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「標準を変更」のチェックボックスをオンにすると、この写真の照準点の指定位置を保ったまま、全ての写真の弾痕データを指定値だけずらす事ができます。
途中でスコープのクリック調整をした場合に対応し、たとえば、5発撃ってクリックを変更して又5発撃った場合に使用します。
最初の画面では何もせず、実際に狙った点を照準点で指定します。クリックを変更した後に撮った写真では、実際に狙った処に照準点を指定して、この「照準を変更」を指定して5クリック変更します。
「照準を変更」した場合は、集計値の中心点の集計が変化します。集計値の最初に表示される中心点は最初の写真番号の照準点から勘案した中心点が表示されます。照準を変更した写真が一枚目の場合はクリック変更の意味が失われますが最初の写真での照準指定点から差し引いた値となります。
照準を変更した写真番号では見かけ上の中心点が他の写真番号と異なりますので、表示された中心点の座標を集計値の最後の方に追加で表示されます。
下の様なダイアログが表示されますから、クリック変更した値を投入します。
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この表示はmm単位ですが、右側の単位を変更することで1/4MOAなどクリック数の単位を指定できます。
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スコープのクリック変更と同じ様に変更することが出来ますが、変更方法についてはスコープの種類によって逆に指定しなければならないことがあります。弾道計算ソフト2000 Classicでは「照準図」の設定と同じでA.P(エイムポイント)です。P.O.I(ポイントオブインパクト)ではありませんのでご注意ください。P.O.IのスコープでUP↑の場合は、照準点を下にずらすことになるので、下のマイナス指定、P.O.IがR→の場合は、照準は左に動くので左のマイナスになりますので、リューポルドなどの場合は、数値をプラスマイナス逆転して投入してください。ツアイスなどの場合はそのままの数値となります。スコープメーカー、商品によって異なるので、スコープの取扱説明書を参考にしてください。
この値は、最初の射撃からの積算値を投入します。たとえば、最初の射撃から、2枚目の標的射撃の間3クリック移動し、3枚目の標的射撃に行く前に4クリック移動した場合は、2枚目には、3クリックと入力、3枚目には一枚目からの積算値、3+4で7クリックと入力します。
尚、写真が3枚以上ある場合は、隣り合わせの写真番号の若い方から相対の位置を計算して指定する事が出来ます。たとえば、2枚目の写真は最初から積算して5クリック左、3枚目の写真は最初から積算して7クリック左の場合、3枚目の写真でのの入力は2枚目からの相対的な値、2クリック左という値を投入することが出来ます。この場合は、次のような表示になります。
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「確定」ボタンを押すと、積算値として値が反映されますが、「写真2の相対値で計算」というボタンを押すと、入力した値を写真2の値に足し合わせて計算して値を反映します。
この計算は、入力画面で一回だけおこなわれるので、写真2の「照準を変更」を後から変えた場合は、今投入した写真3の値は自動変更されませんのでご注意ください。
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● 例1 最初3発撃って、3クリック左へ修正して3発撃って、標的を変えてさらに3発撃った場合。
→最初の標的を写真1番、次の標的を写真2番、最後の標的を写真3番とします。
写真1番は狙った所に照準点を設定し、それ以外はなにもしません。
写真2番の照準は3クリック左へ修正しているので、狙った所に照準点を設定した後、
「照準を変更」をオンにします。そして、左へ3クリックと入力して確定します。
左(-)右(+) -3 1/4MOA
上(+)下(-) 空白 1/4MOA
写真3番の照準は、何もしてませんけれども、写真1番から見ると、3クリック移動しているので、
「照準を変更」をオンにします。そして、左へ3クリックと入力して確定します。
左(-)右(+) -3 1/4MOA
上(+)下(-) 空白 1/4MOA
又は、何も入力しないで写真2の相対値でゼロ指定することもできます。
左(-)右(+) 空白 1/4MOA
上(+)下(-) 空白 1/4MOA
「写真2の相対値を計算」ボタンを押します。
空白の場合は0と解釈して計算し、0を足し合わせるので結果として写真2と同じ値になります。
● 例2 最初5発撃って、上に10クリック、左に12クリック修正して5発撃って、さらに、
下に3クリック左に1クリック修正して5発撃った場合。
→最初の標的を写真1番、次の標的を写真2番、最後を写真3番とします。
写真1番は照準の移動が無いので、狙った所に設定して、それ以外はなにもしません。
写真2番の照準は上に10クリック、左に12クリック修正しているので、照準点を実際に狙った所に合わせて、
「照準を変更」をオンにします。
左(-)右(+) -12 1/4MOA
上(+)下(-) 10 1/4MOA
これで確定します。
写真3番の照準は2番から、さらにクリックを変更しているので、照準点を実際に狙った所に合わせて、
「照準を変更」をオンにします。
左(-)右(+) -1 1/4MOA
上(+)下(-) -3 1/4MOA
「写真2の相対値で計算」ボタンを押します。
「照準を変更」チェックボックスを使用する場合は時系列順に写真を古い方から先に読み込んでいくと便利です。
この機能を使用しないでも、照準点を実際に狙った点ではなく、グリッドを利用して狙点からクリック移動分だけ照準をずらす事で同じ事が出来ます。正確さは欠きますが、その方が直感的にわかりやすい場合もありますので、両方お試しいただき良い方を使っていただければと思います。
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