十六夜日記3・2
1
1
1 ほどなく 暮れて、  その わたりの 海 近き 里に とどまりぬ。
1
2
2
2浦人の しわざにや・・、  隣より くゆりかかる 煙  いと むつかしき
2
3
3
3にほひなれば、「夜の 宿 なまぐさし。」と 言ひける 人の 言葉も
3
4
4
4思ひ出でらる。夜もすがら 風 いと 荒れて、波 ただ 枕に 立ち騒ぐ。
4
1