
Ninja Convert
このコマンドはSEGAの「ドリームキャスト」用にファイルをコンバートするためのMS-DOSバッチファイルを作成するものです。ドリームキャストの開発者以外は全く必要ありません。
このコマンドは選択されたシーンファイルを捜査してモーフの設定があるものはNinjaでいうシェイプファイル書き出しのオプション「-sh」を付けたコマンドを書き出します。
そのほか任意のオプションを付けることが出来ます。オプションについてはLightWaveコンバーターのマニュアルを参照してください。
各設定の説明
- Convert Files
コンバートを行いたいシーンファイルを全て選択します。→選択方法
- Output Path
コンバートされたNinjaフォーマットのファイルを書き出すフォルダを指定します。目的のフォルダ内のどれか一つのファイルを選択してください。
- Home File Option
LWSファイル名に「Home」が含まれるものは別途オプションを設定できます。
- Other File Option
LWSファイル名に「Home」が含まれないものはこのオプションが適用されます。
- Texture Path
コンバートの「-tp」オプションを使用したい場合、このチェックボックスをオンにしてそのフォルダを指定してください。
- Converter EXE Path
このコマンドで書き出すMS-DOSバッチファイルは、SEGA のツール「LwToNj.EXE」用のものです。このEXEの保存先を指定してください。この作業は1度行うと保存され次回から設定する必要はありません。
設定が終わったら「OK」を押して処理を実行してください。MS-DOSウインドウが開きバッチ処理が実行されます。
バッチファイルは SceneEditor と同階層のフォルダに保存されます。これは SceneEditor の終了後、削除されます。バッチ処理中は、SceneEditor を終了しないでください。
SEGA, Dreamcastは (株)セガ・エンタープライゼスの商標です。
SceneEditor マニュアル ─バッチ処理コマンド─