基本的な操作方法
Moem に興味を持って頂き、ありがとうございます。
ここでは基本的な操作について説明します。実際に操作しながら読み進めて使い方を確認してください。
【ここに JavaScript で目次を表示します】
起動する
ファイル Moem.exe がプログラムの本体です。
Moem は Microsoft .NET Framework 製のプログラムです。Windows Vista 以降の OS であれば、他に導入すべきコンポーネントはありません。それ以外の環境では、必要に応じて .NET Framework を導入してください。(詳細は「導入と削除」を参照。)
ノードを新規作成する
起動に成功するとメインウィンドウが現れ、メモを入力する準備が整います。
では早速、何か入力してみましょう。
Moem では、一枚の「ページ」上に複数の「ノード」を配置してメモを構成します。
ノードを新規作成するには、ページ上の任意の位置をダブルクリックします。もしくは、ショートカットキー [Ctrl]+[N] が有効です。
テキスト入力欄が表示されるので、ノードの本文を入力します。
編集の完了は「保存」ボタンです。
キーボードでは、[Enter] キー、または [Esc] キーを押下します。
Esc | 本文の編集を終了 |
Enter | 本文の編集を終了(単一行のとき) |
Ctrl+Enter | 改行 |
作成したノードには、自動的に「作成日時」が記録されます。(年月日時分秒を UTC で記録。)
ノードを配置する
ノードは、マウスで掴んで移動できます。
ただし、移動できるノードの位置は、ページの罫線に沿ったグリッドの上に限られます。また、同じ行に複数のノードを置くことはできません。
Moem で扱う主な項目は「装飾のないテキスト」です。上から下、左から右に流れる文章を、一つのキーワード、箇条書きの一項目、あるいは一つの文章段落の単位で記録、配置します。
カレントノードを移る
ページには「カレントノード」があります。カレントノードが常に操作の対象になります。
カレントノードを切り替えるには、ノードをマウスでクリックします。
キーボードでは、カレントノードを上下左右に移ることができます。[(矢印)] キーの他、[H]/[J]/[K]/[L]/[B]/[N] キーが有効です。
ノードを再編集する
既存のノードの本文を再編集したいときは、対象のノードをダブルクリックします。
キーボードでは、[E] キーでカレントノードを再編集します。
編集したノードには、自動的に「更新日時」が記録されます。また、過去の内容は別途に保管されています。
キーボード操作で素早くノードを挿入する
キーボードによる操作では、カレントノードの位置を基準にして、その上・下、あるいは親・子の位置にノードを新規挿入することができます。
A | B | 操作 |
---|---|---|
← | H | 左のノード(親)に移る |
J | 下のノード(姉妹)に移る | |
K | 上のノード(姉妹)に移る | |
→ | L | 右のノード(子)に移る |
↑ | B | 上のノードに移る(階層を縦断) |
↓ | N | 下のノードに移る(階層を縦断) |
E | カレントノードの本文を再編集 | |
Space | カレントノードの選択状態を切り替え | |
Enter | Ctrl+J | カレントノードの下(姉妹)にノードを新規挿入 |
Shift+Enter | Ctrl+K | カレントノードの上(姉妹)にノードを新規挿入 |
Ins | Ctrl+L | カレントノードの子ノードを新規挿入 |
Shift+Ins | Ctrl+H | カレントノードの親ノードを新規挿入 |
Del | 選択ノードを削除 |
複数のノードを選択する
ページの何もない所をマウスで押下して、そのままドラッグすると、その長方形で複数のノードが選択状態になります。選択した複数のノードを、一括して移動したり操作できます。
また、[Ctrl] キーを押下しながらノードをクリックすると、選択状態を個別に切り替えることができます。
さらに、ノードのバレット(三角マーク)を、[Ctrl] キーを押下しながらクリックすると、そのノードの子孫の位置にあるノードを一括して選択できます。
ノードを「見出し」にする
ノードは「見出しノード」になることができます。カレントノードを右クリックして表示されるコンテキストメニューから「見出し」を選び、そのノードが見出しであるかどうかを切り替えます。見出しノードは、通常のノードよりも強調された表示になります。
また、ページに最初のノードを作成した時点で気付かれたかもしれませんが、ページの「タイトル」は、そのページの先頭(最上)にあるノードの本文が、自動的に採用されます。見出しノードは、単に表示を強調するだけでなく、このページタイトルを構成する要素にもなります。
行間に余白を作る・余白を詰める
ページの左端にある行番号の領域は、ノードが存在する行に限って、その行番号をマウスで掴むことができます。そのまま上下にドラッグすると、以降のノードを一括して上下に移動できます。
行間に余白が欲しいとき、あるいは逆に余白を詰めたいときに便利です。
ホイールスクロールで閲覧する
マウスホイールを上下に回転してページをスクロールできます。(ホイールボタンを押下したままドラッグする方法も有効です。)
また、行番号領域の上でホイールを回転すると、次のノードが存在する行にジャンプします。
ノードを検索する
既存のノードを検索したいときは、「編集」メニューから「ノードを検索」を選びます。ショートカットキーは [Ctrl]+[F] です。
検索ウィンドウが表示されるので、検索欄に検索文字列を入力します。
検索条件に一致するノードの集合が一覧に表示されました。項目を選択すると、メインウィンドウ側で、そのノードが表示されます。
複数のキーワードをスペースで区切って入力すると AND 検索になります。
ページを新規作成する
Moem で管理する「リポジトリー」には、複数のページを格納できます。
ページを新規作成するには、メインウィンドウの「新規ページ」ボタン、または「編集」メニューから「ページを新規作成」を選びます。
ショートカットキーは [Ctrl]+[M] です。
ページリストをタイトルで絞り込む
大量のページがあると、目視による検索は難しくなります。
メインウィンドウのページフィルター入力欄では、タイトルによるページリストの絞り込みを行えます。
ノードの検索と同様に、複数のキーワードをスペースで区切って入力すると AND 検索になります。
頻繁に参照するページを常に表示する
たとえば、「ToDo」や「現在の作業」など、常に手許に置きたい(頻繁に参照する)ページを作る場合があります。そのようなページは「ピン」で留めることができます。ピン留めされたページは、常にリストの先頭に表示されます。
ページをピンで留めるには、リストから対象を選択し、右クリックで表示されるコンテキストメニューから「常に表示」を選択します。ピンを外したい場合は、再びメニューを選択してチェックを外します。
テキストファイルを取り込む
既存のテキストファイル(.txt)の内容を、1 行 1 ノードのページとして取り込むことができます。「ファイル」メニューから「テキストをページとして取り込み」を選択してください。
ファイルは「参照」ボタンから開きます。あるいは、ファイルをダイアログにドラッグ&ドロップして開くこともできます。
行頭に水平タブ文字があれば、それらをインデントレベルと見なします。
終了する
メインウィンドウを閉じると、プログラムは終了します。
データは自動的にデータベースのファイルに保存されるため、保存の操作は不要です。
データをバックアップする
データファイルは必ず定期的にバックアップを取り、不測の事態に備えてください。
あなたの編集したデータは、既定では %AppData%\Moem のパスにあります。(「ファイル」メニューの「データフォルダーを表示」からアクセスできます。)各種設定も含めて、このフォルダー以下にファイル保存しています。
データフォルダーのパスを変更する
Moem を USB メモリーなどに入れて持ち運びたい場合や、オンラインストレージで同期したい場合など、データフォルダーのパスが固定されていては困るときがあります。
Moem では、起動引数、または .ini ファイルによる指定で、データフォルダーを任意のパスに変更できます。
Moem が起動している場合は、一旦、終了してください。起動したままではデータフォルダーを移動できません。
ショートカットの起動引数で指定する
Moem.exe のショートカットを、エクスプローラーのコンテキストメニューから作成します。続いてショートカットのプロパティを開き、「リンク先」で「.exe のフルパス+半角スペース+起動引数」を指定します。
C:\Home\Apps\Moem\Moem.exe /profile:UserData
この例では、同じパスの UserData フォルダーをデータフォルダーに指定して起動します。
ただし、ショートカットはパスのドライブレター(E:\ など)の変化に対応してくれません。USB メモリーなどの外部ストレージデバイスに入れて持ち運ぶのであれば、次の .ini ファイルによる指定が便利です。
Moem.ini で指定する
Moem 起動時の作業フォルダー(通常は Moem.exe のある場所)に Moem.ini ファイルがあれば、その内容からデータフォルダーを設定します。
[Profile]
Path=UserData
このテキストを、Moem.ini の名前で、Moem.exe と同じ場所に保存します。この例では、同じパスの UserData フォルダーをデータフォルダーに指定して起動します。
ただし、起動引数によってデータフォルダーが指定された場合は、そちらが優先されます。
起動引数
- /profile:"パス"
-
データフォルダーを指定します。フォルダーが存在しなければ作成します。
- /minimized
-
常に最小化状態で起動します。(通常は前回終了時の状態を復元します。)
コマンドラインの記述例
C:\Home\Apps\Moem\Moem.exe /profile:"E:\Documents\Moem"
.\Moem.exe /profile:".\Users\Yayoi" /minimized