選択されている描画オブジェクトの位置とサイズを表示、操作します。描画オブジェクトとはオートシェープやワードアート、テキストボックスなどです。コマンドボタンやテキストボックス等の「コントロール」もこれにあたります。また、グラフは厳密に言うと少し違いますが、条件付きで描画オブジェクトの一種といえます。
グラフは直接クリックするとその各パーツにわかれて選択できます。たとえばプロットエリアや反例、数値軸、項目軸などです。これらは描画オブジェクトとは種類が少し異なります。(黒いハンドルがついていることからわかりますね。) しかし、そういった選択の仕方をしてあっても、本フォームのボタン等を操作すると自動的にグラフ全体(描画オブジェクトです)が選択された形になり、それが調整されます。ハンドルの格好も他の描画オブジェクトと同じになります
本フォームのテキストボックスやスピンボタン等の使い方は今までのフォームのものと変わったところはありませんので、特に説明しなくても使えると思います。複数選択の場合の動作も「セルの書式調整」フォームの場合と同じです。
角度の操作はオブジェクトの種類によっては操作できないものがあります。例えば、テキストボックスやファイルから挿入した図(ビットマップ)などです。(Excel2002ではビットマップも回転できます)
フォームの一番上の、「選択」のスピンボタンを使って、描画オブジェクトの選択を切り替えられます。オブジェクトが他のオブジェクトの背面にあったり、境界しかクリックが効かなかったりするなどで、選択が困難になることがありますが、このスピンボタンを使えば簡単に選択できます。操作はスピンボタンだけです。テキストボックスの直接書き込みはサポートしていません。
複数のオブジェクトを選択することはできませんが、その必要があれば「描画オブジェクト選択フォーム」を併用してください。
また、「コントロール」は選択の巡回の対象から除外しております。もし、それが必要な場合は「描画オブジェクト選択」フォームを併用してください。
テキストボックスのダブルクリックではテキストボックスの単位をミリメーターとポイントで切り替えられます。オプションボタンによる「変化幅」が中または大のとき、ミリメーター単位表示の場合は1mmと10mmになりますが、小の場合はポイント単位の場合と同様0.75ptです。これがExcelの描画オブジェクトの最小単位なので、例えば0.1mm単位で変化させるといったことは無意味だからです。また、1mm、10mm幅の調整でも、プラスマイナス0.1mmほどは誤差が出ます。スピンボタンの操作による表示の変化が不自然になりますがご了承ください。これが気にいらない場合はポイント単位に切り替えたほうがよいかもしれません。
「縦横比を固定する」チェックボックスをクリックすると、選択オブジェクトのその性質が入れ替わります。普通オートシェイプを作成すると、縦横比は固定ではありません。一方、ファイルから挿入した図(ビットマップ)は通常縦横比固定です。
縦横比固定の描画オブジェクトの高さや幅を変更した場合、もう一方の長さも、比を一定に保って変化します。しかし、それは100%の一致を保証するものではありません。高さや幅の数値が0.75pt単位で量子化される以上、変更後に縦横比が微妙に変化することは避けられないのです。もっとも、それは通常のドラッグ&ドロップによる操作でも同じことです。
そこで、一つのオブジェクトを選択する場合、スピンボタンによる操作を連続して続けても縦横比が保たれるよう、最初の値を記録し、それに基づいてもう一方の長さを決定するようにしました。選択オブジェクトを交替しながら調整しない限り比が変動することはありません。
しかし、複数のオブジェクトを選択している場合、その仕組みが使えません。そこで、縦横比固定のものとそうでないものが混ざっている場合や、高さが同じでも幅が違うものまたはその逆といった場合、オプションボタンで小の変化幅が選択されている場合、スピンボタンが効かないようにしました。しかし、複数での調整が全く出来ないのは不便なので、変化幅が小でなければ調整可能としました。しかし、一度縮小してから拡大した場合などは縦横比が変動する場合があるので、一定以上縮める操作ができないようにしてありますのでご了承ください。また、それでも条件によっては縦横比が大きく変化してしまうこともありえます。特に長細い形のものを縮める操作は注意が必要です。そのようなものはできるだけ単独で選択して調整してください。