AScal - Application Specific Calculator - Version2.00(PalmOS3.5以上必要)

What's New

カラーになりました.
 特にカラーにする必要のないPalmwareですが,生意気にもカラーにしてみました.
 派手になりましたが,メモリ消費量も増えてしまいました.

ボタンが付きました.
 過去に何度かご要望をいただいていたボタンを付けました.これでスタイラスペン無しで数字入力ができます.

変換式の追加ができるようになりました.
 今回の最も実現したかった機能です.自分の変換式データベースにいろんな変換式を追加することができます.

カテゴリ分け,削除が一括でできるようになりました.
 この方が便利でしょ?

3桁ごとにカンマをつけました.
 275億立方メートルって入れようと思ったら,カンマ無いと分からないもんで.

単位の表示が6文字から12文字に増えました.  
 これもご要望をいただいていた件ですが,画面構成が難しく6文字2行の12文字という構成になりました.


AScalとは

AScalは,ユーザ自身が変換式を設定できる単位変換計算機(Freeware)です.
一般的な単位変換はもちろん,「甲子園球場の8個分の広さ」なんていうのも簡単にできます.

また,ちょっと特殊な変換をしたい方,なぜかいつも同じような計算を電卓でしている方にも最適です.

特徴

AScalには以下の特徴があります.

動作環境

AScal2.00はPalmOS3.5以上で動作します.実機では以下の環境で動作を確認しています.

Palm m100(日本語版),Palm m505(日本語版)

これ以外の環境は持ち合わせていませんので確認できていません.
PalmOS3.5以前の機種をお持ちの方はAScal0.82をご使用ください.ただしPalmOS1.0の機種では動かないと思います.
英語版でもJ-OSがあれば動作すると思います.

アップデートインストール

本バージョンより古いバージョンの AScal をすでにインストールされてお使いの方は,
「AScal.prc」のみを HotSync でインストールしてください.
旧 AScal は上書きされて消えますが,旧 AScal で使用したデータベースは,そのまま本バージョンの AScal で使用できます.

新規インストール

はじめて使用される方は「AScal.prc」と「AScalDB.pdb」を HotSync でインストールしてください.
付属のデータベース「AScalDB.pdb」をHotSync でインストールすると
基本的な単位変換が最初からできるようになります.

警告:「AScalDB.pdb」は AScal が使用するデータベースです.
   一度あなたが変換式の追加や修正などカスタマイズを行った後に
   付属の「AScalDB.pdb」を再インストールすると,
   カスタマイズされたあなたのデータベースは上書きされて消えてしまいます.

使い方

以下に AScal の基本的な使い方を説明します.
 

ランチャよりAScalをタップしてください.AScalDB.pdbをインストールしていない場合は
左の図の様になにも登録されていない「AScal List」が開きます. 
 

「New」ボタンをタップすると「Configuration」が開きます.ここでAScalに 
何をやらせるか設定します.以下の例ではドルと円の換算を設定します. 
 
 
 
 
 

 


 
 
 
 

 



カテゴリに「通貨換算」を設定し,Title&Noteに「ドルと円の換算($1=\121)」 
と書き込みます.これに関しては説明の必要はないと思います. 
変換式: に「121*x」と計算式を書き,xとyの単位にそれぞれ「ドル」「円」と 
記入します.ラージフォントはTitle&Noteに対してのみ有効です.

計算式は一次方程式のみ扱えますが,さらに以下の制限があります. 
1. 使用できる文字は "0123456789.+-*/x" の16種類です."*" は乗算(かける)
  "/" は除算(割る)を意味します."()" は使用できません.文字は1Byte文字
 (いわゆる半角英数字)のみです.
2. 四則演算のルールに則って計算します.乗除算は加減算より先に計算されます.
3. "x" (小文字のエックス)は1回だけ使用します.同じ計算でも表記上 "x" が
 2回以上現れることは認めません.また "x" が現れない式も認めません.
  y = 2*x+3 [OK]
  y = x+x+3 [NG]
4. "+-*/" は8回までしか使用できません.
5. 数字は小数点以下も含めて12桁までです.

これらの制限を満たしていない場合,「Done」ボタンを押しても警告が出て 
設定は終了できません.

「Done」ボタンをタップすると設定を終了して「AScalWork」に移動します. 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 



「AScalWork」では,実際に設定された計算式にしたがって計算を行います. 
図は「x」ボタンが反転していて,x-ウインドウがアクティブな状態であることを示しています. 
この状態でGraffitiエリアまたはボタンで「3」「9」「9」「.」「5」と入力すると, 
x-ウインドウに「399.5」が入力され,同時にy-ウインドウに計算結果が表示されます.

また左の「y」ボタンをタップして,y-ウインドウをアクティブ状態にしてから 
「49767.3」と書き込むと,同時にx-ウインドウに「411.3」と結果が 
表示されます.

演算ボタンを使用すると,アクティブなウインドウ内で簡易計算ができます. 
左図は"+"ボタンをタップした状態で,アクティブなウインドウの左上に「+」が表示されています. 
この後,「2.5」と書いて"="ボタンをタップすると 
x-ウインドウに「402」,同時に y-ウインドウに「48642」と表示されます.

ウインドウをアクティブにした状態で,左の反転した"x"ボタンをもう一度タップするか 
オレンジの「CLR」ボタンをおすと,アクティブウィンドウ内がクリアされます.

Graffitiは数字以外に以下の文字を受け付けます. 
「.」(2回タップ) :小数点
「-」(タップして右から左) :符号反転
「!」(タップして下から上) :x-ウインドウのアクティブ
「'」(タップして上から下) :y-ウインドウのアクティブ
「(」(タップしてc) :アクティブウインドウのクリア
「BS」(右から左) :1文字消去

計算上のエラーとして3種類のエラーが用意されています. 
「Divide Error」:計算式で除数に"0"が設定された場合に発生します.
「OverFlow」:計算結果の整数部が12桁以上になると発生します.小数部を
        含めて12桁を越える場合は,四捨五入を行って12桁に納めます.
「Calc. Error」:計算途中で桁数が異常に大きくなった場合等,AScalの
         能力を越えるような計算を行うと発生します.

「Config...」ボタンをタップすると先ほどの「Configuration」に, 
「Done」をタップすると「AScal List」に移動します. 



リストに並ぶ項目をタップすると,その項目の「AScalWork」が開きます. 
自分で必要な項目をどんどん追加してください.

なお,リストはアルファベット順にソートされます. 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

コピー/貼り付け

AScal の AScalWork ではメニューから貼り付けと 3 種類の コピー を利用できます.これらの コピー/貼り付け を利用することで,
AScal の別 AScalWork や,他のアプリケーション間で数値のやり取りが可能です.
 
「AScalWork」でメニューボタンを押すとメニューが表示されます.

「コピー」:アクティブなウインドウの数値をクリップボードにコピーします.
「単位を含めてコピー」:アクティブなウインドウの数値に単位をつけてクリップボードに
            コピーします.
「結果をすべてコピー」:x と y の関係をクリップボードにコピーします.
「貼り付け」:クリップボードにコピーしてある数値をアクティブなウインドウにペーストします.

貼り付けをする場合,クリップボードの内容が数値以外や AScal の桁数の制限を越えていると,
貼り付け動作を無効にします.
ただし,クリップボードの内容の先頭に切り出せるような数値があった場合,
その数値をアクティブなウインドウにペーストします.

オレンジ色の「CPY」「PST」ボタンはそれぞれメニューの「コピー」「貼り付け」と同じです. 

 

変換式の整理

AScal のリスト表示時にメニューから「変換式の整理」を選択すると,変換式のカテゴリ分けと削除が一括でできます.
 

 

「CategorySet」画面では,変換式のカテゴリと削除チェックボックスがあらわれます.

「削除」:チェックした変換式をまとめて削除します.
「変換式」:対象の変換式です.
「カテゴリ」:ポップアップリストより移動先のカテゴリを選択します.

「OK」を押すとチェックされた変換式の削除とカテゴリの移動を行います.「Cancel」ボタンを押すと
すべての変更を無効にして「AScalList」に戻ります. 

変換式の追加

AScal のリスト表示時にメニューから「変換式の追加」を選択すると,新しく変換式を追加することができます.
 
あらかじめHotSync等で拡張データベースをPalmOS機にインストールします.拡張データベースは
後述の方法で作成したものを他の人から入手するほか,http://member.nifty.ne.jp/palmcraft/ にも
いくつか用意してあります.

「AScalList」のメニューから「変換式の追加」を選びます.
確認のダイアログでOKを選ぶと,拡張データベースの変換式が「Unfiled」カテゴリに追加されます.

 


「Unfiled」カテゴリに変換式を追加した後,「Unfiled」カテゴリの整理画面になります.
不要な変換式を削除し,必要な変換式を適したカテゴリに振り分けて下さい.

変換式の追加後は,拡張データベースは不要です.「AScalList」のメニューから
「拡張データベースの削除」を選んで削除して下さい.
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 


 

拡張データベース作成

AScal のリスト表示時にメニューから「拡張データベースの作成」を選択すると,変換式の追加用の拡張データベースを
作成することができます.
 

 

 

拡張データベースとして書き出す変換式を,あらかじめ「変換式の整理」等を使って
「Unfiled」カテゴリに集めます.

「AScalList」のメニューから「拡張データベースの作成」を選ぶと左のように確認ダイアログが
表示されます.OKを選ぶと拡張データベースがPalmOS機に「AScalEX」というデータベースとして
作成されます.

「AScalEX」は次回HotSyncでPCに「AScalEX.pdb」という名前でバックアップされますので,
このファイルを拡張データベースとして他の人に渡すことで変換式を共有できます.
なお,PC上では分かりやすいようにファイル名を変えても構いません.

拡張データベースは「拡張データベースの削除」を行わないと削除されません.不要になったら
削除して下さい.

 


 

免責事項

AScal は,計算結果に間違いがないように細心の注意を払って作成されています.
しかし,計算結果が正しいと保証しているわけではありません.
新たに計算式を登録した場合は,1,2 回検算を行うなどの確認をして
あくまでも自己の責任でお使いください.
付属の AScalDB.pdbに関しても十分注意して作成しましたが,
同様に保証はしていません.こちらも自己の責任でお使いください.

AScal 及び AScalDB.pdb を使用したことによって生じた損害を含め,AScal 及び AScalDB.pdb に関連して発生した
すべての損害に対して,作者および開発の協力者は一切の責任を負いません.

また,拡張データベース(AScalEX.pdb)に関しても同様に,作者,データベースの作者は一切の責任を負いません.
あらかじめご了承ください.

著作権及び作者への連絡先

AScal は Freeware ですが,著作権は作者である久保亮二に帰属します.
上記免責事項及び著作権の内容をご理解して頂いた方に限り,
AScal は作者の承諾無しに無償で使用することができます.

転載/再配付は自由ですが,雑誌等への転載の際にはあらかじめ作者にご連絡ください.
転載/再配布の際には個別のファイルではなくアーカイブ形式で行ってください.

バグを発見された方は作者までご連絡ください.できる限り対応しますが,
作者の技術力の限界等で対応できない場合もありますのでご了承ください.
付属のAScalDB.pdbの間違いに気付かれた場合も,作者に一言連絡して
いただければ非常に助かります.
また,感想や要望,変な英語に対する指摘などもお待ちしております.

作者への連絡先:BXC01227@nifty.ne.jp
最新版のAScal入手先:http://member.nifty.ne.jp/palmcraft/
 
 


履歴

Ver.2.00 '01/7/10
・カラー化および数字ボタンの実装.
・3桁カンマ.
・変換式の追加と拡張データベース作成.
・単位の文字数を6文字から12文字に拡張.
・カテゴリ変更と変換式削除が一括でできるように変更.
・その他バグ修正

Ver.0.82 '99/7/17
・PalmOS日本語版で表れる"÷"の文字化けに対応.
・一部ダイアログの日本語化.

Ver.0.80 '99/4/17
・List時のハードウエアUp/Downキーをラインスクロールからページスクロールに変更.
・List時の順番をアルファベット順に変更.常に位置が固定になった.
・WorkSheet時に他のアプリケーションに切り替えると,再起動時に切り替え前の状態で復帰.
・WorkSheet時のCopy/Pasteに対応.
・Configuration時のメニューから"GetInfo"を削除.

Ver.0.71 '98/9/8
・Palmware&Goodzコンテスト申し込み直後に判明した致命的なバグを修正.
・添付のAScalDBのデータが破損していたため差し換え.

Ver.0.70 '98/9/3
・Palmware&Goodzコンテストにて公開.