Script Editor

Script Editor とは?
Script Editor は音声とテキストをマッチさせて、リスニングトレーニングを行うプログラムです。単体でも使用できますが、Script Cutterと組み合わせることによって、学習効果を飛躍的に高めることが可能です。詳しくは、サポートウェブサイトで。

Script Editor が目指すもの
英語の映画やドラマを見ることで、英語のリスニング力を高めようと挑戦された方は多いと思います。アメリカの映画などは、ビデオの形で容易に手に入るものの、これをうまく使おうとすると大変な努力が必要です。同じ場面を聞き返したいと思っても、ビデオデッキの巻き戻しボタンを押して、再生ボタンを押して・・・と厄介ですね。私はこれをなんとか楽にできないものかとずっと考えていました。

Script Editor を使えば、スクリプトテキストとタイミング情報の生成を同時に行えます。そして、それを使ってリスニング練習を行うことができます。例えば、30分の音声の入ったサウンドファイルや CD があると考えましょう。それに、テキストとタイミング情報をかぶせることで、任意の場所に自由に跳んで音声を再生することができます。事前にタイミング情報を登録することで、好きなセリフを瞬時に呼び出すことができるのです!また聞き取り練習をしたいセリフを登録して、リスニングテストを行うこともできます。

字幕表示のクローズドキャプション(Closed Caption, CC)システムを利用して、スクリプトとタイミング情報を一挙に取得することも可能です。

ATI All-In-Wonder Pro という TV チューナ付きビデオカードと Script Cutter を使うことにより、CC のスクリプトと音声を同時に記録することができます。

必要条件
Windows 95 または 98。サウンドカード。Script Editor を実行するのに、ATI All-In-Wonder Pro は必要ありません。

ライセンス・免責
著作権は酒井 英禎が有します。このプログラムは GPL (Gnu Public License) に従います。 GPL に従うかぎり、このプログラムの実行ファイル・ソースファイルを自由に配布・改変してもかまいませんが、各人の責任で使用してください。このプログラムの使用によってユーザに発生したいかなる損失に対しても、作者は責任を負いません。

インストール方法
scrptedt_setup21.zip を解凍して、内容ファイルを適当なフォルダに入れてください。Setup.exe というファイルがありますから、これをダブルクリックしてインストーラを起動します。あとはインストーラの指示に従えばインストール完了です。

使い方
■はじめに

音声データ(*.wav または *.mp3)とスクリプトファイル(*.txt)を用意して、同じディレクトリに置きます。scrpedt.exe を起動し、メニューから [File] - [Open] として、ファイルダイアログを開き、*.wav(*.mp3) か *.txt のいずれかのファイルを指定して、開きます。すると、リストビューにライン(line、セリフ)が表示されます。好きなラインをダブルクリックしてください。対応する音声が聞こえます。

Version 2.0 からは、それに加えて CD にも対応しました。CD を一つのサウンドファイルのように扱います。まず CD をコンピュータにセットします。スクリプトファイルに対応する音声ファイルが見つからない場合は、CD を探しに行きます。見つかったら、"A CD is detected. Will you use it as a sound source?" と聞いてきますので、「はい」を押します。

(「30音でマスターする英会話」でおなじみの UDA さんのご厚意により、近著「30音英語革命」付属 CD のスクリプト(30sound_revolution.txt, Part I のみ)を付属します。お気に入りの英文に自由に飛び、何度でも繰り返し聞くことができます。マイクがあれば、あなたの声を録音することも可能です。英語力をアップさせるためには、お手本となる英文を何度も聞きそっくり真似をすることが大切ですが、この「30 音英語革命」と Script Editor ver. 2.1 によって、いままでよりずっとラクに効果的に楽しく練習できます。会話力アップは間違いなし!スクリプトファイルに関する質問は UDA さんではなく、私のところまでお願いします。間違い等あれば指摘してください)

■リスニングテスト

チェックマークを付けたラインに対して、リスニングテストを行うことができます。メニューから [Test] - [Listening Test] と選択します。[Replay] ボタンで繰り返しそのラインを聞いて、そのテキストを推測して、[Answer Sheet] に記入します。[See Answer] ボタンで、答えを見ることができます。[Answer Sheet] の内容は自動的にラインの Note フィールドに転記されます。[Synchronize] ボタンで、リストビューでの対応する行に移動することができます。リスニングテストが終わったら、必要に応じて [Refresh] ラベルをクリックしましょう。リスニングテスト中にラインに対して行った修正はリストビューに自動的に反映されないからです。くわしくは、これを参考にしてください。

■スタンピング

既存のスクリプトファイルに対して、タイミング情報を生成することをスタンピングと呼びます。まずは、1行に1セリフずつ書き込んだテキストファイルを用意します。例えば、こんな感じです。
YEAH, DON'T GET ME STARTED ON THAT.
I WAS NOT FLIRTING.
AND ON YOUR ANNIVERSARY-- FOR SHAME.
これをメニューの [File] - [Open] から開き、このスクリプトファイルを指定します。すべての行の End Time と Start Time が仮に 99999.0 で表示されると思います。次にタブの Stamping をクリックします。[Start At] にスタンピングを開始する時刻を入れます。(例えば、先頭から 100 秒のところから開始するときには、100 と入力します)あとは [Start], [End & Start], [End] を押しながら、タイミング情報を入力していきます。下の「タブ/Stamping」の節も参考にしてください。実際にやってみると理解が早いです。

■タブ
Details
各ラインの開始時刻(Start Time)、終了時刻(End Time)、テキストが表示されます。時刻は秒単位です。
[Add New], [Edit], [Delete] ボタン
新しいラインの追加・編集・削除を行えます。
[S Play] ボタン
"Short Play" です。現在のラインの後ろから 0.5 秒の部分を再生します。(スクリプトと音声ファイルの突き合わせに便利です)
[Align] ボタン
開始時刻(Start Time)を直前の終了時刻(End Time)にそろえます。
[Next] ボタン
次のラインに移動します。
[Record/Stop] ボタン
シャドーイングのために自分の声を録音することができます。マイクが必要です。
[Listen] ボタン
録音した声を聞くことができます。
Find
Text に指定した部分文字列を含むラインを表示させることができます。Start Time と End Time はまだ実装されていません。元に戻すときには、ウィンドウ右上の [Show All] ラベルをクリックしてください。
Adjusting
選択されたラインに対して、Start Time と End Time の指定した分だけ前または後ろにずらすことができます。音声ファイルとスクリプトファイルのおおざっぱな突き合わせをするときに便利です。
Stamping
選択されたラインに対して、音を聞きながら、Start Time と End Time の指定(スタンピング)していくことができます。
[Start At] フィールド
スタンピングを開始する時刻を指定します
[Start] ボタン
現在の時刻を選択されたラインの Start Time に指定します。
[End & Start] ボタン
現在の時刻を選択されたラインの End Time と次のラインの Start TIme に指定します。次のラインに移ります。
[End] ボタン
現在の時刻を選択されたラインの End Time に指定して、次のラインに移ります。
[Begin] ボタン
スタンピングを開始します。音が聞こえてきますので、[Start], [Start & End], [End] の各ボタンを適宜使い分けてタイミング情報入力していきます。
■メニュー

File
[Open]
音声ファイル(*.wav または *.mp3)とスクリプトファイル(*.txt)を開きます。音声ファイルとスクリプトファイルの名前は拡張子を除いて同じでなければなりません。ダイアログが現れますので、音声ファイルかスクリプトファイルのいずれかを指定します。
[Info]
現在のスクリプトの情報を表示します。lines.count はライン数の合計、total time はラインの再生時間の合計です。
[Exit]
Script Editor を終了します。
Edit
[Select All]
リストビューですべてのラインを選択します。
[Check Selected Lines]
選択されたラインをすべてチェックします。
[Uncheck Selected Lines]
選択されたラインをすべてチェック解除します。
[Options...]
デフォルトのデータディレクトリ(音声ファイルとスクリプトファイルの置き場所)を指定することができます。
Play
[Play Line]
現在の行を再生します。
[Auto Play]
選択されたラインから、連続自動再生を開始します。聞き取れないラインにチェックマークを付けるときに便利です。オートプレイを停止するには、[Play - Stop Auto Play] をクリックします。
[Hide Text]
テキストを消したり表示させたりします。
Test
[Listening Test...]
リスニングテストを実行します。
Help
[Contents]
このページを表示します。
[About Script Editor...]
バージョン情報を表示します。
■ラベル
Show All
すべてのラインが表示されるようにします。
Refresh
最新の情報に基づいてリストビューを更新します。
スクリプトファイル(パソコンビギナは飛ばしてもかまいません)
スクリプトファイル(*.txt) は普通のテキストファイルで、中身は次のようになっています。
(Version 2.0 から、ファイル構成が変更になりました。第2カラムと第3カラムの位置が交換されたことに注意してください)

1829 2029 YEAH, DON'T GET ME STARTED ON THAT. 0 start on\(人)をいじめる
2160 2270 I WAS NOT FLIRTING. 0
2270 2520 AND ON YOUR ANNIVERSARY-- FOR SHAME. 0

各カラムはタブ区切りで、構成は次の通りです。
カラム位置説明
1開始時刻(1/100秒単位)
2終了時刻(1/100秒単位)
3テキスト
4チェックの有無(0 なし 1 あり)(optional)
5ノート。"\" は改行を意味する (optional)
このように単純な形式ですので、Microsoft Excel に読み込んで編集したりすることも簡単にできるかと思います。

更新履歴
2000/10/21
- Version 2.1 リリース
(変更点)
スタンプ機能(音を聞きながら、タイミング情報を生成)の追加
シャドーイングのための音声録音ボタンの追加
Version 2.0 スクリプトファイルへの対応
Play ボタンの代わりに S Play (short play) ボタンを導入
その他、細かい改善点
2000/9/25
- Version 1.2 リリース
(変更点)
時刻の表示を 1/100 秒単位から秒単位に変更。
リスニングテストの改善
(AnswerSheet -> Note 自動転記・Synchronize ボタン追加)
その他、細かい改善点
2000/9/8
- Version 1.1 リリース
(変更点)
各ラインに説明文をつけられるようにした。
テキストを見るか見ないか選択できるようにした。
2000/7/17
- Version 1.0 リリース

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お便りください!いっしょに英語力を増強するソフトをつくっていきましょう!
酒井英禎 (sake@istar.ca)



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