ウェブ漫画ビューアでは、Imageオブジェクトのsrcを動的に変更しています。言い換えるとひとつの画像オブジェクトを使い回し、中身の漫画画像を差し替えることでページの切り替えを行なっています。
そのため閲覧者がウェブブラウザの画像関係の設定を変更していると、画像の読み込みが正常に動作しないことがあり、その場合に下記メッセージダイアログが表示されます。
Opera10、Firefox3.5でのダイアログ(WindowsXPでの表示。テーマはWindowsクラシック)
この場合ウェブ漫画ビューアでは画像のサイズがわからないので、setting.js でサイズが指定されていればそれを、なければ既定値を使ってページ表示を行ないます。それがダイアログ二行目の「1ページを横XXX、縦XXXとして表示します」というメッセージです。
ブラウザの設定値を変更することで、画像の読み込みが正常に動作する=上記ダイアログが出ないようにすることができる場合があります。
Operaの場合、画像を表示しない設定になっていると読み込みでエラーになるようなので、画像を表示する設定に変えてください(漫画を閲覧する際に、画像表示をオフにしている人はあまりいないでしょうが)。
Firefoxの場合、about:config 画面で dom.disable_image_src_set の値が true になっていたら、ダブルクリックして初期値である false に戻します。これは1.0系にあった設定で、現在は設定ダイアログから削除されているため、普通ならユーザが変更することのない項目です。しかしJavaScriptが画像のsrcを変更できないようにするかどうかを決める項目なので、ここが true(画像を変更できないようにする)となっていると、当然ながらウェブ漫画ビューアは正常に動作しません。
前項のダイアログも出ず正常に実行されているようなのに、漫画画像の表示される領域が大きくて周囲に余白があるように見えたり、逆に領域が画像サイズより小さいため全部表示しきれない、でもIE以外のウェブブラウザでは正常に表示されるという場合。
これはJavaScriptでImageのsrcを動的に変更する際に見られるIEのバグらしく(6で確認、7、8でも発生情報あり)、元画像の縦横のサイズを変更したり、ファイル名は同じまま、サイズの異なる別のファイルに差し替えた場合に発生するようです。IE側が以前ウェブ漫画ビューアを実行したときの古いサイズの画像と誤認し、同じディレクトリ、同じファイル名である限り、延々と古い情報で処理しつづけます。ちなみに誤認されている画像ファイルをコピーした場合、その複製ファイルについても元のファイルの古いサイズに誤認するようです。
ver1.0以前のウェブ漫画ビューアでは、ページの再読込やIEの再起動、OS(Windows)の再起動を行なっても解消しません。1.0.1では二度ほどページの再読込を行なえば解消されます(IE6で確認)。
ver1.0以前のウェブ漫画ビューアでの対処法としては、画像を格納したディレクトリ名を変えるのが簡単です。デフォルトは image ですから、image1 にするなど。
もしくはIEを終了してから、ユーザごとにある Application Data フォルダ下の Microsoft\Internet Explorer\MSIMGSIZ.DAT を削除します。これはIEの画像サイズ用キャッシュファイルらしく、削除すると次回のIE起動時にエラーメッセージが表示されることがあるそうです。しかしファイル自体は自動生成されるので問題ありません。エクスプローラのアドレスバーで以下をタイプして探すと良いでしょう。
%userprofile%\Local Settings\Application Data\Microsoft\Internet Explorer\
いずれにしろ作品のウェブ公開後に漫画画像のサイズを変えるということはあまりないでしょうから、サイトの閲覧者のIEで不具合が起きるというより、普通はサイト管理人がローカルで、見やすい画像サイズを試行錯誤しながら動作確認している時に遭遇する現象と考えられます。