弾道計算ソフト2000 Classic
操作マニュアル
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弾道計算ソフト2000 Classicには、オスジカ、メスジカ、イノシシ、クマ、ヒグマ、シカの群のシルエット画像が付属します。また、ご自分で撮られた獲物の写真等が簡単にレチクル画像に重ねて表示できます。
この章ではシカのシルエット図を利用して、狙い所の変更や、使用しているスコープに近い視野を得る方法を示します。
今仮に以下の条件でシカの銃猟をするという仮定で進めたいと思います。説明の都合上、ヤード単位で進めますが、試してみる際にはメートルに直してやってみて下さい。
口径 30-06
弾頭 180gr BC=0.506
弾速 2800fps
ゼロ 200yard
スコープ リューポルド VX-III 2.5-8 デュープレックスレチクル
シカを狙う場合の標的の画像は、弾道計算ソフト2000 Classicに付属する画像セットを利用します。まず、上記の条件に合うようにコントロールパネルで各種パラメータをセットしますが、弾道計算ソフト2000 Classicの出荷時の設定がそのまま使えますので、現在の設定を保存して設定メニューの 「初期設定にリセット」 → 「全て出荷時の値にリセット」 をクリックして、出荷時の値に戻します。
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次に、標的画像タブをクリックして、標的画像を表示するチェックボックスをクリックします。そうすると標的画像を表示するための設定項目が入力できるようになりますので、付属画像の選択ボックスで「オスジカ」を選択します(工場出荷の設定はすでにオスジカになっています)。
分析図ボタンを押します。
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分析図のカーソルをいろいろな距離にマウスを使って変化させることでオスジカのシルエットが照準図で拡大されたり縮小されたりします。
これが、距離に応じた獲物のシルエットのスコープ越しにみた大きさを表現しています。工場出荷の狙点はシカの前足の付け根になっています。しかし、これは適当に設定された物ですので、ネック撃ちに変更してみましょう。
シルエットのシカの画像は、縦が150cmに設定されています。そして、照準点が上から40cm、左から87cmです。ネック撃ちに変更するには、この照準点を変更する必要があります。しかし、どの程度これを変更したらいいか見当が付きませんから、標的寸法指定図を使って変更します。
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付属のオスシカ画像を「寸法の指定」ボタンで表示した図
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この図では、すでに写真寸法(全体の大きさ)は指定されていますから照準点だけ変更します。照準の変更は「照準点の指定」ラジオボタンをクリックします。
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「照準点指定」ラジオボタンをオンにしたところ
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マウスで上記の円をドラグして(円内にマウスポインタを持ってきて、クリックしたままずらす)照準点を移動し、ネックに持ってきます。
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「照準点指定」でネックに照準を持ってきたところ
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この状態で「閉じる」ボタンを押すと、標的画像タブの寸法が次のように変更されます。
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もう一度分析図を起動して100yardの位置で表示すると、大体シカの頸椎に狙点が付いているのがわかります。
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201dotの照準図では、見にくい場合は、分析図設定タブの照準図ドット数を601に変更することで、拡大してみることが出来ます。ただし、ドット数だけを大きくしても、シカの画像の大きさは変わりません。それは、画素数を大きくしても、視野が広がるだけだからです。拡大してみたいときは視野も201ドット表示と同じ比率で表示する必要があります。201ドットの時は照準の一目盛りあたり5dotの視野がありましたので、601ドットの3倍の広さに変えたときは、一目盛り当たりのドット数も3倍の15ドットに変更する必要があります。
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さて、この表示で違和感を感じる人もいると思います。それは、視野が狭すぎである点です。リューポルドのVX-III 2.5-8スコープの場合、最大倍率8倍の視野(FOV)は100yで13.7feetとなっています。しかし、照準図に100yで表示されたFOVを見ると、9.3feetになっていますので、明らかに狭いです。そこで、これを修正してみます。まず、分析図を閉じて、コントロールパネルに戻ります。この状態でFOV値をクリックすると、現在のFOV値が表示されます。この表示値は100yardにおけるFOV(feet)です。FOVの大きさはFOV単位で指定された単位です。メートル単位を指定したときは100mでのFOV(m)が表示されます。
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大体3割ぐらい小さい値ですからドット数を15から10ドットに減らしてみます。そして、FOVをクリックすると、13.9と表示されますので、これで実際のリューポルドライフルスコープに近い視野が得られます。
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