[ブロック]
このコマンドは、「非表示」「表示(基本)」「表示(技)」「マニュアル」の4状態からひとつだけを選択することが可能になっています。 選択するメニューコマンドをマウスでクリックすることによって、選択状態が変化します。 起動時は、継続終了状態が再現されます。
[非表示]
このモードが選択されている場合には、何も特別な機能は働きません。
[表示(基本)]
このモードが選択されている場合には、数値入力がされていないマスに、9個の場所が設定され、"▮"、"−"、"数字"のいずれかが表示されます。 表示された数字は、入力可能数字(入力候補数字)を示しています。 "▮"によって消された数字は、 既に入力された数字によって入力することができなくなっている(ブロックされている)ことを示しています。
画面の一部を切り取っている下図の 基本1から基本4が「表示(基本)」モードで表示される画面のサンプルです。下段の技1から技4は、比較のための「表示(技)」モードでの見本ですが、技法(テクニック)によって入力できなくなった入力候補数字がカラーのブロックで示されています。
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(ブロックと入力候補数字)
メニューの「オプション」「オプション」で開くパネル上で、ブロックマーク"▮"の表示/非表示、入力可能数字(入力候補数字)の表示/非表示を設定することができ、上図の1から4の4種類の表示が可能です。 またパネル上で、マス内の数字の並び方を縦/横90°変えることができます。
技の理解をするためには、入力候補数字よりもブロックマークの表示が非常に有効です。
次項で説明されている「表示(技)」モードの技1から技4では、様々な技によって発生するカラーのブロックマークが追加表示され、その結果減少した入力可能数字(入力候補数字)が表示されます。
ブロックと入力可能数字(入力候補数字)は、裏表の関係にあり、ブロックされた数字は入力不可の数字になるし、逆に入力可能であれば、ブロックはされていないという関係にあります。 技法(テクニック)が使われて入力不可となった理由を知るためには、ブロック表示をする必要があります。
"▮"が表示されている場所に対応した数値は、そのマスの縦方向か横方向あるいは3x3の部分ボックス内に対応した数値が入力されていることを示しています。 つまりそのマスでは、"▮"が表示されている数値はブロックされており、入力候補数字は消され、それ以外の数値の中に解が存在するということになります。
未入力のマスに数字を入力すると、リアルタイムに新たなブロック情報が追加され、候補数字も更新されます。
[表示(技)]
このモードが選択された場合には、「表示(基本)」のブロック情報に加え、上図の基本1と技1の比較から見られるように、様々な技法(わざ)を使った場合に得られるブロック情報が追加されます。 技の難度に対応して"▮"(技ランク)のマーク色が変わります。 このモードでは、画面のタイトル表示部の下部にカラーの"▮"の列が表示されますが、この列が技の難度を示しています。
いちばん左の黒の"▮"は基本ブロックを示し、その左の青の"▮"(技ランク2)は、最もやさしい技を使った場合のブロック情報を示しています。 次の水色の"▮"(技ランク3)は、次に難しい技に対応し、右に行くほど難しい技を使っています。
難しい技を使わなくても次の一手が判明している場合には、難しい技は使われず、自動的に最もやさしいレベルのブロック情報が使われます。 つまり技に対応するカラーのブロック情報マークは、技に対応した数字の入力によって盤面の状態が変わり、基本技で次の一手が確定するようになれば消えることになります。
技ランク4はピンク"▮"、技ランク5は赤"▮"、技ランク6は黄緑"▮"、技ランク7は橙色"▮"のマークで示されます。
この「表示(技)」モードでブロックマークが表示された状態では、選択されたマス内の技ランク2から技ランク7までのブロックに対し、SHIFTキーと数値キー(ブロックに対応した数)を同時押しすることにより、ブロックが発生する理由および発生列や行などを表示させることができます。(テンキーは使えません)
「キー操作」の「ブロック解析」の項で、より詳しい説明がなされています。
[マニュアル]
このモードでは、入力候補数字の自動更新はなされず、文字どおりマニュアルで使うモードです。 憶えとしてのメモとしても使えます。
「非表示」モードから「マニュアル」モードに切り替えた場合には、空きマスの全ての入力候補数字は初期化され、表示されずに全ての数字がブロックされた状態となります。 メニューの「オプション」の「オプション」の設定がブロックの表示モードになっていると、全ての空きマスで、1から9の全ての数字位置にブロックが表示されてしまいます。
「表示(基本)」および「表示(技)」モードから直接切り換えた場合は、それぞれのブロック情報が初期状態としてコピーされます。
SHIFTキーと数値キーを同時に押すことにより、選択された未入力マスの対応した数字に対するブロック情報を交互に切り替えることができます。 表示モードに応じて、"▮"と"−"あるいは数字とが交互に表示されることになります。 入力された"▮"の色は、黒になります。 この場合テンキーは使えません。 SHIFT + テンキーで矢印キーの機能になります。
このマニュアルモードで、Ctrl+"a"キーを同時押しすることにより、全部の空きマスで全ての数字を入力候補数字にできます。 プログラムの力を借りずに、入力されているマスの数字から手入力で入力候補を消去して、正しい入力候補数字の状態を作成する場合に、初期状態として使うことができます。
[次の確定手]
このコマンドは、「非表示」「1手表示」「全て表示」の3状態からひとつだけを選択することが可能になっています。 選択するメニューコマンドをマウスでクリックすることによって、選択状態が変化します。 起動時は、継続終了状態が再現されます。
[非表示]
このモードの選択状態では、何も特別な機能は働きません。
「ブロック」が「マニュアル」モードの場合には、強制的に「非表示」モードに設定されます。
[1手表示]
このモードが選択されている場合には、基本のブロック情報から直ちに確定が判明するマスの数字を、3x3の入力候補数字位置の対応した部分に赤印"●"で1個重ね書き表示します。 確定数値が判明していない場合には、表示されません。
「ブロック」が「非表示」になっている場合、表示される確定マスは、技を使わない基本情報のみで確定するマスの中から発見が容易なものが優先されて表示されます。 「ブロック」を「表示(基本)」に設定した場合と同じ確定マスが表示されます。 この場合にはブロック情報("▮")も合わせて表示されます。
「ブロック」を「表示(技)」に設定すると、技ランク1の状態で確定マスがあっても、技ランク2を使って発見される確定マスも合せて、その中から容易に発見されるマスが優先して表示されます。 基本および技ランク2のブロック情報を使って確定マスが得られない場合に、自動的にさらにその上の難易度の高い技を使った場合の確定手が表示されます。 確定手が現れた段階でより高い難易度の技の使用は中止され、必要以上に高い難易度の技は適用されません。
[全て表示]
このモードでは、上記の「1手表示」と同じ基準で、それに加えて確定が判明している残り全てのマスについても数値に対応した部分に赤印"●"で重ね書き表示します。 「ブロック」が「非表示」の時と「表示(基本)」の時では、同じ確定情報が表示されますが、「表示(技)」に切り替えた場合には、技ランク1のモードでも、上記「1手表示」の中で説明した理由により全ての確定マスが表示されるわけではなく、発見がやさしい確定手のみが表示されます。
[条件着色]
このコマンドは、パネル上で指定した条件に合致した空きマスを指定色で着色します。
メニューのこの項目をクリックすると右図のパネルが開き、着色条件を指定できます。
指定できる条件は、
@ 選択された数字が、入力候補数字にあるマス
A 入力候補数字が2個のマス(2択マス)
両条件に同時に合致したマスの色を別に選択することもできます。
2国同盟以外にも同一ラベルだけで検出が可能な、対角線理論、Fish系やX-cycle系の数多くの技を自力で探すのに役に立つコマンドです。
[ユニット内分析]
このコマンドは、ユニット(行、列、Box)ごとに、各マスの入力可能数字(入力候補数字)を各マス1列に並べて配置した図を提供します。 盤面のマス内の3×3の入力可能数字(入力候補数字)を単に9数字×9マスに並べなおしただけですが、同盟、裏同盟系の技を探すのに強力なテーブルになっています。
このメニューコマンドをクリックすると、シンプルな右図のパネルが表示されます。
「ユニット」として括られたボタンで、分析するユニットを、行、列、Boxのいずれにするかを指示します。
行の例では、「ユニットの位置」の選択で、1行目から9行目のどの行を表示するのかを指示します。
指示と同時に、指示されたユニット内の9マスの入力可能数字(入力候補数字)の状態が表示されます。
上辺の「マス位置」は、ユニット内でのマスの位置を示しています。 行では左から右に、列では上から下に、Boxでは左上から右方向に1から3、中段左から右に向かって4から6、さらに下段左から7から9というマス位置順番になっています。
左辺の「数字」軸は、入力候補の数字を示しています。 マトリクス内の黄色のマークは、そのマスでその数字が入力可能になっており、黒色のマークであれば、そのマスでその数字は入力できないということを示しています。
下辺の「入力候補数字の個数」は、表示そのままで、各マスでの入力候補の数字の個数(縦方向の黄色のマークの個数)を示しています。 この数字が1であれば、そのマスではその候補数字以外は入力できず、確定していることになります。
右辺の「入力可能マス数」は、そのユニット内で左辺の数字を入力できるマス数(横方向の黄色のマス数)を示しています。 この数字が1であれば、ユニット内でその数字が入力できるマスは1個であり、そのマス以外では入力できず、確定していることになります。
[B/B Plot]
このコマンドは,入力候補数字に対し、B/B Plot (Bilocation/Bivalue Plot) を作成します。 B/B Plotは、NiceLoopを検出するために手助けとなる配線図です。 最大配線本数は、150本に制限されています。
[B/B Plotの作成手順]
・強と弱の両方の可能性のある強いリンクを示すために実線を用いる。
・弱にしかならない弱いリンクを示すために破線を用いる。
・ラベル数字は、線の終端位置の候補数字で表現する。
・ラベル数字が同じリンクは、同じ色の線で結ぶ。
@ 全ての強いリンクを実線で結ぶ。
A 同じ候補数字を持っている2択マス間を破線で結ぶ。
B 同じラベル数字の強いリンクのノード間を破線で結ぶ。
C 強いリンクのノードと同じ候補数字を持っている2択マス間を破線で結ぶ。
(上記描画は、もちろん強か弱のリンクが成立しているノード間に対するものです。)
このコマンドでの描画はここまでです。 連続のNiceLoopの部分を形成しているリンクが描画されています。
必要な部分の強いリンクを弱いリンクと読み替えることによりB/B Plotの中に連続のNiceLoopを見出すことができるはずです。
不連続(強)のNiceLoopも含まれているはずです。
不連続(弱)と不連続(強弱)のNiceLoopを完成させるには、不連続部分に関係する以下の破線を追加する。
・どのマスからでも実線の終端マスへ同じラベルの弱いリンクを表す破線を追加。
・どのマスからでも2択マスへ候補数字と同じラベルの弱いリンクの破線を追加。
盤面にリンク配線を追加/削除する方法は、このヘルプの「キー操作」「リンク配線描画」に記述されています。 左端のメニューから項目を選択できます。
[X-cycle検出]
このコマンドは、盤面の入力候補数字を基にして、X-cycleが成立しているループを検出します。 検出されたX-cycleのループは、マス間を赤の線で結ばれたループとして示されます。 ループ内で、強いリンクは実線、弱いリンクは破線で表現され、ラベル数字はリンクを構成するマス内の候補数字位置を始点終点とすることによって表現しています。 Boxをユニットとするリンクは、直線で示され、行と列をユニットとするリンクは曲線で示されています。
「表示」の「表示(技)」や「マニュアル」モードでこの機能を使う場合には、「キー操作」の「上位ランク修正数」を参照して下さい。
※ Windowsの旧バージョンでは、配線は全て実線になります。
二つの検出モードが用意されています。 メニューの「オプション」「オプション」の中の「グルーピング機能組込」で選択します。
一つ目の検出モードは、単独のマスだけをループのノードとして扱う通常のX-cycleです。 ループを検出するたびに連続、不連続強、不連続弱というX-cycleループの種別とノード数をメッセージとして表示して停止し、継続するかどうかを聞いてきます。 強リンクは実線、弱リンクは破線で表示されます。 X-cycleループ内で強リンクを弱とみなした場合も破線で表示されます。
もう一つの検出モードは、Box内の縦あるいは横に並んだ複数のマスをグループとしてあたかも1個のマスとして扱い、X-cycleを形成させるものです。 グループ化されたマスは、青色の2点鎖線で結ばれ、グループ化されたことが示されます。 グループ対応のX-cycleは、「ヘルプ(技)」の中で説明されています。
検出は、赤枠で囲まれたアクティブマスを連続ループのリンクのノード、不連続ループであればループの不連続ノードとして、ラベル数字を1から9まで変えてループを検出してゆきます。 そのマスでの検出が終了するとアクティブマスを一路右(右端からは左端の一路下)に移動して再度ラベル数字1から9に対して検出作業を実行します。
結果として不連続ループは、ループ中の不連続ノードがアクティブマス位置にあるものだけが検出されます。
時に非常に多くのループが検出される場合があり、ブロックを発生させない意味のない連続ループ等を表示させないオプションと、ループのノード数の上限を設定するオプションが、メニューの「オプション」「オプション」の中で設定できます。
[NiceLoop検出]
このコマンドは、盤面の入力候補数字を元にして、NiceLoopが成立しているループを検出します。
検出されたNiceLoopは、候補数字ごとに同じ色の線で結んだループとして示されます。 ループ内で、強いリンクは実線、弱いリンクは破線で表現され、ラベル数字はリンクを構成するマス内の候補数字位置を始点終点とすることによって表現しています。 Boxをユニットとするリンクは、直線で示され、行と列をユニットとするリンクは曲線で示されています。
「表示」の「表示(技)」や「マニュアル」モードでこの機能を使う場合には、「キー操作」の「上位ランク修正数」を参照して下さい。
※ Windowsの旧バージョンでは、配線は全て実線になります。
検出は、赤枠で囲まれたアクティブマスを連続ループのリンクのノード、不連続ループであればループの不連続ノードとして、ループを検出してゆきます。 そのマスでの検出が終了するとアクティブマスを一路右(右端からは左端の一路下)に移動して再度検出作業を実行します。
結果として不連続ループは、ループ中の不連続ノードがアクティブマス位置にあるものだけが検出されます。
右図の例は、数字入力後に易しい技による候補数字を消去した後NiceLoopを実行しています。 結果、9ノードからなる不連続ループ(強弱)が検出されており、赤枠で囲まれたアクティブマスが、異なるラベルの強リンクと弱リンクの接続された不連続ノードとなっています。
多くのケースで、見切れないほど多くのループが検出されます。 その中でブロックを発生させない意味のない連続ループ等を表示させないオプションと、ループのノード数の上限を設定するオプションが、メニューの「オプション」「オプション」の中で設定できます。
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