DCS(Detect Character Sets)
  バージョン2.20(Core 2.20) 2023
ヘルプ


99
ファイルへのアクセス許可

   以下のダイアログへの対応等、ファイルへのアクセス許可については、最後の「ファイルへのアクセス許可」を参照して下さい。

       

00
はじめに

   目次はページの最後にあります。

※このヘルプは春色バージョンで作成してあります。他の季節では色の違いはありますが操作性に変わりはありません。

   DCS は一般のファイル・マネージャーのように操作していきながら日本語コードのタイプを確認したり、ファイルごとの変換選択したファイルの一括変換を行なうことが出来ます。

   DCS は以下の日本語コードに対応しています。さらに、UTF系 コードでは、サロゲートペア、UTF8-MAC にも対応しています。

   
No.コード・タイプエンコード
1JIS_CP50221CP50221
2JIS_ISO2022JP_2004ISO-2022-JP-2004
3SJISCP932
4EUCEUC-JP
5EUC_CP20932CP20932
6EUC_CP51932CP51932
7EUC_MSeucJP-ms
8UTF16BEUTF-16BE
9UTF16BE_BOMUTF-16BE BOM付き
10UTF16LEUTF-16LE
11UTF16LE_BOMUTF-16LE BOM付き
12UTF8UTF-8
13UTF8_BOMUTF-8 BOM付き

   コード変換では同じファイルに上書きします。必ずバックアップを取ってから変換して下さい。

   以後、説明の中に出てくる dcs_build_src はPC版DCSに含まれる実行ファイル構築環境です。バイナリー実行ファイルもこの版には含まれます。Android 上の Termux, UserLAnd 用もあるので、興味のある方は「vector dcs」でネット検索してみて下さい。

01
初期画面

   以下はDCS の初期画面です。内部ストレージ、SDカードの先頭が表示されています。基本操作は一般的なファイル・マネージャーと同様です。オーバーフロー・メニューには次の4項目があります。
   他の場所にいる場合、DCSアイコンをタップすると、この初期画面である先頭ディレクトリーに移動します。


       

02
見出しと明細

   リストの見出しには明細に対しての「すべて選択」チェック・ボックス、「選択件数」カウンター、画面右端スワイプによるクローズを抑止するピン止め、リストが画面内に収まらない場合の最下端/最上端移動の矢印 があります。ファイル名等が長く右端が切れている場合、左へのスワイプで見ることが出来ますが、誤って右端をスワイプして画面が閉じないようにするにはピン止め を行います。このピン止めの機能は、後述の「変換確認画面」にもあります。

※2022/11/27 現在、ピン止めを行わずにスワイプによりアプリを終了しても、直前の状態に復帰できるようになっています。そのためピン止めの機能は不要ですが将来性を考慮して残します

   明細にはディレクトリー・アイコン、選択チェック・ボックス、上段のファイル名、下段は更新日時、ディレクトリー直下の有効ファイル数(26)が表示されています。選択チェック・ボックスはコード変換を行なうファイルを抽出するものです。
    

   明細がファイルの場合、ディレクトリーとの違いは、アイコンと下段更新日時の後にあるファイル・サイズ(バイト数 834)とコード・タイプ(UTF8)です。
    

   ファイルのアイコンの文章は16種類ありますが実際の内容とは異なりす。中身を覗き見したい時は後述「覗き見と単体変換」のようにチェック・ボックス以外をシングル・タップします。

その他を含め、明細には以下の5種類のアイコンがあります。

03
DCS の終了

   選択画面をピン止めしていると右端スワイプではDCSを終了できません。オーバーフロー・メニューから「終了」を選択して下さい。

    

04
SDカード未装着

   もしSDカードが装着されていなければ下図のように、ディレクトリー・アイコンは無効状態、選択チェック・ボックスは非表示となりますが、内部ストレージ側の操作性に影響はありません。

    

05
ピン止め

   画面右端のスワイプによるクローズが起きないようにピン止めを行います。

    

06
処理待ちダイアログ

   配下に多数のファイルが存在するために、そのディレクトリーを開くのに時間がかかる場合、以下のダイアログが表示されます。「中断」をタップすると処理が中断され、取り込んだファイルだけが表示されます。

    

07
ディレクトリーの移動
   ディレクトリー階層をたどって行くと DCSアイコンの右にそれらが表示されます。任意の場所をタップするとそこに移動します。1つ以上階層を下ると、手前に戻るアイコンが右端に表示されます。

    

08
覗き見と単体変換

   ファイルの明細をシングル・タップすると以下のように覗き見できます。先頭の青字「長押しで UTF8_BOM に変換」とあるように1ファイルの変換はチェック・ボックスの選択をしなくても長押しで行なうことが出来ます(変換の初期値は UTF8_BOM)。

   しばらくすれば自然に閉じますが、右にスワイプするか、縦中央、右端の「閉じる」をタップすると待たなくても閉じることが出来ます。

    

    

09
「設定」変更例

   ここで変換コード・タイプを UTF8_BOM から SJIS に変更します。オーバーフロー・メニューから「設定」を選択して設定画面を開きます。

    

10
「設定」変更例-出力タイプ

   画面「設定」の「出力タイプ」が変換コード・タイプです。ここで選択されている UTF8_BOM を SJIS に変更します。

    

11
出力タイプの変更

「出力タイプ」(UTF8_BOM)をタップすると以下のように選択できるコードが表示されます。SJIS は先頭の方にあるため、リスト上に表示されない場合は下方向にスワイプします。図のように表示された SJIS をタップしてこのリストを閉じます。

    

12
出力タイプの変更確認

「出力タイプ」が SJIS に変更されたことを確認してから、「確認」ボタンでこの画面「設定」を閉じます。

    

13
長押しによる単体コード変換

   先程の readme.txt を長押しすると以下のように UTF8 から SJIS に変換されます。サイズは 681 バイトに変わりました。UTF8 では 834 バイトありましたが日本語コード1文字は UTF8 3バイト、SJIS 2バイトなので、半角の英数字等は変わらないとして、おおよそ2/3に縮小されたのが分かります。

   コード変換では同じファイルに上書きします。必ずバックアップを取ってから変換して下さい。

    

21
すべて選択

   ここでは「すべて選択」チェック・ボックスにより表示されているファイルを選択しています。「選択数 40件」とありますが、これは画面上で選択されているディレクトリーやファイルの数を表します。ディレクトリー conv は有効数が38であり、ここでは示しませんが、これらはすべてファイルです。後の「変換確認画面」にあるように 39(40-1) と 38 で合計77本の変換対象のファイルが選択されています。

   明細4行目のファイル _dcs_inter.h のタイプ UTF8 が青い太字で表示されています。詳細が右に隠れているので左にスワイプして、これを確認します。

    

22
UTF8-MAC

   明細4行目の _dcs_inter.h のタイプ UTF8 の右に UTF8-MAC とありますが、これはマック上での UTF-8 コードを含むことを示します。DCS では特に日本語だけを扱いますが、濁点、半濁点の文字「が」「ぱ」等は文字数として2つを用いてこれを表します(「」→「」+「」、「」→「」+「」)。

   同じUTF系のコード内ならば問題ありませんが、SJIS等の他のコードに変換すると、「が」→「か」+「?」という無惨な変換結果となります。残しておいても何の利点もないのであれば、常に当たり前の濁点、半濁点文字に変換するように「設定」を変更します

    

23
UTF8-MAC 1文字変換の設定

   オーバーフロー・メニューから画面「設定」を開き、チェック・ボックス「UTF8-MAC 1文字」にチェックを入れて、「確認」ボタンにより画面「設定」を閉じます。

    

24
同一コード上書きの抑止

   最下端の ll_list.c, ll_list.h は日本語を含まない ASCII なので、「設定」にある「上書き 同じコード」が初期値の未選択であれば SJIS に変換をかけても更新されることはありません。「上書き 同じコード」未選択で ASCII が変換されてしまう出力タイプは、BOM なしの UTF8 を除く UTF系のコード「UTF16BE, UTF16BE_BOM, UTF16LE, UTF16LE_BOM, UTF8_BOM」の5種類です。

    

25
一括変換

   用意が揃ったので、オーバーフロー・メニューから「変換」を選択して変換画面を開きます。

   コード変換では同じファイルに上書きします。必ずバックアップを取ってから変換して下さい。

    

26
変換確認画面

   変換確認リストの明細は、先頭にファイル名がありますが、ファイル・パス順に並んでいます。「すべて選択」チェック・ボックスや、選択チェック・ボックスにより、変換前の選択ができます。ここで変更した選択内容は選択画面には反映されません。

    

27
変換確認画面のピン止めと実行

   初期画面や他の選択画面と同じように、この変換確認画面も表示の切れた右端をスワイプにより見ることが出来ますが、これも不用意に閉じてしまわないために、ピン止めします。そして「変換」ボタンにより、リストされたファイルの変換を行います。

    

28
変換後の確認

   更新が終わると直前の選択画面に戻ります。SJIS に更新された内容が表示されますが、ll_list.c, ll_list.h の2本は ASCII のまま更新されていないことが分かります。

    

29
半選択ディレクトリー

   ここで DCSアイコンをタップして先頭に戻ります。「内部ストレージ」のディレクトリー・アイコンに青の輪郭があり、選択チェック・ボックスがチェックされています。これは「すべて選択」の選択画面で「すべて選択」をチェックしたことが反映されています。青の輪郭があるディレクトリー・アイコンは選択チェック・ボックスの半選択の代用であり、配下にある何れかのファイルやディレクトリーが未選択であることを表します。

    

31
設定画面


抽出条件

   ここからは判定や変換の条件を決める「設定」の内容を説明します。初めに「抽出条件」右にあるチェック・ボックス「含む」とボタン「テキスト」、その下のチェック・ボックス「除く」とボタン「バイナリー」により抽出条件を選択します。

   初期値のラジオ・ボタン「含む」が選択されており、その右のボタン「テキスト」をタップして、それらのテキスト・タイプを変更します。ここでラジオ・ボタン「含む」や、ボタン「テキスト」を長押しすると、図のように設定されているファイル・タイプが下方に表示されます。下段のラジオ・ボタン「除く」や、有効状態のボタン「バイナリー」を長押しすると、対象外のファイル・タイプが表示されます。

    

32
抽出条件の編集

   前述の「設定」「抽出条件」「含む」右のボタン「テキスト」をタップすると、下図の様な選択対象のテキスト・タイプ編集画面が開きます。

   テキスト・タイプには '.txt' 等の '.' は付けなくても構いません。更新時に空白や改行は1文字の空白に置き換わります。並び替えも行われるので、何処に追加しても同じ位置になります。

同じ「抽出条件」にある「除く」を選択して有効になる、ボタン「バイナリー」による対象外のファイル・タイプの編集も同様に行います。

   編集が完了したら「確認」で更新して前画面に戻ります。

    

33
タイプなしファイルの選択

   画面「設定」「抽出条件」の右端にある「タイプなし」は、「含む」「除く」選択に関わりなく、ファイル・タイプ(.txt, .html 等)のないファイルを変換対象にするものです。

    

34
入力タイプの変更

「入力タイプ」は自動判定されるので通常は初期値の「Unknown」で構いませんが、文字数が少ない時などは判定できないことがあり、ファイルの明細コード・タイプには「SJIS,UTF16BE」のように複数表示されます。その場合は「出力タイプ」と同様に入力タイプの設定を行います。ただし、BOM付きのUTF系のコードは自動判定できるので「入力タイプ」の選択肢には含まれません。コード・タイプに「Unknown」と表示されている場合はファイルがテキストでないか壊れているので、入力タイプに何を設定しても変換されません。

「出力タイプ」については、「単体変換」にある「出力タイプの変更」を参照して下さい。

    

35
設定値の初期化

「設定」の「初期値に戻す」をタップすると以下のダイアログが表示されます。ここで「確認」を選択すると直接、設定内容が初期値に更新されます。誤って「初期値に戻す」をタップした場合は「取消し」でこのダイアログを閉じて下さい。

    

36
改行判定

「改行判定」にチェックを入れると、ファイルの明細入力タイプの右側に該当の改行コード LF, CR, CR/LF の何れかが表示されます(ここでは LF)。

    

    

37
改行編集

「改行編集」にチェックを入れて、改行コード LF, CR, CR/LF の何れかを選択することにより、更新時の改行コードが選択したものに統一されます。

    

38
UTF8-MAC 1文字変換

「UTF8-MAC 1文字」は「UTF8-MAC」にあるように、この形式のコードが大半の場合不要なので、チェックを入れておくと良いでしょう。

    

39
上書きの抑止

「上書き」初期状態の未選択は不用意な変換を行わないためのものです。「同じコード」は同じ内容で更新しません。その右にある「類似コード」は変換時に文字を喪失しません。何らかの理由で更新をかけたい場合(改行の編集だけを行なう等)はチェックを入れて下さい。

   類似コードには JIS と EUC の2種類があり、チェック・ボックス「類似コード」を長押しすることにより下図のように表示されます。

    

41
ファイルへのアクセス許可

   DCS 初期起動時に以下のダイアログが表示されます。DCS はテキスト・ファイルを扱うだけですが、システムはテキストと、他の形式である画像や動画等のアクセス権を区別しません。ここで必ず「許可」を選択して下さい。

    

   ただし、2度「許可しない」を選択してしまうと、以降このダイアログは表示されません。DCS をアンインストール、インストールでやり直すか、システム上の「設定」から以下のように進んでシステムへのアクエス許可を行って下さい。

42
システム「設定」からのアクセス許可

   システムの「設定」から「アプリと通知」を選択して以下のように表示される DCSアイコンをタップ。

    

43
システム「設定」からのアクセス許可-アプリ情報

   DCS の「アプリ情報」が表示されるので「権限」をタップ。

    

44
システム「設定」からのアクセス許可-アプリの権限

   DCS の「アプリの権限」が表示されるので「ファイルとメディア」をタップ。

    

45
システム「設定」からのアクセス許可-ファイルとメディア

   DCS の「ファイルとメディアの…」が表示されるので「すべてのファイルの管理を許可」を選択。

   最後に画面左上の「戻る」ボタンをタップして抜けて下さい。

    


目次
 基本操作
 一括変換
 設定画面
 ファイルへのアクセス許可