うつせ貝・4
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1かなしきに、神仏を 念じつつ、 つと 抱き持ちて、 湯など 飲ませぬるに、
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2    からうじて  いき出でぬるも  まづ  いと うれし。 やうやう
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3心を しづめつつ、よろづの ことども 語らふも         夢の
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4やうなり。いつしかと ふけゆく 秋の 夜、軒も あらはなる 草の 庵の
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