最終更新日:2004/ 6/ 8 Topics 【京成】 3294編成の最期 (2004年1月〜6月) Top


最期の上野行き、この時点で片目だった (金 町,1月21日)


3294編成最後の北行列車は上野発芝山千代田行き、各駅停車の最長距離列車 (大和田,1月21日)


成田駅にある歓迎・謹賀新年なんて言われても、こいつにはねぇ・・・(成 田,1月21日)


ついに営業が終了した3294編成と、芝山に向かう3298編成の並び (成 田,1月21日)


除籍後もパンタを上げることがしばしばあった2月の3294編成 (これ以降撮影地は宗吾車両基地柵越し,2月1日)
当初は留置線の奥に、その後一旦この位置へ引っ張り出され、のちに再度奥に行ったのち動きが無くなる





3294編成といえば、1988年に更新・冷改を受ける際、同時にVVVF制御方式へ改造されたVVVF試作車であった。 制御方式が異なることからライトケースを角形一体形状として顔付きにも若干の変化を与え、他の赤電と区別をしている。 当初は3150形と組んで6連運用に充当されたりもしたようだが、すぐに4両単独となり、普通列車ばかりの毎日を送っていた。


▼ 4連  ←       ◇  ◇   →
     ┌───┬───┬───┬───┐
     │ Tc2 │ M1' │ M1' │ Tc1 │
     │ 3200 │ 3200 │ 3200 │ 3200 │
     └───┴───┴───┴───┘
      ‥ ‥ ** ** ** ** ‥ ‥
3294編成  3294    3293    3292    3291

3000系として初めてのクハを連結した2M2T編成で、VVVF制御装置は各電動車が独立した1M方式だが、パンタグラフは3292号車にのみ搭載され、補助電源は3291号車に搭載されたSIVを主電源とし、3294号車に非常用のMGも搭載している。 主電動機出力は165kWで、同出力の5300形より車体が重い分だけ起動加速は鈍っていたが、高速性能は比較的良好で、赤電でもっとも特急指向が強い足回りになっていたにも関わらず、実質的に普通専用車だった。

約15年が経過して、足回りの一部に不調を来して運用離脱、3298編成に稼働可能な北方2両だけを連結した暫定6連で約20日間運用されたのは記憶に新しいところ。 3294編成の足回りが京成にVVVF制御を売り込むための試供品だったのか、余程の格安かあるいはただで修理ができたようで、元の4両編成として復帰するのだが、それも束の間、2004年1月22日付で除籍された。 試供品の契約が影響しているのか、ただ単に京成電鉄が見捨てたのかは不明ながら、検査期限を1年ほど余らせ、修理したばかり足回りも見捨てての廃車であった。 廃車後は、解体ラッシュであったことも手伝って、約2ヶ月間は留置線でさも現役の車両であるかのごとく眠っている。







3292号車、真ん中のドア付近下部から奥の工場壁面が見えている (4月20日)


同じく3292号車 (4月20日)


3294号車とその奥で解体中の3204号車 (4月20日)


ヘンテコ塗装になって解体を始めた3291号車 (4月26日)


行先表示器周りは塗られていないみたい (4月20日)


妻面はダークグレー (4月20日)





3291号車が奇妙な色に塗り直されて出て来た。 これは7081号車に続く2回目のことのようだが、解体の確認が漏れた車両もあることから、定かではない。

3294編成は4月12日の時点で制御装置などを降ろす作業が行われていたが、その後も3291号車は主工場側に留まり、塗装を行った上で屋外に戻された。 5月中旬から始まる舞浜リゾートラインのモノレールを受け入れるための準備だったようで、クリームなどのペンキはモノレール用だったようだ。 このモノレールの性格上、京成が通常扱うペンキよりも耐候性が高い「高級品」と見て良いだろう。









3292号車、前回 4月20日の撮影から1週間の間に幕が抜き取られている (4月26日)


3292〜3294号車 (4月26日)


バーナーのメスが入った3291号車 (5月2日)



3291号車の遠景とアップ、手前に転がっているのは3204号車の残骸 (5月2日)


3294号車前面からは幕や運行表示器などが姿を消している (5月2日)


3274-3273-3210-3209号車の走れない4連の奥に3294〜3292号車が居る (5月2日)


5月2日の時点で3291号車が居た場所に5月18日は3294〜3292号車が居る (5月18日)
手前は3291号車の残骸で、3292号車がまもなく同じ姿になろうとしている


最後の解体となった3294号車にもメスが入っている5月29日の状況 (5月29日)
側扉もすでに外され、車内に立て掛けられている


3293号車の残骸が山積みになっている (5月29日)


車輪などもバラバラ (5月29日)


バラバラになって次の3209号車が解体され始めていた6月3日の様子


3294号車の屋根、上の写真の右端に当たる場所 (6月3日)




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