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説明を簡単にするために
Figure: 3のように
四角形を構成する格子点の座標を
(x1,y1), (x2,y2), (x3,y3), (x4,y4) とし,
格子点における関数値をそれぞれ z1, z2, z3, z4 とする.
格子内のある点 (x0,y0) を考え
z1, z2, z3, z4 を関数 z=f(x,y) の (x0,y0)のまわりの展開の形で表すと次のようになる.
z1 |
= |
 |
(1) |
z2 |
= |
 |
(2) |
z3 |
= |
 |
(3) |
z4 |
= |
 |
(4) |
ここで
は (x0,y0) から各格子点までの距離程度の大きさを示し,
たかだか格子間隔程度である. (x0,y0) として4つの格子点の座標の平均値
x0 |
= |
 |
(5) |
y0 |
= |
 |
(6) |
を代入して, 上式の辺々足し合わせると,1次の項がすべて消去されて
 |
(7) |
となる.
Figure 3:
四角形格子の分割
 |
さて曲面 z=f(x,y) の近似方法であるが,
式(5),(6) の (x0,y0) を用いて,
Figure: 3のように, 四角形の領域を4個の三角形の領域に分割する.
そして, 式(7)の右辺第1項をとった z0 用いて,
それぞれの部分領域の z=f(x,y) を平面で近似することにする.
座標
(x0,y0,z0),
(x1,y1,z1),
(x2,y2,z2)
の3点のつくる三角領域(Figure: 3の(1))を考えると,
1階の偏微分係数は(1),(2)を連立して解いて,
となる.
平面近似は関数 z=f(x,y) を (x0,y0) のまわりで展開した
 |
(10) |
を最右辺の1次の項で打ち切ったものに対応し,
z0 および
,
としてそれぞれ (7) および
(8),(9) を代入して近似式が完成する.
これらの係数も考慮したトータルの打ち切り誤差も
となる.
他の3つの三角形領域に対しても同様の平面近似を行う.
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Amane TANAKA
2000-04-23