SGmailを動かすには、~/.sgmailrcファイルを利用環境に合わせて適切に設定する必要があります。.sgmailrcは、SGmailの動作を指示する重要なファイルです。このファイルがうまく設定されていないと、SGmailが動かない、変な動作をする、と言ったことになりかねませんので、注意して設定してください。
導入方法の最後の部分で、
サンプルの.sgmailrcのファイルをホームディレクトリにコピーしていますので、それを変更します。
.sgmailrcは、プログラムコードに似た文法構造を持っています。各行は、
<name>:<space><parameter> <name><space>{...}の構造になっています。
トップレベルに記述したパラメータ(language:等)は、
グローバルパラメータと呼び、SGmailの動作のうち、
全体の動作にかかわるものです。
グローバルパラメータとその意味を次に示します。
名前 | 選択支 | 初期値 |
---|---|---|
language | "ja"|"us" | "ja" |
SGmailをどの言語で使用するかを指定します。 | ||
encoding | "euc"|"asc"|"sjs" | "euc" |
SGmailの内部文字コードを指定します。Unix系の場合は、"euc"または"asc"、
Windowsの場合は、"sjs"になります。 | ||
timezone | 任意 | "+0900" |
タイムゾーンを設定します。日本在住の場合は、"+0900"です。 | ||
gui | "gtk"|"tk" | "tk" |
SGmailをGtk/TkどちらのGUIで使うかを指定します。コマンドラインオプションの --gtk,--tkでオーバーライドできます。 | ||
style | "large"|"small"|"tiny" | "large" |
SGmailの3種類の表示モードのうち、どれを使うかを指定します。 | ||
image | 任意 | "netscape" |
添付ファイルに、gif,png,jpeg等の画像が添付されていた場合に、それを表示するた めのビューアを指定します。 | ||
html | 任意 | "netscape" |
添付ファイルがHTMLファイルのとき、表示するビューアを指定します。 | ||
lpr | 任意 | "lpr" |
印刷でコマンドです。"|"で複数のコマンドをpipeできます。 | ||
editor | 任意 | "self" |
メール編集用のエディタを指定します。"self"を指定すると内部エディタを使います 。 | ||
begin | 任意 | "--8<--begin--8<--\n\n" |
メールを転送するとき、転送テキストの最初に挿入する文字列です。 | ||
end | 任意 | "\n-->8--end-->8--\n" |
メール転送の最期に挿入する文字列です。 | ||
sort | "msgid"|"date"|"from" | "msgid" |
サブジェクト一覧のソート方法です。"msgid"はメッセージIDによるツリー表示、 "date"は日付順、"from"は送信者順です。 | ||
reply | 任意 | "> " |
メールの返信時に行頭に挿入する引用記号です。 | ||
mlcollapse | true|false | true |
Subject内のメーリングリスト名やメッセージ番号を表示する/しないを指示します 。 | ||
width | 任意 | 72 |
メールの一行の最大文字数指定します。内蔵エディタでは、リターンキーが押された ときこの文字数で行の整形を行います。 | ||
theme | 任意 | "" |
Gtkモードのとき、デフォルト以外のthemeを使用したいときにthemeファイルへの pathを設定します。 |
server { ... } 内のパラメータはサーバパラメータと呼びます。
{ ... }内には、次の構造でパラメータを記述しなければなりません。
<任意の名前> { imap { mode: ["imap","pop","apop","local"] # imap,pop or apop server: "localhost" # imap server FQDN port: 143 # IMAP server port tunnel: 0 # Tunnel port user: "" # user-id passwd: "" # password path: "" # mailbox ever: [false,true] # ever login mode biff: 0 # biff check seconds keep: [true,false] # keep messages in POP } smtp { server: "localhost" # smtp server FQDN domain: "" # domain name port: 25 # smtp port from: "" # from address bcc: "" # bcc address } } |
各パラメータの意味はつぎの通りです。
名前 | 選択支 | 初期値 |
---|---|---|
imap/mode | "imap"|"pop"|"apop"|"local" | "imap" |
動作モードです。"imap"でimapモード、"pop3","apop"でPOP3を使った IMAPエミュレーションモードになります。"local"は"pop"とほとんど同じですが、 INBOXを選択しても何もしない、ローカルフォルダです。 | ||
imap/server | 任意 | "localhost" |
IMAPサーバまたはPOP3サーバのFQDNです。 | ||
imap/port | 任意 | 143 |
IMAPサーバまたはPOP3サーバのポート番号です。 | ||
imap/user | 任意 | "" |
IMAP、POP3のユーザIDです。 | ||
imap/passwd | 任意 | "" |
IMAP、POP3のパスワードです。 ""にしておくとパスワードダイアログを開きます。 | ||
imap/path | 任意 | "mbox" |
IMAPのメールボックスのディレクトリです。 uw-imapサーバを使用したとき、 ホームディレクトリが全て見えてしまうため、 ここで指定したディレクトリを作っておくと、 このディレクトリ内にメールボックスを作ります。 | ||
imap/ever | true|false | false |
IMAPの常時接続モードを使うとき、trueにします。 falseの時は必要なときだけIMAPサーバにloginします。 | ||
imap/biff | 数値 | 0 |
BIFFチェック間隔(秒)です。0の場合にはbiff動作は行いません。 | ||
imap/keep | true|false | true |
POP3で受信したメールを削除しないモードです。 | ||
smtp/server | 任意 | "localhost" |
smtpサーバのFQDNです。 | ||
smtp/domain | 任意 | "" |
SMTPのHELOで使うドメイン or FQDNです。 | ||
smtp/port | 任意 | 25 |
smtpサーバのポート番号です。 | ||
smtp/from | 任意 | "" |
Fromアドレスです。 address (name) name <address> の書き方ができます。 |
||
smtp/bcc | 任意 | "" |
自分自身のBccアドレスです。 送信したメールはこのアドレスにBccします。 |