堤中納言物語16
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1とて、  ひき結びつけて、     例の  随身に 持たせて、まだ 暁に
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2    門の わたりを たたずめば、     昨日の  子しも 走る。
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3 うれしくて、       「かうぞ、    はかり 聞こえぬよ。」とて、
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4            懐より をかしき 小箱を 取らせて、「誰がとも
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