Miku Capture 1.0.1
取扱説明書



目次

1.はじめに
2.注意事項
3.開発・動作環境
4.動作説明
5.操作説明

6.作者へ連絡


1.はじめに


この度はMiku Captureをご利用いただきまして、ありがとうございます。
このソフトは、デスクトップを録画するフリーソフトです。
ゲーム等の負荷の高いソフトの画面などを、なるべく動作に影響を与えないように録画することを主な目的として作りました。
キャプチャとエンコードの優先度を別々に設定できますので、組み合わせ次第で様々な状況に対応できると思います。



2.注意事項


このソフトを使用する際、下記の事項に同意してください。
同意できない場合は使用しないでください。

●このソフトの著作権は、作者の金光絢平が有しています。作者に許可を得ずに、このソフトを販売・配布・リバースエンジニアリングする行為、作者の著作権を侵す行為を禁止します。
●このソフトを使用して発生した、いかなる損害に対しても、作者は責任を負いません。



3.開発・動作環境

このソフトは、以下の環境で開発しています。

CPU Athlon64 3800+
メモリ DDR2 5GB(2GB×2、512MB×2)
グラフィック Geforce 6600
サウンド Envy24-HTS
OS Windows XP Pro x64 SP2
DirectX 9.0c以降

開発環境でのみ動作確認をしていますが、Windows2000・XPであれば動作すると思います。



4.動作説明

このソフトの特徴は、キャプチャとエンコードを別々のスレッドで動作させているところにあります。

キャプチャスレッドは、キャプチャしたデータを一時的にメモリに保存します。
エンコードスレッドは、メモリに保存したデータを取り出し、コーデックに渡します。

キャプチャスレッドの優先度を、他のスレッドの優先度(通常はNormal)より高くすることで、高負荷時でもコマ落ちすることなく、キャプチャすることができます。
また、エンコードスレッドの優先度を「Idle」に設定することで、CPUに余裕があるときだけエンコードするようになります。
キャプチャを終了すると、エンコードスレッドの優先度は「Normal」に設定されます。

32bitで扱えるメモリの上限が2GB弱なので、あまり長い時間キャプチャすることはできません。
デフォルト設定で、全くエンコードをせずキャプチャを続けた場合、約3分程度で2GBを超えてしまいます。
x64版のOSを使用している場合は、2GB以上のメモリを扱えます。
空きメモリが無くなりそうになると、自動的にキャプチャを停止しますが、メモリ不足エラーで強制終了することもあります。
安全にキャプチャを行うためには、エンコードスレッドの優先度をキャプチャスレッドより高く設定します。

AVIの作成には「Video For Windows」を使用していますので、作成できるAVIのファイルサイズは2GBまでです。
ロスレス圧縮等の場合は、ファイルサイズに気をつけてください。


上記のように、このソフトは大容量のメモリを搭載している場合にのみ効果を発揮します。
少ないメモリでも動作はしますが、すぐにメモリ上限に達してしまいますので、使用される環境や目的に合わせて、スレッドの優先度を設定してください。



5.操作説明

☆映像入力☆



(1)
キャプチャの対象となるウィンドウを選択します。一部キャプチャできないウィンドウもあります。

「デスクトップ」を選択すると、画面全体が対象になります。
「アクティブウィンドウ」を選択すると、キャプチャを開始した時点でアクティブになっているウィンドウが対象になります。
「指定ウィンドウ」を選択すると、リストで選択されたウィンドウが対象になります。
更新ボタンを押すと、リストが最新の状態になります。

(2)
対象のウィンドウのどの部分を録画するのかを指定します。

「全体」を選択すると、ウィンドウ全体が対象になります。
「クライアント」を選択すると、ウィンドウ枠・タイトルバー・メニューなどを除いた部分が対象になります。

(3)
(2)で選択した範囲の左上を X:0,Y:0 として、キャプチャする範囲を指定します。
「全体」を選択すると、(2)で選択した範囲全体をキャプチャします。
「指定」を選択すると、設定した範囲をキャプチャします。

X
横の座標

Y
縦の座標

Width
横のサイズ

Height
縦のサイズ




☆映像出力☆



(1)
出力するAVIファイルの基本的な設定をします。

Width
横の解像度

Height
縦の解像度

FPS
1秒間にキャプチャする回数

Color
色深度。24bit以外の場合は、メモリにキャッシュするときだけ指定ビット数で保存し、AVIに出力するときに24bitに変換します。

上下反転
左右反転

AVIに出力する際、反転して出力します。
ニコニコ動画用に設けたもので、普段は使用することはないでしょう。

(2)
出力する位置を指定します。
出力サイズがキャプチャしたサイズと異なる場合、拡大縮小が行われ、8bit以外はバイリニアで補間されます。
余った部分には黒ベタが追加されます。

「全体」を選択すると、(1)で設定した解像度に合わせて出力します。
「指定」を選択すると、指定した位置に出力します。
「自動調整」を選択すると、アスペクト比を維持しながら、AVIのサイズ内に収まるように拡大縮小し、中央に出力します。

(3)
出力するAVIのファイル名を指定します。
空白にした場合は、「ソフトのあるフォルダ\Temp.avi」になります。




☆音声入出力☆



(1)
音声入力の設定をします。

デバイス
対象となるデバイスを選択します。録音に関する設定は、あらかじめボリュームコントロール等で済ませてください。

作者は、StereoMixerからの録音でテストしていますが、ボリュームがゼロの状態で通常の音量となるようです。
音割れする場合はボリュームを0にしてみると良いかもしれません。

サンプリングレート
1秒間にサンプリングを行う回数
量子化ビット数
1サンプル当たりのビット数
チャンネル数
「1」がモノラル、「2」がステレオです。
(2)
音声出力する形式を選択します。

Wave
入力信号をそのまま非圧縮で出力します。

MP3
Lameを使用してMP3形式で圧縮出力します。
CPU使用率を抑えるために、リアルタイムで圧縮はせず、一時的にWaveに書き出してからキャプチャ終了時にMP3に変換します。

MP3自体は正常に作成されますが、FFMPEGを使用してAVIと合成すると、失敗することがありました。
Waveで出力した後、FFMPEGでMP3に変換し、AVIと合成すると成功したので、同様の症状が発生した場合はWave形式にしてください。

OGG
需要があれば対応するかもしれません。
(3)
「録音する」をチェックすると録音が有効になります。

出力ファイル
音声を出力するファイル名を指定します。
空白にすると、出力AVIファイル名と同じになり、拡張子が(2)で選択したものに置き換わります。




☆オプション☆



(1)
キャプチャ・エンコードの優先度を設定します。

(2)
x64版のOSを使用している場合は、メモリ拡張機能を使うことができます。
よく分からない場合は無効にしてください。

このソフト自体は32bitアプリなのですが、この機能を有効にすると、付属の64bitアプリ「MemoryExtension.exe」を通じて間接的に64bitのメモリ空間を使用できるようになります。
しかし、メモリのコピー回数が通常の2倍になるので、処理は遅くなります。
処理速度の低下を抑えるため、使用するメモリを予め確保してからキャプチャを行いますので、使用するメモリ量の設定は慎重に行って下さい。
環境によってはキャプチャがうまくいかない場合もありますので、不具合が発生する場合は、無効に設定して下さい。
また、64bitアプリの起動・終了は内部で行いますので、単体で起動させないで下さい。

(3)
その他の設定

ホットキー
ホットキーの設定をします。
待機状態で、設定したホットキーが押されると、キャプチャを開始します。
キャプチャ中に押すとキャプチャを終了し、エンコードが完了すると通常の状態になります。

デスクトップトリミング
これを有効にすると、デスクトップ全体をキャプチャして、そこから本来のウィンドウに当たる部分のみを切り取ります。
途中でウィンドウを移動しないでください。
通常は、キャプチャできない等の問題が発生した場合のみ有効にします。



上記の設定をすべて終えたら、右下の録画ボタンを押します。
コーデックの設定ダイアログが開くので、必要に応じて設定を行ってください。
初期化が終わるとウィンドウが最小化して待機状態になります。
後は、タイミングを見計らってホットキーを押すだけです。


設定リストに名前を入力し、保存ボタンを押すと、設定を保存することができます。



6.作者へ連絡

バグ報告や要望など、作者へ連絡が必要な場合は、下記のURLより送信してください。
http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P606453