相続関係図マニュアル

一覧図が複数枚にわたる場合


ここでは下記の相続関係説明図の状況を使って説明します。




相続関係説明図では用紙について特に規定はありませんでしたので、通常は1枚に収まるだけの大きさの用紙を用意していましたが、
法定相続情報一覧図ではA4縦で認証欄の為に下から5cm以上あける事になっています。
従って上図のように下方向に予め広がり用紙をはみ出す可能性があるものや、そもそもA4用紙に収まり切らない恐れのあるものは、
何らかの対策を打つ必要があります。

対策1.文字を小さくする
ギリギリ入りきらないのなら、文字自体を小さくする事で1枚に収まる事がありますが、これは本ソフトで出力したものを
印刷する際に、収まるように縮小するという意味です。
本ソフト上でいくら文字を小さくしても意味がありません。

なお本ソフト上で行間や文字間を小さくすると収まる場合もあります。



対策2.住所や本籍欄を調整する
横方向にはみ出そうな時は、住所等を登録する場合に2段に分けると収まる可能性があります。
但しこの場合は縦方向にはみ出す恐れもあります。

また縦方向にはみ出そうな時は、2段に分かれていたのを1段にすると収まる可能性があります。
但しこの場合は横方向にはみ出す恐れもあります。



対策3.最初から2枚以上に渡る作りにする
こちらの対策が今回説明する方法です。
この場合、予めテキストエディターまたはワープロソフトを準備しておきます。



操作のポイント

ここでは操作が面倒な縦方向にはみ出た場合の説明をしています。
横方向の場合は「代襲相続」→「代襲者を更に代襲」で説明しています。

1.テキスト化して出力する
 グラフィック形式(BMP形式)で出力した場合、図の移動は楽なのですが、文字の記入時にはさ大きさや文字種を
 揃える必要があります。
 一方、テキスト化した時は出力後に図の修正作業が面倒なので、ここではテキスト形式で出力した場合の説明をします。

  



2.表題部にページを示す文字を追加する
 下図のように、相続人設定ウインドウの一番下の「表題部追加情報」欄に何ページになるか記号と数字を入力します。
 今回は2ページになりそうなので、 「 /2」と入れます。

  







3.矩形選択機能のあるテキストエディターかワープロソフトに読み込む
 矩形選択とは、複数行に渡って文章が書かれている時、任意の範囲を四角く選択できる機能です。
 通常の選択は、特定の連続した行単位しか選択できませんが(最初と最後の行だけは途中から途中まで可能な時がある)、
 矩形選択はあたかも絵の一部を四角く切り取るような感じで文章の途中から上下左右の四角い範囲を選択できます。
 ここでは「寺尾 進」作のTeraPadhttp://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se104390.html
 というテキストエディターを使って説明します。

 


4.表題部をコピーして2ページ目に複製

 @下図のように表題部を一行丸々選択してコピーしておきます。

   ここでは縦方向にはみ出しそうな場合で説明していますが、横方向にはみ出しそうな時は、表題位置が横方向全体のほぼ中央に
   出るようになっていますので、そのまま選択してページを分けると表題部分が壊れる可能性があります。
   よって、横方向にはみ出しそうな場合は、一行丸々選択するのではなく、表題部分のみを切り取り、分かれたページの
   それぞれの適当な位置に貼り付けるようにします。





 A1ページ目の表題部に「1」と書き込みます。




B2ページ目を新規作成して、先程コピーしておいた表題行を貼り付け、そして「2」と書き込みます。




 5.作成日と作成者欄を移動
  作成日と作成者欄を切り取り、それを2ページ目に貼り付けます。








6.被相続人と配偶者欄を上方に移動
 被相続人と配偶者欄は系図の縦方向のほぼ中央に出る仕様ですから
 2ページに分けた時には真ん中より下に位置する事になるので、上方に移動させます。

 @系図の内、被相続人と配偶者欄以外の部分を矩形選択します。
  これはもし被相続人と配偶者欄を矩形選択して移動させた場合、その右側に位置する他の部分が乱れてしまうからです。




 A選択した部分を切り取って、適当な位置に貼り付けます。  今回は5段下げてみました。




 B系図全体を上に移動させる為に、四角く囲った緑色の枠の部分を削除します。





7.罫線の乱れを修正する
 下図の緑色の枠で囲った部分の罫線が乱れているので修正します。




 @移動元を選択して、切り取ります。この場合の選択は通常の選択でもかまいません。

           


  A移動先の罫線に合わせて貼り付けます。この時先に切り取られた部分は空白になっていますが、もし右側に文字があれば左によります。
   また移動先では元々の罫線が右に押し出されて赤枠部分に移動します。このときその右側にあった住所欄が右に押し出されています。

            


  B移動元を選択して、切り取り、赤枠の位置に貼り付けます。

            


  C完成です。

            



8.はみ出る部分を2ページ目に移動

 @移動元を選択してから切り取ります。
  縦方向にはみ出る場合は2ページ目の左側に揃えられるように通常の選択を使いますが、
  横方向にはみ出る時は矩形選択を使って範囲を指定します。




 A2ページ目の表題から少し離れた位置に貼り付けます。





9.続きを示す文字を記入
 切り離された部分に、継続先のページ番号と、そのページのどの番号に継続しているかを示す文字を下図のように記入します。

 @1ページ目の切り離された罫線の先端に下図の赤枠で示した文字列を記入する。




 A2ページ目の罫線の先端部分に継続を示す赤枠で示した記号を記入します。





10.2ページ目に「以下余白」を書き込む
 下図の赤枠で示した部分に「以下余白」と書き込みます。






11.印刷する
 今回使ったTeraPadでもそのまま印刷できますが、標準の12ポイントの文字サイズだとここで作った系図だと
 右側がはみ出てしまいその分だけ折り返して所々改行状態になる事が判りました。
 幸いTeraPadでも印刷時のフォント指定ができましたので、今回の例では10ポイントで綺麗に収まりました。
 が、しかし、今度は収まりすぎて、わざわざ2ページにしなくても済みました。
 そのような訳で、2ページ以上に分ける時は、とりあえず印刷してみて、調整してもダメなときだけ分けるようにしましょう。