ポイント編集 説明書

プラグイン名 ポイント編集
プラグイン本体:Windows(32bit) point_edit.dll
プラグイン本体:Windows(64bit) point_edit64.dll
プラグイン本体(MacOSX) point_edit.shdplugin
SDKバージョン 10SDK(430286)
対応Shade Shade 10以上
バージョン V10.0.0
プラグインタイプ シングルプラグイン、常駐型
公開形態: フリー(無料)
リリース日 2010年2月4日

目次

  1. 概要
  2. インストール
  3. 使用方法
  4. 表示例
  5. 便利な利用法や注意点
  6. 注意事項
  7. ご使 用にあたって
  8. 作者情報
  9. 改定履歴

  1. 概要
  2. ポイント編集 は選択したポイントの座標値を直接数値で編集するための Shade 10 用のプラグインです。Windows(32bit)用は、 point_edit.dll Windows(64bit)用は、 point_edit64.dll で、 point_edit.shdplgin が、MacOSX用です。Shade 9 以前では動作しません。
    Shade の形状内の個々のポイントの座標値を正確な数値で知りたい、または数値で修正したいときに簡単に使えるウインドウ形式の小物ツールです。

  3. インストール
  4. Windows(32bit)の場合は、point_edit.dll を、Windows(64bit) の場合は、point_edit64.dll を、 MacOSX の場合は、 point_edit.shdplgin を、 Shade plugins フォルダかその中のフォルダにコピーして Shade を起動して 表示メニューポイント編集のサブメニューが追加されていればインストールは成功です。

  5. 使用方法
  6. 表示メニューのサブメニューのポイント編集を選択するとポイント編集ウインドウが開きます。このウインドウにその時点で選択されているポイントの位置情報が表示されます。ウインドウの大きさは選択されている形状によって自動的に変化します。
    このウインドウの右上の×ボタンを押すか表示メニューでポイント編集サブメニューを再度選択するとウインドウは閉じます。
    ウインドウのタイトル部には現在選択中の形状のタイプ名と、 [] で囲まれて形状名が表示されます。
    このウインドウの左上に適用というボタンが有効(濃い色)なら、ウインドウ内の数値アイテムには数値を、チェックボックスアイテムはクリックでチェックを切り替えて適用ボタンを押すとその表示されている内容が対象のポイントに設定されます。
    ウインドウの右端の上から2番目のボタンでその座標値のワールドローカルの表示切り替えが行えます。また線形状自由曲面パートの場合は、ウインドウの各行の最後のボタンでハンドルの表示形式をいろいろ切り替えて、編集をし易くすることが出来ます。
    線形状自由曲面パートポリゴン形状の場合は、その時点で選択されている最初のポイントの情報が表示されます。そして、移動のボタンの右に現在のポイント番号が表示されます。
    その他の形状(光源および位置を持つジョイント)では編集モードに関わりなくその形状の基本要素の位置が表示されます。この場合ポイント番号は表示されません。
    表示例1
    表示例1
    上記の例が、自由曲線パートのポイントの表示例です。この例に沿って各ボタンおよびアイテムの説明を以下でします。

    (1)適用ボタン

    ウインドウの最上位の一番左のボタンです。もし、現在選択中のポイントがプラグインで位置変更可能なら、適用ボタンはハイライト表示され有効になります。このボタンを押すとその時点で表示されている値が、現在の表示モードの値と見なされて対象のポイントに適用されます。(つまり、ワールドならシーン内の絶対位置と見なされ、ローカルなら、その形状が属するパートまたはジョイント内での位置です。)

    (2)移動ボタン

    適用ボタンの直ぐ右のボタンです。このボタンを押すと現在選択中のポイントの位置をその時点で表示されている値になるように形状全体を移動させます。もし、その形状がパートならそのパート全体が移動します(このとき、その中の形状の要素のローカル位置は変わらず、パート変換マトリックスが変更されます。)。ある形状と別の形状のそれぞれのポイント位置を合わせるようにくっ付けたい場合などに利用します。

    (3)更新ボタン

    ウインドウの最上位の中間位置にあるボタンです。このボタンは2つの意味を持ちます。単に押すと表示内容が最新に更新されます。このプラグインは、選択状態が変わると自動的に表示内容を更新しますが、表示内容を編集してしまったり、読出ボタンを押して記憶データを読み出した後で、本来の値に戻したい場合などでこのボタンを押せば、再度正確な値を再表示します。通常の使用ではあまり使うことはないと思います。
    このボタンをコントロールキー(MacOSXの場合は、コマンドキー)を押しながらクリックすると、以下のようなポイント編集のモードを設定するダイアログが現れます。 ダイアログ例
    このダイアログでは、ポイント編集の3つのモードを指定できます。
    • 記憶要素をマークは、私提供のプラグイン要素マークをインストールしてあった場合、その右にある記憶ボタンを押して記憶させたポイントをマークする設定です。実際の動作の詳細は、以下の(4)〜(6)の説明を参照してください。
    • Shade 標準数値ボックスを利用は、チェックを入れると、位置を表示している数値部分を Shade が、標準で提供している数値ボックスで表示します。この場合数値の変更は、通常の数値編集の形態になります。もし、チェックを外すとポイント編集で提供する、ボックス内編集が可能な数値ボックスに変わります。こちらは、表示の美しさが減りますが、数値ボックス内の文字をカーソル位置で直接編集できるようになります。好みの方を選んで利用してください。(但し、変更直後はこのモードは有効にならず、再起動で有効になります。)

    • ローカル例2
    • 取り消しを有効化は、チェックを入れると、 Shade 取り消し機能が有効になります。この機能は、プラグインでの Shade 取り消し機能が一時不安定になったことで付加した機能です。敢えて取り消し機能を必要としない用途や、 Shade のバージョンアップなどで不安定になった場合にチェックを外してください。

    (4)記憶ボタン

    このボタンとその右の読出ボタンは、現在のポイントの記憶と読み出しを行うボタンです。記憶ボタンを押すと、現在のポイントの情報をその時点の記憶バッファに記憶します。記憶バッファはその右のポップアップで表示されている番号で指定します。このボタンを押すと直ぐ右の読み出しボタンが有効になります。

    (5)読出ボタン

    このボタンは、その右のポップアップで指定された番号のバッファから記憶されたポイント情報を数値ボックスに呼び出します。つまり、このボタンが有効になっているということは、その右の数値のところに既に記憶されているということになります。さらに記憶要素をマークがチェック状態の場合、その記憶されたポイント部分が図形ウインドウ上でマークされますので、どこを記憶したのかが容易にわかります。読み出した時点では、現在の選択ポイントへの適用は行いません。呼び出してその値を確認してから適用ボタンまたは移動ボタンを押すことで初めてその値がそのポイントに適用または、形状移動が行われます。
    記憶したポイントと現在のポイントの形状の種類は同じでなくても構いません。このことで、別の種類の形状のポイント位置同士をあわせることが出来ます。現在の形状が自由曲面線形状で読み出したポイントが自由曲面線形状の場合は、ハンドルも含めて、アンカーポイントの全てのポイントの値が読み出されます。他の形状の組み合わせの場合は、ポイント位置のみが読み出しの対象のなります。もし、現在のポイントが2点で構成されるジョイントの場合、コントロールキー(MacOSXの場合は、コマンドキー)を押しながらこのボタンを押すと、記憶されているポイントの位置が2番目の位置に読み込まれます。

    (6)記憶バッファポップアップ

    このポップアップで、記憶バッファを指定します。バッファは、10個確保されてます。クリックしてみてください。
    ポップアップ
    0から9までの数値が現れます。ここで、記憶させたいバッファもしくは、読み出したいバッファを選びます。選択した時点で既に記憶されている場合は、そのポイント位置がマークされ、読出ボタンが有効になります。記憶されてない場合は、マークは解除され、読出ボタンは非有効になります。

    (4)「Loc./Glo.」ボタン

    ウインドウの右の2番めのボタンです。座標値がワールド座標系とローカル座標系の間で切り替わります。ボタンには、現在の座標系がローカルの場合は「Loc.」ワールドの場合は「Glo.」と表示されます。
    ローカル例 ワールド例

    (5)「相対/I 基/O 基/絶対」ボタン

    ウインドウの右の3番目と5番目にあるボタンです。選択したポイントが線形状または自由曲面の場合に現れます。このボタンは、線形状ハンドルの位置の表示モードを指定します。ハンドル及び交差方向ハンドルの両方独立して設定できます。ディフォルトは 相対 で、このボタンを押す毎に下記の順に表示モードが変わります。以下に各モードの説明をします。

    相対:ハンドルの表示をアンカーポイントからの相対値で表示します。このモードの場合、アンカーポイントだけ変更した場合、ハンドルがその差分だけ変化するので相対的関係が保持されるメリットがあります。

    I 基:このモードは、インハンドル側のハンドルだけベクトルで表示し、アウトハンドルは長さだけの表示になります。このモードは、ハンドルがリンクしていることが暗黙の了解で、一方の長さがどのくらいかということを知りたい場合に使います。また、適用時には、対象のポイントがハンドルリンクしているいないに関わらず、リンクしてしていると見なして適用します。つまり、一方を基準に一方のハンドルを長さだけで指定できるので、一方のハンドルがなくなった場合や、曲がったハンドルをまっすぐに出来ます。
    in_handle 例
    O 基:このモードは、アウトハンドル側だけベクトル表示し、インハンドルの方を長さで表示する以外は、I 基と同じです。
    out_handle 例
    絶対:このモードでは、インハンドル及びアウトハンドルの両ポイントをそのままの位置で表示します。本来最も典型的な表示モードですが、値の設定時では一番要注意なモードです。
    絶対値例

    (6)「link」チェックボックス

    ウインドウの右の4番目と6番目のチェックボックスです。この linkという名前のチェックボックスは、ハンドルリンクフラグしているかどうかを表示します。この部分にチェックが入っていれば、このハンドルリンクしています。チェックが入ってない場合は、たとえまっすぐなように見えてもリンクされてません。 Shade のいくつかのプラグイン(例えば、ラインフィットを使った後、ラインのハンドルリンクが全て解除されてしまうものがあります。それらをここでチェックして更新することでリンク状態に戻せます。

    (7)ポイント位置表示/入力用数値ボックス

    全部で15個の数値ボックスにポイントの位置が表示されます。表示桁数は、小数点を含め9桁で、小数点以下は2桁です。この値は、Shade のコントロールバー内の位置表示ボックスと同じ仕様です。もし、 Shade 標準の数値ボックスを利用していれば、ポイントの位置がこの表示枠をはみ出ると、######のような表示になります。この場合は、座標の単位をcm→m→km と切り替えてください。   

  7. 表示例
  8. 以下に 各形状毎の表示例を示します。

    自由曲面例 自由曲面の場合

    選択ポイント無し自由曲面例 アンカーポイントが非選択の場合

    円の例 円形状の場合

    球の例 球形状の場合

    光源の例 光源の場合

    ボールジョイント例 均等拡大縮小ジョイント例
    ボール/均等拡大縮小ジョイントの場合
    2点型ジョイント例 回転/拡大縮小/移動ジョイントの場合

    パート例 パート(線形状を含む)の場合

    カメラ例 カメラジョイントの場合

    非表示例 マスターサーフェス、光源ジョイント等の場合

  9. 便利な利用法や注意点
  10. 注意事項
  11. 御使用にあたって
  12. 作者情報
  13. 改版履歴
  14. 2010/2/4 V10.0.0
    • 開発SDKを10に変更。
    • MacOSX版にも編集可能数値ボックス機能を実現。
    • Windowsの64bit版を追加。
    2008/6/22 V9.0.6
    • 自由曲面を内包するボールジョイントの位置が不正だったのを修正。
    2008/6/22 V9.0.5 マイクロバージョンの更新を忘れました。;;;
    • Mac OSX用を追加。
    • カメラジョイント検出アルゴリズムミス修正。
    2007/11/17  V9.0.5
    • 形状の要素ポイント選択切り替えだけで、画面更新する処理を削除。
    2007/4/10  V9.0.4
    • 線形状の記憶で異常になる不具合を修正。
    2007/4/8  V9.0.3
    • 形状の貼り付けで異常になる不具合を修正。
    2007/4/7  V9.0.2
    • 取り消し動作の修正版。
    2007/4/3  V9.0.1
    • 適用、移動での Shade の異常終了対策として、取り消しの非有効化機能の付加(暫定対応)
    2007/3/26  V9.0.0(Shade 9のみへの対応)
    • SDKを9に変更
    • Shade9で正しく動作するように各部修正
    • 記憶をポップアップ型に変更して、さらに要素マークと連携するようにした。
    • ボールジョイントの位置編集をプラグインで新規に提供された正規の方法に修正。
    • パートの選択の場合ポイント表示をしないように再修正。
    2006/2/26  V2.3.0(Shade 7のみの対応)
    • 適用の取り消し(アンドウ)をより完全にした。
    • 移動機能を追加した。
    • ポリゴン形状の頂点、自由曲面/線形状のアンカーポイントの表示/編集を Shade の編集モードに関わらないようにした。
    • パートの選択でもその中に上記の形状があった場合にはその位置を表示するようにした。
    • 上記の形状で選択点がない場合、ポイント番号を空白から un sel という表示にした。
    • カメラの視点と注視点を表示/編集できるようにした。
    • 光源の位置の表示/編集を出来るようにした。
    • 設計を STLベース,プラグインの主要部分を実行する汎用クラス化する形式に変更し全てを再コーディングした。
    2005/10/20  V2.2.0(Shade 7のみの対応)
    • 適用の取り消し(アンドウ)を可能にした。
    • 数値入力編集時に一時的に自動更新を行わないようにして、適用を安定化した。
    2005/8/14  V2.1.0(Shade 7のみの対応)
    • 常にV1.0.1 の同期更新状態とした。
    • その時点で選択されている形状のポイント情報の一時記憶と読み出し機能を追加した。
    • ウインドウデザインをコンパクト化した。
    • ボールジョイント以外のジョイントの位置の編集を可能にした。
    2004/11/9 V1.0.1
    • リンク形状を選択した時に予期せぬエラーとなることを修正
    2004/11/3  V1.0(初版)リリース