いわゆる ファイル名変更ツール(リネームツール) です。いつものメモ帳や秀丸やEmEditorなどでの編集と同じような方法で、たくさんのファイル名を 一度に編集 することができるようになります。
世の中にはすでにファイル名変更ツールと呼ばれるソフトがたくさんあるわけですが、大抵は コマンドラインから複雑な引数 を書く必要があったり、GUIで作られていても ワイルドカードや正規表現 などを駆使しないと満足な修正作業が行えないことが多いです。でも 世の中はもっと複雑 で、ワイルドカードや正規表現などで指定できるような規則正しいファイル名になっているとは限らないのです!
あるとき、いつも使っているテキストエディタでファイル名の変更ができるようになったらなと思い立ちました。 .NET Framework を使ったら簡単にアプリが作れることが分かったので、試しに作ってみたわけです。このソフトが、あなたの便利ツールのひとつに加えていただければ幸いです。
運悪く綺麗にそろってないファイルが並んだフォルダに出会う
綺麗好きなあなたは、それを放ってはおけない
そこですかさず フォルダエディタ を起動する!
ファイルが入ったそのフォルダを指定して、テキストエディタでリストアップされたファイル名を編集する
編集後のファイル名のリストを反映する
綺麗に並んだファイルたち。あなたはしばしうっとりする
これでよし。じゃあ続きの仕事をしようか
こちらでダウンロードされた方も多いと思います。事務手続きの関係で更新が若干遅れるようです。
私のホームページです。Webインストール版はこちらのみの配布となります。
インストーラは付属していません。 FolderEditor.exe のアイコンをダブルクリックすればそのまま起動します。レジストリは特に使用していません。
アンインストールは FolderEditor.exe の置いてあるフォルダをそのままゴミ箱に捨てるだけで問題ありません。
フォルダエディタの配布ページにあるボタンをクリックすることでお手元のパソコンにそのままインストールされます。
アンインストールはWindows本体の『プログラムの変更と削除』から行ってください。
方法は3つあります。
フォルダ選択ダイアログ を呼び出して選ぶ
エクスプローラーからフォルダのアイコンを フォルダエディタ にドロップする
フォルダのフルパスを入力する
メニューから[ファイル]-[フォルダの変更]を選択するか、ウィンドウ左上の 『フォルダ』 と書いてあるボタンを押します。
そのまんまです。エクスプローラーで選択したフォルダのアイコンを フォルダエディタ にドロップすると、その中のファイルの一覧が表示されます。
慣れている人ならパスを手で入力したほうが早いかもしれません。パスの入力をしてから右のボタンをクリックするか、もしくはEnterキーを押すことでフォルダが変更されます。
方法は3つあります。
『ファイル』 表示の切り替え
『フォルダ』 表示の切り替え
『フィルタ』 を指定する
フィルタで正規表現を使用することもできます
『ファイル』チェックボックスをはずすと、ファイルは表示されなくなります。
『フォルダ』チェックボックスをはずすと、フォルダは表示されなくなります。
ファイル名の一部を フィルタ として入力することで、 フィルタ に当てはまるファイルのみに絞り込むことができます。標準ではワイルドカード * ? が使用できます。 『正規表現』 のチェックボックスをオンにすることで、正規表現でフィルタを記述することもできます。
フィルタの例:
ビットマップのみ表示する
*.bmp
「ゲーム」という単語が入ったファイル名のみを表示する
*ゲーム*
96-3-26 や 96-9-3 などの不ぞろいな日付で絞り込み
??-?-?* (ワイルドカード)
\d\d-\d*-\d*.* (正規表現)
以下のような一般的な操作が使用できます。
元に戻す
やり直し
切り取り
コピー
貼り付け
削除
検索や置換(次の項で説明します)
ファイル名は各行に並べていますので、行ごと削除したりしないでください。ファイル名のリストがずれてしまったまま保存すると、大抵は困った結果になります。
検索、置換にはいくつかのオプションとボタンがあります。
オプション:
大文字と小文字を区別する
文字列を検索する際、大文字と小文字を区別するようになります。
正規表現を使用する
文字列の検索、置換に正規表現を使用します。正規表現については次の項目で説明します。
単語のみ検索する
半角英数文字で単語の一部にマッチしないようにします。たとえば er という単語で検索したとき、 berry や error にはマッチしなくなります。
選択した範囲のみ
『すべて置換』 を行う際、カーソルで選択した範囲のみを置換します。
終了したら閉じる
置換が最後まで終了したら自動でダイアログを閉じます。
ボタン:
<< >>
それぞれ 前を検索 、 後ろを検索 を意味します。
置換
『検索する文字列』 、 置換後の文字列』の条件で置換を1回行います。
すべて置換
『検索する文字列』 、 置換後の文字列』の条件で全体を一度に置換します。
閉じる
このダイアログを閉じます。
『検索、置換』 ダイアログで 『検索する文字列』 にテキストを入力すると、検索しているテキストと同じ文字列がハイライト表示され、テキストエディタの中のカーソルが文字列の位置まで移動します。
Note
|
インクリメンタル検索は『正規表現を使用する』、『選択した範囲のみ』にチェックが入っているときは動作しないようになっています。 |
Enter キーを一回押すと 『置換』 ボタンにフォーカスが移動しますが、そのときにキーボード入力で検索、置換作業ができます。
n > . F3
次を検索する
N p < , Shift+F3
前を検索する
r Enter
一つ置換する
a
全て置換
x Cancel
ダイアログを閉じる
i /
『検索する文字列』にフォーカスが移動
e
『置換後の文字列』にフォーカスが移動
Ctrl+Z
元に戻す
Ctrl+Y
やり直し
正規表現で用いられる主な記号です。
^
行頭
$
行末
.
任意の1文字
*
直前の文字を0回以上繰り返す
+
直前の文字を1回以上繰り返す
?
直前の文字を0または1回繰り返す
{n,m}
直前の文字をnからm回繰り返す
()
グループ化
$1 ~ $9
グループ化された部分一致にそれぞれマッチ
|
正規表現の並列(いわゆる「または」)
[]
文字セット(セット内の任意の1文字にマッチ)
[^]
排他的文字セット(セット以外の任意の1文字にマッチ)
\n
改行
\w
アルファベット、数字、アンダーバー。 [A-Za-z0-9_] と同じ
\d
数字。 [0-9] と同じ
\s
空白
\
特殊文字をエスケープ
正規表現を使用する場合、グループ化を利用すると複雑な置換を処理できます。 たとえば 2009-04-03 を 2009年04月03日 と置換するには以下のように入力します。
検索する文字列
(\d+)-(\d+)-(\d+)
置換後の文字列
$1年$2月$3日
ツールチップの『保存する』 ボタンを押すと、 『変更リスト』 ダイアログが表示されます。
変更予定のファイルリストがチェックボックスとともに表示されます。チェックをはずすと変更対象から外れます。
OK
実際にファイル名の修正を行う
キャンセル
ファイル名の修正を行わず、ダイアログ表示前に戻る
ツールチップ右端の 『変更を1段階戻す』 、 『変更を1段階進める』 ボタンを押すと、これまでフォルダエディタが変更してきた履歴を元にもう一度 『変更リスト』 ダイアログが表示されます。
変更予定のファイルリストがチェックボックスとともに表示されます。チェックをはずすと変更対象から外れます。
OK
実際にファイル名の修正を行う
キャンセル
ファイル名の修正を行わず、ダイアログ表示前に戻る
1.0.8 2009-04-30
メニューの項目を追加。
ツールバー、ステータスバーの表示を切り替えられるようにした。
1.0.7 2009-04-28
ツールバーの追加
それにあわせてファイル名変更の『元に戻す』『やり直し』ボタンの追加
1.0.6 2009-04-26
1.0.1の履歴の挙動修正の後、履歴を選択してもテキストが変更されないという不具合が発生していたので修正
1.0.5 2009-04-21
Azukiの描画速度が向上したため、ハイライト表示を再び正規表現仕様にもどした
1.0.4 2009-04-20
ファイル数が多い場合に検索のレスポンスが悪くなるため、正規表現検索をしない場合は通常の強調表示を行うように処理方法を元に戻した
行の増減があった場合にテキストを赤くするようにした
Azukiの更新(2009-04-20 SVN rev.162)
1.0.3 2009-04-19
検索ダイアログの説明文を改良
テキストを選択中に検索を開始すると検索語に最初から入力しておくようにした
マウスによるテキストの選択範囲の不具合を修正(Azuki内)
1.0.2 2009-04-09
コンテキストメニューの追加
1.0.1 2009-04-08
検索履歴で大文字小文字違いの単語を入力すると意図せずに補完されてしまう不具合を修正。
例えば『JPG』という履歴がある時に『jpg』と入力すると『JPG』に変換されてしまう挙動
フォルダパスの入力欄にファイルシステムからの補完機能をつけた
大文字小文字違いの範囲でのファイル名変更に対応
全体的なりファクタリング
1.0.0 2009-04-07
最初のリリース
著作権表記 にあるとおり、 フォルダエディタ はフリーソフトです。掲載は歓迎しますので、お気軽にお問い合わせください。
掲載履歴:
(フリーウエアライブラリ)
フォルダエディタ は.NET Framework 2.0で実装されています。Windows Vistaでは標準でインストールされていますが、Windows XP以前のOSでは追加でインストールする必要があります。インターネットなどで入手してください。
フォルダエディタ はテキストエディタのコンポーネントとして Azuki を使用しています。
tekitoさんにはこのソフトの最初から最後まで、動作チェックにお付き合いいただきました。大変感謝しています。
フォルダエディタ は加藤歓隆( © KATO Kanryu 2009, k.kanryu@gmail.com)が作成しました。現在のところフリーソフトとしておりますので、再配布・利用形態に制限はありません。フリーソフトとして当然のことながら動作の結果引き起こされる一切の現象について無保証とさせていただきます。