紫式部(無名草子)・1
1
1
1「繰り言の       やうには 侍れど、尽きも せず、うらやましく
1
2
2
2めでたく 侍るは   大斎院より 上東門院へ、『つれづれ   慰みぬべき
2
3
3
3物語や 候ふ。』と       尋ね参らせさせ 給へりけるに、紫式部を
3
4
4
4召して、    『何をか 参らすべき。』と     仰せられければ、
4
1