機能一覧
□基本概念

FinalFocusは、各セル(レイヤー)に距離を設定することで仮想的な空間を作りだします。ピントを合わせる距離(On-Focus Distance)を指定するだけで各セルのピンボケを自動的に計算し、被写界深度を再現します。
Mac/ Windows版共に機能は同じです。

□標準機能
Bokeh Rendering
チェックを外した場合=単純に合成されたイメージが表示されます。
チェックを入れた場合=被写界深度の計算結果が表示されます。
注意: FinalFocusは必ず[平面]レイヤー上に呼びだしてください。[平面レイヤー]はコンポと同じ大きさにする必要があります。
FinalFocusでの距離設定によってはレイヤーの上下が逆転する可能性があるので、必ずFF上で被写界深度がかかっていない状態でも確認できる必要があります。またFinalFocusではAfterEffectsの「通常」以外のレイヤーモードでの合成はできません。

Iris Shape
カメラの絞りの形を設定します。ピンボケのハイライト部分に影響します。
技術情報: 絞りの形は[FinalFocus2.0]フォルダの中の[pattern]フォルダに入っています。追加可能ですが、その場合には自己責任のもとに行ってください。

On Focus Distance
カメラのピントの距離を設定します。0が一番手前にピントが合い、255が無限遠となります。

Bokeh Amount
ピンボケの量を設定します。カメラで絞りをどれだけ開けるかと同じ操作となります。

Hardness
ピンボケの輪郭の硬さを設定します。実際のフィルムの硬さに相当します。

Brightness
露光量をコントロールします。単に明るく・暗くするのではなく露光時間を長くまたは短くするのに相当します。

Settings (設定)
- Quality (NEW)

 精度を設定します。スピードに影響します。
 FinalFocus2.0から高速エンジンにより3つのモードと2つのAutoモードが備わりました。
 このQuality設定は絞りのエッジの階調の滑らかさの設定です。
 基本的には[Auto (Speed)]でお使いください。Autoモードでは、Low-Normal-Highから適切な品質に切り替えて処理します。

 ・Auto (Speed): スピードを優先したAutoモードです。このモードでクオリティに問題を感じない限りは設定を変更する必要はありません。
 ・Auto (Quality): 特に大きなピンボケのクオリティを向上させたAutoモードです。大きなピンボケではHighモードよりもやや劣りますが、よほどでないと見分けがつきません。
 ・Low: とにかくざくざくプレビューしたい時に有効です。大きなイメージの時にお使いください。ピント送りや小さなピンボケの時などに品質に問題が生じる場合があります。
 ・Normal: エッジの階調をLowよりも増やし、滑らかなピンボケを得られます。
 ・High: [Auto (Quality)]モードでは物足りない時にお使いください。小さなピンボケから大きなピンボケまで全域で高品質を発揮します。スピードは遅くなりますので、基本的には必要ありません。

Cel1〜10の中の設定
各Celごとの設定をします。

- Comp
 レイヤーまたはコンポを呼び出します。
注意: パスによるマスクやトランスフォームをかけているレイヤーの場合には、必ずプリコンポーズしてください。(プリコンポーズする際には必ず「全ての属性を新規コンポジションに移動する」を選んでください)

- Distance
 Celの距離を設定します。0がカメラから見て一番手前、255が無限遠となります。

- Bkeh Adjustment
 Celごとのボケ量の補正をします。1が標準で、0〜2 (200%)まで調節可能です。

□特殊機能
セルの数を増やす (自己責任で行ってください。動作保証しません)
セルの数は標準で10枚ですが、最大21枚まで増やすことができます。
1) AfterEffects起動中にはできませんので一旦終了してください。
2) [FinalFocus2.0]フォルダの中の[celmax_10]というファイルを[celmax_21]のように書き換えるだけです。
注意1: FinalFocusを利用しているプロジェクトを作成している場合、セルの数の設定を増やすのは構いませんが、途中で減らさないように気を付けてください。もし減らしてしまうと、エラーが出ます。その際上書き保存しないように注意してください。FinalFocusの設定が壊れたまま保存されてしまいます。
注意2: 最低でも2枚は設定してください。1枚では動作しません。
Sakurai Optical Lab. mail: ff@reiji.net / Tokyo, Japan