EG
by gazpara (gazpara@gmail.com)
2009.6.27
ソフトウェアの紹介
ネットワークの通信速度を、プロトコル毎にグラフ表示するソフトです。
Wiresharkを使ったことのあるネットワークエンジニア向けのソフトです。
プロトコル解析はWireshark付属のrawshark.exeを使用しますので、フィルターの指定の仕方はWiresharkと同じです。
パケットの送受信のタイミングを確認することで、トラブル等の解析への利用を想定してます。
例えば、bootpでIPアドレスを取得し、arpでMACアドレスを解決し、dnsでIPアドレスを解決し、httpでアクセスする様子を順に確認したりします。
使用許諾
フリーソフトです。
商用・非商用に関係なく自由に使って頂いてかまいません。
使用することにより生じるあらゆる結果には、使用者が責任を負うことをご承諾ください。
gazparaは責任を負いません。
環境
Windows 2000/XP/Vista 対応です。管理者権限で動作させてください。
また、このソフトの使用には、WinPcapと
Wiresharkが必要です。
WinPcapの4.0.2、
Wiresharkの1.0.8で
動作確認してます。
インストール
適当なフォルダに解凍してください。EGについてはそれだけです。
後は、WinPcapとWiresharkをインストールしてください。
アンインストール
インストール時に作成したフォルダごと削除してください。
EGはレジストリ等は使用していません。
メモリ消費
EGは、複数のrawshark.exeを起動します。
rawshark.exeはメモリを大量に使用しますので、メモリの少ないマシンではつらいと思います。
最低でも256MB、推奨1GB以上です。
rawshark.exeのデフォルト動作では、TCPパケットを受信するとメモリにデータを保持していき、メモリの消費を拡大し続けます。
メモリ消費を抑えるために、「preferences」というファイルでrawshark.exeの動作を変更しています。
以下の3行を設定しています。
- tcp.desegment_tcp_streams: FALSE
- tcp.analyze_sequence_numbers: FALSE
- tcp.relative_sequence_numbers: FALSE
必要であれば、「preferences」ファイルを修正してください。
詳細は、Wiresharkのインストールフォルダにあるrawshark.htmlのFILES->Preferencesの項目を参照ください。
CPU負荷
rawshark.exeのデフォルト動作では、チェックサムを計算しますが、
CPU負荷を抑えるために、「preferences」というファイルでrawshark.exeの動作を変更しています。
以下の4行を設定しています。
- ip.check_checksum: FALSE
- tcp.check_checksum: FALSE
- udp.check_checksum: FALSE
- udplite.check_checksum: FALSE
必要であれば、「preferences」ファイルを修正してください。
詳細は、Wiresharkのインストールフォルダにあるrawshark.htmlのFILES->Preferencesの項目を参照ください。
さらにCPU負荷を低くしたい場合は、Edit->ConfigurationのLimit each packetのチェックを入れてみてください。
使い方
eg.exeを実行します。

パケットをキャプチャするネットワークインターフェイスを指定します。
メニューのEdit->Configurationを開いてください。

(1)使用するネットワークインターフェイスを指定します。
(2)rawshark.exeのパスを入力します。WiresharkをProgramFiles以外の場所にインストールした場合は、手動で設定してください。
(3)グラフ横軸の時間のスケールを変更します。
Capture Filterの書式は、WinPcapのドキュメントの「フィルタリングの表現シンタックス」を参照ください。
グラフに表示するプロトコルを設定します。(最大16個まで)
メニューのEdit->Edit filter setを開いてください。

Newボタンを押します。

Filterに条件を入力してください。ここに入力する条件は、Wireshark使用時に入力するFilterがそのまま使用できます。
Filterの書式は、Wiresharkのインストールフォルダにあるwireshark-filter.htmlを参照ください。
ここでは、「tcp」と入力してみます。

OKボタンを押すと、設定が反映されキャプチャが始まります。

グラフの見方
・横軸1ドット分がSampling Intervalで設定した50000μ秒なので、20ドットで1秒間です。
・左上の10Mbpsは縦軸のスケールです。
3つのプロトコルを設定した場合です。

左上に3つのプロトコルが表示されています。
一番左側にある四角は表示・非表示の切り替えです。
表示の場合には塗りつぶした四角が(上の例ではtcpとicmp)、
非表示の場合は塗りつぶしていない四角です。(上の例ではudp)
四角の部分を左クリックして切り替えます。
上の例でicmpに下線があります。
下線は、一番最後に描画したことを示します。
通常、プロトコルの下から(上の例ではicmp、udp、tcpの順に)描画します。
従って、最後のtcpが上書きしてしまって、icmpもしくはudpのグラフが隠れてしまうことがあります。
左クリックで選択したプロトコルは下線で示され、一番最後にグラフ描画しますので、グラフは上書きされなくなります。