古代ミサイルゲーム


1.古代ミサイルゲームの概要
 古代ミサイルゲームは実際の運動に則したミサイル対戦ゲームで、Windowsパソコン
 1台を2人で使用します。ルールとしては画面左右の端にある浮遊基地()を2
 人が砲撃し合って、相手基地を先に5回爆破(上部70%以上破壊、下部は岩盤)し
 た方が勝ちです。浮遊基地の長さは100mなので表示画面の縮尺の目安として下さい。
 以下に操作方法、簡単に物理的内容について説明します。

2.古代ミサイルゲームのインストール
 ダウンロードして解凍したmissileフォルダの中のSETUP.EXEを実行して下さい。
 
3.設定操作
 3-1.初期操作
 初めてソフトを起動したときは、キーボードが10キー付きかどうかの入力。それと操
 作性調整を行います。操作性調整値は数値を大きくする程反応が遅くなります。既定
 値は10です。ゲーム中に再設定したいときはCtrlキーとF1キーを同時に押すと再設定
 できます。
 
 3-2.毎回操作
 その後は戦闘モード選択と空気抵抗を考慮するか。爆発音を出すかを求められるので、
 メッセージに従ってキーを選択して下さい。音出しに関してはソフト開発言語が並列
 処理をサポートしていなかったので、ゲーム中、音が鳴っている1秒程度は計算処理
 が中断します。ゲーム中、戦闘モードなどを変更したいときは、CtrlキーとF2キーを
 同時に押すと再選択可能となります。
 
4.ゲーム操作
 4-1.使用キー
  実際のゲーム操作に使うキーは次の9個づつのキーで、左側の人はキーボード左の
  方の上段Q,W,E、中段A,S,D、下段Z,X,Cの9個。右側の人は10キー付きのキーボー
  ドの場合は10キーの上段7,8,9、中段4,5,6、下段1,2,3の9個を使います。10キー
  が無い場合は上段O,P,@、中段L,;,:、下段.,/,\の9個を使います。
  

《左側の人》《右側の人》
10キー付き10キー無し
4-2.戦闘モード選択 戦闘モードは砲弾戦とミサイル戦があり、各々のモードでの砲弾(ミサイル)設定 要素は以下のようになります。 4-2-1.砲弾戦(設定要素数3) 爆薬量 :砲弾に装填する爆薬量。多いと装填時間が掛かります。 速さ :砲弾発射時の速さ。 角度 :砲弾発射時の仰角。 4-2-2.ミサイル戦(設定要素数5) 爆薬量 :ミサイルに装填する爆薬量。多いと質量が大きくなるため打ち上げ 難くくなります。 燃料積載量 :推力を得るための燃料。多いと質量が大きくなりますが噴射時間は 長くなります。 燃料消費量 :単位時間当たりの噴射ガス質量。多いと推力が強くなりますが噴射 時間は短くなります。 ガス噴射速さ:噴射ガスのミサイルに対する速さ。速いと推力が強くなります。 打ち上げ角度:ミサイルの傾斜角。推力の向きもこの向きに働きます。 4-3.砲弾(ミサイル)の要素設定 砲弾(ミサイル)の要素設定ではまず砲弾(ミサイル)を指定し(全部で5発ありま す)、各砲弾(ミサイル)の諸要素を単位等に注意して設定します。これを設定モー ドと呼びます。 設定モードでの数値設定は画面上の緑色になっている要素が操作の対象となり、青色 の桁の数値が増減されます。 指定桁を左に移すときは上段左端のキーを押し、右に移すときは上段右端のキーを押 します。 その数値を減らすときは中段左端のキーを押し、増やすときは中段右端のキーを押し ます。 上の要素に移るには上段真中のキーを押し、下の要素に移るには中段真中のキーを押 します。 指定砲弾(ミサイル)を発射するときは下段のキーを押します(どのキーでも良い)。 ミサイルの場合は設定が悪いと発射しない事があります。発射後は砲弾(ミサイル) の状態が表示されます。状態表示は各々の浮遊基地を原点とした座標で表示されてい ます。これを状態モードと呼びます。 状態モードでの砲弾(ミサイル)の指定は中段左右端のキーで行います。 各モード(設定,状態)は自動的に切り替わります。

《操作キー一覧》

《砲弾戦画面》

《ミサイル戦画面》
5.簡単な物理的内容 砲弾戦は放物運動でミサイル戦はロケット花火のような古代ミサイルの運動です。 5-1.放物運動(斜方投射) 地球上の物体は常に地球から重力を受け、このときの加速度は物体によらず一定で 9.8m/s2で鉛直下向きに働きます。このため空気中に投げ出された物体は空気抵抗 を無視すれば放物線を描くように飛んで行きます。 仰角θ(°),速さV(m/s)で投げ出された物体の運動を水平方向(初速度の水平 成分の向きを正とする座標を考える。X,Vx)と鉛直方向(上向き正とする座標を 考える。Y,Vy)に分解して記述すると、

速度(m/s)位置(m)
Vx=VcosθX=Vcosθ*t
Vy=Vsinθ-gtY=Vsinθ*t-1/2*gt2
となり、このゲームでは空気抵抗も考慮可能です。 5-2.古代ミサイルの打ち上げ ロケットエンジンを搭載した物体が飛ぶとき、その物体がエンジンから得る推力は 運動量変化が力積に等しい事から求まり、鉛直上向きを正として、単位時間当たり の噴射ガスの質量をm(Kg/s)、噴射ガスの物体に対する速度を-v(m/s)、物体の 速度をV(m/s)とすると、噴射ガスに加えられた力f(N)は、⊿t(s)を微少時間と すると f*⊿t=m*⊿t*(V-v)-m*⊿t*V f=-mv となり、物体はこれの反作用の力を受けるから、物体に働く推力はmv(N)となりま す。だからロケットエンジンを搭載した物体が地球上を飛ぶときは、この推力と前 記重力を受けて運動します。このゲームでは空気抵抗も考慮可能です。 5-3.空気抵抗 このゲームでは空気抵抗の大きさFが物体の速さVと表面積Sに比例するとし、表面積 Sは初期質量Mの2/3乗に比例するとしました。 F=kSV=KVM2/3 砲弾戦では100Kg、ミサイル戦では275Kgのとき、抵抗係数が0.08位になるようにし てあります。

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