弾道計算ソフト2000 Classic
操作マニュアル


 合わせ込みタブ
合わせ込みタブの各フィールドの意味をご説明いたします。

 

 
 初速
初速調整の合わせ込み計算に使う銃口での弾の速度の初期値として使用される。合わせ込みでは、この初期値から出発して、指定した着弾位置になるように計算を進めていく。具体的には、この値で一度計算して、その時の着弾点を得る。その誤差を少なくする様に、初速を2分検索法で変化させ、最も着弾地点の誤差が少なくなるような初速を割り出そうとする。初期値が悪いと100回の繰り返し計算内に解が求まらないこともある。その他の合わせ込み計算においては、初速として使用され、固定値である。
 
 ゼロ距離
ゼロ距離調整の合わせ込み計算に使う。ゼロインしたときの標的までの距離の初期値として使用される。その他の合わせ込み計算ではゼロ距離の固定値として使用される。英語表記ではZero Range。
V3.1.5から、ここで指定した値と合わせ込み距離が同じ場合は、ゼロ点の補正計算を行う。たとえば、50mで1inch上、100mで10inch下の場合、50mをゼロ距離として指定する事で、自動的に100mを12inch下に修正して合わせ込みを行う。距離に応じて、1点目がゼロだった場合に2点目の測定値を変換して計算出来る。
 
 弾のBC
合わせ込み計算に使うBCの値の初期値として使用される。その他の合わせ込み計算では固定のBC値として使用される。
 
 1点目 距離
ゼロ距離以外の距離で標的を撃った場合にその距離を指定する。ゼロ距離が指定されると、その点をゼロ点として2点目のデータを自動補正する様になる。2点目データが無い場合はエラーになる。
 
 1点目 測定値
1点目距離での着弾の上下の値または、速度を入力する。照準したところより上に当たる時はプラスの値、下に当たるときはマイナスの値である。速度は既知の弾道からBC値を逆算する時に使用する為に使用する。スラグやサボットのメーカの値は、速度などが公開されていて、BC値は非公開の場合が多い。このような弾道表からBC値を逆算する時に使う。また、G1ドラグファンクションからG7を求める時等にも利用できる。
 
 2点目 距離
1点目以外の点がある場合は、2点までデータ入力することが出来る。2点目は必ずしも入力しなくてもよい。ゼロ距離が指定されると、その点をゼロ点として1点目のデータを自動補正する様になる。1点目データが無い場合はエラーになる。
 
 2点目 測定値
2点目距離での着弾の上下の値または速度を入力する。照準したところより上に当たる時はプラスの値、下に当たるときはマイナスの値である。1点目が速度だった場合、2点目は速度以外を選択することは出来ない。
 
 初速調整、ゼロ距離調整、BC値調整選択ボックス
選択ボックスによって、3種類の計算を選べる。
初速調整では指定された初速、ゼロ距離、BCを初期値として、100回までの繰り返し計算で初速を調整し、指定された点の近くを通る弾道を求めようとする。この計算ではゼロ距離では常に0を通り、それ以外の指定された2点の近くを通る解を求めようとする。初速調整は弾道結果から弾速を求めたいときに使用する。ゼロ距離、BC値が分かっている必要がある。従って、射撃場で得たデータとして、50mと100mの二点しか無いときはどちらか一方をゼロにした場合に補正して合わせ込みを行う必要がある。また、3点のデータがある時はそれか一点をゼロにした場合に換算して合わせ込みを行う(合わせ込み計算についての項も参照)。
ゼロ距離調整では指定された初速、ゼロ距離、BCを初期値として、 指定された2点の近くを通る100回までの繰り返し計算によって、異なるゼロ距離の弾道を調べて結果を表示する。ゼロ距離調整は、射撃場で100mで5cm上を通って、150mで3cm下を通ると言うのが、標的紙からわかっている時、ゼロ点距離はどこにあるのかを求めたいときに使用する。弾速とBC値が分かっている必要がある。
BC値調整では、指定された初速、ゼロ距離、から100回までの繰り返し計算で異なるBC値の弾道を調べて、指定された2点の近くを通る結果を表示する。弾速、ゼロ距離が分かっている必要があり、主に、メーカー発表の弾道データがわかっている時に、弾頭のBC値を求めたいときに使用する。
いずれの場合も、100回繰り返して解が求まらない場合は、計算の失敗を表示して中止する。
 
 合わせ込み計算ボタン
合わせ込み計算を開始し、計算結果表示画面を表示する。 弾道計算タブで指定した、撃ち上げ、撃ち下げの上下角度の指定はこのタブでは無視される。また、気象条件タブで指定する風の影響も無視される。合わせ込み結果は、このタブの入力フィールドに反映される。また、計算実行時に合わせ込みの測定点のデータをチェックし、弾道の傾向から計算がうまく行かない可能性をチェックしてその可能性をメッセージボックスで表示する。計算失敗の可能性を指摘するが、あくまで、可能性であり計算が可能な場合もある。入力値を間違った場合などには参考にされたい。
尚、合わせ込み結果は表示精度と同じく最後の桁以下で四捨五入して表示する。しかし、合わせ込み計算内部で使用されている結果は16桁の数値である。そのために、表示された値を使用して改めて弾道計算すると、合わせ込み計算で表示された弾道結果と若干違った結果が得られることがある。  
 
 
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