準備編
1 用意するもの
過去チャートを作成する為の
パソコン画面動画作成ソフト。
動画から静止画を保存できる
動画再生ソフト
グラフィックエディター(Windows添付のものでも良い)
パソコン画面動画作成ソフトは、画面に表示中のチャートを録画する為のもので、
市販のものでもフリーソフトでも出所は問いませんが、半日以上録画するので、
できればMP4形式などの高画質・高圧縮がリアルタイムで行われるソフトを使ってください。
動画再生ソフトは、録画した動画を再生する為に必要ですが、相場認識を後で確認する
為に、
必ず動画から静止画を取り込める機能があるものを使って下さい。
グラフィックエディターは、取り込んだチャート画像にラインを引いたり印を付けて
後からどういった認識をしたのかが判るようにする為に必要です。
2 過去チャートを用意する。
普段デモでも本取引でも表示させているFX会社が提供するチャートを画面に表示させます。
この時重要なのは1時間足以下の足で取引している人でも必ず4時間足以上の異なる上位足を
一緒に2つ以上表示させておくという事です。
また各自の使う技法にもよりますが、見辛くならない範囲で上位足のチャートにも必要なパラメータを
設定表示させましょう。
表示させるチャートの表示例は下図の通りです。
各チャートの内容を簡単に説明すると、上図のチャートは下図のように機能が分かれています。
@ 実際に取引している時間足
FXの入門書等でエントリーの説明に必ず例として引っ張り出される物の一つに、2本の
移動平均線のクロスで「売り」と「買い」のタイミングを図るというのが出てきますが、
それではその時のパラメーターの設定は幾らなの?という説明は省略されていたりします。
同様に現在勉強中の手法や実践している手法でも、俗に言うダマシに合わない最適な
設定値を求める必要があります。
その為に、取引手法に基づいた設定値の違う4種類ほどの同じ時間足のチャートを出します。
なお環境認識を主体とする手法では次のAのチャートに統合されます。
A 上位足の環境認識用
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、FXにも当てはまります。
一番考えられる失敗例は、自分の取引している時間足のエントリータイミングばかりに
注目してしまい、実は上位足ではレジスタンスラインやサポートライン付近に価格が接近していた
という事があります。
@で設定したパラメーター以外の失敗原因を上位足の環境認識に求める為に、
2つと3つ上の上位足を表示させます。
例えば5分足で取引する場合は、1時間足と4時間足、または日足を表示させます。
B リアルタイムの価格の変動グラフ
チャート上に現在価格が出る場合は必要ありませんが、直近の価格の変動状態が
時間足の上下の長さだけを見るよりも判ります。
3 チャート画面を録画する。
1日辺り半日分ぐらいの上記2のチャートを録画します。
録画の際はなるべく高画質・高圧縮で録画する設定にして、だいたい2時間から3時間
区切りで録画を繰り返します。区切るのは万が一のパソコン暴走とかHDDの容量不足に
よる途中の録画停止を避ける為です。
そしてだいたい1週間分まとめて録画します。
取引その2の説明にも関係しますが、だいたいデイトレなら3日分ぐらいもあれば、最初のチャートの
状況は忘れているでしょう。
もっとも取引チャンスが少ない時間足や技法を使っているとか、記憶力に自信のある人は、
最初の取引を忘れるぐらいの録画日数多めで録画をして下さい。
以上の動画データとは別に、複数の上位足別のチャートを、上記の録画開始時から
ある程度過去のチャートを、
過去に遡って表示させて行く過程を録画します。
これは上記の録画以降のチャートの状態は判るのに対して、もしかするともっと過去の
ある時点が相場に影響する可能性もあるので、検証の際に必要になるかもしれないからです。
例えば現在のチャートで最高値を付けたようにしか見えない状態でも、もっと過去にも
ほぼ同じ価格で最高値になっていたり、あるいは持ち合いが続いていたりしたら、
現在その価格よりも低い価格の時はレジスタンスラインとして機能する事になります。
なお日足等比較的長い間チャートデータが提供されているものに関しては録画しなくても
良いのですが、ただ一々遡る度に現在から過去までのチャートの右端が見えてしまうというのは
テストの結果に影響しそうです。
それからチャートとは別に録画期間に出た、価格の変動に影響を与えたと思われる指標や
重要人物の発言もチェックしておいた方が良いでしょう。
4 本ソフトのパラメーターを設定する。
下記の日記CFGアイコンをクリックして設定用のソフトであるFX_CFG.exeを起動します。
設定方法は「各種項目の設定」を参照しますが、ここではその設定内容を
通常の取引とは異なる物にします。
@ 最初はグループ1にエントリーと決済の2つの理由付けだけを設定する。
なぜそこでエントリーしたのか? なぜそこで決済したのか? という具体例を設定します。
例えば決済の場合、自分の裁量で決済したとか単なる雰囲気とか、自分で決めた損切りラインに
引っかかったとかという事です。
またエントリーにしても、例えば移動平均線のクロスで売買を決めると言っても、勢い良くクロスする
場合やゆっくりクロスする場合。あるいは一度クロスしても一旦戻り、その後にもう一度クロスしたとか、
色々なパターンがありますね。そう言ったパターンを登録します。
なお手法によっては上位足の状態も見てエントリーを決めるものもありますので、その場合は
上位足のチャートの状態についてグループ2以降に設定します。
A 通貨ペアの設定は、上記の2で出したチャートの@の各名称を付ける
具体例をあげると、下記のようになります。
変更前 変更後
これは2本の移動平均線のクロスでエントリーのタイミングを図る手法を試行する場合の設定例で、
2本の移動平均線のクロスでエントリーのタイミングを図るとしたら、どんな設定かな?という架空の
設定です。
例えば5と15とか20と60とかです。
たいていのチャートは3本くらい移動平均線を表示できるので、5と20と240等
短期・中期・長期を表す3本の移動平均線から2本の組み合わせを選ぶと、もっと設定内容を
充実できて、その分ダマシに合いにくい設定を絞りやすくなりますね。
但し、必ず設定した内容と上記の
2で出したチャートの@の各チャートの設定パラメーターは
一致していないと意味がありません。
なお環境認識を主体とする手法では、エントリーの仕方が複数存在する場合に
設定を変更します。例えば「逆張り」とか「押し目狙い」とか。