心構え
この講座の目的は、易やうらないのことはなんにも知らないといった初心者を対象にしていますが、要点だけをまとめて、できるだけ簡単に、手軽に易と親しめるように考えております。ですから、突然理解に苦しむ事だって充分に考えられます。そんなときは、ふたつの方法があります。まずは、「引き返す」。つまり、やめてしまうことです。占いはプロに百パーセント任せるか、一切相手にしないことです。もうひとつは、専門書を買って、こと細かく勉強することです。ですから、「どうしてもわからない」と思ったら、無理をせずに諦める事です。
うらないをするにあたっての心構えで、まず大切な事は、この世の支配者といいますか、神さまのような存在を想定して、それに対してひれ伏すような従順な態度が大切です。どうしてもイメージできない方は、自然現象を想定するといいでしょう。地震や台風など、天災には、われわれ人間は無力だといわざるをえません。
次に、易経は英語でchenge of book(変化の書)と訳されているように、この世のあらゆるものは常に変化しているという事です。現在という言葉は、とても曖昧なのです。簡単にいいますと、一秒前はすでに過去の事なのです。そう考えているうちに、また一秒たってしまう。目の前のパソコンも、古いパソコンになり、ゴミとなる日に向かって変化をしているわけです。人間が手を加えなくても、何百年、何千年かかるかわかりませんが、風化してなくなってしまいます。つまり常なるものはこの世にひとつとして存在しないわけです。
そして目的は、うらなう事ですが、その際には、前述したように、神さまのような存在への服従心と、われわれ人間へのパイプ役としてのプライドが必要です。
うらなう方法は後述しますが、そのまえに、なにについてうらなうのかを具体的に念じ、集中力を高めていきます。背筋をのばします。そして、肛門から地のパワーといったようなものをイメージして吸い上げるようにします。またアタマのテッペンからは、天からのパワーといったようなものをイメージして吸い込むようにします。そのパワーをちょうど胸のあたりで充満させます。慣れてくると簡単にできるようになります。そのとき、セックスの絶頂感といいますか、体中に電気が走るように感じれば、カンペキです。
ここまでは、何の知識も必要ありませんから、試してみてください。どうしても解らない人は、般若心経の解説書や、宗教書を読んでみてください。それらに対応できない人は、この道は難しいかもしれません。だいたいうらないの類というのはそういったものと同様に、巷では「非科学的」と一蹴されてしまう存在ですから。