狭衣物語1
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1 かやうにて 年も かへりて、十五日にも なりにけり。大将殿の 御方には、
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2女君の 御姿などこそ あらたまる しるしとても
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3はなやかならね、 殿の  御方に もとより 侍ひし 人々は 衣の
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4色ども 春の 錦を うち重ねたり。
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