堤中納言物語1
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1 「何わざ するならむ。」と ゆかしくて、人目      見はかりて、
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2やをら はひ入りて、いみじく しげき 薄の 中に 立てるに、
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3八、九ばかりなる 女子の、いと をかしげなる、 薄色の 衵、
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4紅梅など     乱れ着たる            小さき 貝を
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