2006.10.28

JanusHS 0.8.1 クイックガイド

このガイドについて

このガイドは、JanusHSのインストールが済んでいることを前提に、JanusHSによる暗号運用の概略を説明したものです。

JanusHSの起動

運用フォルダ内にあるJanusHS.exeがJanusHSの本体です。

JanusHS.exeを実行してください。メイン画面が現れます。

メイン画面

公開鍵暗号の運用

JanusHSは、与えられたデータを元に、暗号化されたデータを作成するソフトです。元のデータを上書き暗号化するわけではありません。

公開鍵の受け渡し

公開鍵の作成

JanusHSをインストールしてから初めて「ツール」の「鍵の管理」を選択すると、公開鍵を作成するかどうか確認するダイアログが表示されます。ここで「はい」をクリックすると、公開鍵作成画面が現れます。

鍵の運用者を明示するため、名前(5文字以上)、メールアドレスの入力が必要となります。このアドレスが実際のメール送信に使われることはありませんので、現実のメールアドレスである必要はありません。しかし、後々の管理を考え、実際のメールアドレスを使用することをおすすめします。

また、現バージョンのJanusHSには、一度作成した鍵の情報を書き換える手段が用意されておりません。ずっと使い続けることを前提にこれらの情報を入力してください。

(注)名前、コメントについては日本語の使用も可能となっていますが、他のシステムとの相互運用の問題が生じたりしますので、あまりお勧めはしません。

これで、鍵ペアが作成されます。この作成作業には最新のパソコンでも少々時間がかかります。

相手に公開鍵を渡す

誰かに自分宛の暗号化データを作ってもらうには、事前に自分の公開鍵を相手に渡しておく必要があります。公開鍵を作成した際に、配布用の公開鍵をファイルに書き出していない場合は、JanusHSを起動し、メニューの「ツール」から「鍵の管理」を選び、自分の鍵を選択して「エクスポート」をクリックし、配布用の鍵を作成してください。

相手の公開鍵を受け取る

データを暗号化する前に、データを送る相手の公開鍵を入手しておく必要があります。誰からJanusHSの公開鍵を受け取ったら、JanusHSを起動し、「ツール」から「鍵の管理」を選び、「インポート」をクリックし、受け取った鍵をJanusHSに取り込んでください。取り込みが成功すれば、受け取った鍵ファイルは削除してしまって構いません。

公開鍵暗号によるデータの暗号化

暗号化するファイルの指定

暗号化したいファイルをメイン画面左側の「Encrypt」と書かれた絵の上にドラッグ&ドロップしてください。

相手の鍵の選択

事前に公開鍵暗号用の鍵を作成していなければ、ここでパスフレーズを指定する画面が現れてしまいます。この場合は作業を中断し、正常に自分の公開鍵が作成されているか、相手の公開鍵をインポートしているか、手順を確認してください。

鍵を作成していれば、公開鍵暗号か対称暗号かを選択するダイアログが現れます。ここで公開鍵暗号を選択し、リストボックスから暗号化したい相手の暗号鍵を選択してください。

書き出すファイル名の指定

続いて、暗号化後のファイル名を指定する画面が現れます。

暗号化の完了

暗号化のプロセスを逐次表示するダイアログが現れます。ここでエラーが出ていなければ暗号化完了です。「OK」をクリックすればメイン画面に戻ります。

公開鍵暗号で暗号化されたデータの復号

復号するファイルの指定

暗号化されたファイルをメイン画面右側の「Decrypt」と書かれた絵の上にドラッグ&ドロップしてください。

書き出すフォルダの指定

復号先のフォルダを選択する画面が現れます。

復号の完了

公開鍵暗号の場合、パスフレーズの入力を要求されることはありません。すぐに復号のプロセスを逐次表示するダイアログが現れます。ここでエラーがでていなければ復号は完了です。「OK」をクリックすればメイン画面に戻ります。

パスフレーズによる暗号の運用

JanusHSでは、従来型の、パスフレーズによる暗号(対称暗号と呼ばれます)もサポートしています。

パスフレーズによるデータの暗号化

暗号化するファイルの指定

暗号化したいファイルをメイン画面左側の「Encrypt」と書かれた絵の上にドラッグ&ドロップしてください。

パスフレーズの指定

事前に公開鍵暗号用の鍵を作成しているかどうかで、現れる画面が異なります。

鍵を作成していない場合は、パスフレーズを指定する画面が現れます。鍵を作成済の場合は、公開鍵暗号を使用するか対称暗号(パスフレーズを用いた暗号)を使用するか選択する画面が現れますので、「対称暗号」を選択してください。いずれの場合も、確認を含めて、2度、同じパスフレーズを入力してください。

書き出すファイル名の指定

続いて、暗号化後のファイル名を指定する画面が現れます。

暗号化の完了

暗号化のプロセスを逐次表示するダイアログが現れます。ここでエラーが出ていなければ暗号化完了です。「OK」をクリックすればメイン画面に戻ります。

パスフレーズで暗号化されたデータの復号

復号するファイルの指定

暗号化されたファイルをメイン画面右側の「Decrypt」と書かれた絵の上にドラッグ&ドロップしてください。

書き出すフォルダの指定

復号先のフォルダを選択する画面が現れます。

パスフレーズの指定

対称暗号で暗号化されたデータをドロップした場合、パスフレーズの入力を促す画面が現れます。

復号の完了

復号のプロセスを逐次表示するダイアログが現れます。ここでエラーがでていなければ復号は完了です。「OK」をクリックすればメイン画面に戻ります。

Kazuyoshi Kakihara