幻想世界神話辞典 〜
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悪魔 >>関連項目一覧日本語における悪魔という語は仏教でいう梵語のマーラーの音訳、魔羅から略して魔、変じて悪魔となったもの。または各文化圏、民族ごとにおける魔物などのこと。 ユダヤ教のサマエル、キリスト教のサタン、イスラム教のシャイターンは同じ聖典からでたものなので、エデンの園でイブをそそのかした蛇のことをいう。 もちろん後世の様々な民話・伝説においては歴史的、民族的個性が付加されて物語られている。このような悪魔的なものに共通しているのは、人間に災いをもたらすものだということ。ただの魔物ではなく、神などに敵対して人間に害を為すといった場合が多い。 仏教においては本来、環境も含めて生命に内在する性質としての存在であるが、民話・伝説で語られるものは他の文化圏で語られる場合と同じである。なお、マーラーは「殺す者」、「奪命者」の意。 本質的には、世界中の人々が文化、生活環境などの違いに関係なく悪魔のような存在を語るのは、人間の内面や自然界の働きの一面に、そのような性質を感じるためだと思われる。各言語において悪魔に相当する単語の概念がどのようなものかは、言語学者ならざる筆者に回答する知識はないのだが、解る範囲で掲載していきたい。 前述した通り、日本語では「悪魔」は本来、外来語。悪魔に共通する姿、恐ろしい姿や角があること等、人間に害を与える存在としては「鬼」が日本でいう悪魔と言えるかも知れない。民話などにおける役どころも世界各地の民話と傾向が一致する。あるいはキリスト教文化圏では元々の伝承上の魔物がキリスト教的な悪魔Devilに置き換わったのかもしれない。 スヴァン民族のサマルはユダヤ起源の名称らしい。 悪魔という語、性質を世界各地の魔物と同義に扱うことは大変難しい。ここでは明らかに神々と対立する者たちや、ヨーロッパの悪魔学にでてくるものを中心に扱うことになるだろう。 民話レベルでは、ヨーロッパの悪魔の話などは、日本のオニ、キツネ、テングや韓・朝鮮半島のトケビ、エウシュカルドゥナックのラミア、ヘレネスのドラコスなど生活に身近なところで、人をばかす、人食いをする、逆に人間に騙される、といった魔物のタイプに含まれてしまう。 関連項目一覧
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