〜ストーリー〜


夕暮れ時、夕食を何にしようか考え歩いていた主人公は
一枚のチラシに目を奪われた。
おいしそうなパンの絵に”数量限定の焼きたてパン!早くしないと無くなるよ!”のうたい文句。

「そうだ!今夜はパンにしよう!」

パン屋に方向を修正するが、その拍子に転んでしまう。
「いったぁ・・・ああ!」
主人公の目線の先には転んだ拍子に懐から飛び出した財布。
「シャッ!」
一瞬で財布と主人公の間を赤い影が通り過ぎた。
主人公は何が起きたか、判断できない。
ただ、そこにあるのは中身がすっかりなくなった財布と
赤い生き物。
「ふ、ふむふむ!?」
頬を大きく膨らませたその生き物はふむふむという。
性格は人を見ると逃げ出すほど臆病。
だが、小銭を溜め込む習性があり、小銭を見つけたときは
別の生き物に間違えるほどすばやい動きをする。

「私のお金・・・」
ふむふむが主人公に気づき、じっと見つめあう状態になる。
しばらくの沈黙のあと、
ふむふむは・・・ぴゅーっと全速力で・・・逃げた。

あっけに取られ、主人公はしばらくそこで呆けていた。
「・・・はっ、はやくお金を取り戻さなくちゃ!」
正気に戻った主人公は急いでふむふむの後を追ったのであった・・・