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5-3.操作説明(クラス図の自動生成)

クラス図の自動生成とは、指定した条件に一致するクラスを対象にしてクラス図を整形した形で自動的に作図する機能です。
主な使用目的はリバースエンジニアリング後に手間をかけずにクラスの関係を確認したい場合や、 クラス図を大量に作成しなければいけない場合などに使用が可能です。


特徴

以下はクラス図自動生成の特徴です。

1.任意のパッケージおよびその配下のクラスを対象にしたクラス図生成

任意のパッケージ配下にある全てのクラスを対象にしてクラス図を生成する事が可能です。 この機能を使用すれば、クラスビューからドラッグ&ドロップしてクラス図を作成するより効率的です。

2.*や?を使用して任意のクラスを除去したクラス図生成

1の機能で選んだ場合、クラス図に含めたくないクラスも含まれる事があります。 具体的には特定のパッケージ配下や特定のクラスを除きたい場合があります。
*や?を使用して特定のクラスをクラス図から除去した形でクラス図を作成できます。

3.個別に指定したクラスを対象にクラス図生成

上記の1,2とは無関係に全てのクラスから任意のクラスをピックアップして、クラス図の対象にすることができます。
上記の1,2を使用しない場合は個別にピックアップすることもできます。

4.作成するクラス図の詳細度の指定

リバースエンジニアリングした場合は実装レベルのクラス・モデルができます。 実装レベルのクラス・モデルは属性や操作が非常に多く、全てを表示したクラス図はクラスの関係が分かりにくい事があります。
クラスの表示制御を操作して属性のON/OFFや操作のON/OFF、操作の引数のON/OFFなど細かい指定が可能です。

5.設定情報の保存/読込

上記で説明した設定内容を設定ファイルとして保存しておくことができます。
リバースエンジニアリングした際などに再利用すれば簡単にクラス図が作成できます。


操作方法

クラス図の自動生成を行うためには、リバースエンジニアリングを行うなどしてクラス・ディクショナリと関連・ディクショナリを作成しておく必要があります。 リバースエンジニアリングを使用しなくてもこれらのディクショナリは作成できます。詳しくはクラス・ディクショナリ関連・ディクショナリを参照してください。

以下では順を追って操作方法を説明します。

メイン画面のメニューから[ツール]-[クラス図の自動生成]を選択して以下の画面を表示します。 この機能はアクティブなプロジェクトに対して使用します。 アクティブなプロジェクトが存在しない場合は、メニューはグレー表示となり選択できません。

「クラス個別選択」のリストボックス内には、プロジェクト内にクラス・モデルの一覧を表示します。
このリストボックスでチェックボックスをONにしておくと、そのクラスは必ずクラス図に含まれることになります。 必ずしも使用しなくても構いません。

「パッケージの選択」というコンボボックスには、パッケージの一覧を表示します。
<対象外>という項目を初期状態で選択しています。この状態ではこの機能は機能しないようになっています。
<全てのパッケージ>を選択するとクラス・モデルにある全てのクラスを対象にしてクラス図を作成します。しかし、数十個またはそれ以上のクラスになった場合は クラス図の自動生成のための処理時間が非常にかかります。マシンの性能に合わせて適度に抑えてることをお勧めします。
クラス・ディクショナリにパッケージを持つクラス・モデルが存在する場合はパッケージ名の一覧を表示します。 パッケージ名を選択した場合は、そのパッケージに含まれるクラス・モデルおよびその配下のパッケージに含まれるクラス・モデルを対象にして クラス図を自動生成します。
なお、クラスが多すぎてクラス図のサイズが1,000,000 × 1,000,000 を超えた場合はエラーとし、クラス図を作成しませんのでご注意下さい。

「フィルタ」という欄にはテキストボックスと+ボタン、−ボタン、リストボックスがあります。
フィルタとは「パッケージの選択」で間接的に選んだクラス・モデルの一覧から特定のクラスを除外するための機能です。
例えば、末尾にBeanという単語を持つクラスを全て除外したい場合は「*Bean」とテキストボックスに入力して+ボタンを押下します。 するとリストボックスにその単語が追加されて有効になります。なお、CTRL+A で+ボタンを押したことになります。
リストボックスから削除したい場合は、削除したい行を選択して−ボタンを押下してください。

「テスト」ボタンは、上記の設定で処理対象になるクラスの一覧を表示します。 フィルタの設定が望んだ結果になるかなどを試す事が出来ます。
クラス図の自動生成は時間がかかることが多いため、まずは処理対象となるクラスを確認しておくことをお勧めします。 クラスが数十個を超えるような場合は、削減することをお勧めします。 また、出来上がったクラス図は非常に巨大で、理解しにくいものになることがあります。

「ダイアグラム」タブに移ります。以下のような画面になっています。

「新規作成」ラジオボタンの下に「ダイアグラム名」というテキストボックスがあります。
このテキストボックスはクラス図の自動生成の際に作成するダイアグラムの名前を入力します。 既に存在するクラス図名は指定できません。

「既存のクラス図へマージ」というラジオボタンは無効になっています。現在この機能は使用できません。

「クラス図の表示制御」はクラス図を作成する際のクラスの表示制御を指定します。
細かな意味については、メイン画面のページにあるクラス表示属性関連のボタンの説明を参照してください。

「実行」タブに移ります。以下のような画面になっています。

「実行」ボタンは今までの設定を使用してクラス図の自動生成を行います。
設定内容に問題がある場合は、エラーメッセージを表示します。
処理の経過は画面下の「実行ログ」に表示されます。

以下は画面下にあるボタンについての説明です。

「設定を保存」ボタンは上記で説明してきた設定内容を保存します。拡張子はgcdで、中身はXML形式です。

「設定を読込」ボタンは上記で保存したgcdファイルを読み込み、画面に反映します。

「閉じる」ボタンは当画面を閉じてメイン画面に戻ります。画面で設定した内容は破棄されますので、ご注意下さい。


現バージョンの制約

  1. 処理の中断が出来ません
  2. 処理経過の内容が不十分なため、残りの処理時間が分かりません。

参考文献

  1. 野口隆佳氏の論文『インタラクティブ性を考慮した オブジェクト図の自動レイアウト手法』

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