■■■ おはなし ■■■
機械兵(目標物を自動的に追跡し攻撃をしかける兵器)が開発されて以来、
各国は競って大量の機械兵を生産した。
その目的は他国への牽制であり、機械兵が実際に使用されることはほとんどなく、
生産された機械兵は、兵器製造工場の倉庫に厳重に保管されていた。
…ちいさな島国にある兵器製造工場にて。
倉庫内の機械兵を点検をしようとした機械技術者は
コントロールパネルのシステムディスプレイに表示されている文字が、いつもと違うことに気付く。
「ERROR9」
見たことのない現象にとまどっていると、機械兵のメインエンジンが始動、
突然の出来事に驚く技術者にレーザー砲を発射、左足を撃ちぬいた。
その倉庫に保管されていた別の機械兵も次々と動き出し、工場で働く人間を無差別に攻撃した。
最初に撃たれた男はなんとか逃げ出し、ことの顛末を国王に報告にした。
報告にいった男は、逆に、国王から恐ろしい事実を伝えられる。
…わが国にある12か所全ての機械兵倉庫で、同様の出来事が起こっている…
…もし、このことが他国に知れたらならば、わが国は大変な危機を迎えることになるだろう…
…幸いにも、”エラー9”に侵された機械兵は倉庫から出てこようとはしていない…
…今のうちにエラー9に侵された機械兵を、全て破壊することはできないだろうか…
はなしをきいた男は、王の意思を理解した。
”機械兵には機械兵をぶつけて、秘密裏にこの事件を解決する”
男の名はパワー、この国では残りわずかとなってしまった優秀な機械技術者である。
パワーは、2人の若手技術者をつれて事件解決に挑むのであった…。
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