1. フォルダエディタとは

いわゆる ファイル名変更ツール(リネームツール) です。いつものメモ帳や秀丸やEmEditorなどでの編集と同じような方法で、たくさんのファイル名を 一度に編集 することができるようになります。

世の中にはすでにファイル名変更ツールと呼ばれるソフトがたくさんあるわけですが、大抵は コマンドラインから複雑な引数 を書く必要があったり、GUIで作られていても ワイルドカードや正規表現 などを駆使しないと満足な修正作業が行えないことが多いです。でも 世の中はもっと複雑 で、ワイルドカードや正規表現などで指定できるような規則正しいファイル名になっているとは限らないのです!

あるとき、いつも使っているテキストエディタでファイル名の変更ができるようになったらなと思い立ちました。 .NET Framework を使ったら簡単にアプリが作れることが分かったので、試しに作ってみたわけです。このソフトが、あなたの便利ツールのひとつに加えていただければ幸いです。

2. 使い方

  1. 運悪く綺麗にそろってないファイルが並んだフォルダに出会う

  2. 綺麗好きなあなたは、それを放ってはおけない

  3. そこですかさず フォルダエディタ を起動する!

  4. ファイルが入ったそのフォルダを指定して、テキストエディタでリストアップされたファイル名を編集する

  5. 編集後のファイル名のリストを反映する

  6. 綺麗に並んだファイルたち。あなたはしばしうっとりする

  7. これでよし。じゃあ続きの仕事をしようか

3. 配布場所

4. インストール、アンインストール

4.1. zip版

インストーラは付属していません。 FolderEditor.exe のアイコンをダブルクリックすればそのまま起動します。レジストリは特に使用していません。

アンインストールは FolderEditor.exe の置いてあるフォルダをそのままゴミ箱に捨てるだけで問題ありません。

4.2. Webインストール版

フォルダエディタの配布ページにあるボタンをクリックすることでお手元のパソコンにそのままインストールされます。

アンインストールはWindows本体の『プログラムの変更と削除』から行ってください。

5. 操作手引

5.1. フォルダの選択

フォルダエディタ でファイル名を編集するには、まず編集したいファイルが置かれているフォルダを選択します。

方法は3つあります。

5.1.1. フォルダ選択ダイアログを使う

メニューから[ファイル]-[フォルダの変更]を選択するか、ウィンドウ左上の 『フォルダ』 と書いてあるボタンを押します。

5.1.2. エクスプローラーからドラッグ&ドロップ

そのまんまです。エクスプローラーで選択したフォルダのアイコンを フォルダエディタ にドロップすると、その中のファイルの一覧が表示されます。

5.1.3. フォルダのフルパスを手で入力

慣れている人ならパスを手で入力したほうが早いかもしれません。パスの入力をしてから右のボタンをクリックするか、もしくはEnterキーを押すことでフォルダが変更されます。

5.2. ファイルを絞り込む

リストアップされるファイルが多すぎて作業がやりづらい場合は、絞り込みをかけることで一部のファイルだけを表示させることができます。

方法は3つあります。

5.2.1. 『ファイル』表示の切り替え

『ファイル』チェックボックスをはずすと、ファイルは表示されなくなります。

5.2.2. 『フォルダ』表示の切り替え

『フォルダ』チェックボックスをはずすと、フォルダは表示されなくなります。

5.2.3. 『フィルタ』を指定する

ファイル名の一部を フィルタ として入力することで、 フィルタ に当てはまるファイルのみに絞り込むことができます。標準ではワイルドカード * ? が使用できます。 『正規表現』 のチェックボックスをオンにすることで、正規表現でフィルタを記述することもできます。

フィルタの例:

  • ビットマップのみ表示する

    • *.bmp

  • 「ゲーム」という単語が入ったファイル名のみを表示する

    • *ゲーム*

  • 96-3-2696-9-3 などの不ぞろいな日付で絞り込み

    • ??-?-?* (ワイルドカード)

    • \d\d-\d*-\d*.* (正規表現)

5.3. ファイル名を変更する

ファイル名を変更するには、テキストエディタに記入されたファイルリストを直接編集します。

以下のような一般的な操作が使用できます。

ファイル名は各行に並べていますので、行ごと削除したりしないでください。ファイル名のリストがずれてしまったまま保存すると、大抵は困った結果になります。

5.4. ファイル名の検索、置換

検索、置換にはダイアログを使用します。 ツールチップの 『検索、置換』 ボタンを押すか、 Ctrl+F キーを押します。

検索、置換にはいくつかのオプションとボタンがあります。

オプション:

ボタン:

5.4.1. インクリメンタル検索

『検索、置換』 ダイアログで 『検索する文字列』 にテキストを入力すると、検索しているテキストと同じ文字列がハイライト表示され、テキストエディタの中のカーソルが文字列の位置まで移動します。

Note
インクリメンタル検索は『正規表現を使用する』、『選択した範囲のみ』にチェックが入っているときは動作しないようになっています。

5.4.2. 検索中のキーボード入力

Enter キーを一回押すと 『置換』 ボタンにフォーカスが移動しますが、そのときにキーボード入力で検索、置換作業ができます。

5.5. 正規表現について

ファイルをリストアップするときのフィルタや、検索、置換などでは正規表現を使用することができます。 正規表現には非常にたくさんの機能があるのですが、その中の代表的なものを並べておきます。詳しくはインターネットで調べてください。

(こちらは分かる人向け。.NET Framework の正規表現

正規表現で用いられる主な記号です。

正規表現を使用する場合、グループ化を利用すると複雑な置換を処理できます。 たとえば 2009-04-032009年04月03日 と置換するには以下のように入力します。

  • 検索する文字列

    • (\d+)-(\d+)-(\d+)

  • 置換後の文字列

    • $1年$2月$3日

5.6. ファイル名の変更を保存する

テキストエディタで編集しただけではファイル名は変更されません。実際にファイル名を変更するには 『保存する』 ボタンを押します。

ツールチップの『保存する』 ボタンを押すと、 『変更リスト』 ダイアログが表示されます。

変更予定のファイルリストがチェックボックスとともに表示されます。チェックをはずすと変更対象から外れます。

5.7. ファイル名変更を戻す/進める

フォルダエディタで変更したファイル名は元に戻すことができます。

ツールチップ右端の 『変更を1段階戻す』『変更を1段階進める』 ボタンを押すと、これまでフォルダエディタが変更してきた履歴を元にもう一度 『変更リスト』 ダイアログが表示されます。

変更予定のファイルリストがチェックボックスとともに表示されます。チェックをはずすと変更対象から外れます。

6. 更新履歴

7. その他

7.1. 雑誌、紹介サイト等の掲載

著作権表記 にあるとおり、 フォルダエディタ はフリーソフトです。掲載は歓迎しますので、お気軽にお問い合わせください。

掲載履歴:

7.2. 利用上の注意

フォルダエディタ は.NET Framework 2.0で実装されています。Windows Vistaでは標準でインストールされていますが、Windows XP以前のOSでは追加でインストールする必要があります。インターネットなどで入手してください。

7.3. 謝辞

フォルダエディタ はテキストエディタのコンポーネントとして Azuki を使用しています。

tekitoさんにはこのソフトの最初から最後まで、動作チェックにお付き合いいただきました。大変感謝しています。

7.4. 著作権表記

フォルダエディタ は加藤歓隆( © KATO Kanryu 2009, k.kanryu@gmail.com)が作成しました。現在のところフリーソフトとしておりますので、再配布・利用形態に制限はありません。フリーソフトとして当然のことながら動作の結果引き起こされる一切の現象について無保証とさせていただきます。