対称ポリゴン++ 説明書

プラグイン名 対称ポリゴン++
プラグイン本体:Windows(32bit)名 sym_polyPP.dll
プラグイン本体:Windows(64bit)名 sym_polyPP64.dll
プラグイン本体:Windows(32bit)名 sym_polyPP.shdplugin
SDKバージョン 10SDK(430286)
対応Shade Shade 10以上
バージョン V.10.0.0
プラグインタイプ マルチプラグイン、常駐型
公開形態 フリー(無料)
リリース日 2010年2月8日

目次

  1. 概要
  2. インストール
  3. 使用方法
  4. その他の事項
  5. 御使用にあたって
  6. 作者情報
  7. 改定履歴

  1. 概要
  2. 対称ポリゴン++は、基準面に対して対称なポリゴン形状の作成及び編集を支援するプラグインです。同時に幾つかのポリゴン形状用のツールを包含しています。それらのツールは私が欲しいと思っている機能で、対称なポリゴン形状の場合、それを考慮して作った方がいいものを思いつくまま放り込んだため、本来の対称機能だけというよりポリゴン関連ツール群になったため、名前に++を付加して公開しました。
    プラグインは、1つのウインドウで構成されてますが、その中は、幾つかのグループに纏められています。一番上部は、よく使う4機能のボタンを配置し、その下に、対称処理上の各種のファクターを設定するグループ、その下にそれ以外のツール群を配置しています。ツール群は、タブで、修復系、対称処理系、形状操作系、形状内要素操作系の四つを選んで使う形になってます。上記二つのグループは、夫々折り畳めますので必要なときだけ開いて利用できます。
    プラグインの幾つかの機能は、私提供の要素マークを利用することを前提にしてますので、予めインストールしておくことを薦めます。
    このプラグインは、Shade 10 以上でのみ動作します。Shade 9 以前では、動作しません。

  3. インストール
  4. インストールは配布物を解凍して、Windows(32bit)版の場合は sym_polyPP.dll Windows(64bit)版の場合は sym_polyPP64.dll Mac OSXの場合は、 sym_polyPP.shdplugin Shade plugins フォルダかその下のフォルダにコピーするだけで完了です。
    Shade を起動して、表示メニュー対称ポリゴン++があれば、インストールは成功です。
    このメニューを選択すると、以下のようなウインドウが現れます。(この例は、Windows7 の場合です。他のOSの場合夫々のスタイルになりますが、基本構造は同じです。)
    表示メニュー対称ポリゴン++を再度クリックするか、各処理系でのウインドウを閉じる処理を行うとウインドウは閉じられます。使うときに開いて使用してください。(対称化したポリゴン形状は、ウインドウを閉じていても対称動作はそのまま続けます。)

  5. 使用方法
  6. 基本的使い方は、対称ポリゴン++のウインドウを開いて、その上のボタンを押せば、その機能が実行されます。実行時の各種の設定は、予め数値入力部チェックボックスのチェックを設定することで行います。機能は、それなりに多いので、以下に列記しますが、ウインドウ内のコントロールに現れるヘルプタグで確認しながら利用する方法でも充分です。
    表示メニューから対称ポリゴン++を選ぶと以下のようなウインドウが現れます。
    また、一番右のように、 Shade ツールボックス modify のメニュー内にも稜線削除稜線追加頂点対称化頂点面吸着のコマンドも追加されています。
    これらの4つの機能は、対称ポリゴンの最上位の中の4つのボタンと同じ機能を果たしますが、 Shade ショートカットに登録して、1キーで利用出来るために用意してます。


    各アイテムは、形状を選択した時点で、利用可能なものが、自動的に有効になります。
    :ウインドウが複雑なため、本来自動で有効になるべきボタンが有効にならない場合が、有ります。
    このような場合、最上位の左から2番目の更新ボタンを押したり、ツールブロックのタブを切り替えたり、ブラウザ形状の選択を切り替えて見て下さい。
    右のウインドウの様に、このウインドウの最上位の行以外の部分は、ディスクロージャボタンで隠すことができます。この例は、一番最小にしたウインドウの例です。
    以下に各グループ毎に説明していきます。




    3.1.最上位ボタン群

    ここには、左から6個のボタンが並んでいます。これらはよく利用する機能なので、一番上に並べています。夫々のボタンは、独立したボタンで夫々異なる機能を持ってます。このボタンの右4個は、 Shade 取り消しが、可能です。間違えた操作の場合、やり直せます。以下に列記します。

    1. ボタン
      現在の Shade のモードをメッシュの頂点編集モードで且つ編集モードにするボタンです。ポリゴン形状の編集時に一番よく使うモードなのに、初期状態が面編集モードなため、このモードにするには、必ず二度手間になる点と、何故かポリゴン形状を選択しないと変更出来ないという面倒くささがあるので、用意しました。

    2. ボタン
      対象ポリゴン++のウインドウの状態を最新に同期化します。プラグインのためボタン等の使用可能/不可能等を完全に自動化できません。そのためにこのボタンを用意してます。

    3. ボタン、及び稜線削除コマンド
      現在選択されている頂点を結ぶ全ての稜線を削除します。頂点は、幾つ選択していても構いません。また、稜線削除時点で、対称ポリゴン++の設定で面張りモードが有効なら、削除される稜線の両側の面が3頂点面ならそれを4頂点面に張り直します。
      また、 Shade のメッシュモードが稜線選択モードの場合なら、稜線を直接選択して削除できます。

    4. ボタン、及び稜線追加コマンド
      現在選択されている2つの頂点間に稜線を追加します。この場合、頂点は2個のみ選択されている必要があります。つまり、安全のために一回に一本の稜線しか追加できないようになってます。

    5. ボタン、及び頂点対称化コマンド
      現在選択されている頂点の間のみで対称化を実行します。対称化は、一番近い頂点同士を無理やり対称化するので、いい加減に選択して実行しないようにしてください。また、選択されている形状がポリゴン形状でなく、線形状自由曲面パートの場合、形状を自動判断して対称化します。

    6. ボタン、及び頂点面吸着コマンド
      現在選択されている頂点対称モードで指定した対称面に貼り付けます。ポリゴン形状を対称化する場合、予め対称面上にあると判断できる頂点を、ここで対称面に貼り付けておけば安心です。

    3.2.対称モード設定

    ウインドウの以下の部分が相当します。

    ここにあるアイテムは、この中の下部のグループの4つのボタン以外は、対称ポリゴン++の対称化に関する各種の条件やファクターを予め設定する部分です。なるべく最初に自分のポリシーを決めて設定をしておくことを薦めます。
    :後で述べる、対称ポリゴン化したポリゴン形状を選択した状態では、この部分は、その対称ポリゴン自体の設定値を表示します。同時にその変更もその対称ポリゴンに対する変更になります。一旦対称ポリゴン化したポリゴン形状対称モードの変更をここで行うことが出来ます。(その為、最初の対称面のアイテムは変更する意味がないので編集不可です。)

    1. 対称面ポップアップ
      対称形状の対称面を指定します。指定は、YZ面,ZX面,XY面のいずれかを選びます。夫々が左右対称、上下対称、前後対称にあたります。

    2. 基準側ポップアップ
      対称化するとき基準となる側を指定します。つまり、一方を一方の対称位置に合わせるときに合わせる側のことです。指定は、正側,負側,平均を選びます。この正負とは、座標値の値のことを意味します。平均を選ぶと、対称化するときお互いの対称位置の平均位置に両方の頂点が配置されます。(但し、平均は、どうしてもそうしたい理由がない限り使わず、どちらかのサイドを優先にしておく事を勧めます。理由は、幾つかの対称化処理(UV対称化やスキン対称化等)では、平均の場合処理上の問題があるからです。)く

    3. 対称マージン数値
      この値は、お互いに対称関係であると見なす頂点ペアの検索時のマージンを指定します。二つの頂点の対称位置との差が、この値以内の場合、その頂点ペアを対称関係にあると見なします。この値は、ターゲットの形状の対称具合で決めますが、あまり大きくすると本来対称関係にない頂点同士を対称関係と見なしてしまうので、むしろ、隣の頂点を間違えないだけの小ささにするべきです。最初は小さな値から始めて、対称になり具合を見ながら、値を調整するのがうまい方法です。

    4. 面上マージン数値
      この値は、ある頂点対称面上にあると見なすマージンです。その頂点対称面との距離がこの値より小さいとその頂点対称面上にある点とみなして面に貼り付けます。この値は、対称面にない頂点で一番対称面に近い頂点対称面との距離より必ず小さくする必要があります。むしろ、この値は出来る限り小さくして、対称面上にある頂点は、自分で予め、上記の対称面に吸着を使って事前に対称面に貼り付けておくほうが間違いありません。

    5. 対称化をワールド座標系の値で行う。チェック
      これにチェックが入っている場合、対称ポリゴン化する段階で、対称であるかどうかの判断を形状のポイント位置のワールド座標値で行います。但し、本来、対称な形状とは、そのローカル座標上で対称であるべきですので、何かの事情でどうしてもローカル座標を使えない(例えば、既にスキンが、張ってあって、そのスキン先のジョイント同士が、異なるローカル座標系になってしまっている場合)理由がある場合に限定してチェックを入れて使ってください。また、チェックをいれていると、その形状の上位のパートを安易に動かすと、当たり前ですが、形状の形が崩れてしまいます。
    6. 対称化時に対象と判断できたペアは、対称化処理を行う.チェック
      これにチェックが入っていれば、対称ポリゴン化する段階で、完全な対称ポリゴンにならなかった場合でも、頂点ペアと見なされた範囲の頂点同士の実際の位置同士を対称化します。チェックが入ってない場合は、完全な対称化に成功しないうちは、頂点の位置変更は一切行わないので、安全面ではいいですが、マージンを変えながら少しずつ、対称化を進める場合は、チェックを入れておくことを薦めます。そうすれば、マージン的に近いもの同士から、順に対称化が進んでいくため、間違いが起こりません。

    7. 対称化時にUVも同時に対称化する.チェック
      これにチェックが入っていれば、対称ポリゴン化する段階で、基準となる側のUVの対称位置を対称化される側のUVに設定します。既にUVが設定されており、そのUVが対称に配置される方針のポリゴン形状の場合はチェックしておけば、自動であわせこんでくれます。しかし、必ずしも形状が対称でも、UVまでは対称でない場合もかなりありますので、そのようなときは、チェックを入れる理由は有りません。また、この処理は、対称ポリゴン++の全ての処理に組み込まれているわけではありません。あくまで、対称ポリゴン化する場合のみに有効です。

    8. パラメータUVセンター値数値
      この値は、上記のUVも対称化にチェックが入っているときのUVの中心値です。この値を中心にUV左右上下に対称化します。この値は、パラメータUVへ対する値です。

    9. パラメータUV一致マージン数値
      この値は、対称面上にある頂点UVを上記のセンター値に合わせ込むマージンです。この値よりその頂点UVが、中心値から離れている場合は、合わせ込みはしません。そうでない場合は、強制的に中心値に設定します。この値がある理由は、対称面上にある頂点UVでも、UVを切り開いたときに必ずしも上記のセンター位置にあるとはいえないからです。それで、ここに適当な値を入れておけば、折角切り開いたUVが、誤ってまた中心位置に張り付いてしまうことを防げます。

    10. 距離UVセンター値数値
      この値は、対象が距離UVである以外は、上記のセンター値と同じ意味です。

    11. 距離UV一致マージン数値
      この値は、対称が距離UVである以外は、上記のマージンと同じ意味です。

    12. 饒舌メッセージチェック
      これにチェックが入っていると、対称ポリゴン++の各種の処理で多少でも情報を発信する必要があると見なすところで、メッセージボックスで確認を取ります。チェックが外すと、処理を黙々と実行します。慣れてくれば、外せばいいでしょう。

    13. 面張りチェック
      これは、対称ポリゴンのモードとは関係なく、一番上の稜線削除時に4頂点面を張りなおすかどうかのフラグです。

    3.3.特殊グループボタン

    ウインドウの以下の部分が相当します。

    この囲まれた4つのボタンは、私の個人的利用目的で付加したボタンで通常の用途では使用することは有りません。基本的には、 Shade のプラグインで提供されている画面更新機能と画面更新抑制機能をボタンに割り当てたものです。プラグインや、スクリプトを作った経験ある方ならボタン名からその機能が読めると思います。それ以外の方の場合、使う必要はありません。

    画面更新抑制ボタンは、押すと画面の更新を一時抑制します。

    画面更新許可ボタンは、押すと上記のボタンで抑制されていた画面の更新を再開します。

    図形更新ボタンは、押すと図形ウインドウの表示を更新します。

    画面更新強制ボタンは、押すと画面全体の表示を更新します。

    3.4.修復ツール

    モード設定ブロックの下の修復というタブをクリックすると現れるグループです。
    以下の部分です。

    ここでは、選択しているポリゴン形状の解析や修復用の機能を備えてます。幾つかの機能は、 Shade8 以降のメッシュツール内にもありますが、ここで提供している機能は、出来る限り性能重視で実装しましたので、標準と比較してかなり高性能になってます。

    1. 全修復ボタン
      このボタンを押すと、それ以下に並んだボタンの左のチェックボックスにチェックが入った全ての修復処理を連続して実行します。一つ一つの処理をボタンを押すのが面倒な場合に利用してください。

    2. 重複頂点削除ボタン
      これは、 Shade 自体で提供されている機能です。頂点のなかで重複して存在するものを削除して整理します。実行時間は瞬時です。

    3. 稜線再構築ボタン
      これも、 Shade 自体で提供されている機能です。 Shade では、ポリゴン形状は、とその構成要素の頂点で構成されており、稜線は、ユーザがポリゴン形状を操作するときの補助的要素のようです。そのため、時折不要な稜線が出来たり、稜線なしのが出来たりします。このボタンを押すと、現在の稜線を全て破棄して、頂点の情報からから新規に稜線を作り直して矛盾を解消します。実行時間は瞬時です。

    4. 異常面削除ボタン
      現時点では、異常面は2頂点で構成されると同じ頂点を複数要素に持つです。このボタンを押すと、これに該当するを削除してポリゴン形状の矛盾を取ります。実行時間は、殆ど掛かりません。

    5. 重複面選択ボタン
      重複面とは、完全に重なった、または、あるの内部に重なったです。もしそのようなが発見されると、小さいの方が選択されて終了します。削除しないのは、処置をユーザに任せるためです。このようになる場合は、対称ポリゴン実行時に面上マージンよりに近い面上でない頂点があった場合にそうなります。ですので、もし、重複面があった場合は、何処がそうなっているか確認してください。また、確かに重複していると分かれば、その時点で DEL キーを押せば、不正な方のは削除できます。実行時間は殆ど掛かりません。

    6. 3面接合部選択ボタン
      この機能は、 Shade 標準にもありますが、アルゴリズムの工夫でかなり高速化を図っています。 Shade でかなりストレスを感じるほど時間が掛かるポリゴン形状に対しても、そこそこの時間で検出します。また、3面以上接合したの選択だけでなく、要素マークがインストールしてあれば、その接合部の稜線マークして強調しますので、その付近のの状態がさらに把握しやすくなります。
      このボタンの右にあるという名のボタンは、3面以上が接合しているがあったときに有効になり、そのときボタンを押すと、そのを順次一つづつ選択していきます。押していくことで、さらにその付近の状態が詳しく把握出来ます。そして、不要と思われるが選択されたとき DEL キーを押せば、不要な方のを削除出来ます。

    7. 4頂点以上面マークボタン
      4頂点以上を持つ面を要素マークの面マークでマークします。 Shade 10 の場合、4頂点以上を持つ面の数は、形状情報表示ウインドウに表示されますが、この機能で何処がそのかが一目瞭然になります。実行時間は瞬時です。

    8. 面法線調整ボタン
      この機能も、 Shade 自体で提供されている機能です。このボタンを押すと、ポリゴン形状の隣接する同士が同じ方向に向くように法線方向を調整します。複雑なポリゴン形状を追加したり、削除したりしているうちに、ひとつの稜線に3面以上のが生成されてしまうと、必ずの方向が合わなくなります。そのようなときに、不要なを削除後、このボタンを押すことでの方向をそろえることが出来ます。

    9. 面法線初期化ボタン
      この機能は、の法線の方向を再計算させます。通常の場合、利用価値は余りありませんが、以前UV表面材質の設定が全て問題ないのに特定のだけレンダリングが変(真っ黒になる)になったことがあり、その部分を確認したところ、法線が消えてしまってました。 Shade の通常操作では、このような状態を解消する手段が無かったので、今回この機能を付加しました。但し、これは、むしろ Shade のバグですので、これで全ての問題が解決する保証はありません。もし、以前このような現象が起きたシーンがあった場合、このボタンを試してみてください。

    3.5.対称ポリゴンツール

    モード設定ブロックの下の対象ポリゴンというタブをクリックすると現れるグループです。
    以下の部分です。

    左から順に、対称でないポリゴン形状を選択した場合、不完全な対称ポリゴンを選択したか、対称ポリゴンボタンを押して対称ポリゴン化して、その結果不完全な場合、そして最後は、完全な対称ポリゴンの場合です。対称ポリゴンのタイトルにある、形状面の後ろに :* の印が、この形状は、対称ポリゴンだよと教えてます。
    ここにあるボタン類は、本プラグインの基本機能の対称ポリゴンを実現するツール及びその付加的機能を提供します。まず対称ポリゴンの簡単な説明をします。対称ポリゴンとは、その全ての頂点同士と、全ての同士が対称関係の情報を持ち、頂点を編集するとそのペアとなる頂点も同時にその対称位置に編集されるポリゴン形状です。また、この形状の頂点の追加や削除が起こると、自動的にその対称関係の頂点を追加または削除します。(現在この機能を全て実現できてません。その内容と対策については、この章の最後を参照願います。)。対称関係が全て解決してない形状でも、対称関係が設定された頂点間では、対称化処理は行われます。それでは、各機能に付いて説明します。

    1. 対称ポリゴンボタン
      このボタンは、対称ポリゴンでない、ポリゴン形状が選択されると有効になります。また対称ポリゴンが選択されると、対称解除ボタンに変わります。このボタンを押すと、そのポリゴン形状をモードの指定に基づいて、解析し対称ポリゴンにします。完全な対称ポリゴンにならなかった場合、その修復機能が有効になりますので、それを利用して形状を修復していけます。もし、対称ポリゴンの場合は、このボタンを押すと対称ポリゴンを解除して普通のポリゴン形状に戻します。

    2. 対称ポリゴン生成ボタン
      このボタンは、片面のみのポリゴン形状から対称ポリゴンを生成します。この場合、対称ポリゴンは、完全になります。但し、元になる片側は、基準側にある必要があります。もし、もう一方にはみ出した形状の場合、処理を受け付けません。

    3. 選択頂点対称化ボタン
      このボタンは、現在選択中の頂点に対して対称関係の頂点の位置を対称化します。現時点では、この機能の利用価値は殆ど有りません。何らかの理由で、自動対称化がされてないと見える頂点ペアがあったとき一方の頂点を選択して、このボタンを押してください。

    4. 全頂点対称化ボタン
      このボタンを押すと、頂点の選択状態にかかわらず、全ての頂点の対称化を実行します。他のプラグインやスクリプトで非選択の頂点の位置を変更した場合等で利用価値があります。この機能は、モード設定での基準側のポップアップで、平均が選ばれている場合は、機能しません。

    5. UV対称化ボタン
      このボタンを押すとその時点で選択されている対称ポリゴンUVを対称化します。UV自体も対称にする場合利用価値があります。予めUV画面UVを編集する場合、基準側のUVだけちゃんと作って、その後でこのボタンを押します。するともう一方のUVセンター値を中心に対称にします。注:現在の Shade 図形ウインドウ上でのUVの描画は、プラグイン等でのUV編集には全然同期しません。しかも、UV画面を開きなおしても最新状態になりません。未だに未完成状態です。対処法としては、UV画面の右上のボックス印のメニューから、UVモードを再選択すれば更新します。面倒ですが、、その時点のUVパターンを確認するには、この操作を行ってください。(この部分は、早急に改善して欲しい点です。)

    6. 選択面UV対称化ボタン
      このボタンは、上のUV対称化に比べもう少し細かい調整が出来ます。全体のUVは対称でないが、一部分は、ある位置を基準に対称に配置する場合、そのUVの範囲のを選択して、このボタンを押せば、その範囲のUVのみを対称化します。また頂点編集モードで、対称関係のを構成する頂点を全て選択してこのボタンを押しても同じ結果になります。このやり方の1つの方法として、UV画面を開き、対称にしたい範囲のUVを選択します。すると、頂点編集モードの場合、図形ウインドウの別の面で、対応する頂点が選択されるので、このボタンを押します。するとUV画面内で選らんだ範囲でUVを対称化できます。この機能もUVウインドウが最新状態になりません。上と同じ方法で内容を確認してください。

    7. 頂点関係再構築ボタン
      このボタンを押すと、その時点で選択中の対称ポリゴン頂点同士の対称関係を再構築しなおします。頂点の追加や、削除しているうちに対応関係が不正になったと感じた場合、このボタンで再度見直すことが出来ます。

    8. 面関係再構築ボタン
      このボタンを押すと、その時点で選択中の対称ポリゴン頂点同士が完全に対応付けされていれば、同士の対応を再構築しなおします。

    9. スキン対称化ボタン
      この機能は、全ての頂点の対称関係が確立している場合のみ受け付けます。ボタンを押すと、その時点で選択中の対称ポリゴン頂点同士のスキンを対称化します。というのはどういう意味かというと、スキンの元となるジョイントが既に対称に配置されているとみなして、そのジョイント同士の名前が等しく、接頭部が"r-","l-","r_","l_","right-","left-","right_","left_"の組み合わせになっていると仮定して、片方だけ何とかスキンを貼り付けると、対称関係の頂点に対応するジョイント適用度を設定するだけの機能です。とはいっても、スキンを張る労力を半減できる点は間違いありません。

    10. 未対応頂点数数値
      ここに、現時点で対称関係が未対応状態の頂点の数が表示されます。完全な場合、薄い0表示がされます。

    11. 修復頂点次ボタン
      このボタンは、未対応状態の頂点が残っているときに有効になります。基本的に対称ペアを選ぶときの元側の頂点を指定します。このボタンを押すと、最初は、基準側にある、一番頂点番号が小さい頂点が選択されます。既に未対応頂点が選択状態のときは、選択状態がその次の未対応頂点に移ります。何れの場合もその右にその頂点番号が表示されます。

    12. 作成ボタン
      このボタンは、今選択状態の頂点の対称ペアを探さずに、新たに対称位置に頂点を作り、その頂点を選択されている頂点のペアにします。対称頂点が作られると、修復候補は次の頂点に自動的に変わります。また、未対応頂点が消滅すると、これらのボタンは非有効になります。

    13. 削除ボタン
      このボタンは、今選択状態の頂点の対称ペアを探さずに、その頂点を不要と見なして削除します。修復候補は次の頂点に自動的に変わります。また、未対応頂点が消滅すると、これらのボタンは非有効になります。

    14. ペア先検索次ボタン
      上記の次の行のこのボタンは、上記の修復頂点とペアとなる候補の詮索用です。このボタンを押すと、その時点の一番対称位置に近い候補の頂点マーク(この機能は、私の要素マークがインストールされてないと利用出来ません。)して、その右に頂点番号を表示します。もし、その頂点が、候補として適切でない場合は、このボタンを押し続けて最良の候補を見つけてください。

    15. 設定ボタン
      このボタンは、今選択状態の頂点マークされた頂点を対称ペアとして登録し、マークされた頂点を選択された頂点の対称位置に移動させます。それが完了すると自動的に次の修復頂点に選択状態が移ります。この一連の操作を繰り返すことで不完全な対称ポリゴンを完全な対称ポリゴンに仕上げることができます。

    16. 修復面次,作成,削除,ペア先検索次,設定ボタン
      これらのボタンは、に対して上記の頂点に対するボタンと同様な処理を行うボタン群です。頂点の対称関係が完全になると、このに対する機能が有効になります。もし、対称頂点を新規に追加したり、削除した場合は、対称関係のは必ず不完全になるので、ここで修復が必要です。但し、頂点と異なるのは、あまり神経質にならずに、対称ペアを探すより、単純に選択された基準面側なら全て対称面を作成し、そうでない場合は、全て削除することで対称ポリゴン化できる点です。但し、このようにして対称面関係を再構築すると、新規に張った全てのUVが消えてしまうので、UV画面で編集し直すか、UVも全て対称でいいなら、UV対称化ボタンを押してUVを張り直してください。

    3.6.形状操作ツール

    モード設定ブロックの下の形状ツールというタブをクリックすると現れるグループです。
    以下の部分です。

    このブロックは、ポリゴン形状全体に対する編集処理が格納されています。この部分は、将来必要に応じて拡張される可能性があります。

    1. オフセット変形ボタン
      このボタンは、ポリゴン形状頂点をその法線方向にその右の数値分移動させます。単位は、 mm です。つまり、形状全体を膨らませたり、窄ませます。ある形状を包むような形状を作りたいときに、形状をコピーして、それを選択してボタンを押すことで実現できます。

    2. ポリゴン分割ボタン
      このボタンを押すと、選択されたポリゴン形状の繋がってない同士をばらばらにします。 Shade には、複数のポリゴン形状を1つの形状に纏める機能がありますが、このボタンはその逆を行います。注意:もし、対象の形状が極端に多くの形状に分割される場合、 Shade が異常になり処理が中断する場合があります。これの判断は、ばらされた形状の名前の末尾に付く番号が_1から始まってない場合異常終了と見なしてください。この場合、作られた形状全てを削除して、形状名の先頭に#_が付いた形状の#特殊文字を削除し、且つ表示形状(ブラウザで、その形状名の右側のの形のボタンで有効にします。)にしてから、シーンを保存してください。その後、 Shade を再起動してシーンを読み治せれば形状は救えます。一度その状態になったときは、 Shade のメモリが使い切られたようになりますので、必ず再起動して使うようにするべきです。このボタンの右の分割数は、それを回避するためのもので、事前にかなりの数に分割されそうな形状の場合、この値で分割数を制限します。さらにその右の平滑というチェックは、実際に分割されて出来る形状の数が分割数以上あったとき、1つの形状に平均的に同じ数の形状分をばら撒きながら分割します。チェックされてないと、最初から分割していき、分割数に達したら、分割を止めます。

    3. 距離UV->UV,UV->距離UVボタン
      この二つのボタンは、距離UVパラメータUVの間でUVをコピーします。この二つのUVは、独立したUVでマッピング時に表面材質ウインドウで指定しますが、片方を一生懸命作っても、もう一方には反映できません。場合によって、距離UVに設定したUVパラメータUVに移したい、またはその逆の場合などがあったときに Shade 自体では方法がありません。この機能は、そのためのものです。

    4. UV選択ポップアップ及びその下の移動拡大ボタン及び、その右のUとVの数値ボックス
      これらは、その形状UVを全体的に変形させるためのツールです。移動ボタンを押すと、その上のUVポップアップで指定した距離またはパラメータのいずれかのUVをその右のUVの数値分全体的に移動させます。拡大ボタンを押すと同様に対象のUVUVの数値分拡大します。つまり、0.5なら半分に2なら2倍になると言う訳です。UVウインドウでも同様なことをもっと簡単にできますが、違いは、詳細な数値を指定して出来る点が異なります。

    5. UVテンペレート保存ボタン
      このボタンはポリゴン形状UVパターンをイメージのテンプレートとして保存します。ボタンを押すと下記のようなダイアログが現れます。各アイテム毎に説明します。

      1. 参照ボタン
        押すと、各処理系の標準的ファイル指定ダイアログが開きます。そこで、ファイルの保存先を指定してファイル名を指定して、OKを押せば、その右のファイル名部にその名前が設定されます。
      2. ファイル名
        上記の参照で自動的にここにファイル名が、設定されます。しかし、その後マニュアルで指定することも可能です。
      3. ファイルタイプ
        ここで、イメージファイルのタイプを指定します。上記の参照ボタンでダイアログを出す前に指定して置いてください。pngをディフォルトにしてます。理由は、αチャンネルが使えるためです。αチャンネルが使えるファイルタイプを指定すると背景部分は透明になります。ですから、下のほうにある背景色は、意味が無くなります。選べるファイルタイプは、png,bmp,pct,tga,psd です。但し、64ビットの Shade の場合 pct は、エラーになって使用できません。
      4. 画像サイズ
        画像サイズを横幅、縦幅をピクセルで指定します。そのUVで使うイメージの大きさを指定します。もし、既にその形状にイメージが設定されていると、そのイメージの大きさが予め表示されます。
      5. 対象UV
        ここでは、保存するUVをパラメータUV距離UVのいずれかで指定します。
      6. 背景色、ライン色、マークライン色
        この三つの色でテンプレートの色を決めます。背景色はバックの色、ライン色は、テンプレートの稜線の色です。マークライン色は、もし私提供の要素マークで、ポリゴン形状稜線マークしていた場合、その稜線だけをこの色で描画します。イメージの色の変わり目や、基準位置等をマークしておくと、マッピングイメージをテンプレートから作るときに便利です。
      7. 中抜けライン
        この指定は、テンプレート稜線の中間点を背景色で抜くかそのまま描画するかの指定をします。もし、αチャンネルを持たないイメージファイルでテンプレートを保存する場合、この指定をして置くと、画像処理ソフトで背景部分の選択を行ったときに、一発で全背景を選択状態に出来ます。その後で選択状態の反転を行えば、テンプレートの線部分だけ選択された状態に出来ます。このようにして、背景とテンプレートの分離が楽に出来ます。しかし、始めからαチャンネル付きの画像フォーマットで出力すれば、問題ないので、この指定は、今では殆ど意味を持ちません。

    6. 面反転ボタン
      このボタンはポリゴン形状法線方向を反転します。 Shade の場合、レンダリング効果はの方向と関係有りませんので通常の使用では、どっちでもいいですし、ブラウザで、方向を切り替えることが出来ますが、このボタンは、ブラウザの切り替えではなく、ポリゴン面自体の方向を逆転します。同時に、ブラウザ面反転フラグを逆に戻します。ある意味自己満足の機能ですが気持ちの問題です。

    7. 面の縁マークボタン
      このボタンを押すと選択されているポリゴン形状の面で縁になっている稜線マークします。閉じた形状ではなく、開いた部分があり、隣のないの一番外側の縁に当たる部分です。用途は、複雑なポリゴン形状の大まかな外形を把握しやすくしたり、間違えてどっかに穴がある場合の検出に利用できます。
      もし、その時点で、編集モードで且つ、稜線編集モードの場合は、マークせずに選択します。

    8. マーク稜線を線形状ボタン
      このボタンは、マークされた稜線の部分を線形状化します。上記のボタンでマークしてこのボタンを押すと、ポリゴン形状を包むような線形状が出来ます。殆ど趣味の世界の機能です。

    9. 不要稜線選択ボタン、面角辺角数値部
      これは、 Shade メッシュツール4頂点面化と同じ目的のちょっと異なる実装です。
      不要稜線と言っても、単純な話、両方に3頂点面があり、それがきれいな4頂点面になる可能性のある稜線のことです。面角は、その二つの面のなく角度(度)、辺角は、4頂点面なった場合の稜線のなす角度(度)です。面角0度辺角90度が理想状態ですので、この数値から少しずつ数値を上げていきながらチェックし、満足状態で、稜線削除をすれば、好みの4頂点面に仕上げられます。

    3.7.形状要素ツール

    モード設定ブロックの下の要素ツールというタブをクリックすると現れるグループです。
    以下の部分です。

    このブロックは、ポリゴン形状の個別の頂点や、や、稜線を編集する機能を格納してます。そのため、基本的に編集モードで使用することが前提です。同時に最上位の行には、現在選択されている上記の要素の情報を表示します。もし、頂点編集モードの場合は、最初の行に選択された一番最初の頂点の番号が表示されます。稜線編集モードの場合は、最初の行には、選択された一番最初の 稜線の番号が、二行目には、その稜線の両端の頂点の番号が表示されます。面編集モードの場合は、最初の行に、選択された一番最初のの番号が、2行目には、そのを構成する頂点の番号が、コンマで区切って表示されます。
    注意点としては、このグループを表示したままで、要素の選択を切り替えても表示は、同期しません。一番上の ボタン押すか、タブを切り替える必要があります。

    1. オフセット移動ボタン
      形状ツールオフセット変形ボタンと異なる点は、前者が、ポリゴン形状全体の変形だったのに対して、このボタンは、選択された頂点//稜線のみ、法線方向に移動させます。つまり、形状の一部分を変形するためのツールです。その他は、同じです。

    2. 最短頂点ペア選択ボタン
      このボタンを押すと、選択されたポリゴン形状を構成する頂点の中で一番距離の短い頂点ペアを選択します。そして、その右にその距離を表示します。この利用価値は、この値を対称ポリゴンモードマージン値の参考に出来る点です。実行はアルゴリズムの工夫でかなり高速に検出します。

    3. 対称マージンへ,面上マージンへボタン
      これらのボタンは、対称ポリゴンモードに現在表示中の上記の距離を設定します。対称マージンへは、対称マージン値に、面上マージンへは、面上マージン値への設定です。

    4. 1点に縮退ボタン
      このボタンは現在選択されている2頂点を1頂点に縮退し、その周りのを補正します。同様な機能が、 Shade にありますので、特に利用価値はないかも知れません。

    5. UV収束ボタン及び2つのポップアップ
      UV関係のプラグインでの実装はまだ極めて不完全なため、ユーザ見栄の操作感はとても満足いくものではありません。
      しかし、UVウインドウ上だけでのマニュアル操作もまた不十分なので、以下の機能を付加しました。面倒な操作になりますが、必要なときに限定して利用してください。
      まず、編集モード頂点編集モードにして、図形ウインドウ(UVウインドウでも構いません。)上で、編集したいUV頂点を選択します。このとき複数でも構いません。
      次に、ポップアップ
      で対象となるUV距離または、UV(パラメータUV)か指定します。次に、ポップアップ
      で収束設定を単一収束(頂点の区別なく全て同じUV位置に収束させる。)または、頂点別収束(各頂点毎にそれぞれ別のUV位置に収束させる。)を選んでから、UV収束ボタンを押します。すると、選択されていた頂点UVが指定どおりに一体化します。(注意:同じ頂点でも一点に収束させたいUVと、そうでないUVがあります。させたくないものが一体化するとそれもかなり煩わしい状態になります。本プラグインの場合、設定UV一致マージンで指定した距離より遠いところのUVは、収束させないようになってます。ですので、収束させたいUVだけ予め近いところに配置してから収束させてください。)

    6. UV解体ボタン及びその右のポップアップ
      まず、編集モード頂点編集モードにして、図形ウインドウ(UVウインドウでも構いません。)上で、編集したいUV頂点を選択します。このとき複数でも構いません。
      次に、ポップアップ
      で対象となるUV距離または、UV(パラメータUV)か指定します。そして、UV解体ボタンを押します。すると、選択されていた頂点UVが全て解体されます。解体は、ほんの少し、各UVが所属する側に移動します。

    7. UV編集ボタン
      これは、特定の頂点UVを直接数値で指定する機能です。しかしながら、これもかなり面倒な手間が掛かります。まず、編集モード頂点編集モードにして、図形ウインドウ(UVウインドウでも構いません。)上で、編集したいUV頂点を1つだけ選択します。次に、UV編集ボタンを押します。これで編集機能が開始されます。(その後形状を選択を変えたり、頂点の選択を変更したりすると再度、UV編集ボタンを押しなおす必要があります。)すると、その右のポップアップが有効になります。中身を見ると
      のようなメニューが見られます。この番号は、の番号です。つまり、一括設定を選べば、全で同じUV値になり、どれかのだけを選ぶとそののその頂点の部分のUVのみが編集対象になるというわけです。ポップアップで対象を決めると、その右のHV数値ボックスが有効になり、現在のUV値が表示されます。同時にもし、要素マークがインストールされていると、選ばれたマークされます。残念ながらUVウインドウ内では、マークされないので、予想するしかないですが、大体目安が付くと思います。ポップアップ自体は、何度でも設定しなおしは出来ます。
      最後にその下の実行ボタンを押してください。その時点でUVは、設定されています。(UVウインドウには、自動的には反映しません。)編集の再開は、UV編集ボタンを押すことからはじめて下さい。

  7. その他の事項
  8. 御使用にあたって
  9. 作者情報
  10. 改版履歴