TagReplc (music Tag Replacer) 取扱説明書

v.1.02 KinJ

【概要】

TagReplcは編集済みのID3v2タグなどのメタデータを再エンコードしたMP3などの圧縮音声ファイルに引き継がせるソフトウェアです。

【本ソフトウェア利用の対象】

音楽CD等から CDex, fre:ac などのリッピングソフト(CD ripper)でMP3などにエンコードして作成した圧縮音声ファイルはCDDB(Compact Disc DataBase)サービス等からインポートされたタグ情報(メタデータ)を利用していることが多く、そのようなタグ情報に満足できない場合は、Mp3tag などのタグ編集ソフト(Tag editor)でタグ情報を編集していることでしょう。 もしその後に、エンコーダやエンコード設定(ビットレート、プロファイルなど)を変更して再度エンコードする場合、タグを再び編集する作業はタグ編集ソフトのスクリプト機能を利用しても面倒な作業になるので、避けたくなると思われます。
TagReplc は編集済みのタグ情報を再エンコードした圧縮音声ファイルに引き継がせるソフトウェアです。


【基本機能】

  1. 既にタグ編集されフォルダAに格納されているMP3ファイルと、それとは異なるエンコーダもしくはエンコード条件で(リッピングソフトによって)再エンコードされフォルダBに格納されているMP3ファイルを用いて、フォルダAのMP3ファイルのタグ情報とフォルダBのMP3ファイルの音声データを組み合わせたMP3ファイルを生成します。(表2の#1)
  2. フォルダAに格納されたMP3ファイルとそれらの圧縮元のCDイメージファイルについて、そのCDイメージファイルを外部エンコーダ(lame_enc.dll)で再エンコードしてMP3ファイルを生成します。その際に生成されるMP3ファイルにフォルダAのMP3ファイルのタグ情報を継承させます。(表2の#2)
  3. フォルダAに格納されたMP3/MP4/FLACファイルとそれらの圧縮元のCDイメージファイルについて、そのCDイメージファイルを外部エンコーダ(qaac.exe)で再エンコードしてMP4(AAC)ファイルを生成します。その際に生成されるMP4(AAC)ファイルにフォルダAのMP3/MP4/FLACファイルのタグ情報を継承させます。(表2の#3)
  4. フォルダAに格納されたMP3/MP4/FLACファイルとそれらの圧縮元のCDイメージファイルについて、そのCDイメージファイルを外部エンコーダ(libFLAC.dll)で再エンコードしてFLACファイルを生成します。その際に生成されるFLACファイルにフォルダAのMP3/MP4/FLACファイルのタグ情報を継承させます。(表2の#4)
  5. 上記の2〜4については、一括再エンコード処理(Batch Re-encoding)することができます。
表2. 基本機能
#mode of BSourceEncode
B
Output
ABfile
format
coding
format
metadata
(tag)
1Folder-B mode.mp3.mp3No Encode.mp3MP3ID3v2(as is)
2CD-Image mode.mp3CD-ImageLame.mp3MP3ID3v2(as is)
3.mp3/.m4a/.flacqaac.m4aAACMP4
4.mp3/.m4a/.flaclibFLAC.flacFLACVorbis

【対象とするタグフレーム】

TagReplc では下記のタグフレーム(コメントフィールド、メタデータアトム)が引き継がれます。他のタグフレームは無視されます。
表3. TagReplc で対象とするタグフレーム
Frame IDDescription説明引用
ID3v2.3ID3v2.2FLAC (VorbisComment)MP4 ilstqaac Tagging
TALBTALALBUM©albalbumAlbum titleアルバムA
TPE1TP1ARTIST©ARTartistArtistアーティストA
TPE2TP2ALBUMARTISTaARTbandAlbum artistアルバムアーティストA
TIT2TT2TITLE©namtitleTitleタイトルA
TRCKTRKTRACKNUMBERtrkntrackTrackトラック番号A
TPOSTPADISCNUMBERdiskdiskPart of a setディスク番号A
TYERTYEDATE©daydateYearリリース年A
TCONTCOGENRE©gengenreGenreジャンルA
COMMCOMCOMMENT©cmtcommentCommentコメントA
TCOMTCMCOMPOSER©wrtcomposerComposer作曲者A
TENCTENENCODER©tooEncoded byエンコードした者B
TSSETSSEncoder settingsエンコーダ設定B
TLENTLELength演奏時間(ミリ秒単位)B
APICPIC(Type-6:Picture)covrartworkAttached pictureジャケット画像A
MCDIMCICDTOCCD identifier音楽CD識別子B


【基本操作】表2の#1)


【イメージファイルの再エンコード】表2の#2,#3,#4)


【一括再エンコード処理】

上部のメニューの File ⇒ Batch Re-encode(一括再変換)で【イメージファイルの再エンコード】を一括してバッチ処理を行うことができます。

【その他の操作】


【ユーティリティ】


【インストール】


【エンコーダのインストール】

【イメージファイルの再エンコード】の機能を使って .mp3, .flac, .m4a を生成するためには、それぞれに対応したエンコーダのバイナリコード(.dll or .exe)がインストールされている必要があります。
表6. TagReplc で利用可能なエンコーダ
FormatEncoderBinary codeModule typeDownloadDeveloperLicenseDocumentation
MP3LAMELAME Ain't an Mp3 Encoderlame_enc.dll DLL(32bit)LAME BundlesThe LAME ProjectLGPLIntroduction
FLACFLACFree Lossless Audio CodeclibFLAC.dllDLL(32bit)flac-x.x.x-win.zipXiph.Org FoundationBSD licenseDocumentation
AACqaacCLI QuickTime AAC/ALAC encoderqaac.exe
qaac64.exe
EXE(32bit)
EXE(64bit)
qaac_x.xx.zipnu774Public DomainInstallation
Command Line Options

【その他】


【本プログラムのアップデート(更新)】


【本プログラムのアンインストール】


【本プログラムについて】


【本ソフトウェアで利用しているオープンソースソフトウェア】

TagReplc.exe のビルドでは、下記のオープンソースソフトウェアの一部をソースコードに埋め込む、もしくはスタティックライブラリを(静的)リンクしています。
表8. 本ソフトウェアで利用しているオープンソースソフトウェア
名称ライセンス形式開発者Keiroku での用途利用形態
libguess
(Gauche)
BSD-3-ClausepermissiveShiro KawaiSJIS/UTF-8判定ソースコード部分埋込み
※個々のライセンス条項は LICENSE_oss.txt を参照してください。(public domain を除く)
TagReplc.exe 実行時に動的ロードして利用される可能性があるバイナリコードであっても、インストールアーカイブ TagReplc_10??.zip に同梱(バンドル)されていない外部ソフトウェアは上記リストには含めておりません。

【著作権および免責事項】


【更新履歴】

1.02 (2024/07/23)
・対象とする圧縮音声ファイルに FLAC(.flac) と MP4(.m4a) を追加
・イメージファイルのエンコードに使用できるバイナリコードに libFLAC.dll と qaac.exe を追加
・一括再エンコード機能の追加
・Backup モードに加え Output モードを追加
・Misc File Copy Utility と Playlist Extension Replacement Utility を追加
・音声ファイル簡易再生するための API として MCI(Media Control Interface) のほかに MF(Media Foundation) の利用を追加した
・ツールヒント(Tooltip)表示
1.01 (2021/04/21)
・イメージファイルのエンコード機能追加
・表示、更新の対象とするフレームに TENC を追加
・プロパティ表示
・フォルダ名表示幅をメインウィンドウのリサイズに連動
1.00 (2021/02/17)
・初版公開

【メールアドレス】 knmsc.kinj@gmail.com

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