文字を表示しよう

最初に文字を表示します。
とりあえずstart.asdfを開いてください。


下の画像のように何も書かれていない筈です。





この中に書くのがスクリプト(プログラム)と呼ばれるものです。
スクリプトを作る時に「組む」という言葉を使うこともあるかと思います。


基本的にコマンド(何かをさせる命令の総称)の最初は
「!」(エクスクラメーションマークでもびっくりマークでも何でも良いです)
が付きます。


文字の表示に関してのコマンドは基本的にはありません。
書いた文字がそのまま表示されます。
次の内容をstart.asdfに書き込み、ファイルボタンを押して
上書き保存をしてください。


サンプル
これは文字表示のテストです
☆ミ
↑こんなのも普通に表示できます
!stop


コピー&ペーストした方は、コマンドの後ろに入るスペースに気を付けてください。
余分なスペースが入ると間違いなく動作不良を起こします。




最後の行に入っている「!stop」という命令を辞書(dic.exe)で調べてみましょう。
こんな感じで表示される筈です。





スクリプトの停止という効果を持ったコマンドです。
このコマンドはスクリプトの最後に入れるようにして下さい。


辞書の情報はコマンドによってかなり異なります。
注意事項やサンプル、制限などが細かく書かれている物もあります。


コマンドでの重要な注意点はスペース、コンマ、数値を必ず半角で入力することです。
半角で入力しない数値は0扱いになり、スペースはコマンドエラーとして、コンマは設定が無視されます。


予想通りに動作しない時はこれらのミス(バグ)が原因の可能性が高いです。
実際のところゲームで「!stop」なんて使わないのですが、勉強用に入れました。


ではArco.exeをクリックしてみましょう。





こんな内容が実行されたはずです。
文字の表示は打ち込んで実行するだけです。


また数字も文字と同様に表示する事ができます。
文章として表示する物は特に命令を使用しません。
これはAVG制作等の作業能率を上げる為です。



文字の色を変える!!

白い文字の使用頻度はかなり高いのですが
折角の講座なので文字の色を変えてみましょう。


文字の色を変えるにはコマンドを使用します。


コマンドとは一定の機能を持った命令です。
スクリプトの最少単位でもあります。


まあ小難しいことは置いておいて早速実践です。


サンプル
!color 100,100,255
これは文字表示のテストです
☆ミ
↑こんなのも普通に表示できます
!stop



書き込んだら上書き保存をしてArco.exeをクリック(実行)して下さい。





色が変わりましたか?
辞書で「!color」命令を調べると次の様な部分があるかと思います。


p1:赤(0−255)
p2:緑(0−255)
p3:青(0−255)


光の三原色で色の設定(0-255の範囲)が出来ます。
文字やその他の色変更を行います。
初期設定では!color 255,255,255に設定されています。


どういう事かというと、p1(パラメータ1)は赤い色を数値で設定できますよ。
その数値の範囲は0から255の間で設定可能ですよ。
という内容が表示されているのです。


0,0,0と指定すると全部の色が無くなるので黒になります。
124,124,124と指定すると全ての色が半端に(灰色)に表示されます。
今回のサンプルでは青が最高値の状態に設定して、赤と緑を下げたので青い文字となりました。


例を上げると……
!color 255,0,0
!color 0,255,0
!color 0,0,255
!color 255,255,0 黄色
!color 255,255,255
!color 0,0,0
!color 255,200,200 ピンク
!color 200,200,255 水色
!color 0,255,255 エメラルドグリーン
!color 153,109,110 微妙に赤っぽい灰色


この様な数字の組み合わせで様々な色を作れます。



文字の大きさは?

当然、実行内容によって文字の大きさを変更したい時もあるでしょうから、覚えましょう。


サンプル
!fsize 30
!color 100,100,255
これは文字表示のテストです
☆ミ
↑こんなのも普通に表示できます
!stop



書き込んだら上書き保存をしてArco.exeを実行です。





さっきと同じように見えますね??
実は初期設定の文字の大きさが30なので
先ほどの物とまったく同じなのです。


30以外のサイズ設定にすれば文字の大きさは変わります。



文字の場所を変えてみよう

いつも同じ場所に文字が表示されるのは確かに重要な事なのですが、場所変更くらいはできないと不便ですよね?


一番簡単な場所の変更方法はスペースと改行です!!


サンプル
!fsize 30
!color 100,100,255




   これは文字表示のテストです
    ☆ミ
     ↑こんなのも普通に表示できます
!stop



上書き&実行をすると……ほら場所が変わりました!!
どうですか?
簡単でしょう?
ただし、これはかなり面倒な場合の対処法です。


以下のものが通常使う方法です。


サンプル
!pos 20,180
!fsize 30
!color 100,100,255
これは文字表示のテストです
☆ミ
↑こんなのも普通に表示できます
!stop


実行してみてください。



上の画像が実行を行ったものです。
表示が開始されるyの高さ(縦)が変わりましたね?
初期設定では20,20が文字の表示位置になっているので
今回のサンプルではx軸の座標は変化しなかった事になります。


座標は画面サイズが640*480の場合
0,0が左上の角、640,0が右上の角
640,480が右下の角、0,480が左下の角となります。
ちなみに中央は320,240の座標です。


この「!pos p1,p2」や「!color p1,p2,p3」のコマンドは
指定された設定がないコマンド全ての設定をする重要な物です。



見た目をグレードアップ

そろそろ飽きてきましたか?
「文字はもういい加減わかったから他の事しようよ」という方が
大多数なのではないでしょうか?


実はこの基本編は基本を覚えることもそうですが
辞書を使いこなす事にあります。
辞書は使いこなせてきましたか?


使いこなせてると思う方は「!fstyle」コマンドを使って
フォントスタイルを変えてみましょう。


これが100%自力で出来れば基礎はOKです。
あとはスクリプトのルールを初級と中級で覚えればゲームが作れます。
まだダメだった方は下にサンプルがあります。



















サンプル
!fstyle 2
!pos 20,180
!fsize 30
!color 100,100,255
これは文字表示のテストです
☆ミ
↑こんなのも普通に表示できます
!stop



いつもの様に実行してください。





2番は斜め文字の設定です。
ダメだった方も、出来た方も何も考えずにどんどん行きましょう。



クリック!!

特に難しい事はしません。
というよりも、基礎編では画像すら使いません。

基礎編の主な目的は以下の通りです。

*辞書の使い方を完全マスター
*文字表示の基本を覚える
*基本的なクリック待ち命令の理解

これが最後です!
サクサク進みましょう。


サンプル
;フォントスタイル
!fstyle 2
;座標
!pos 20,180
;フォントサイズ
!fsize 30
;色
!color 100,100,255
これは文字表示のテストです
!mc
☆ミ
!mc
↑こんなのも普通に表示できます
!stop



1文字目に半角の「;」(セミコロン)が入っている行は
メモとして機能します。


まあ簡単にいえば実行されない行ですね。
大きなスクリプトになってくると必要な物なので
覚えておいてください。


はい終了。


と言いたいところなのですが〜
この「!mc」コマンドは辞書で見る限り
いろんなパラメータ(設定するもの)がついています。


実はこのコマンドには簡易的に
オートクリックなんかが盛りだくさんで
くっついているのです!!


クリック待ちが表示されている間に
ウインドウの上の方にマウスを持っていくとわかります。
あまり使えるような機能ではないので、オマケです。


基本的に実装されている機能は
ほとんどスクリプトで制作できます。

例えば画面上部にマウスカーソルを持っていくと現れる
セーブ、ロード、バックログ、スキップ、オートクリック、音響設定、全画面表示などの
メニューバー+機能も自作出来ます。

上級者になればなるほど
実装された機能(命令として初めから使える機能)を使わず
自分で組み上げる事が多いようです。
(まあ要するに実装された機能は使えないってこと?)


では基礎編終了です。
お疲れ様でした。