うつせ貝・12
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1朝日影の はなやかに さし出でたる、苫の ひまひまも   はしたなき
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2心地するに、寝くたれ髪の、いたう 乱れたるを 掻きやりつつ、恥づかしげに
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3まぎらはしゐたる  まみの いと をかしげなるを、    「今よりは
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4かくて 心のどかに    見るべし」と     思ふも うれしきものから、
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