Copyright (C) 2006 Matsusaki Satoru
目次
Ganymede とは
基本概念
制作手順
操作方法
ツールについて
フレームについて
セルについて
キー操作
共同作業について
3DCGとの合成について
Player について
Ganyme Applet について
連絡先など
謝辞
『動く漫画』を作成する Ganyme Developer、それを再生する Ganyme Player、Web 再生する Ganyme Applet のセットです。
まずフィルムというものがあり、これはカットの集合です。で、カットはフレームの集合です。フレームはというとレイヤの集合で、レイヤはセルの集合なんです。
フィルム ⊃ カット ⊃ フレーム ⊃ レイヤ ⊃ セル
要するに普通のお絵描きソフトだとレイヤは一枚のビットマップなんですが、このソフトは絵が動くので複数枚なきゃいけない。これがセルで、でもレイヤは複数が重なるので、そのレイヤを重ねて一定時間表示しないといけない。これがフレームなんです。
作者が想定している作業手順は、
Developer 作業
1. フィルムを作成する。
2. フィルムに止め絵のカットを追加していく。(絵コンテ)
3. カットにレイヤを追加していく。(レイアウト?)
4. カットにキー・フレームを追加していく。(原画)
5. キーフレームの間にフレームを挿入していく。(動画)
6. 塗る。(彩色)
7. 各フレームの位置や明るさを変化させる。(撮影)
8. GA ファイルを出力する。
Player 作業
9. 再生する。
Applet 作業
10. 見せびらかす。(放送?)
という感じです。アニメ屋さんごっこ。
Developer の方はステータス・バーにいろいろ説明が出て来ますので、それを読んでみてください。ただ、それだけだと分からないこともあると思うので、そういうときは作者に質問してください。
F1/F8 キーを押すと説明が表示されます。
Shift + Ctrl キーを押しながらマウスを動かすとスクロールします。
マウスの右ボタンを 0.5 秒間押し続けると、ツールのポップアップ・メニューが表示されます。
一部で共通する動作として、右クリックでパレットが出てきて、ペンの太さと色を選べます。
フレームの時間にマイナスをつけると、前のフレームの画像とクロスフェードします。またこの時フレーム位置や明るさも段階的に変わります。これらを利用してスローモーションや、フェードイン・フェードアウト、パン・ティルトなどを行うことが出来ます。
キーフレームの時間は、入力された時間から次のキーフレームもしくは末尾までのフレームの時間の総計を引いた時間となります。これは中割りのフレームを挿入する際に原画のタイミングを変更させないためです。
影の境界色というのがあって、パレット左上の2番目と3番目のやつです。これは塗り潰しの時にその色と同化します。
また下絵色というのがありまして、消しゴムで消したり、「セル→下絵に転化」させたりすると出てきます。想定している手順としては、まず大まかにあたりを取って(丸と十字とか)、これを下絵に転化させて細密化し、更に下絵に転化させてトレスするという感じです。
他にも黒が2種類あったり、透過色が5種類あったりします。「ツール→マスク」で出てくるダイアログで、ステータスバーに色々説明が出ます。
あと色ですが、実行ファイルと同じディレクトリにある Color.bmp というファイルのパレットを D-Pixed などで編集するとカスタマイズできます。いい配色は僕に送りつける。
普通のコピーと貼り付けはクリップボードを使ってません。クリップボードは「セル→クリップボード→」です。
カット・ウィンドウにフォーカスがあるときは「文字入力」で色々操作できます。「文字入力」だから、IME は無効に。利き手がどちらでも使えるよう左右に割り当ててみました。
・表示
スペース ... 周りのコントロールを退避/復元
s l ... 拡大表示
a ; ... 縮小表示
・パレット
f j ... ペンを一つ太くする。
d k ... ペンを一つ細くする。
・ツール
1 0 ... ペン
2 9 ... 消しゴム
3 8 ... 連続直線
4 7 ... 連続曲線
5 6 ... 直前のツールに戻る
S * ... レイヤ位置
A } ... フレーム位置
g h ... マスク
G K ... グリッド
W { ... 塗り潰し
Q ` ... 選択
・フレーム
w p ... 次のフレーム
q o ... 前のフレーム
r i ... 次のキーフレーム
e u ... 前のキーフレーム
R P ... 末尾のフレーム
E O ... 先頭のフレーム
t y ... フレームを追加
T I ... フレームを挿入
・セル
D J ... 前のセルを透過
F K ... 次のセルを透過
z / ... セルを直前の状態に戻す
x . ... 下描き色に転化
X ? ... 下描き色を消去
v , ... 次のセル
c m ... 前のセル
V > ... 末尾のセル
C < ... 先頭のセル
b n ... セルを追加
B M ... セルを挿入
また、ショートカットキーもいくつか設定してあります。
F1, F8 ... 現在のツールの説明
F2, F6 ... 前のフレーム
F3, F7 ... 次のフレーム
F4, F5 ... カットのアニメーションを開始
ESC, F9 ... 出力ウィンドウを非表示
Tab, Enter ... キーボードフォーカスを次へ
(Shift +) Tab, Enter ... キーボードフォーカスを前へ
Shift + F2, F11 ... 新しいカットをフィルムに追加
Shift + F3, F12 ... 新しいカットをフィルムに挿入
ctrl + N ... 新しいカットを作成
ctrl + O ... カットを開く
ctrl + S ... カットを保存
このソフトは一応共同作業で使われることを想定しています。まずカットを複数選択して、「フィルム→抽出」で別ディレクトリに一括コピーします。このフォルダを lzh などに圧縮して、スタッフにメールで送る。スタッフはこのフォルダのフィルムを開いて作業して、再び lzh などに圧縮して作者に送り返す。作者はこのフォルダの中身を確認して、問題なければ元のファイルに上書きする。という感じの手順です。クレジットをお忘れなく!
DOGA-L3 という CGA ソフトがありまして、静止画であれば無料で使用させていただけます。なので、ひとコマひとコマ作画してはコピー貼り付けで合成できる。無論セルシェードです。他に Blender っていうフリーソフトもありますが、かなり高度。
unlha32.dll と unzip32.dll をインストールしていれば、lzh や zip ファイルをそのまま再生できます。中の ga ファイルは拡張子以外のファイル名をアーカイブファイルと一致させる必要があります。
GanymeApplet.jar を html と同じディレクトリに置いて、
<applet code="GanymeApplet" width="横幅" height="縦幅">
<param name="file_name" value="ファイル名">
アプレットが実行できない場合の代替内容。<p>
</applet>
という感じでタグを打ちます。でも早い動きの再生は無理かも。
作者へのご連絡はメールで momotan@ca3.so-net.ne.jp までお願いいたします。
ご要望は、実際にソフトをご使用された上で必要とされたものに限ってください。
.cut ファイルおよび .ca .ga ファイルでは、懐かしの MAG フォーマットの圧縮方式を使用させていただいております。この場を借りて作者の Woddy-Rinn 様に感謝と尊敬の意を捧げさせていただきます。