あなたオリジナルの時報用DLLの作り方 このDLLは3種類のリソースだけでできています。 それらは13個の WAVE ファイルと、文字列リソースとバージョンリソースからなっています。 WAVE ファイル ID 数値 ファイル名 内容例 WAVE0 101 Zero.wav 午前0時です WAVE1 102 One.wav 1時です WAVE2 103 Two.wav 2時です WAVE3 104 Three.wav 3時です WAVE4 105 Four.wav 4時です WAVE5 106 Five.wav 5時です WAVE6 107 Six.wav 6時です WAVE7 108 Seven.wav 7時です WAVE8 109 Eight.wav 8時です WAVE9 110 Nine.wav 9時です WAVE10 111 Ten.wav 10時です WAVE11 112 Eleven.wav 11時です WAVE12 113 Twelve.wav 12時です 文字列 ID 数値 文字列 IDS_APP_DLLNAME 100 "VoiceHourChime for TWCT" IDS_DLL_NAME 101 "MyVoice.dll" IDS_VOICE_NAME 102 "私の声,My Voice" バージョン情報 ・・・ WAVE リソースでは数値とサウンドを一致させます。たとえば 104は 「3時だよ」とか、108は 「7時です」とか・・・ 101は特別に「午前」を入れて1日二回ある12時のうち真夜中のほうを区別しただけです。さらに「アラーム設定ダイアログ」で試聴するときに利用しています。 文字列の IDS_APP_DLLNAME は半角大文字小文字を区別して「VoiceHourChime for TWCT」このとおりに入力します。スペースは半角です。この文字列を見て時報DLLと認識します。 IDS_DLL_NAME はこの時報DLLのファイル名です。大文字小文字は区別しません。 IDS_VOICE_NAME は「アラーム設定ダイアログ」で使用する時報名になります。日本語と英語表示用にそれぞれ入力し半角','(カンマ)で区切ります。 バージョン情報は使用しません。任意に書き込んでください。 作成例 以下に Visual C++ 6.0 を使用した作成例をあげます。 [準備]   はじめに13種類の WAVE ファイルを作成しておきます。 [プロジェクト新規作成]   プロジェクトはWin32 Dynamic-Link Library を選択し、MyVoiceの名前で「OK」を押します。作成するDLLの種類は「空のDLLプロジェクト」を選びます。さらに確認の「OK」を押します。 [ビルド アクティブな構成の設定]   ビルドメニューからアクティブな構成の設定を選択し、Release バージョンを選びます。 [プロジェクト設定]   プロジェクトメニューから設定を選択してリンクの設定をします。   「リンク」タブからオブジェクト/ライブラリーモジュールはすべて削除します。ライブラリは使用しません。プロジェクトオプションの最後に半角で「/NOENTRY」を追加してOKを押します。 [リソースの挿入]   挿入メニューからリソースを選択し、String Table を新規作成します。空欄を選択してマウスの右ボタンから「ストリングの新規作成」を選びます。通常はID欄に「IDS_STRING1」と表示されますが「IDS_APP_DLLNAME=100」に訂正します。キャプションは半角アルファベットで「VoiceHourChime for TWCT」と入力します。大文字小文字は区別します。スペースも半角で "for" の前後に入れます。そしてエンターキーを押します。   続いて、この DLL のファイル名は自動的に「MyVoice.dll」となっていますので「IDS_DLL_NAME=101」と「MyVoice.dll」を入力します。   最後に、「IDS_VOICE_NAME=102」と「私の声,My Voice」と入力します。   次のリソースとしてバージョンを挿入します。内容は適当に編集します。   このようにして作成したリソーススクリプトは「MyVoice.rc」と名前を付けて保存します。そして「プロジェクトメニューの「プロジェクトへ追加」のサブメニューから「ファイルを選択」を選び、保存したファイルをプロジェクトに加えます。   こうすると、ワークスペースにリソースが表示されるようになります。 [WAVE ファイルの挿入]   あらかじめ作成しておいた WAVE ファイル13個をプロジェクトディレクトリの下に「resサブディレクトリ」を作成してコピーしておきます。   ワークスペースで「Resource View」を開き、ツリービューの上でマウスの右クリックで「インポート」を選択します。リソースのインポートダイアログが開いたらファイルの種類は Wav ファイルを選択し WAVE ファイルを見られるようにしておきます。"Zero.wav" ファイルを選択してOKします。ワークスペースに IDR_WAVE1 が表示されるようになったら、プロパティを表示させてID欄に「IDR_WAVE1」と表示があれば「IDR_WAVE0=101」と訂正します。続いて、「One.wav」をインポートし、同じように「IDR_WAVE1=102」と訂正します。これを「Twelve.wav」の「IDR_WAVE12=113」まで続けて終了です。 [ビルド]   ビルドボタンを押してエラーが出なければこれで完成です。 これを「海外都市の時刻」のディレクトリにコピーすれば即使えるようになります。ただし「海外都市の時刻」は終了しておきます。