ネットワーク設定変更+自動ダイアルアップツール
NETX ver.4.22
NETXの概要
複数のプロバイダを切り替えて利用する場合や,会社などでのLAN環境とダイアルアップ接続を頻繁に切り替えて使用したい場合があります。このような場合,IPアドレスは自動的に取得(ダイアルアップの場合)か,LANなら固定で,それぞれの設定は保持されており,特に切り替える必要はありません。しかし,特に面倒なのがDNSの設定と,ブラウザのproxyの設定です。これらは,プロバイダごとに異なる値を設定しなくてはならず,WindowsのCD-ROMの挿入や、システム再起動を要求してきます。
NETXはDNSおよびInternet Explorerのproxy設定を各設定個別のファイルに保存し,デスクトップ等に置いておけば,設定ファイルをダブルクリックするだけでDNSやproxy等のネットワークの設定を変更するものです。
Ver.2.0から,ダイアルアップ接続機能を組込みました。設定ファイル内に指定されたダイアルアップに自動で接続し,ネットワークの設定までを自動的に行なえます。
Ver.2.1から,コンピュータにダイアルアップ接続先が登録されていない状態でも,NETXの設定ファイルに記録しておいた電話番号,ユーザ名,パスワードを使ってダイアルアップ接続することができるようになりました。出張などの際,自分のではないコンピュータを使って,接続先を新たに登録することなく簡単にダイアルアップ接続がワンタッチで行なえます。
Ver2.11で,設定ファイルのオプションとして,接続中のダイアルアップ接続があれば,自動的に切断してからDNS等の設定変更を行なうことができるようにしました。ダイアルアップ接続から,LANへの切り替えなどの際にいちいちダイアルアップ接続の切断の操作をする手間が省けます。
ver.3.00から,ダイアルアップ接続のタイマー自動切断を指定できるようにしました。うっかり接続を切り忘れたときの用心にご利用ください。
ver.4.22で,IPアドレス変更がうまく行かないことがある点を修正しました。
機能
DNSおよびInternetExplorerのproxy設定を再起動なしに変更できる。
TCP/IP関連のネットワーク設定を変更できる。
複数のLANカードやダイアルアップアダプタがある場合にも、別個にネットワーク設定を変更できる。
設定はそれぞれ別個のファイルとして保存可能であり、設定の保存数は無制限である。
設定ファイルをダブルクリックするのみで設定を変更できる。
設定ファイルをスタートアップフォルダに入れておけば,起動時に常に一定のDNSおよびproxy設定にしておくことができる。
ダイアルアップ接続も自動的に行なうように指定できる。
ダイアルアップ電話番号,パスワード等を設定ファイルに記録し,PCに接続先の設定がない場合でも,簡単に接続することができる。
ダイアルアップ接続のタイマーによる切断ができる。
動作概要
ダイアログから各種設定値入力、または設定ファイルから設定値を読み取り
↓
ネットワーク,ブラウザの設定変更を実行
↓
ダイアルアップ接続指定があれば,接続
↓
ブラウザ等の他のアプリケーション起動指定があれば起動
↓
タイマーまたは同期切断指定があれば,タスクトレイに常駐,監視。
指定がなければ終了
↓
切断実行後,起動するアプリケーションがあれば,起動
↓
終了
最新版は,随時
http://www.vector.co.jp/authors/VA005146/
に公開する予定です。
インストールとアンインストール
任意のフォルダにLZHファイルの解凍ツールを使って解凍するだけです。
アンインストールは,添付のARGT用データファイル(uninstnetx.arg)をARGT(ver.1.10以降)で実行することにより,レジストリ内のNETX関連のキーを削除します。レジストリに記録されるデータはわずかなので、そのままでも問題はありません。なお、ARGTはサポートホームページでダウンロードできます。
操作の概要
NETX起動直後は,DNSやInternet Explorerの現在の設定状態が表示されています。ダイアログ上には,DNS,Internet Exp.,Netscape Nav.,IP Address,Dial/Task,File etc.の6つのページがあります。各ページに必要な設定値を入力しますが,各ページの「変更をする」といった表示のあるチェックボックスをオンにしないと,変更は行なわれません。
- 「DNS/WINS」ページ
DNS,WINS,DHCP関連の設定を指定します。
- 「Internet Exp.」ページ
インターネットエクスプローラのproxyに関する設定を指定します。
- 「Netscape Nav.」ページ
ネットスケープナビゲータのプロファイル切り替えに関する指定を行ないます。
- 「IP Address」ページ
IPアドレスに関する設定を指定します。なお,IPアドレスの設定変更を有効にするためには再起動が必要です。IPアドレスの変更が実際に行われた場合のみ,再起動ダイアログが表示されます。コンピュータの保持しているIPアドレスとNETXの設定値が同一の場合は再起動ダイアログは出ません。
- 「Dial/Task」ページ
ダイアルアップ接続,接続タイマー,設定変更後に起動するプログラム,同期切断に関する設定を指定します。IPアドレスの値、WINS、DHCP関連の設定が変更されたときのみ再起動ダイアログが表示されます。
- 「File etc」ページ
NETXの設定事項を記録して,後でワンタッチで呼び出せるようにするための,設定ファイルの作成,読込に関する操作を行ないます。シェアウェア登録パスワードの入力もここで行います。
操作上の注意点
- 「DNS/WINS」ページ
複数のネットワークコンポーネント(LANカードやダイアルアップアダプタなど)がある場合には、まず設定の対象とするコンポーネントを選択してください。その後、DNSやWINS関連の設定を行ってください。なお、WINS関連の設定を変更すると、再起動を促すダイアログが表示されます。
- Netscape Navigatorの設定変更について
Netscape Navigatorは,proxy設定を含むユーザ設定をプロファイルとしてファイル(prefs.js)に保存しています。NETX では,このprefs.jsの内容を別ファイルにコピーしておき,設定変更時には新たにprefs.jsにコピーバックすることでNetscapeのユーザ設定全体を変更できるようにしています。Netscapeはプロファイルを作成することにより複数の設定を切り替えて使えますが,起動時にいちいちプロファイルを選択しなければならず,少々面倒です。NETXを使えば,DNS等の設定変更と同時に,自動的にNetscapeのプロファイル設定も変更してくれます。手順は,
1. まず,[新規作成]ボタンをクリックします。
2. ダイアログが表示されます。Profile保存フォルダが,正しく設定されているか確認し,異なる場合には修正してください。profile保存フォルダは,通常のPCでは,「C:\Program Files\Netscape\Users」などのようになっているはずです。この中にさらに各プロファイルの名前のフォルダが作られています。profile保存フォルダとして指定するのは,各プロファイルの名前のフォルダではなく,その上のフォルダです。
例: prefs.jsの保存場所が,C:\Netscape\Users\yamada\prefs.js となっている場合は,profile保存フォルダとして指定するのはC:\Netscape\Usersとなります。
3. その下のリストボックスには,各プロファイルの名前が表示されています。この中から目的のものをクリックして選択状態にします。
4. 現在のプロファイルをコピーする際のファイル名を入力します。ファイル名は任意ですが,sample.jsnのように拡張子を必ずjsnにしてください。
5. OKをクリックします。
6. 「Netscapeプロファイル保存ファイル」の右の呼出ボタンをクリックして,表示されたダイアログのツリービューの中の,コピーされた設定ファイル(先に保存しておいた拡張子が.jsnのファイル)を選択し,OKをクリックします。この場合も,Profile保存フォルダが正しく設定されているか確認し,異なる場合には修正してください。
- 「Dial/Task」ページ
NETXは,ダイアルアップ接続の制御に多彩な方法を提供します。
- 「他のダイアルアップ接続が行なわれていれば,最初に切断」
これは,設定変更の実行時に既にダイアルアップ接続が行なわれている場合には,まずその接続を切断します。
- 「ダイアルアップ接続を行なう」
ダイアルアップ接続を行なうように設定します。
- 「接続先」
コンピュータに登録されている接続名を指定します。
- 「タイマー」
接続後,時間を指定して自動的にダイアルアップを切断するときに指定し,右側のボックスに時間と分を入力します。NETXはタスクトレイ内に常駐し,タイマー動作を行ないます。常駐後はタスクトレイ内の水色の電話機アイコンをクリックすると,タイマー動作の中止等を行なうことのできるダイアログが表示されます。
- 「ここに記録されたダイアルアップ接続を行なう」
コンピュータに登録されていない接続先につなぎたい場合には,ここをチェックし,電話番号,ユーザ名,接続パスワードを入力します。この設定事項をNETX設定ファイルに保存しておけば,出張先等のコンピュータからでも,簡単に自分が普段使用するプロバイダに接続できます。しかも,コンピュータにあらたにダイアルアップ接続設定を作成せずに済むので,自分のではないコンピュータでも安全です。
- 「設定変更後,起動するプログラム」
設定変更終了後に起動したいプログラムがある場合には,ここに指定します。ダイアルアップ接続が指定してあって,その接続に失敗した場合(モデムがつながっていないなど)には,起動しません。
- 「終了に同期して回線切断」
NETX ver.4の大きなセールスポイントです。上記の「設定変更後,起動するプログラム」の終了に同期して,ダイアルアップ接続を自動的に切断したい場合,チェックします。ここをチェックすると,NETXはタスクトレイ内に常駐し,プログラムの動作を監視します。ここにはリンクファイルは指定できません。プログラムファイル本体と,(必要なら)パラメータを指定してください。常駐後はタスクトレイ内の水色の電話機アイコンをクリックすると,同期切断監視動作の中止等を行なうことのできるダイアログが表示されます。
- 「接続切断後に起動するプログラム」
タイマー切断,同期切断を行なった場合,その後に起動させるプログラムがあれば指定します。例えば,ここに「C:\NETX.EXE C:\PROVIDER1.NTX」のようにNETXとパラメータとして設定ファイルを指定しておくと,次々にリレー式に異なる接続を行ない,起動したプログラムの処理が終わると次の接続動作に入ることができます。ダイアルアップ接続に失敗した場合(モデムがつながっていないなど)には,「接続切断後に起動するプログラム」の起動は行ないません。
- 「FILE etc」ページ
- 「NETX設定ファイルの作成」ボタン
現在の各ページの設定事項全てを設定ファイルに記録します。このファイルは後で呼び出して使えます。ファイル名は任意ですが,拡張子は.NTXにしてください。デスクトップなどに作成した設定ファイルをダブルクリックするだけで,ネットワークの設定変更やダイアルアップ接続等のファイルに記録された処理を行なわせることができます。
NETXは,設定ファイルによって動作させることを前提に作ってあります。設定事項が決まったら,ぜひ設定ファイルに記録しておき,以後はダブルクリック一発で設定,ダイアルアップ接続完了といった自動動作を行なわせてみてください。
- 「NETX設定ファイルの呼出」ボタン
NETX設定ファイルを呼び出します。ファイル内容に基づいて各ページの設定を更新します。
- 「設定ファイル読込後,自動実行」
このチェックは,これから保存する設定ファイルをダブルクリックしてNETXが起動したときに,すぐに設定変更を行なうかどうかを指定するものです。通常は,チェックを入れておいてよいでしょう。
- 「設定変更動作後,自動終了」
このチェックボックスは,設定ファイルをダブルクリックしてNETXが起動しネットワークの設定変更等のファイルに書かれた動作を行なった後,NETXを自動的に閉じるかどうかを指定するものです。これも,チェックを入れておいてよいでしょう。
- 「登録」ボタン
シェアウェア登録のためのパスワードを入力するダイアログを表示します。シェアウェア未登録の状態で2週間以内の間は,起動時に時々,シェアウェアダイアログが表示されます。また,2週間を過ぎると,毎回表示されるようになります。
- タスクトレイ常駐時の操作
タイマー動作時,同期切断動作時には,NETXはタスクトレイ内に常駐し,タイマーや同期するプログラムの状態を監視しています。これらの動作をキャンセルするには,タスクトレイ内の水色の電話機のアイコンをクリックしてください。動作を変更するためのダイアログが表示されます。
タイマー,同期それぞれ独立にキャンセルすることができます。さらに現在の接続を継続するのか切断するのかも選択できます。
- 使用例
各ページの設定を必要に応じて行ない,NETX設定ファイルに設定値を保存しておきます。設定ファイルの場所としては,「デスクトップ」が便利です。拡張子は,NTXにしておきます。設定ファイルに書き込んだら,NETXは閉じておきます。
あとは,コンピュータのネットワーク設定値を切り替えたいときに,使用するプロバイダ用のNETX設定ファイルをデスクトップなどでダブルクリックするだけで,設定が自動的に変更され,指定したダイアルアップ接続が行なわれます。メーラやIEは,設定変更前に必ずいったん閉じておき,設定変更後に起動してください。
これらのプログラムは「設定変更後,起動するプログラム」に指定しておくとよいでしょう。さらにタイマー動作と同期切断も指定しておくと,うっかり接続を切り忘れたというミスを防ぐことができます。
設定ファイルの保存時に,「設定ファイル読込後,自動実行」「設定変更動作後,自動終了」のオプションをオンにしておけば,一瞬,NETXのダイアログが表示されるだけで設定変更は終わっています。LAN接続用の設定では,「最初にダイアルアップ接続を切断」オプションをオンにしておけば,もしダイアルアップ接続中であったときには自動的に切断処理を行ないます。
なお,NETXのみを起動し,[ファイル呼出]ボタンにより設定ファイルを読み込んだ場合は,設定ファイルの内容にかかわらず自動実行は行ないません。[GO]ボタンをクリックしてください。また,拡張子がNTX以外のファイル名で保存した設定ファイルの場合には,エクスプローラなどで設定ファイルアイコンをNETXアイコンにドロップしてもNETXが起動し,設定ファイルを読み取ります。そのファイルに自動実行や自動終了のオプションが指定されていれば,それにしたがって動作します。
コンピュータ起動時に常に決められたDNSやproxy設定にしたい場合などは,自動実行と自動終了を指定した設定ファイルをスタートアップフォルダに入れておくとよいでしょう。
出張先などの普段自分が使わないコンピュータで,自分が契約しているプロバイダに接続したいときは,NETX.EXEと接続先のダイアルアップ電話番号やパスワードなどの設定を記録したNTXファイルをフロッピーに入れて持っていけば,ダイアルアップ接続先をあらたにそのコンピュータに作ることなく,ワンタッチで接続することができます。
シェアウェア登録
NETXはシェアウェアです。本ソフトウェアに関するすべての権利は,小松原実が保有します。本ソフトウェアの使用は,使用者本人の責任において行なって下さい。継続利用の場合には,以下の事項に同意の上,登録,送金をお願いします。
1. 本ソフトウェアの作者は,本ソフトウェアのバージョンアップ,不具合の修正,機能変更を,作者の時間,能力の許す範囲で行いますが,それらを行なう義務を負うものではありません。
2. 本ソフトウェアの使用により生じたいかなる損害も,作者はその責を負いません。
金額は,1台のPCでの使用につき500円とします。
登録は,Vectorのシェアレジを利用してください。Nifty-Serveの送金代行システムは利用できなくなりました。シェアレジは以下のURLから利用できます。
https://sw.vector.co.jp/swreg/step1.reserve?srno=SR004064
シェアレジにはサポートホームページからもリンクすることができます。
シェアレジによる登録を利用できない場合や複数の登録を行う場合は,まず,komamino@ivory.plala.or.jpまで連絡先(E-メールアドレスまたはFAXまたは住所)をお知らせください。折り返し,郵便局口座振り込み先または銀行口座振込先を返信します。振込確認後にこちらからパスワードを連絡先に返信します。振込み後、電子メールでお知らせいただけると、パスワードの発行が迅速に行えます。取得したパスワードは[File etc]パネルの中の[ユーザ登録]ボタンをクリックして入力してください。
NETXの使用を開始後,約2週間で起動時に毎回パスワード入力ダイアログが開くようになります。パスワードを入力することにより,このダイアログは表示されなくなります。また,ユーザ登録ボタンも表示されなくなります。