目次
1 インストール
2 WANI-BBSの起動
3 WANI-BBSの終了
4 グループ
5 会員の登録
6 掲示板とは
7 プールとは
8 終了
9 telnet/WWWアクセスの設定
10 サインアップ
WANI-BBSを使用してホストを開局するには、MS-DOSまたはWindowsについてある程度理解している人がいることが必要です。全くMS-DOSまたはWindowsがわからない人、以下の説明を読んでもどうすればいいのか分からない人はMS-DOSやWindowsを勉強してからもう一度挑戦してください。
WANI-BBSのファイル(FILES.TXT参照)が全て存在するディレクトリをカレントディレクトリにして、インストールするドライブ・ディレクトリを指定し、SETUP.BATを実行してください。指定ディレクトリに必要なディレクトリを作成し、必要なデータファイルをディレクトリの中に転送します。
例)setup c:\wani
c:\waniディレクトリ以下にWANI-BBSシステムを構築します。
このとき、c:\waniのディレクトリがなければ作成します。
WANI-BBSのエディタはバッファとしてファイルを利用しています。エディタのバッファ用のファイルを作成する場所は
環境変数 WANITMP もしくは TMP
で指定することができます。WANI-BBSは、まずWANITMP環境変数を探し、設定されていればそれを利用し、設定されていなければTMP環境変数を利用します。autoexec.batで設定するといいでしょう。
例) set wanitmp=c:\tmp
cドライブのTMPというディレクトリにエディタのバッファを作成します
注)何も指定しない場合はカレントドライブのルートディレクトリを利用します。
以上の操作が終了すれば、取り敢えず試験的にWANI-BBSに入ることができます。WANI-BBSシステムを構築したディレクトリに移動し、WANIBBSとタイプして起動させてください。(モデムはつながっていなくてもかまいません。)
しばらくディスクをアクセスしたあと、WANI-BBSの待機状態に入ります。ここでエラーを出力して止まってしまった場合は、リファレンスマニュアルのエラーの項を見てください。
キーボードからログインするには
リターンキー
を叩きます。すると画面が消去され、
login:
と表示されます。そこでrootと入力し、リターンキーを叩いてください。ここで入力した文字列はIDといい、会員の名前のことです。(IDは大文字・小文字の区別をしません。ROOTもrootも同じIDとみなされます)
次の行に
Password:
と表示されています。次はパスワードの入力です。パスワードとは会員の暗証番号のことです。最初、rootの会員のパスワードは SYSOP に設定されています。パスワードは大文字・小文字の区別をしますので、CAPSロックの状態に注意してSYSOPと入力してください。パスワードが他人に知られないようにするために入力したパスワードは画面に表示されません。SYSOPと全部打ったら、そのままリターンキーを叩いてください。パスワードが正しければ、画面がクリアされて何か文字が表示されるはずです。
パスワードが違います
と表示された場合はパスワード、もしくはIDの入力に失敗しています。前に戻って正しいIDとパスワードを入力して下さい。
ログインが正常に行なわれると、画面がかわり、数行の文章の後に
/>
と表示され、入力待ちの状態になります。
注)以下、単に「〜を入力する」と書いた場合は「〜」をタイプしてからリターンキーを叩く事を意味します。
ここで
?
と入力してみましょう。そこで使えるコマンドの一覧が表示されます。WANI-BBSではほとんどの場所で?の入力によるヘルプ機能が働くようにできています。コマンドが分からなくなったらとにかく?を入力するのが解決の早道です。
WANI-BBSは、誰もシステムに入っていない時しか終了させることができません。そのため、システムを終了させるためには、いくつかの手順を踏む必要があります。
誰もログインしていない状態なら、待機画面で
Q
を押します。すると、
EXIT? (exit: Y or CR)
と聞いてきますので、ここで
リターンキーもしくはYキー
を押すと終了します。このまま5秒間放っておくと元の状態に復帰します。これはESCキーを間違えて押してしまっても大丈夫なようにするための機能です。
会員がログインしているときにWANI-BBSを終了させるには、まず、現在入っている会員にシステムの終了を通知すると同時に、新しいログインを防止するために、シャットダウンコマンドを実行します。
シャットダウンを実行するために、まずシスオペでログインします。シャットダウンコマンドでは、何分後にシャットダウンするかを指定することができます。2分後にシャットダウンする場合は、shutdown 2と入力します。すると、
2分後にシステムをシングルユーザモードに移行しますか <Y/N>?
と聞いてきますので、yと答えてください。すると、数秒後に
** system message ** 1分後にシステムは終了します。BBSを抜けてください。
といったメッセージがログインしている全会員に表示されます。このようなメッセージは、shutdownコマンドを起動したときと、3分前、1分前にそれぞれ表示されます。
そして、2分経つと
** system message ** システムは終了します。回線は強制的に切断されます。
と表示され、shutdownを起動した人以外の会員は強制的にログアウトさせられます。そして、
シングルユーザモードになりました。マルチユーザモードにするにはシステムをリセットしてください。
と表示され、シングルユーザモードになったことを知らせます。
ここでoffとすれば、システムはシャットダウンモードになっていますので、いつでも終了することが可能です。この状態では、コンソールからのログインしかできません。また、この状態から通常のモードに戻すにはシステムを再起動するしか方法はありません。system.defのresetcmdがちゃんと設定してあれば、システムの再起動にresetコマンドを使うことができます。(デフォルトのresetコマンドでは、エラーレベル254で終了するだけです。通常はシステムは再起動しません。詳しくはBBSREF.HTMのresetcmdの項を参照してください。)
何等かの原因でWANI-BBSが終了しない場合(待機画面でエスケープキーを押してもベルがなるだけの場合)にはWANI-BBSを強制終了させることができます。強制終了の方法は、Qを3回連続して押してください。
ただし、この強制終了はファイルを書いている最中でもとにかく終了してしまいますので、非常に危険です。「リセットスイッチをいきなり押すよりはまし」程度に考えてください。
なお、強制終了をしなければならないような状況になるのは恐らくバグです。なるべく私に連絡してください。
WANI-BBSで会員の登録をする前には、グループを設定しなくてはいけません。ここでは例としてグループを三つ設定します。一つは、BBSの運営関係者用のグループ、一つはゲスト会員用グループ、一つは一般会員用グループです。WANI-BBSでは、このグループにより、掲示板に書き込みの許可を与えたりすることが可能です。
system groupと入力して下さい。すると、プロンプトが/system/group>に変わります。これはシステム管理コーナーのグループ情報に移動したことを意味します。そこでグループの追加コマンドとして
A
と入力します。すると、
Name :
と表示されます。これは追加されたグループの名称の入力を要求しているという意味です。ここではguestと入力します。
次は、
Header:
と表示されています。これは、このグループでIDを発行する場合のIDの頭の文字を指定します。通常自分のBBSの名称の略称を入れます。4文字までいれられます。このヘッダの後に4桁の数字がついてIDとなります。ここではWANIと入力します。
プロンプトは[Modify(guest)]に変わっています。これはグループの情報を変更する状態にいることを示しています。ここで?と入力すると利用方法が、lと入力するとグループの情報の一覧が表示されます。ゲスト会員のレベルは0にしておくのが好ましいので、Vと入力し、
leVel:
に対して0と入力します。
とりあえずここでguestを登録します。Wと入力してください。またディスクをアクセスした後にプロンプトが/system/group>に戻ります。
このようにして、staffのグループも登録しますが、staffのグループの場合はレベルを9にし、現在のIDであるrootをグループに登録します。Aでグループを作成し、Name:に対してstaffと入れ、Header:にWANIと入れます。Vでレベルを9に、Aと入力しuser:に対して、rootと入力します。これでrootがstaffグループに追加されました。Mと入力するとrootが表示されます。これもWで終了します。
次に、userグループを登録します。例えば一般会員のIDはWANI1001から登録していくことにすると、Name:に対してuser、Header:に対してWANIと設定したあと、レベルをVで1に設定します。そして、このグループについてはnextも設定します。Xと入力し、neXt:に対して1001と入力します。そしてWで一般会員のグループの設定は終了です。
Lと入力してください。guest、staff、userが表示されています。
system userと入力して下さい。すると、プロンプトが/system/user>に変わります。これはシステム管理コーナーの会員情報に移動したことを意味します。そこで会員の追加コマンドとして
A guest
と入力します。ディスクをアクセスしたあと、
ID:WANI0000
Password:???????? (PW:のあとの文字は不定です)
と表示されます。これは、追加された会員のIDとパスワードを示しています。ここで、
Name :
と表示されています。これは追加された会員のニックネームの入力を要求しているという意味です。ここではGUEST USERと入力します。
するとプロンプトは[Modify(WANI0000)]に変わっています。これは会員の情報を変更する状態にいることを示しています。パスワードを無しに設定します。Zと入力すると現在のパスワードを消去するか聞いてくるので Y と入力してください。引き続き新しいパスワードを発行するか聞いてくるので今度は N と答えてください。
これでWANI0000を登録します。Wと入力してください。プロンプトが/system/user>に戻ります。これでゲスト会員の登録は完了です。Lと入力してください。rootの次にWANI0000が表示されています。
注)会員の登録は基本的にこのように行なっていきますが、通常の会員の登録には、A userもしくはAのみを使用します。すると自動的にWANI1001からWANI1002、WANI1003と順番にIDを設定してくれるため、手間が省けます。
BBSがBulletin Board Systemの略であることからも分かるように、BBSシステムの中核となるのは掲示板です。ここにそれぞれの会員が読み書きをしてコミュニケーションをはかります。WANI-BBSでの掲示板の最大数は99となっています。
では、実際にfreeの掲示板を設定してみましょう。BOARDと入力してください。するとプロンプトが /board> に変わります。そこでAと入力してください。すると
adding board <Y/N>?
と聞いてきます。これに対してYと入力してください。今度は
MNOTES <Y/N>?
と聞いてきます。これは、追加する掲示板は普通の連続した掲示板にするか、話題ごとにノートを作成できるマルチノーツにするかを聞いています。ここでは、Yと入力します。ディスクをアクセスしたあと
Name:
と表示されます。ここで掲示板の名前であるfreeを入力します。
すると、次に
Title:
と表示され、掲示板のタイトルの入力を要求してきます。ここでは「フリー掲示板」と入力します。名前とタイトルの違いは、名前はその掲示板を選択するのに使われるのに対し、タイトルは単に表示されるだけであるということです。
次は
Directory:
と、掲示板のデータを格納するディレクトリ名を聞いてきます。ディレクトリ名はfree.bdにしましょう。free.bdと入力します。このfree.bdというディレクトリはまだディスクにありませんから、
Make new directory <Y/N>?
と、ディレクトリを作成していいのかどうか尋ねてきます。Yと入力してください。正常にディレクトリが作成されれば
Succeeded making directory.
と表示されます。失敗するとCan't make directoryと表示され、またDirectory:と表示されるので、もう一度正しくディレクトリ名を入力してください。また、すでにfree.bdというディレクトリがディスクにあった場合はディレクトリ名を入力するとすぐにSucceeded changing directoryと表示してディレクトリの指定は終了します。
ディレクトリの設定が終了すると、次はアクセスレベルの設定です。
0:Hidden 1:List only 2:Read 3:Write 4:Make Note Guest :
と表示されます。Guest会員(レベルが0の会員)に与える許可を設定します。0だと掲示板の存在すらわかりません。1は掲示板があることだけはわかります。2は掲示板の内容を読むことができます。3は掲示板に書き込むこともできます。4では、ノートを作成することができます(マルチノーツの掲示板のみ)。同様にLevel1〜8も設定します。(SYSOP(レベル9)の設定はできません)
これで最小限の設定は終了しました。Wと入力してください。すると、プロンプトが/board>に戻ります。Lと入力してください。フリー掲示板が表示されています。
プールとは会員がプログラムやデータを登録し、他の会員に利用してもらうための場所です。一般的には、機種別、OS別、データの種類別にプールを作成します。WANI-BBSで作成できるプールの数の最大は50個です。ここでは例として音楽データ用のプールを作成します。
プールの設定も掲示板と同じように設定することが出来ます。
まず、POOLと入力してください。すると、プロンプトがpool>に変わります。そこでAと入力してください。
Adding pool <Y/N>?
にYと入力するとディスクをアクセスし、
Name:
と表示されます。名前はmusicとしましょう。musicと入力します。
すると、次に
Title:
と表示されます。ここでは「音楽データ」と入力します。
次は
Directory:
と、プールのデータを格納するディレクトリ名を聞いてきます。music.libと入力します。このmusic.libというディレクトリはまだディスクにありませんから、
Make new directory <Y/N>?
と、ディレクトリを作成していいのかどうか尋ねてきます。Yと入力してください。正常にディレクトリが作成されればf
Succeeded making directory.
と表示されます。失敗するとCan't make directoryと表示され、またdirectory:と表示されるので、もう一度正しくディレクトリ名を入力してください。また、すでにmusic.libというディレクトリがディスクにあった場合はディレクトリ名を入力するとすぐに
Succeeded changing directory
と表示してディレクトリの指定は終了します。
これで最小限の設定は終了しました。Wと入力してください。すると、またディスクをアクセスしてプロンプトが/pool>に戻ります。Lと入力してください。musicのプールが表示されます。
各種の設定が終了したので、一旦BBSから抜けます。
OFF
と入力してください。待機状態に復帰します。
WANI-BBSでは、telnetとhttp(WWW)によるアクセスを行なうことが可能です。手っ取り早くこの設定をするには、以下のようにします。
WWWディレクトリに普通にページを置くことで簡易WWWサーバとしても機能します。BBS以外のディレクトリをいくら作ってもかまいません。
WANI-BBSでオンラインサインアップができるようにするには以下のようにします。