Jの数式計算機   計算式のまま入力して計算できるソフト


 1行の数式(計算式)をそのまま入力又はコピペ(貼り付け)して計算できるソフトです。
 弁護士、裁判官、裁判所書記官等の法律実務家の実務処理の効率化に役立ちます。


1 ソフト概要説明
(1) 一般の数式計算
  1行の計算式(加減乗除、三角関数等の計算が連続した数式)をそのまま入力し、あるいは他の文書から計算式をなぞってコピー&貼り付けして、簡単に計算できます。原則として、説明文言の入った計算式も基本そのまま実行できるようにしています。
  計算履歴が保存できるので、再利用計算(検算)も可能です。また、表計算ソフトExcelの計算機能を利用しているので、計算結果は正確です。
  入力・計算方法は、下記の表を参照

(2) 交通事故関係等の専門的計算及び資料の閲覧
  交通事故訴訟等では、請求額の算出過程(計算機)を明らかにすることが求められます。
  このソフトでは、次のような交通事故に関する専門的な複雑又は面倒な計算が簡単にできます。
  (1) 休業損害、逸失利益、入通院(傷害)慰謝料の計算
  (2) 将来の治療費・介護費・介助器具購入費の計算
  (3) 過失割合による賠償負担割合の計算
  (4) 交通事故原因解析に必要な車速と停止関係の計算等
  付録として、交通事故損害賠償請求関係の資料、年齢早見表、3か月カレンダー、利息計算機が附属しています。
 なお、交通事故に関する専門的な計算は、単なる数値の計算だけでなく、具体的な事実の内容と事実に対する評価・判断とも大きく関係しますので、このソフトによる計算結果を利用する場合は、具体的な事実に基づいて弁護士等の法律専門家にご相談ください。

 交通事故に関する損害額の計算方法等については、山本正名著『簡易裁判所における交通事故訴訟と和解の実務』(風媒社・2022年5月刊)で解説しております。


3 動作環境
  ソフト名:   Jの数式計算機
  開発環境:   Windows 10〜11、Excel2016〜Excel2021
  使用ソフト:  エクセルVBAを使用
  ソフト種類:  シェアウェア(有料)
  作成者:    実務の友・山本正名
  ホームページ  http://http://www5d.biglobe.ne.jp/Jusl/index.html
  メール送信先: ホームページ下段の「ご意見・ご感想・ご照会」をクリックして行う。


4 著作権
 このソフトは、「実務の友」(http://www5d.biglobe.ne.jp/Jusl/)管理者山本正名(裁判実務経験者)が作成したものです。


5 免責・サポート
 このプログラムの使用結果については、いかなる障害、損害に対しても、作者は責任を負いかねますので、ご了承ください。
 なお、不具合、改良点について、連絡をいただければ、できる限りサポートします。
 利用に関する感想や要望、バグのご指摘、転載等の連絡は、「実務の友」(http://www5d.biglobe.ne.jp/Jusl/)管理者宛、次の[メール作成]から入り、E-Mailでご連絡ください。
     [メール作成]




数式計算機の入力方法(1)
 +、-  通常の+(加算)、−(減算)の方法で入力します。
 ×  ×は「掛ける」記号で、「*、*」記号で入力、表示も利用できます。
 ÷  ÷は「割る」記号で、「/」記号で入力、表示も利用できます。
 √  平方根は、√記号の次に(を付し数式を入力し、閉じ括弧)を付します。
 R   累乗は、R記号の次に(を付し、括弧内に"数字^累数"と入力し、閉じ括弧)を付します。
  括弧内の累数の前には右上の〔〕ボタンを使用し、3の二乗は "R(3^2)" のように入力します。
 ^  累乗入力の際、数字の右上に累数を入力する前に入力します。
 sin  sin(三角関数)記号の次に(を付し、括弧内に"30°"のように角度を入力して、閉じ括弧)を付します。 度数は右上の〔°〕ボタンを使用します(以下同じ)。
  坂道での制動距離から車速を求める場合の算式に使用できます(以下、cos、tanも同じ)。
 cos  cos(三角関数)記号の次に(を付し、括弧内に"30°"のように角度を入力して、閉じ括弧)を付します。
 tan  tan(三角関数)記号の次に(を付し、括弧内に"30°"のように角度を入力して、閉じ括弧)を付します。
 ° 三角関数の入力で、括弧内に"30°"のように角度を入力します。
 log  log(対数)記号の次に(を付し、()内に数式を入力して、閉じ括弧を付します。
  ( )  ()の使用は丸括弧のみです。()の一方が欠けるとエラーとなります。
 AC  入力した数式を消去します。
 Del  入力した数式の末尾部分から削除します。
 Copy  入力した数式をコピーし、他の文書に貼り付けができます。
 YMD  年月日の加減算、期間日数の計算もできます。
ライプニッツ係数  〔=〕の上欄の計算方法を確認・指定した上で、年数を指定し、係数入力ボタンをクリックします。
  計算方法では、
ア 現価表(装具更新の場合等)/年金現価表(逸失利益計算の場合等)の選択し、
イ 年利率を指定、
ウ 小数点以下の桁数処理の指定をした上で、
エ 求める年数を指定すれば、
自動算出されたライプニッツ係数が表示されます。挿入箇所を指定して、「入力」ボタンをクリックし、さらに計算式を入力します。

数式計算機の入力方法(2)
1 パソコン画面あるいはネットの数式をコピーして、この数式表示欄にペースト(貼り付け)すれば、すばやく計算(検算)ができます。
2 その数式には、以下のように漢字、かな文字による説明文の入った数式でも、計算ができます。
  ア 50万円(治療費)+4万5000円(入院雑費)+通院交通費1、200円+休業損害24万円
  イ スリップ痕から車速を求める式:√(254×20×0.7)
  ウ 上り坂の制動距離:50×50/(254×(0.7×cos3°+ sin3°))
  エ 死亡逸失利益:6、00万円 × ( 1 - 0.5) × 18.327
 ただし、説明文に、計算に用いるアラビア数字や計算符号が入っている場合、「円」文字が入らない兆、億の数字の場合は、 計算ができないなど、制約があります。入力例を参照してください。
  数字は、全角、半角いずれでも計算できます。
3 数式の途中に数字等を挿入する場合は、その箇所にカーソル(ポインター)を置き、キー入力します。ただし、1文字入力後は、カーソルは末尾に移動します。
 数式の入力は、ボタン操作によるほか、キーボードから直接入力による方法でもできます。ライプニッツ係数は、下段の入力欄から年数、利率を設定して自動算出された結果を利用して入力します。




【このソフト利用のお役立ち情報】

1 インターネットからExcel等のファイルを入手・起動する場合の注意と手順
 インターネットからExcel等のファイル(又はフォルダ)を入手して起動しようとする場合、ソフトの安全性(セキュリティ)確保のため、実際にはウイルス感染の危険がない場合でも、その可能性ありとして扱われ、「保護ビュー」(黄色バー表示)、「セキュリティリスク」(赤色バー表示)の警告表示があり、次に進めません。
 そのファイルの安全性を信頼して実行する場合には、次の2段階の手続が必要となります。
 詳しい対処法は、ネット等で検索してください。
(1) ブロックの解除
 [保護ビュー]の警告表示を確認したら、元のExcelファイル(フォルダ)に戻り、右クリックで[プロパティ]を選択し、[全般]タブ下部の「セキュリティ」の項で、ブロック解除 の説明の後の「□許可する」にチェックを入れて、[OK] を選択します。
(2) コンテンツの有効化
 次に目的の(フォルダ内)ファイルを開こうとすると、今度は[セキュリティ]の警告が表示されるので、その右側の[コンテンツの有効化]をクリックします。その直後にファイルが起動します。

2 ファイルの拡張子
  ファイルの確認、移動、整理等にはWindowsエクスプローラー(ファイル管理ソフト)が便利ですが、パソコンの工場出荷時の設定のままでは、ファイルの拡張子は表示されません。
  拡張子は、ファイル末尾の「.」の右側の3、4文字分を指し、ファイルの種類を識別する役割をするものであり、表示することが推奨されています。
  Windows10では、エクスプローラーの表示タブ中の「ファイル名拡張子」にチェック印を入れれば、設定できます。
  Windows11では、エクスプローラーの最上部メニュー「表示」中の末尾「表示」のメニューから「ファイル名拡張子」をクリックすればチェック印が入り、設定ができます。
  拡張子の「.txt」はテキストファイル、「.html」はハイパーテキストファイル、「.xlsx」はExcelの通常のファイルを示します。

3 ファイル名に使用できない記号
  Windowsにおいては、ファイル名に使用できない記号として、全角、半角のスペースのほか、次のような記号があるので、注意を要します。
    「"」、「/」、「;」、「:」、「,」、「*」、「?」、「<」、「>」、「\」、「|」、「[」・「]」、「<」・「>」など

4 日本語入力システム(かな漢字変換ソフト)にATOK(エイトック)を使用していて、「ひらがなで入力します」の変換モードを表示させたくない場合
  ATOKプロパティ(環境設定)を開き、「入力・変換」タブを選択します。
  設定項目「変換補助」の下にある「表示」を選択し、表示の設定中「カーソル位置に入力モードを表示」欄で「○しない」を選択し、「OK」で終了します。

5 著作権との関係
  裁判所の判決(決定)文や官公庁作成の裁決(決定)文、官公庁作成の告示、訓令、通達等は、著作権法の保護対象になっていませんが(著作権法13条)、その解説文は著作権保護の対象になります。
  コピーを利用して外部に発表する場合は、著作権侵害とならないよう、自己責任で、このシステムをご利用ください。

6 コピー&ペーストの注意点
  PDFファイルについては、保護措置によりコピーができない場合、あるいは技術上の制約でコピーが制限されている場合、「全部コピー」を指定実行しても一部コピーができていない場合等があります。このファイルでコピー・ペーストを行った場合は、その結果が正しく行われているかどうか、十分点検(確認)してください。
  このシステムを利用して裁判所Web判例集から取得した場合、ページ数を自動削除し、改行を加えて読みやすくしていますが、漢数字のアラビア数字変換等は機械的処理であって、意味的に正確な文章表記とならない場合がありますので、処理結果については十分点検してご利用ください。

7 ソフト停止の場合の措置
  万一、Excelソフトが動かなくなってしまった(全てのキー操作を受け付けない=「フリーズする(固まる)」ともいう。)場合には、
 (1) 「Ctrl」+「Alt」+「Delete」の3つのキーを同時に押します。
 (2) すると「タスクマネージャ」が起動し、画面に実行中のアプリケーションソフトが一覧表示されます。
 (3) 「応答なし」と表示されたアプリケーションソフトを選択して、「タスクの終了」をクリックします。
  これにより、終了させることができます。
  ただし、強制終了の場合、保存していなかった入力中の文章やデータは失われてしまいます。
  パソコン作業では、区切りのよいところで、データのバックアップをとっておくことが大切です。
 (4) 再度同様の現象が起きる場合には、ソフトの作業中のどの場面で何をしようとした時だったのか、ソフトの管理者に連絡していただけると、その後のソフトの改良に役立ちます。

8 ソフト停止の場合のファイルの救出
 Excelで作業中に何らかの原因でシャットダウンしてしまった場合、せっかく苦労して作成したファイル内容が消失してしまったかと、あわててしまいますが、あわてずに、ユーザーアカウントの「Roaming」フォルダを確認します。自動的にバックアップされて残っている場合があります。
 Excelを立ち上げ、メニューの「ファイル」を選択、「情報」タブの中から「ブックの管理」ー「保存されてない文書の回復」を選択します。  保存されていないファイルが表示されるので、新しい名前を付けて保存します。完全復帰でない場合もありますので、内容の確認と補正が必要です。



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