ヘルプの目次へ 前へ

スイッチングハブ環境での注意点


イーサネット上に流れるパケットを監視することによってネットワーク全体の状況を把握・分析・推定することが LanMap の基本的な動作原理です。スイッチングハブ環境では物理的にネットワーク全体のパケットを監視できないため、 LanMapが収集する情報の一部(特に、トラフィック数値情報と接続状況に関連する情報)が、不正確なものになってしまいます。 以下では、スイッチングハブ環境でLanMapを使用する際に、正しい統計情報を収集する方法を紹介します。

方法1:ミラーポートの利用

スイッチングハブには、「ミラーポート」という特別な接続端子を備えているものがあります。 (全てのスイッチングハブに装備されているわけではありませんのでご注意下さい。) このミラーポートとは、LanMap のようなネットワーク監視/診断ツールを接続するための 特別なポートであり、スイッチングハブを経由する全てのパケットが出力されます。 したがって、このミラーポートに LanMap を接続すれば、全ての情報を管理することができます。 ただし、カスケード接続されているスイッチングハブ環境では個々のスイッチングハブ毎に 「仮想的な1つのセグメント」と見なされるため正確な情報を得ることができません。 この環境で正確な情報を得るためには、各スイッチングハブごとに LanMap エージェントを 設置し、LanMap サーバーによって管理するシステムを構築することをおすすめします。

方法2:マネージャーにハブをカスケードして接続する

一般的なネットワークでは、接続の対象が役割の固定されたマネージャーに集中することが多いと 思われます。その場合はそのマネージャーへのアクセス状況がネットワーク全体の利用状況を反映 していると言えます。そのような環境ではマネージャーをスイッチングハブに直結するのではなく、 間にハブ(シェアードハブ、ダムハブ)をカスケード接続してから接続して下さい。 そして、そのハブに LanMap を接続します。

これにより、そのマネージャーのみミラーポート付きのスイッチングハブに接続されたのと同等の効果 があるので、かなり正確な情報を得ることができます。