CmdFreak 1.2.0
1. CmdFreak概要
情報システムやアプリケーションソフトウェアの多くは,それらが持つデータの永続化機構としてRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム) を用いており,
RDBMSの利用範囲は今後も拡大する傾向にあります。
RDBMSは情報システムやアプリケーションソフトウェアのバックグラウンドサービスとして利用されるケースがほとんどですが, データマイニングや業務・運用の迅速化
を目的として直接RDBMSのオリジナルデータを参照するケースがあります。
また,RDBMSはアプリケーションソフトウェアの特徴に応じて選定されるため,業務・運用
の中で異なる複数のRDBMSを利用することは一般的なこととなっています。このため,複数のRDBMSを使い分けるユーザーにとって次の問題が存在していました。
- RDBMSの種類に応じて異なるデータ参照ツールを利用する必要があり,そのツールの学習コストが増大する。
- 各クライアントに複数のデータ参照ツールをインストールする必要があり,クライアント数に比例して導入コストが増大する。
CmdFreakは,リレーショナルデータベース・ビュアー(データ参照ソフトウェア)であり,上記の問題に対して次のソリューションを提供します。
- フリーのメジャーRDBMSである,MySQL, PostgreSQL, MariaDBをサポートし, これらのRDBMSに対する共通のユーザーインターフェースを介してデータの参照が可能となり
ます。 RDBMSの種類に応じて異なるツールの操作を学ぶ必要がなく学習コストを抑えることができます。
- クライアント側の導入コストが実質的にゼロとなるWebアプリケーションとして動作します。 加えてWebサーバを同梱するオールインワン型のインストーラにより, 通常
のWebアプリケーションのように,事前にWebサーバやスクリプト言語を設定しておく必要はありません。 導入に関わるコストを抑えることができます。
CmdFreakはデータベースを参照するための下記の機能を提供します。
- レコード一覧の表示/ページング
- テーブルの選択
- テーブル情報の参照
- カラムのフィルタリング/ソーティング
- DBMSの選択
2. システム要件
CmdFreakは以下の環境で動作します。
- 動作に必要なCPU: 2GHz以上のクロック周波数で動作するCPU
- 導入に必要な空きディスク容量: 20MBytes以上
- サポートするオペレーティングシステム/エディション:
Windows 10
Windows Server 2016
Windows Server 2019
- サポートするWebブラウザ:
Microsoft Internet Explorer 11
Microsoft Edge
Google Chrome
Mozilla Firefox
- サポートするDBMS:
MySQL 5.7 (+ ODBC Driver: MySQL Connector/ODBC 5.3)
MySQL 8.0 (+ ODBC Driver: MySQL Connector/ODBC 8.0)
MariaDB 10.3 (+ ODBC Driver: MariaDB Connector/ODBC 3.0)
MariaDB 10.4 (+ ODBC Driver: MariaDB Connector/ODBC 3.1)
PostgreSQL 9.6 (+ ODBC Driver: psqlODBC 9.6)
PostgreSQL 12.2 (+ ODBC Driver: psqlODBC 12.1)
3. 変更履歴
バージョン 1.0.0 ---> 1.1.0
- 表示可能なレコード数が無制限になりました。
- 複数ユーザーからの同時操作時の処理性能を改善しました。
バージョン 1.1.0 ---> 1.2.0
- GUIにスマートフォンでも見やすいレスポンシブデザインを採用しました。
- ユーザー管理機能を追加しました。
4. インストール方法
cmdfreak.msiを実行することによりインストーラが起動します。
インストーラの指示に従いインストールを進めてください。
CmdFreakのインストーラは,インストール時に以下の操作を行います。
- CmdFreakに対するWindowsファイアウォールへの例外登録。
- CmdFreakサービスのシステムへの登録。
- CmdFreakサービスおよびWebサーバの自動起動。
CmdFreak インストール後にcmdfreak.msi を起動するとプログラムの上書きインストール(Repair) を行うことができますが, その際下記の事項について注意する必要があります。
- 上書きインストール実行前にCmdFreakのサービスを停止してください。停止せずに上書きインストールを実行すると,上書きインストール後にオペレーティングシステムの再起動が必要になります。
- 上書きインストール後にWebサーバおよびCmdFreak サービスが使用するポート番号がデフォルトに変更される場合があります。必要に応じて上書きインストール後にポート番号を変更してください。
5. アンインストール方法
cmdfreak.msi を起動してRemove CmdFreakを選択するか,コントロールパネルからCmdFreakのアンインストールを行ってください。
CmdFreakのアンインストールは,アンインストール時に以下の操作を行います。
- CmdFreakサービスおよびWebサーバの自動停止。
- CmdFreakサービスのシステムからの削除。
- CmdFreakに対するWindowsファイアウォールからの例外削除。
6. CmdFreakへのログイン方法
CmdFreakのインストール後,Webブラウザから下記のURLに接続してください。 CmdFreakのログインページからログインに成功し,メインコンソールが表示されていれば,インストールは問題なく完了しています。
http://<CmdFreakのホスト名またはIPアドレス>:<Webサーバのポート番号>/cmdfreak.html
デフォルト値を指定してインストールした場合:http://localhost/cmdfreak.html
初期ログインユーザー名およびパスワードは次の通りです。
User name : admin
Password : manager
メインコンソールが表示されない場合,またはエラーが表示される場合下記を確認してください。
- ブラウザからCmdFreakへの接続でURLにホスト名を指定している場合,ホスト名からIPアドレスが名前解決できること。 名前解決できない場合,名前解決可能なホストに変更し,再度接続を試みてください。
- CmdFreak(nginx.exe)がWindowsのファイアウォールに例外登録されていること。 例外登録されていない場合,nginx.exe をファイアウォールの例外に登録してください。
- WebサーバおよびCmdFreakサービスが使用するポート番号が他のプロセスが使用するポート番号と重なっていないこと。 後述のポート番号の変更手順に従い,ポート番号が重ならないよう変更を行ってください。
7. CmdFreakサービスの起動・停止
CmdFreakサービスの起動および停止は,Windowsのスタートメニューから行います。
- [CmdFreak]-[Start CmdFreak service] : サービス開始
- [CmdFreak]-[Stop CmdFreak service] : サービス停止
8. IPアドレス/ホスト名およびポート番号の変更
CmdFreakは,2種類のIPアドレスとポート番号を使用します。
- WebサーバのIPアドレス/ホスト名とポート番号
- CmdFreakサービスのIPアドレス/ホスト名とポート番号
インストール後にこれらのIPアドレス/ホスト名およびポート番号を変更するためには,以下の手順で操作を行ってください。
- CmdFreakサービスを停止します。
-
IPアドレスおよびポート番号を変更します。
CmdFreakサービスが使用するIPアドレスおよびポート番号を変更する場合:
<インストール先フォルダ>\CmdFreak\sample.conf のservicehostおよびserviceport プロパティにCmdFreakサービスのIPアドレスおよびポート番号を設定します。
<インストール先フォルダ>\CmdFreak\conf\nginx.conf のlocation /api/ セクションのproxy_pass にCmdFreakサービスのIPアドレスおよびポート番号を設定します。
Webサーバが使用するIPアドレスおよびポート番号を変更する場合:
<インストール先フォルダ>\CmdFreak\conf\nginx.conf のlistenおよびserver_name を変更します。
- 必要に応じてファイアウォールの設定を変更します。
- CmdFreakサービスを起動します。
9. ODBCドライバについて
CmdFreakはRDBMSへの接続にODBCを使用しているため,CmdFreakが動作するサーバに予めODBCドライバをインストールしてください。 ODBCドライバは接続対象のRDBMSの種類に応じたものである必要があります。例えばMySQLにはMySQL用のODBCドライバが必要になります。
CmdFreakは32ビットアプリケーションとして動作するため,ODBCドライバも32ビット版を用意してください(CmdFreakのインストール先 オペレーティングシステムが64ビット版であっても32ビット版ODBCドライバをインストールする必要があります)。 ODBCドライバはRDBMSを提供するベンダーが公開しています。対象ベンダーのWebサイト等から入手してください。
10. 管理上限
- 最大テーブル名長(文字): 64
- 最大カラム名長(文字): 64
- 最大カラム値長(文字): 63 (64文字以降は表示されません)
- 最大テーブル数: 300
- 最大カラム数: 50 (51番目以降のカラムは表示されません)
11. 問い合わせ先
本ソフトウェアに関する問い合わせは,下記メールアドレスで受け付けています。
sy-takeuchi@outlook.com
https://github.com/s-takeuchi
竹内伸也