変数について
変数は数値や文字列を入れる箱のようなものです。"T-Alpha"では変数は、通常変数、配列変数、特殊変数の3種類があります。

通常変数について
通常変数はもっともシンプルな形の変数で、"$var=1"というように名前は"$"で始まります。
数字を使うことも可能ですが、"$"の直後に数字を使うことはできません。また、大文字と小文字は区別しないので、"$sum"と"$SUM"と"$Sum"は同じ変数として扱われます。
代入や計算をするときに"$a=1"とか"$a=1+2"というように"="を使いますが、この"="は「代入」の意味で使います。
数学での「等しい」とは異なります。気持ちは"←"を使って"$a ← 1+2"なのです。

配列変数について
このうち、配列変数は"$a[1]"のように、配列名と添え字を用いて多数のデータを管理するためのデータ構造です。引き出しが複数ある棚のようなものを想像するといいでしょう。
配列変数を使うには"/array [変数],[個数]"を用いて配列宣言を行ってから使います。
    /array $a,5

これで、$a[0]〜$a[4]という5個の配列要素が確保されます。配列変数に値を代入するには、例えば、
    $a[0]=1 とか $a[0]="Hello"

のような記述で代入することができます。

特殊変数について
特殊変数はあらかじめ予約された変数で"$@"で始まります。この特殊変数を参照することは可能ですが、代入することはできません。
特殊変数は現在次の5つです。
   $@rval  $@gval  $@bval  $@form  $@stat
このうち、$@rval、$@gval、$@bvalは/point命令で取得した赤成分、緑成分、青成分の値が入ります。
$@formは実行しているスクリプトファイルがあるフォルダ名が入ります。画像ファイルなどを指定するときは、$@form+"abc.bmp" とすることで、スクリプトファイルと同じかそれより下層のファイルを指定することができます。
$@statは/dialogでの押したボタンの種類を示す値が入ります。

使用できる変数の個数について
"T-Alpha"にて、使用できる変数は、通常変数と配列変数合わせて10,000個までとなります。配列変数は$array[0]、$array[1]、…をそれぞれ1つと数えます。特殊変数はカウントされません。