MIASAサービスとは |
MIASAは私自身が消防職員として27年間勤務した経験を元に設計し、2年間鶴岡市消防本部において実働試験を行っております。また、クラウドサービスとすることによって、パッケージとして販売するコストを削減し、救急隊長個人が自己隊の情報を分析できるリーズナブルな価格を実現しています。オンライン上でサーバーが関与するのはアカウント認証動作のみです。すべてのデータ処理はクライアント側コンピューター内で完結しますから、データ漏洩等の心配はまったくございません。 MIASAの設計思想はその名のとおり従来の「統計のための統計」ではなく、最小限の労力とコストとで医療情報分析を行うと同時に、正確な救急統計を出力します。その原理はいたって単純で、必須となっている消防庁への報告用形式データから任意な抽出条件で内部コードを日本語化したデータを出力し、必要であれば国表統計、月報統計を演算するものです。出力されたデータをEXCELやACCESSで処理していただければ、グラフ化や高度な分析が可能ですから業務にフィードバックできる情報となります。 消防庁への報告用形式データで救急統計用データを一元化するには将来的な意味もあります。現在は従来の国表統計を出力するに足りる項目しか必須とはなっていませんが、救急業務の高度化に伴い確実に必須項目は増加するものと考えられます。もし、独自のデータ作成ソフトを用いていた場合、入力項目の追加は既存ソフトの大規模な改修を必要とするでしょう。それが外注のものであればかかる費用も莫大なものとなります。 ● 従来のデータ処理例 2重にデータを作成しているケース 2重にデータを作成する労力が必要で、公式発表値が一致しない可能性があります。 ● 従来のデータ処理例 独自データを作成しコンバートしているケース 独自データは最低限の統計項目なので詳細なデータを分析できませんし、必須項目が増加した場合ソフトウェアの改修にコストがかかります。 ● MIASAサービスを活用したケース 消防庁オフラインソフトをデータ作成に使う為700項目以上の詳細なデータを保存することができ、任意な期間、任意な救急隊、任意な項目を選択してのデータ作成が可能ですから、実務に活用できる情報の分析、グラフ化が可能です。 使う側と作る側のざっくばらんなコミュニケーションから、真に使い易いフトウェアは生まれると痛感しております。私自身、救急事案の情報処理がいかに煩雑で労力を消耗するものかを体験しておりますので、お気兼ねなくお問い合わせください。 Kuroda Software Service 代表 黒田 英之 |
消防庁提供「救急オフラインソフト」の概説 |
総務省が進める行政事務のクライド化の一端として各消防本部の救急、救助活動状況がオンラインによる報告に変更されたことは記憶に新しい事です。しかし、多くの消防本部においてデータ作成ソフトである「救急オフラインソフト」は報告を目的としたものとしてしか使用されていません。 MIASAサービスは「救急オフラインソフト」を詳細な医療情報データを記録できるソフトと位置づけ、任意な統計を出力可能とすることによりデータを一元化し、消防庁への報告データと関係機関への報告データを完全に一致させる目的で存在します。 MIASAサービスは「救急オフラインソフト」が出力したデータを集計しますので、ここでは消防庁が提供する「救急オフラインソフト」の概要を説明します。 |
消防庁「救急オフラインソフト」は動作年ごとに初期化が必要です。 |
消防庁「救急オフラインソフト」はデータを作成する場合、各消防本部がダウンロードできるsetup.xmlを読み込んで初期化する必要があります。このXMLファイルには動作西暦、消防本部コード、救急隊コード等が含まれ生成されるデータへ自動的に埋め込まれます。 したがって解凍した「救急オフラインソフト」のファイル群と同じフォルダにsetup.xmlをコピーすることをお勧めします。このsetup.xmlは「救急オフラインユーティリティー」でも重要な役割を果たします。 「救急オフラインソフト」を起動し、初期化設定をクリックするとファイルダイアログが表示されます。 setup.xmlを選択してファイルダイアログを閉じれば初期化は完了です。西暦、および消防本部コードが正しいことを確認してください。 |
データは出場情報と傷病者情報に分かれています。 必須項目以外の欄を使えば独自の情報も保存できます。 |
「救急オフラインソフト」では出場情報に必須項目を入力し、一時登録した後でないと傷病者情報を追加できない規則としているようようです。この一時登録動作時に必須項目の入力が欠落していないか、事案として整合性があるかのチェックが行われています。 出場情報を一時登録後、傷病者情報を入力し追加を確定します。 「救急オフラインソフト」は傷病者情報を含めれば事案毎に700項目にわたる詳細なデータを記録する事ができますが、オンラインで送受されることを考慮し、住所、氏名等の個人情報を入力する項目は存在しません。通常、救急活動の月報を作成する場合、最低限でも出場地区に関する情報は必要になると考えられます。この場合、必須項目でない欄を利用することにより独自な情報を保存できます。この場合、できるだけ将来にわたり必須項目として採用されにくい項目を選ぶことは言うまでもありません。 |
出場地区等の独自データを記録する事が可能です。 |
「救急オフラインソフト」は統計のためにデータを作成する目的で設計されていますから、救急活動の分析に必要となる出場地域等のデータを入力する項目は存在しませんが、これは使用されていない項目に入力することによって解決できます。 鶴岡市消防本部では、「気圧」データに出場地区コード、分団コードを記録しています。この時、将来にわたって必須項目となる可能性の低い項目を選ぶということに留意してください。 |
報告用データ出力には「本登録」「承認」が必要です。 |
一時登録されたデータはXML形式のデータとして出力する前に「本登録」「承認」の処理を行わなければなりません。これは通常、データ作成者以外の職員、具体的には小隊長や係長が責任を持って行う作業になるでしょう。一事案づつ「本登録」「承認」を行うのが原則ですが、処理速度を重視する場合一括処理で、文字通り一括した処理も可能です。 データ出力時の分割サイズはデータを何らかの外部記憶媒体で運搬する場合に利用します。出力されるXMLデータはかなり冗長なので件数が少なくても思いがけず大きなサイズとなることに注意が必要です。尚、MIASAサービス側ではデータの分割サイズは問題となりません。指定フォルダにある全てのXMLファイルを対象として統計動作を行うことができます。 |
出力されたデータはXMLファイルです。 |
消防庁「救急オフラインソフト」で出力されたデータはXML形式のファイルです。ファイル名は西暦等を表現する数値で構成されています。 これをメモ帳で開くとXML形式のファイルであり、出場情報、傷病者情報がコード化されて記録されていることが判ります。MIASAサービスはこのXMLファイルから任意の項目を自由に抽出し、数値コードを具体的な日本語文字列に復元する機能を有しているわけです。 |
MIASAサービスの概要を説明いたします。 |
動作環境 MIASAサービスを利用できるコンピューターはWindows系OSがインストールされており、インターネットエクスプローラ5.5以上が動作することです。また、起動時に契約アカウントを識別するためインターネット経由で当サーバーへアクセスできる環境が必要です。 この条件は現在実働しているコンピューターのほぼ全てを網羅するものですしWindows7での動作も確認済みです。データ処理自体はローカルコンピューター上で行われますので、データ漏洩等のご心配は一切ありません。 契約形態 MIASAサービスは本サーバー上のアカウントを購入することにより、利用可能となります。まず、連絡用メールアドレスのみで本サーバー上の無料アカウントを作成していただき、有料アカウント購入フォームで消防本部番号、救急隊番号(複数選択可)、利用期間を指定していただくと、折り返し振り込み時のお客様番号、振込先口座番号をお知らせするメールが自動送信されます。 |
MIASAサービスの約款 |
MIASAサービスにおける利用者と提供者の契約条項を定める。本約款文章において以降サービス利用者を「甲」サービス提供者を「乙」と呼称する。 1. サービスの開始と有効期間 2. サービス提供者の義務 3. サービス利用者の義務 4. 機密の保持 |
MIASAサービスの購入と利用料 |
MIASAサービスは利用権をご購入いただくことにより利用可能となります。利用権購入時に消防本部コード、救急隊コード(複数指定可能)、利用期間(月単位)を指定していただきます。2010年4月現在アカウントの料金は1救急隊につき月額1000円です。 購入の手順 本サーバーの無料会員に登録してください。メールアドレスの登録だけでアカウントとパスワードを発行します。 上記アカウントとパスワードで利用権を購入していただきます。購入フォームで消防本部コード、救急隊コード、利用期間を指定していただきますと、請求金額、振込み先を指定したメールが送信されます。当方で入金を確認し次第アカウントでの利用が可能となります。 MIASAサービスはダウンロードしたプログラムの実行により起動しますが、起動初期に基本認証でサーバー上のアカウントのチェックを行い、契約されている消防本部コード、救急隊コードの確認を行います。この時「救急オフラインソフト」で使用されているsetup.xmlを参照しますので、ダウンロードしたプログラムのフォルダにsetup.xmlをコピーしてください。 |
MIASAサービスのファイルダウンロード |
1. ダウンロードしたmiasa.zipを任意なフォルダに展開してください。 2. 展開したフォルダに「救急オフラインソフト」で使用しているsetup.xmlファイルをコピーしてください。(消防本部コード、救急隊コードを認識するためにこのファイルコピーは必須です) 3. 展開したフォルダにあるMiasa4.exeを実行してください。(すべて展開後に実行してください) 4. 表示される認証ダイアログにアカウントとパスワードを入力してください。 5. MIASAサービスプログラムが起動します。 |
MIASAサービスのご購入ありがとうございました |
このページを表示できるアカウントはMIASAサービスで有効と認識されているアカウントです。 まだアプリケーションをダウンロードしていない方は『ダウンロード』ページからプログラムをダウンロードしてください。 |
MIASAサービスの操作は簡単です。 setup.xmlをプログラムのフォルダにコピーする必要がある事に留意してください。 |
MIASAサービスの操作を説明します。 操作のフローチャート 起動は解凍したフォルダのMiasa4.exeを実行することですが、同じフォルダに最新のsetup.xmlをコピーしておく必要があります。MIASAサービスは救急隊指定リストボックスを操作した時にsetup.xmlを確認し、契約消防本部コード、契約救急隊コードを識別します。 MIASAシステムは基本認証でユーザーアカウントを識別します。認証ダイアログが表示されますのでユーザー名とパスワードを入力してください。パスワードはセキュリティーレベルを高く保つために大文字と小文字のアルファベットが混在していますので忠実に入力してください。 認証が成功するとメインウインドウの上部が表示されます。 入出力フォルダ 「救急オフラインソフト」で出力したXMLファイルがあるフォルダを指定します。サブフォルダがある場合は自動的にXMLファイルがあるかを検索して操作対象とします。出力フォルダは変換データファイル、統計結果ファイルを出力するフォルダです。省略した場合は本プログラムがあるフォルダに出力されます。 開始年月日と終了年月日 操作の対象となる年月日を決定してください。開始年月日から終了年月日の間にあるデータが操作対象となります。当然のことながら終了年月日が開始年月日より前である場合はエラーとなります。 救急隊指定 このコントロールを操作する時にsetup.xmlが確認され契約救急隊番号から救急隊名が決定されます。複数の救急隊番号を契約している場合「総ての救急隊」を選択すれば全救急隊のデータが対象となります。 動作とオプション データ変換は指定条件に合致するデータを出力フォルダにTEXT形式とCSV形式で出力するものです。項目選択ダイアログが表示されますので、必要な項目にチェックを入れてOKボタンをクリックすることになります。 救急統計は統計様式選択ダイアログでチェックされた統計を行い出力フォルダにHTML形式で出力するものです。この時様式毎に必要とされた項目はデータ変換動作と同じようにCSVファイルとして出力されていますから、統計結果に疑問を持った場合、即座に根拠となったデータを確認することができます。 重篤を死亡と扱う 国表統計には「重篤」という傷病程度が存在しません。このチェックがオンの場合重篤を死亡と扱います。オフの場合重篤は重症と扱います。 覚知は入電を優先 国表統計には覚知という概念しか存在しません。このチェックがオンの場合データに入電時刻が存在した場合、覚知時刻として扱います。結果として現場到着所要、病院到着所要の時間が覚知時刻を起点としたものより長くなることに注意してください。 CPU占有率 MIASAサービスは極めて高速にデータ処理を行いますが、大量のデータを処理する場合、CPU占有率を抑えて、同時に別の作業を行う目的で存在するオプションです。このオプションは動作の途中で設定する事も可能となっています。 |
統計様式を選択すれば自動的に必要項目が認識され統計が行われます |
下記画像は実際に表示されるダイアログの画像です。 |
統計結果はHTMLページとして表示可能です。 |
救急統計は出力フォルダにHTML形式で出力されます。メインウインドウ下部の「出力フォルダ表示」ボタンをクリックし、生成されたHTMLファイルのアイコンをクリックしてください。 EXCEL等で統計結果をグラフ化する場合は当該HTMLファイルをEXCELで開くことによりシートとして編集する事が可能です。 |
汎用データを作成する場合 |
「救急オフラインソフト」が出力したデータには事案につき700以上の項目が含まれるため大変扱いにくいものとなります。MIASAサービスでは変換時に興味のある項目を自由に選択することでその問題を解決しています。 また、項目をグループとして選択可能で、頻繁に使用する選択項目のパターンを5種類まで記憶することも可能です。下記画像は実際に表示されるダイアログの画像を分割したものです。 |
生成されたCSVファイルは即座に表示、確認が可能です。 |
データ変換が行われた場合、出力フォルダに指定されたフォルダに「事案.txt」「患者.txt」「事案.csv」「患者.csv」が生成されます。拡張子txtとcsvの違いはデータがカンマ区切りにされているかどうかであり内容は同一です。 出力されたファイルをEXCELやACCESS等のアプリケーションで開くのが本来の使い方ですが、HTMLページ中のテーブルとして確認表示する機能があります。メインウインドウ下部にある「事案データ表示」または「患者データ表示」をクリックすると、出力されたCSVファイルをデータバインドによりテーブルとして表示します。このテーブルの一行目をクリックするとデータを昇順、降順に切り替えることもできます。 |