堤中納言物語10
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1見えて、額髪の かかりたる ほどより はじめて、この 世の ものとも
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2見えず、うつくしきに、萩襲の 織物の 袿、紫苑色など、 押し重ねたる、
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3頬杖を つきて、いと  もの嘆かしげなる。
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4 この ありつる やうなる 童    三、四人ばかり 連れて、
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