● ファイル

SCalc が生成するファイル

SCalc は終了する時、次のファイルを SCalc.exe と同じ場所に作成します。

ファイル内容
scalc.inf状態ファイル。SCalc 終了直前の状態を保存します。
ウインドウ関連の状態と、メモリ・計算履歴以外の設定情報で構成されます。
scalc.datメモリデータ。メモリ関連の設定とメモリの内容が保存されます。
scalc.his計算履歴。今までに入力・計算してエラーの出なかった数値式を履歴として保存します。
一度も計算していない場合、このファイルは作成されません。

SCalc は情報の保存に、これら3ファイルを使用します。レジストリは使用しません。


SCalc 起動時の読み込み

SCalc は起動すると、SCalc.exe と同じ場所に scalc.inf 、scalc.dat 、scalc.his が存在するかを調べます。


3種の情報が独立した状態で保存されますので、リセットしたい情報がある場合は、該当ファイルだけを削除すれば、その情報については初期起動時の状態に戻ります。


メモリファイルについては、SCalc が終了時に作成する scalc.dat とは別に、ユーザが任意に作成する事ができます。操作は「メモリ内容の参照・編集」ウインドウのメニューから行えます。


(「ユーザ操作によるアクセス」は、「SCalc 動作中にファイルを読み込む」参照の事)

ファイルがオープンできない場合は、「そのファイルは存在しない」と見なされます。ファイルが存在するのに読み込まれなかった場合は、セキュリティー設定を確認してみてください。NTFS を使用している場合は、ファイルのアクセス権が影響している事があります。


ファイルの正当性チェック

ファイルの中には、ファイル種別と、データチェック用の情報も入っています。読み込み時、これらの情報を使ってファイル内の情報が正当なものであるかをチェックし、異常がある場合は下記の処理を実行します。


これらの機構があるため、生成されたファイルを、他のエディタ類で直接編集することはできません。バイナリエディタ等で直接編集を行った場合、そのファイルは使用不能になってしまうかもしれません。
計算履歴ファイル、メモリファイルを SCalc 以外のツールで編集したい場合は、SCalc 付属のツールを通して行ってください。

ファイル内のデータが破損していた場合、その値によっては SCalc の動作に支障を来す恐れがあるため、ファイルのデータチェックを行い、正当な情報以外は読み込まないようにしています。

マシン・OSの不調や、記憶デバイスの異常・不良メディア、アプリケーションのバグ、コンピュータウイルス等、ファイルの破損は、可能性は低くても機会は割と多く存在します。言うまでもないかもしれませんが、重要なファイルはコピー(バックアップ)をとっておいてください。


ファイルの自動バックアップ

SCalc 2.0.3 以降 では、状態ファイル、メモリファイル、計算履歴ファイルのコピーを別名で作成します。

対象コピーのファイル名
状態ファイルscalcinf.bak
メモリファイルscalcmem.bak
計算履歴ファイルscalchis.bak

これらのファイルは SCalc.exe と同じ場所に保存され、同名のファイルが既に存在する場合は上書きされます。

バックアップ作成のタイミングは、SCalc 終了時に行われる3ファイルの保存の直前になります。
元となるファイルが見つからなかった場合、そのファイルについてはバックアップを作成しません。また、
SCalc 終了前のダイアログボックスで「状態を保存しないで終了」を選択した場合も、バックアップを作成しません。

バックアップは単純なファイルコピーで行われますので、元となるファイルが(SCalc のファイルとして)破損状態の場合、破損したバックアップファイルが作成されます。
バックアップファイルを活用する時は、コピー前のファイルの読み込み状態に注意してください。場合によっては、手操作でファイルの退避等を行う必要があります。