SMFタップテンポ version 1.05

最終更新日時: 2005年1月1日

「パソコンのキーボード」または「MIDI入力のノートオン」によるタップ (連打) を、SMF (標準MIDIファイル) のテンポに変換するプログラムです。32ビット版Windows (Intel x86) の日本語環境下で使用できます。

目次:

1. 特徴

SMFタップテンポ」の特徴を、以下に挙げます:

  1. 「パソコンのキーボード」または「MIDI入力のノートオン」によるタップ (連打) をテンポに変換し、SMFとして保存できます。一部のアプリケーション (Cakewalk SONAR 2.2以下など) に対しては、テンポをクリップボード経由で貼り付けることもできます。
  2. 複数セットのタップを記憶し、その平均値からテンポを算出できます。
  3. 算出されたテンポに対し、なめらかな補間 (スプライン補間) を適用できます。

2. インストール・アンインストール方法

2.1. インストール方法

  1. 「taptempo.zip」を解凍します。
  2. ファイルの読み書きが可能なドライブに、新しいフォルダを作成し、適当な名前を付けます。
  3. 解凍したファイルの全てを、先ほど作成したフォルダ内へ移します。すでに以前のバージョンの「SMFタップテンポ」をインストールしている場合は、既存のフォルダ内へ上書きコピーしても構いません。

2.2. アンインストール方法

  1. SMFタップテンポ」を起動し、「編集」メニューの「オプション」を選択し、「オプション」ダイアログボックスを開きます。
  2. 「Cakewalkツールに登録」チェックボックスのチェックを外し、OKボタンを押してダイアログを閉じます。
  3. プログラムを終了します。
  4. プログラムをインストールしたフォルダを削除します。

3. 使い方

3.1. タップの実行

  1. SMFタップテンポ」を起動し、「追加」コマンドを実行します。すると、「タップの入力」ダイアログボックスが開きます。
  2. 「タップの入力」ダイアログには、「基準音符」、「入力手段」、「タップ数」という三つの項目が存在します。これらのうち「基準音符」と「入力手段」は、「オプション」ダイアログボックスの解説をお読みください。「タップ数」は、入力されたタップの回数を示します。
  3. 「タップの入力」ダイアログが開いている状態で、表示されている「基準音符」および「入力手段」にしたがって、一拍ごとにタップを繰り返してください。また、タップの回数は、最低でも二回は必要です。タップを終了するには、このダイアログを閉じます。
  4. タップが成功すると、メインウィンドウのリストビューに新たに項目が追加されます。その項目には、タップが終了した時刻と、タップの回数が表示されます。
  5. リストビューに項目が一つだけ存在する場合でも、SMFに保存することはできます。しかし、「追加」コマンドを複数回繰り返して、リストビューに複数個の項目がある状態でSMFに保存すると、「SMFタップテンポ」は、複数セットのタップの平均値を使用してテンポを算出します。
  6. リストビューから項目を削除するには、「削除」または「全削除」コマンドを実行します。

3.2. テンポのインポート

既存のSMFからテンポ情報をインポートするには、「テンポのインポート」コマンドを実行します。すると、メインウィンドウのリストビューへ、新たに項目が追加されます。

3.3. テンポの補間

SMFに保存する際に、算出されたテンポに対し、なめらかな補間 (スプライン補間) を適用できます。テンポの補間を行うには、メインウィンドウの「テンポの補間数」ドロップダウンリストボックスを使用します。このリストの数値は、一拍に対して、何個のテンポチェンジを補間するのかを表します。0ならば補間しません

作成している曲で、テンポが急激に変化する部分では、補間を多めにすると良いでしょう。一方、テンポがほとんど変化しない部分では、補間を多めにしても利点はありません。

3.4. SMFに保存する

タップの実行をして、メインウィンドウのリストビューに項目が存在する場合、「テンポのコピー」および「テンポの保存」コマンドが利用可能になります。この各コマンドは、タップをテンポに変換し、SMFとして保存するためのものです。

テンポのコピー

このコマンドは、タップの情報をテンポに変換して、Windowsのクリップボードに格納します。この時、必要に応じてテンポの補間を実行できます。

なお、現在のところ、対応しているクリップボード形式は、以下の通りです:

  • 「Standard MIDI File」形式。Cakewalk SONAR 2.2以下で利用できるようです。

テンポの保存

このコマンドは、タップの情報をテンポに変換して、SMFとして保存します。この時、必要に応じてテンポの補間を実行できます。

3.5. 「オプション」ダイアログボックス

メインウィンドウの「編集」メニューから「オプション」項目を選択すると、「オプション」ダイアログが開きます。このダイアログで設定可能なオプションについての解説を、以下に記します:

基準音符:
SMFタップテンポ」が一拍として認識する音符を指定します。例えば、1は全音符(1分音符?)を、2は2分音符を、4は4分音符を一拍として扱うことを示します。なお、メインウィンドウのリストビューに一つ以上の項目が存在する場合、このオプションを変更すると、リストビューの全項目が削除されます。
タップの入力手段:
タップを入力する手段を表します。以下のように二種類あります:
パソコンのキーボード:
パソコンのキーボードによるタップを使用します。「Windowsのシステムキー以外のキー」および「Escキー以外のキー」を使用してください。なお、システムキー以外のキーとは、Altキーが押されていないときに押されたキーのことです。
MIDI入力:
MIDI入力デバイスのノートオンによるタップを使用します。「MIDI入力」を選択した場合、MIDI入力デバイス名も選択する必要があります。
Cakewalkツールに登録:
このチェックボックスにて、「SMFタップテンポ」をCakewalk 5.0以上のツールとして登録したり、登録解除したりできます。登録しておけば、Cakewalkの「ツール」メニューから起動できます。なお、ここでの設定は、次回のCakewalkの起動時に反映されます (Cakewalkの仕様のため)。

4. 著作権、使用条件、連絡先およびWWWサイト

4.1. 著作権

本ソフトウェアは、フリーソフトウェアです。本ソフトウェアとそれに付随する文書の著作権は、テテが保持します。

4.2. 使用条件

  • テテは、本ソフトウェアの使用、およびそれに付随する行為において、使用者等に起こりうる、いかなる損害もその責を負いません。
  • テテは、本ソフトウェアのバージョンアップの義務を負いません。ただし、本ソフトウェアの不具合や、使ってみた感想は、ぜひお寄せください。今後の開発の参考にさせていただきます。
  • 本ソフトウェアの再配布は、アーカイブに含まれるファイルの改変やファイルの追加・削除を行っていない場合に限り、許可いたします。

なお、何らかの媒体に転載する場合は、事後でも結構ですので、ご一報ください。テテの励みになりますので。


5. 開発履歴

1.05 (2005年1月1日)
テンポのインポート」コマンドのバグを修正。
1.03 (2005年1月1日)
テンポのインポート」コマンドを追加。
1.02 (2004年9月6日)
  • メインウィンドウの「追加」ボタンを標準ボタンにする。つまり、Enterキーを押すことによって、このボタンを選択できるようにする。
  • メインウィンドウのリストビューにフォーカスがある状態でDeleteキーを押すと、選択中の項目を削除できるようにする。
  • 「タップの入力」ダイアログの表示時に、IMEを無効化するように変更。
  • 「タップの入力」ダイアログを閉じた後、メインウィンドウのコントロールのフォーカスが移動する問題を修正。
1.01 (2004年9月4日)
1.00 (2004年8月29日)
初公開。

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