パッケージバージョン 10.07.07.01 用



KanaBoard ヘルプ

概要

KanaBoard はマウスだけで文字入力が行えるソフトウェアキーボードです。特に漢字入力は直観的で分かりやすいインターフェースとなっており、コンピュータが苦手な人にも使いやすい設計になっています。

※本ソフトは、できるだけ直観的な操作ができるように工夫しましたが、最初の使用に当たってはコンピュータの得意な方に本ヘルプを読んでいただき、使用の準備やチュートリアルをお願いされることをおすすめいたします。

インストールとアンインストール

動作環境

ライブラリ等:.NET Framework 3.5 以上が必要です。

動作OS:Windows 7, Windows Vista, Windows XP(いずれも x64 対応)。この環境は確認したもの、という意味であり、その他の OS では試していないので分りません。特に Windows 7, Windows Vista はバージョンや OS 自体の設定項目が多数あるため、完全に試せてはいません。

インストール

インストーラ(setup.exe または setup.msi )を使っても良いですし、配布物一式を好きなフォルダにおいて KanaBoard.exe を直接に実行してもかまいません。

本ソフトは標準で「マイドキュメント」に相当するフォルダに個人設定を保存するためのフォルダを自動作成し、そこへデータを保存します。とりあえず本ソフトを試された方は、削除をお忘れ無く。

ただし、コマンドライン引数「--datadir」でデータフォルダのパスを指定する事ができます(通常は不要です)。パスは絶対パスか、カレントフォルダからの相対パスです。

例:D:\KanaBoard> KanaBoard.exe --datadir="Data"

同梱の「KanaBoardPortable.bat」は、上記のように実行ファイルのあるフォルダをカレントディレクトリとして、そこにデータフォルダ「Data」を作成します。

setup.exe と setup.msi の違いについて

基本的に機能上の違いはありませんが、インストール先のコンピュータに必要な .NET Framework があるか無いかで次のような動作の違いがあります。

setup.exe は必要な .NET Framework が無い場合、インストールの一過程としてインストールを促します。これに対して setup.msi は必要な .NET Framework が無い場合、これをを事前に手動でインストールするよう促します。

アンインストール

インストーラを使った場合は、コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」や「プログラムと機能」からアンインストールして下さい。そうでない場合は、配布物一式をそのまま削除すればOKです。

起動と終了

起動

起動するとタスクトレイに黄色地の上に赤時で「かな」と書かれたアイコンが表示されます。

これで KanaBoard を使う準備ができました。

終了

アイコンを右クリックして「終了」メニューを選択します。

基本操作

操作概要

KanaBoard で文字を入力する手順は以下の通りです。

  1. KanaBoard アイコンが表示されていることを確認します。
  2. テキスト入力したい場所でマウスを3秒間押し続けます。
  3. KanaBoardが開くので、文字パネルを操作してテキストを入力していきます。
  4. 入力が終わったら、「終了」ボタンを押します。

KanaBoard を開く

テキスト入力したい場所で、マウスカーソルが I 字型になっていることを確認し、マウスの左ボタンを3秒間押し続けます。

入力パネル

KanaBoard では、6種類の文字種と、1種類の汎用的な入力を行うことができ、これらの切替は「パネル」によって行います。

テキストの編集~漢字の入力~

KanaBoard を使った漢字の入力方法を説明します。

  1. 漢字パネルを選択します。
  2. ボタンを押してひらがなを入力します。
  3. 未確定エリアに入力したひらがなが表示されるのと同時に、候補エリアに対応する漢字などが表示されます。
  4. 候補エリアから適切な漢字を見つけてクリックすると、元の場所に漢字が入力されます。

※漢字変換能力はコンピュータに入っている日本語入力システムの性能に依存します。代表的なものとして以下のようなものがあります。

テキストの編集~漢字以外の入力~

  1. 入力したい文字の種類に応じたパネルを選択します。
  2. ボタンを押して文字を入力します。
  3. 漢字以外はボタンを押すとすぐに元の場所へ入力されます。

※「漢字」と「汎用」以外のパネルでは記号を入力することもできます。

編集が終わったら「完了」ボタンを押すと、元の場所に編集したテキストが入力され、マウスが元の場所にもどります。

応用操作

KanaBoard では、パネルで文字を入力するほかにクリップボードを使うことで同じ文字の入力を省略することができます。

クリップボードの使い方

クリップボードは KanaBoard の下方にある四角い枠と「切取り」「コピー」「貼付け」で操作します。

操作は次の手順で行います。

  1. マウスで対象の文字を選択状態にします。
  2. 「コピー」ボタンを押すと、文字がクリップボード(四角い枠)に保存されます。
  3. クリップボード内の文字を貼付けたい場所へマウスを移動してクリックします。
  4. 「貼付け」ボタンを押すと、クリップボード内の文字が入力されます。

※「切取り」ボタンは、文字をクリップボードに保存しますが、1で選択した文字は削除されます 。

半透明機能

下図の「半透明」ボタンを使用して KanaBoard を半透明にすることが出来ます。

ボタン右隣の数値はどれくらい表示を濃くするかの割合で、最低の「10%」でもっともうすく表示され、「100%」は半透明機能を使用していないのと同じ状態となります。割合を変更するには、さらに右隣にあるボタンを使用してください。

スナップ機能

KanaBoard は自動的に入力しようとしているウィンドウへ貼り付いて、ウィンドウと一緒に動きます。初期状態ではウィンドウの下端中央を基準としますが、この基準を変更することができます。

基準とすることが出来るのは、ウィンドウまたはメインディスプレイの中央、左上、上端中央、右上、右端中央、右下、下端中央、左下、左端中央9カ所ずつ、計18カ所です。

基準位置を変更するには、KanaBoard 右下のスナップボタン(下図)を使用します。

ボタンの位置がそれぞれ中央、左上、上端中央、右上、右端中央、右下、下端中央、左下、左端中央に対応していて、色の付いているボタンの場所が現在の基準位置です。

基準位置を切り替えると KanaBoard とマウスが新しい基準位置へジャンプします。

KanaBoard がウィンドウまたはディスプレイの基準位置とぴったり合っているときにもう一回同じ基準位置ボタンを押すと、ウィンドウへのスナップとディスプレイへのスナップが切り替わります。

KanaBoard がウィンドウまたはディスプレイの基準位置とぴったり合っていないときにもう一回同じ基準位置ボタンを押すと、ウィンドウとマウスがその基準位置にジャンプするのみで、スナップ対象(ウィンドウかディスプレイか)が切り替わることはありません。

なお、ウィンドウとディスプレイのどちらにスナップしているかはボタンの色で判断できます。ボタンの色がピンク色のときはウィンドウにスナップしていて、青色のときはディスプレイにスナップしています。

基準位置のリセット(KanaBoard が見つからなくなったら・・・)

もし何かの加減で KanaBoard が表示されなくなってしまったら、KanaBoard のアイコンを右クリックして「表示位置リセット」を選択して下さい。初期状態と同じウィンドウの下端中央へ表示されるようになります。

コンフィグ

アイコンを右クリックして「コンフィグ」を選択すると、KanaBoard のコンフィグレーション(設定)を行うことができます。

ログオン時に実行

コンピュータへログオンした時に自動で KanaBoard が開始されるようコンピュータへ登録します。

その他

クリップボードについて

KanaBoard は入力対象のソフトへクリップボードを仲介して文字の入力を行います。従って KanaBoard で入力を行うと、それまでクリップボードにあったデータはクリアされます。ご注意下さい。

機能制限と既知の問題

Vista や 7 の UAC 機能が有効な場合、KanaBoard を起動した権限よりも高い権限で動作するソフト(またはアプリケーション等)上では KanaBoard が機能しません。KBMouse を「管理者として実行」すれば問題ないのですが、毎回、権限の昇格を尋ねられます。これは申し訳ありませんが仕様です。ただしコンフィグで「ログオン時に実行」の登録を行った場合は管理者として実行されます。

一部の操作を行った後に KanaBoard が応答しなくなったように見える場合があります。これも権限に関する問題ですが、キーボードの Windows キーを押すなどしてスタートメニューを表示させると復活します。このような操作として、例えばリモートデスクトップの接続ダイアログを閉じた後などがあります。

KanaBoard を実行中はスクリーンセーバーが機能しません。これは KanaBoard が Windows のシステムに一部機能を忍び込ませている(Microsoft が提供する機能によって実現しており、不正な機能ではありません)ことと関係します。KanaBoard はこの忍び込ませた機能が正しく働いているかをチェックするために、定期的に「何もしないダミーのキーボード信号」を送出しており、これを受け取った Windows システムが「キーボード入力がある」と判定するためです。

「ログオン時にi実行」で KanaBoard を開始する場合、KanaBoard の起動よりも前に起動したソフトへ入力しようとすると、うまく動作しないことがあります。その場合は、いったん、KanaBoard よりも後に起動したソフトへの入力を試みて下さい。

危険と誤認させる技術

このソフトには「キーロガー」に転用できる技術が使用されています(もちろん、そのような機能は入っていません)。そのため、一部のセキュリティソフト等 によって危険なソフトと認識される可能性があります。そのような場合に正常動作させる方法は、お手数ですがセキュリティソフト会社におたずね下さい。

About

Webサイト

KanaBoard は

PAROF:http://www.parof.jp/

にて公開中です。

メール

使用許諾に記載のとおり、原則として無保証です(サポートを行いません)が、ご意見・ご要望があれば検討したいと思っています。また、バグ報告は歓迎です(ただし、すぐに対処できるとは限りません)。その他、特別なお問い合わせも含め、連絡は下記アドレスにお願いいたします。

support123[at]parof.jp

※すべて半角にした上で[at]を「@」に置き換えてください。
※バグ報告の際には分かる範囲でパッケージバージョンや使用環境をお書き下さい。

バージョン

バージョンにはパッケージのバージョンとアプリケーションやダイナミックリンクライブラリのバージョンがあります。パッケージのバージョンは配布物一式(zipファイル名の末尾)に付けられたバージョンで、アプ リケーションやダイナミッ クリンクライブラリのバージョンは一つ一つのファイルに付けられたバージョンです。

パッケージのバージョンは以下の形式で、このヘルプの最上部にも記載さ れています。

YY.MM.DD.RR(インストール時の表記は「YY.MM.DDRR」)
【YY】=リリースされた年で、常に二桁の整数
【MM】=リリースされた月で、常に二桁の整数
【DD】=リリースされた日で、常に二桁の整数
【RR】=リリースされた日における何番目のリリースかで、常に二桁の整数

アプリケーションやダイナミックリンクライブラリのバージョンは以下の形式で、ファイルのプロパティで確認できます。

yy,mm,dd,rr
【yy】=「リリースされた年」で、一桁または二桁の整数
【mm】=「リリースされた月」で、一桁または二桁の整数
【dd】=「リリースされた日」で、一桁または二桁の整数
【rr】=「リリースされた日」における何番目のリリースかで、一桁または二桁の整数

更新履歴