著作者: | craftware |
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連絡先: | craftware@gmail.com |
開発環境: | python + gcc |
種別: | フリーウェア |
動作環境: | Windows 2000/XP/Vista |
Webサイト: | http://sites.google.com/site/craftware/ |
Contents
このソフトウェアは、キーボードだけでアプリケーションを立ちあげること が出来る、キーボードランチャです。
Windowsをキーボード中心で操作している人にとって便利なソフトです。
特徴
- キーボードでコマンドを打ち込むことで、アプリを実行
- コマンドを途中まで入力すれば、残りが補完されるので楽
- ファイル名も補完される
- スクリプト言語 Python で自由度の高いカスタマイズが可能
- かなり自由にホットキーを設定できる(たとえばScrollLockだけでもOK)
- ウインドウサイズが小さく、邪魔にならない
- 自由にキーアサインが可能
- ミュージックプレイヤを内蔵
- ソースコードを公開
CraftLaunch を起動すると、テキスト入力エリアを備えた、小さなウィンドウが 表示されます。
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コマンド補完機能が搭載されていますので、途中まで入力すれば、残りの部分が 自動的に補完されます。 Return キーを押すと、入力したコマンドが実行されます。
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ファイル名の補完機能もあります。
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セミコロン( ; )で区切って入力することで、コマンドに引数を渡すことが出来ます。
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数式を入力すると、計算することが出来ます。
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[Config] というコマンドを実行すると、設定メニューが表示されます。
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非アクティブ時に時計を表示したり、非表示にすることが出来ます。
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コマンドやキーアサインを登録するには、config.py という名前の、Python スクリプトの形式で記述された設定ファイルを編集します。
CraftLaunch は、キーボードで操作するアプリケーションです。 標準で、以下のキーが割り当てられています。
キー 機能 Space 次の補完候補を選択する Shift-Space 前の補完候補を選択する TAB 補完候補の先頭部分の共通部分まで確定する Return コマンドを実行する Escape 入力中の文字列をクリアする/非アクティブ化する Alt-Space 自動補完を一時的にOn/Offする (106キー)Ctrl-(101キー)Ctrl-/ 入力中のファイルパスに関してのコンテキストメニューを出す Ctrl-ピリオド ミュージックプレイヤのプレイリストを開く Ctrl-Shift-ピリオド ミュージックプレイヤを停止する また、デフォルトの設定ファイルでは、以下のようにキーアサインされています。
キー 機能 F1 ドキュメントを開く Ctrl-E ファイルをテキストエディタで編集する キーアサインは、config.py の window.cmd_keymap を設定することで、変更することが出来ます。
ミュージックプレイヤのプレイリストウインドウでは、以下のようにキーアサインされています。
キー 機能 Ctrl-ピリオド ミュージックを一時停止する Ctrl-Shift-ピリオド ミュージックを停止する Ctrl-←→ ミュージックの早送りと巻き戻し
履歴リストウインドウでは、以下のようにキーアサインされています。
キー 機能 Delete 履歴を削除する F インクリメンタルサーチを開始する
標準では、以下のコマンドが登録されています。
コマンドの名前 機能 About アウトプットウインドウにバージョン情報を出力する。 Edit 引数に渡されたファイルを、テキストエディタで編集する。 History 履歴リストを表示する。 Config 設定メニューを表示する。 Reload 設定スクリプトを再読み込みする。 Quit CraftLaunchを終了する。 また、デフォルトの設定ファイルでは、以下のコマンドが登録されています。
コマンドの名前 機能 引数で渡されたキーワードをGoogleで検索する。 Eijiro 引数で渡された単語を英辞郎で翻訳する。 コマンドは、config.py の window.launcher.command_list を編集することで、追加や削除が出来ます。
[Config] コマンドを実行すると、設定メニューが表示されます。設定メニュー では、簡単なカスタマイズが可能です。
設定メニューには、以下のような項目があります。
表示オプション
フォント名選択
CraftLaunch の表示に使用するフォントの名前を選択します。フォントサイズ選択
CraftLaunch の表示に使用するフォントのサイズを選択します。最小の横幅
CraftLaunch のメインウインドウの、最小の横幅の設定です。 文字サイズ単位です。最大の横幅
CraftLaunch のメインウインドウの、最大の横幅の設定です。 文字サイズ単位です。表示位置の保存
CraftLaunch のメインウインドウの、表示位置を保存します。 起動直後や、Escキーを押したときに、この位置にリセットされます。色の設定
CraftLaunch の表示色の設定です。最前面に表示
CraftLaunch のウインドウの表示を、[通常]、[最前面]、[最前面のなかの最前面]、 の3つのタイプのうちの1つに設定します。
[最前面のなかの最前面] に設定すると、タスクバーのような、ほかの最前面ウインドウ よりも手前に表示されるようになります。
ディレクトリ区切り文字
標準的に使用するディレクトリの区切り文字を、と / のどちらかに設定します。入力オプション
キー割り当て
使用しているキーボードのタイプにあわせて、[101キーボード] / [106キーボード] のどちらかに設定します。自動補完
文字の入力に伴って、自動的に残りの部分が補完されるかどうかを設定します。
[自動補完しない] に設定した場合、補完候補がリスト表示されますが、 Space キーや ↑/↓キーを押さない限り、テキスト入力エリアの文字列が 補完されません。自動的な補完がお節介と感じる場合に設定します。
ホットキー設定
CraftLaunchをアクティブ化するホットキーを設定します。
ホットキーに設定したいキーを押すと、ホットキー設定ウインドウの中央部分に ホットキーの設定が表示されます。
ReturnキーとEscキーは、それぞれ決定とキャンセルに割り当てられており、 ホットキーに設定することは出来ません。
非アクティブ時の動作
非アクティブ時の動作を、[空欄] / [時計] / [非表示] のいずれかから選択します。
メニュー 説明 淡い表示 アクティブなときに比べて淡い色合いで表示する。 空欄 特に文字列を表示しない 時計 文字表示による時計を表示する 非表示 CraftLaunchのメインウインドウを非表示にする [時計]の表示形式は、config.py で window.clock_format を設定することで、 カスタマイズすることが出来ます。
config.py を編集
設定ファイル config.py を、テキストエディタで編集します。config.py をリロード
設定ファイル config.py を、再読み込みします。
CraftLaunch はスクリプト言語 Python を内蔵しており、コマンドの登録や キーアサインは、全て Python スクリプトとして記述します。
CraftLaunch を一度起動すると、インストールしたディレクトリに config.py という名前 の設定スクリプトが作られます。このファイルをテキストエディタで編集します。
config.py を編集するテキストエディタは何でもかまいませんが、Python のソース コードを色付で表示してくれるものを推奨します。
config.pyの全体の構造
config.py には、以下のように、configure() という名前の関数を定義します。 configure()の引数には、MainWindow オブジェクトが渡され、この MainWindow オブジェクト を操作することにより、コマンドの登録やキーのカスタマイズをすることが出来ます。
configure関数の定義:
def configure(window):キーマップの定義
キーの割り当てを行うには、以下のように window.cmd_keymap を設定します。
キーの割り当て例:
window.cmd_keymap[ VK_F1 ] = command_Help window.cmd_keymap[ KeyEvent( VK_E, MODKEY_CTRL ) ] = window.command_Editキーには、 コマンド型の呼び出し可能オブジェクト を割り当てることが出来ます。
テキストエディタの設定
テキストエディタの設定例:
window.editor = u"notepad.exe"window.editor に、好きなテキストエディタのパスを設定します。
この設定は、Edit コマンドを使ってファイルを編集するときと、 設定メニューの [ config.py の編集 ] を選択したときに影響します。
ファイルタイプへの動作の関連付け
ファイル名を入力してEnterを押すと、通常は OS でファイルタイプに 関連付けられた動作を実行しますが、window.association_list を設定することで、 ファイル名のパターンごとに動作をカスタマイズすることが出来ます。
ファイルタイプへの動作の関連付け例:
window.association_list += [ ( "*.mpg *.mpeg *.avi *.wmv", window.command_ShellExecute( None, u"wmplayer.exe", "/prefetch:7 /Play %param%", u"" ) ), ]window.association_list は、ファイル名パターンと、 コマンド型の呼び出し可能オブジェクト のペアを 格納するリストです。
時計の表示形式の設定
時計の表示形式の設定例:
window.clock_format = u"%Y/%m/%d(%a) %H:%M:%S"window.clock_format に、時計の表示形式を設定します。
この設定は、設定メニューの [非アクティブ時の動作] で、[時計] を選択したときに 表示される、時計の表示に影響します。
コマンドの登録
コマンドの登録を行うには、以下のように window.launcher.command_list を設定します。
コマンドの登録例:
window.launcher.command_list += [( u"Cfiler", window.command_ShellExecute( None, u"C:/ols/cfiler/cfiler.exe", u"", u"" ) )]window.launcher.command_list は、コマンドの名前と、 コマンド型の呼び出し可能オブジェクト の ペアを持つアイテムです。
コマンド型の呼び出し可能オブジェクト
window.cmd_keymap や、window.association_list や window.launcher.command_list には、 コマンド型の呼び出し可能オブジェクトを設定することが出来ます。
コマンド型の呼び出し可能オブジェクトとは、以下のようなルールに従って定義された、 関数やメソッドなどのことです。
- 引数の数は、0個 ~ 2個
- 第一引数には、コマンドに渡されたパラメタのリストを受け取る
- 第二引数には、コマンドの実行時に押されていたモディファイアキーの組み合わせを受け取る
- 返値は特に利用されないが、値を返してもかまわない
また、厳密なルールではありませんが、コマンド型の関数などには、 先頭に command_ という接頭辞を付けます。
CraftLaunch が提供しているのクラスや関数の詳細については、 APIリファレンス を参照してください。
CraftLaunch が内蔵している pyauto モジュールの詳細については、 pyautoドキュメント を参照してください。
3.05
- コンソールウインドウを、ログの出力で自動的に表示されるようにした。
- コンソールウインドウを、ESCキーで消えるようにした。
- Alt + Space キーで、自動補完を一時的に On/Off 出来るようにした。
- 履歴リストをポップアップするコマンド "History" を追加。
- デザインの調整。
- 履歴に同じ内容が多重で登録されないようにする処理で、アルファベットの大文字小文字を 区別しないようにした。
- コマンドが文字列を返したとき、コマンド入力欄にその文字列をセットするようにした。
3.04
- 設定メニューに、表示位置の保存、を追加。
- モニターの右端や下端に近い場合は、右端や下端からの相対位置で保存するようにした。
3.03
- 非アクティブ時の動作を、[淡い表示]にしているときに、CPUを酷使してしまっていたのを 修正。
- ネットワークドライブを割り当てるためのコマンド NetDrive を デフォルト設定ファイル に追加。
- コマンド型の呼び出し可能オブジェクト についての解説を、ドキュメントに追加。
3.02
- 非アクティブ時の動作をカスタマイズするメニュー項目を追加。非表示にしたり、 時計を表示できるようにした。
- ファイルパスを入力して実行するときに、セミコロンで引数が渡せなかったのを修正。
- 多重起動を抑制するようにした。
- ミュージックプレイヤ機能を追加した。
- window.association_list を設定することで、ファイル名を入力してEnterを押した ときの動作をカスタマイズできるようにした。
3.01
- 設定スクリプトを再読み込みするためのコマンド Reload を追加。
- ファイル名の補完で、UNC形式を扱えるようにした。
- [最前面のなかの最前面] モードにしているときに、スクリーンセーバ よりも手前に表示されてしまうのを修正。
- 存在しないファイルパスで補完をしようとしたときに、コンソールウインドウ にエラーログが表示されていたのを修正。
- 計算機機能で、割り算のために / を入力したときに、存在しないファイルパスと 誤判定して、計算式が入力できなかったのを修正。
- command_ShellExecute で エラーが発生したときに、エラーメッセージを出力 するようにした。
- コンテキストメニューを出すキーについて、ドキュメントに追記。
3.00
- 新しく実装しなおした。ソースを公開した。