弾道計算ソフト2000 Classic
操作マニュアル
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照準図設定タブの各フィールドの意味についてご説明します。
照準図では、スコープの照準上をどのように着弾点が変化するかも照準図として表示します。図のサイズや、照準図の調子などをこのタブで設定します。
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レチクル画像を使わない場合
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レチクル画像を使う場合
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- 照準図
- スコープから見た照準の具合をグラフに表示する照準図の大きさをドット数で指定する。161、201、301、401、501、601、701ドットが選択できる。照準がクロスヘアであるため、中心に1ドットを設け、左右に均等の大きさを確保しているために奇数の数字になっている。161ドットは、中心のクロスヘアに1ドット、左に80ドット、右に80ドットの幅が確保され、左右対称に0~79ドット、いちばん外側は枠を表示する事ができる。
- 目盛り角度
- 照準図ではスコープのレチクルを表示してそこに、各距離での着弾点を示すことが出来るようになっている。照準図のレチクルを表示するときに、そのレチクルの一目盛りがどのぐらいの角度になるかを指定する。MOAは1°の60分の1の角度、MILは1000mで1mの角度、IPHYは100yardで1inchの角度である。この角度はスコープ最大倍率の時の角度に設定しなければならない。デフォルトの設定はリューポルドのデュープレックスレチクルで2.667MOAに設定されている。
- 目盛りの数
- レチクルの目盛りの数を指定する。最大200コマの目盛りを設定できるが、目盛りドット数と照準図の兼ね合いで表示できる以上に設定してもエラーにはならないが、図では表示されない。ディフォルトの設定で1である。
- 目盛り幅
- レチクルの目盛りを表示する時の描画のドット数を指定する。一目盛りを細かくしたり、広くしたり調節する事が出来る。細かくする事で、照準図に表示されるFOVが大きくなる。FOVとはフィールド・オブ・ビューといいスコープから見た視界(特定距離における、端から端までの長さ)である。
ディフォルトの値は5である。目盛り幅をAutoに指定すると、FOVを使用して照準の広さを規定することが出来る。この場合、ドット数はFOVから逆算して自動的に決定される。計算の結果1ドット以下の場合は、解像度として表現出来ないので太い黒い線として見える。
- クリック角度
- 照準図の上下、左右スピナーフィールドの一単位当たりのスコープ上の角度。スコープの上下、左右の照準調整ノブの一クリック当たりの角度に相当する。この角度は照準図の起動毎にゼロにリセットされるが単位はここで指定した物に固定される。MOAは1°の60分の1の角度、MILは1000mで1mの角度、IPHYは100yardで1inchの角度である。
- スコープ倍率
- 照準図に表示するスコープのレチクルの目盛り設定は最大倍率の時であるが、スコープの倍率が可変倍率の場合、それより低い倍率だと一目盛りの角度が変わり、見え方が違ってくる。低い倍率の場合は設定角度がそれに比例して大きくなる。表示してみたいスコープの倍率の初期値を指定する。
- スコープ最大倍率
- 表示するスコープの最大倍率を設定する。照準図においての角度指定は全て最大倍率の時の値で指定される。照準図の倍率指定入力フィールドで指定できる最大値になる。
- スコープ最小倍率
- 表示するスコープの最小倍率を設定する。照準図において、FFP(=ファースト・フォーカル・プレイン)レチクルのレチクルイメージは、最小倍率で画面いっぱいに表示されるようになる。最低倍率から、倍率を上げていくことで画像が拡大される。レチクルイメージを使わない場合は、各倍率にあわせてスケールがプロットされる。FFPでない場合は、レチクルイメージも、スケールも倍率に関係なく固定して表示される。
- FOV単位
- レチクルを表示する画面のFOV表示に使う単位を指定する。FOVとはフィールド・オブ・ビューといいスコープから見た視界(特定距離における、端から端までの長さ)である。
- FOV値
- 現在の設定状況、レチクルのドット数やスケールアングル、一目盛りのドット数、スコープの倍率にたいして、100m、又は100yardでのFOVがどのくらいになるかを表示する。クリックしている間だけ表示される。FOVとはフィールド・オブ・ビューといいスコープから見た視界(特定距離における、端から端までの長さ)である。
- レチクル画像を表示するチェックボックス
- これをチェックすると、スコープのレチクル表示に指定された画像をはめ込んで表示することが出来る。画像ファイルなら何でも良く、照準図の大きさで指定したサイズ(例えば161x161ドット)枠内に圧縮または拡大されて表示する。正しく表示したい場合は、例えば161x161ドットのビットマップ(xxxx.bmp)のファイルを指定し、中心の一ドットをクロスヘアにして左右、上下80ドットがその他の部分に指定するとよい。大きな画像を圧縮して表示すると細部がぼやけてしまうので参考にならないことが多いので、ぴったりの画像を作って等倍表示した方がよい。
- FOV幅
- FOVとはフィールド・オブ・ビューといい、視界である。FOV距離フィールドで指定された距離における、レチクル画像の端から端まで何メートル表示している画像なのかを指定する。優れたスコープは広い視野を提供する。リューポルドの10倍のスコープの場合、距離が100yard先の視野は差し渡し10feetである。しかし161x161ドットでこの視野を全部サポートするのは無理であるので、視野とは違った設定にしないと、レチクルの目盛り線が見えなくなってしまう事もある。そこで、レチクルの目盛り幅で一目盛り何メートルかを知って、画像として端から端まで何メートルに相当するかを入力する事で対応できる。しかし、701ドットまでの画面を作れるので出来れば正確なFOVを指定した方が良い。
例えば、リューポルドのデュープレックスレチクルの場合、使用する画像のクロスからロアーポストまで、4ドットだった場合、100yardで2.667inchであるから、(161÷4)
× 2.667 = 107inch(8.95feet)である。このスコープのFOVは10倍の時11.0feetなので、161ドットの照準図では全部表示することは出来ない。しかし、201ドットの場合は、(201÷4)
X .2.667 = 134inch(11feet)となるので、ちょうど良い数字になる。
- FOV距離
- レチクル画像のFOVで使う距離である。通常アメリカのメーカの場合は100yardが使われる。FOVはスコープをのぞき込んだときの視界を意味する。遠くを見れば当然広く見えるが近くだと狭くしか見えない。距離によって見える視界が比例して変わるので角度であるが、FOVは何メートル先で差し渡し何メートルの幅で見えるかという指標である。スコープの性能としては、高い倍率でも広い方がよい。さらに、広いだけではなく、細部までよく判別出来る分解能も高くなければならない。スコープの性能では倍率だけが評価されがちだか実際は分解能が重要である。倍率が高くても分解能が低い場合は、拡大してみても、はっきり見えないので、獲物が確認できなかったりする。弾道計算ソフト2000 Classicでは161~701ドットの大きさで表現する事になるので、妥協が必要になる。あくまで、シミュレーションであるので正確な表現は出来ない。
- FFPレチクル
- FFP(= ファースト・フォーカル・プレイン)レチクルのスコープの場合は、このチェックボックスをチェックする。倍率に応じてレチクルのスケールが変化する。レチクル画像を使用する場合のFFPレチクルの場合は倍率が上がると画像が拡大されるので、詳細な画像が必要になるが、あくまでビットイメージを拡大・縮小するので照準図のドット数の制限があるために特に低倍率において精度良く表示することが出来ない。本製品をダウンロードして解凍したdks2000というフォルダー内のreticleimagesフォルダーの下に、FFPSample1201.bmpというサンプルファイルがあるので、参考にして頂きたい。
- 画像ファイル入力フィールド
- 画像ファイル名を入力する。右端のボタンをクリックすることでファイルを選択する事が出来る。指定する画像ファイルは、あらかじめ幾つかサンプルが用意されている。本製品をダウンロードして解凍したdks2000というフォルダー内のreticleimageというフォルダー内にイメージがある。実際に使用しているスコープの画像はないので各ユーザ毎にペイントユーティリティなどを使用して作る必要がある(これらのサンプルイメージに付いてはサポート対象外です)。
- ・・・ ボタン
- ファイルを選択する専用のウインドウが開いてマウス操作でファイルを指定することが出来る。
- 前面チェックボックス
- 照準図を常に前面に表示する場合は、このチェックボックスをオンにする。Windows10のタブレットモードの場合は、分析図を表示すると照準図が隠れてしまって見えなくなるため、常に前面に表示することで分析図を操作していても照準図を見ることが出来る。また、タブレットの性能の問題で分析図の動きが悪いときは、照準図を閉じることで分析図の動きが多少良くなることもある。
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