Soyokazeマニュアル

Soyokaze マニュアル

概要

Soyokazeはbluewindというコマンドラインランチャーの代替として使えるよう作成しているツール
bluewindの使用感を維持しつつ、現行のWindows環境でも動作するコマンドラインランチャーを実現することを目的としている。

動作環境

Windows環境で動作する。以下の環境で動作確認済

実行時に必要なもの

セットアップ

インストール

  1. zipをファイルを展開して任意のフォルダに展開する
  2. 展開先フォルダにあるsoyokaze.exeを実行する
  3. 設定はユーザフォルダ(たいていは C:/Users/(ユーザ名))直下の.soyokazeフォルダに保存される
    初回実行時に.soyokazeフォルダを作成する

アンインストール

アンインストーラはないため、以下すべてを手動で行う。

  1. タスクトレイ上のコンテキストメニュー-アプリケーションの設定-基本-ショートカット設定を表示し、作成したショートカットをすべてを削除するを押下する
  2. soyokaze.exeを終了する
  3. インストール時にsoyokaze.exeを置いたフォルダを削除する
  4. 設定フォルダ(C:/Users/(ユーザ名)/.soyokaze)を削除する

バージョンアップ

  1. 本アプリを実行している場合は終了する
  2. 実行ファイルを置いたフォルダ内のファイルをすべて上書きする

アプリケーションの設定情報の保存先については設定ファイルの保存先を参照のこと

注意

基本的な使い方

コマンドの登録方法

本アプリでは以下の方法でコマンドを登録することができる

各方法の詳細について後述する。

newコマンドで登録する

入力画面からnewコマンドを実行すると、コマンドの種類を選択する画面が表示される。

コマンド種別を選択し、OKボタンを押下すると、選択した種別に応じたコマンド編集画面が表示される。
↓※ 通常コマンドのコマンド編集画面

コマンド編集画面で新規登録キーワードや紐づけるプログラムへのパスなどの情報を入力し、OKを押すと、コマンドとして登録される。

registwinコマンドで登録する

入力画面からregistwinコマンドを実行すると、直前にアクティブになっていたウインドウの実行プロセスを登録する画面が表示される。

対象ウインドウをDrag&Dropする

入力画面のアイコン欄をドラッグして、登録したいウインドウにドロップすると、そのウインドウの実行プロセスを登録する画面が表示される。

コンテキストメニューの送る>コマンドとして登録する

アプリケーション設定の基本>ショートカット登録 から「送る」から登録できるようにするをチェックしている場合、エクスプローラの送るに登録用のメニュー項目が表示される。

登録したいファイルをエクスプローラ上で右クリックして、送る>コマンドとして登録するを選択すると、そのファイルを登録するためのコマンド編集画面が表示される

コマンドの種類

ここでは、ランチャーアプリで作成可能なコマンドについて説明する。

現在、下記18種類のコマンドを作成することができる。

画面の説明

入力画面

概要

ランチャーアプリを実行すると表示される画面。
この画面からキーワードを入力してEnterキーを押下することにより、キーワードに関連付けた各種操作を実行することができる。
Tabキーを押すと、入力中のキーワードを補完することができる。

画面

画面の説明

この画面がでているときにF1キーを押下すると、マニュアル(このファイル)を開く。

キーワードマネージャ

概要

本アプリに登録したコマンドの管理(追加/編集/削除)をするための画面。

下記のいずれかの操作でキーワードマネージャーを表示することができる。

画面

画面の説明

コマンドの新規作成

概要

作成するコマンドの種類を選択するための画面。
コマンドの種類を選択して、OKボタンを押下すると、選択したコマンドの新規作成画面を表示する。

各コマンドの説明については コマンドの種類 を参照のこと

画面

アプリケーション設定

概要

アプリケーションの動作に関する設定を行うための画面。

下記のいずれかの操作でアプリケーション設定を表示することができる。

基本

概要

ランチャーの基本動作にかかわる設定をする画面
主に入力画面を表示する際の動作の設定を行う。

画面

基本>ショートカット登録

概要

各種ショートカット登録をするための画面
いずれもチェックすると登録され、チェックを外すと登録が解除される

画面

基本>効果音

概要

画面操作時に効果音を鳴らす設定をするための画面
もし、音を鳴らせる環境で作業しているのであれば、気分が上がる効果音を設定すると、作業効率がアップするかもしれない。

mp3ファイルのみ指定可能(他の音声ファイルには非対応)

画面

入力

概要

入力画面のキーワード入力回りの動作に影響する設定を行うための画面

画面

入力>キー割り当て

概要

入力画面の操作に関するキーを設定する画面
一般的には矢印キー/Enterキーなどを使用することが多いが、一部のアプリケーションではキーバインドとしてCtrl-N Ctr-P Ctrl-Mなどを使用するものがある。それに合わせたい場合、ここの設定を変更することにより、それらのアプリの使用感に寄せることができる(かもしれない)

画面

入力>履歴

実行

実行>パス

ファイル名を指定して実行 コマンドにおける、実行ファイルを検索するフォルダを追加で指定することができる。
検索の優先順位としては環境変数PATHで設定されたフォルダ、次に追加のフォルダ、の順で検索を行う。
リストの上にある項目が優先される。

実行>除外するファイル

ファイル名を指定して実行 コマンドにおいて、対象外とするファイルを指定することができる。

実行>優先度

コマンドの優先度を設定することにより、候補欄に表示されるコマンドの順序を制御するための画面。

たとえば、上記の画面では、bookというコマンドの優先度のみ10が設定されている。
入力欄に「b」と打った時点で、bで前方一致するコマンドがbbb blog-hatena book の3つがあるが、
bookが最も優先度が高いため、候補欄にはbookコマンドが先に表示される。

制限事項

表示

入力画面の外観にかかわる設定を行う。

表示>配色

拡張機能

拡張機能>パス変換

拡張機能>Everything

その他

選択肢 説明
なし ログを一切出力しない
エラー エラーログのみ出力する
警告 エラーと警告ログを出力する
通常 エラーと警告と通常ログを出力する
デバッグ デバッグ用出力も含めたすべてのログを出力する

通常コマンドの登録・編集

通常コマンド 基本設定

概要

通常コマンドとはファイルやURLなどを関連付けられたプログラムで表示するためのコマンド。
よく使うもの(プログラム/ファイル/URL)に対して任意のキーワードを設定して、そのキーワードから呼び出すことができる。

画面

通常コマンド 詳細設定

実行時の動作
押下キー 動作
Enter ファイルを実行する or ディレクトリを開く
Ctrl-Enter パス(ファイルが存在するディレクトリ)を開く
Shift-Ctrl-Enter 管理者権限で実行する

定型文の登録・編集

概要

あらかじめ登録しておいた定型文をクリップボードにコピーするためのコマンド
よく使う言い回し(定型文)に名前を付けて、その名前で定型文を呼び出すことができる。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 設定されたテキストをクリップボードにコピーする

定型文グループの登録・編集

概要

定型文のグループを定義するためのコマンド
入力欄にグループ名を登録すると、そのグループに登録した定型文の一覧が候補として選択される。 候補を選択すると、その定型文がクリップボードにコピーされる。 あらかじめ登録しておいた定型文をクリップボードにコピーするためのコマンド

よく使う言い回し(定型文)に名前を付けて、その名前で定型文を呼び出すことができる。

画面

定型文の編集画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 設定された定型文をクリップボードにコピーする

Web検索コマンドの登録・編集

概要

Web検索を行うためのコマンド。
例えばGoogle検索やTwitter検索など、よく使う検索に名前を付けて、その名前で検索サイトを使い分けることができる。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter ブラウザで検索を実行する

ブックマーク検索コマンドの登録・編集

概要

実行環境のWebブラウザのブックマークを検索するためのコマンド。
検索ワードを入力すると、ワードを含むタイトルやURLのブックマークを候補として表示する。

該当する項目を入力画面から実行すると、対応する履歴のURLをブラウザで開く。

Edge/Chromeに対応している。

なお、javascript:で始まるブックマーク(ブックマークレット)については候補から除外する。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter ブックマークをブラウザで開く
Shift-Enter URLをクリップボードにコピーする

ブラウザ履歴コマンドの登録・編集

概要

実行環境のWebブラウザの閲覧履歴を検索するためのコマンド。
検索ワードを入力すると、ワードを含むタイトルやURLの履歴を候補として表示する。

該当する項目を入力画面から実行すると、対応する履歴のURLをブラウザで開く。

Edge/Chromeに対応している。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 該当するページをブラウザで開く
Shift-Enter URLをクリップボードにコピーする

グループコマンドの登録・編集

概要

本アプリに登録済のコマンドを複数まとめて実行するためのコマンド
決まった順序で実行する複数の操作を呼び出す用途で使うことができる。

画面

- 上の図の場合、xxxvimtwitterという順にコマンドを順次実行する、という意味 - 完了するまで待つにチェックすると、そのコマンドが完了するのを待つ

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 登録された内容を実行する

DirectoryIndexコマンドの登録・編集

(試作)

概要

Directory Index(Webサーバーのインデックスページ)上のディレクトリやファイルを表示するコマンド
ランチャーのUI上からディレクトリやファイルをインクリメンタルに絞り込んで、階層をたどることができる



画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 選択した候補のリンク先へ遷移する
Shift-Enter 選択した候補のリンク先をブラウザで開く
Ctrl-Enter 選択した候補のリンク先URLをクリップボードにコピーする

正規表現コマンドの登録・編集

概要

指定した正規表現パターンに合致する場合に、その内容に応じてコマンドを実行するためのコマンド

他のコマンド種類と異なり、登録した名前(キーワード)でマッチングを行うのではなく、パターンで指定した正規表現によるマッチングを行う。
正規表現にマッチしたときにキャプチャしたものを$1``$2…で参照し、起動するコマンドに渡すことができる。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter コマンドで設定したファイルを実行する

フィルタコマンドの登録・編集

概要

ファジーファインダー的なことをするためのコマンド。以下のようなことを行う。

前段で実行したプログラムが標準出力に出力した内容を行単位に分けて候補とする

候補の一覧を絞り込み・選択を行う

選択した結果をもとに後段のプログラムを実行する

登録したコマンド名を入力欄に入力すると、外部プログラムの実行を行い、得られた出力を候補欄に表示する

コマンド名(上の例だとfolderselect)をタイプした時点で、前段のプログラムをバックグラウンドで実行し、候補の一覧を生成・表示する

画面

おことわり

コマンドの設定次第で、候補の数が多くなる可能性がある。
その場合において、大量のデータを高速に絞り込むことを意識した実装などは全くしてないので、大量データを扱うならしかるべきツールを使うのが吉
(このコマンドはインクリメンタルな絞り込みをする手段をお手軽に提供するためのものなので..)

実行時の動作

押下キー 動作
Enter 選択した候補を使って、コマンド設定で指定した後段の処理を実行する

ウインドウ切替コマンドの登録・編集

任意のウインドウをアクティブにする(前面に出す)ためのコマンド。
検索条件をあらかじめ設定しておき、それに対してキーワードやホットキーを設定することができる。

よく使うアプリのウインドウを登録しておけば、そのアプリに素早く切り替えることができる。

タイトルとウインドウクラス名でウインドウを識別する。
対象とするウインドウのタイトルとウインドウクラス名を手入力するのは難しいので、画面上のアイコンを対象ウインドウにドラッグするのがおすすめ。

なお、まぎらわしいが、ウインドウ切り替えとは別物。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter ウインドウを切り替える
Ctrl-Enter ウインドウを切り替えて最大化する

前述の画面の設定でコマンドを作っておくと、下記の操作のいずれかでGVimのウインドウに切り替えることができる。

Windows標準のウインドウ切り替えのキー操作であるAlt-Tabの場合、その時々のウインドウの表示状態によりキーを操作する回数が変わる、ウインドウの数が増えると目的のものを探すのに時間がかかる、という問題がある。
このコマンドを使うと、定数時間で切り替えることができるのがメリット


ウインドウ整列コマンドの登録・編集

ウインドウの位置とサイズを指定しておいて、一括設定するためのコマンド。
普段よく使うアプリの「いつもの配置」を登録しておけば、それをすぐに再現することができる。

任意のウインドウに対し、位置・サイズ指定、最大化、最小化、非表示を設定することができる。
非表示にすることもできるので、バックグラウンドで実行する必要がある一方で表示しておきたくないウインドウを隠す、という用途で使うこともできる。

画面

電卓とペイントをあらかじめ決めた位置に並べる

実行時の動作
押下キー 動作
Enter ウインドウの整列を実行する

整列対象とするウインドウを登録する

ウインドウ整列コマンドに登録するためのウインドウの情報を入力するための画面。

タイトルとウインドウクラス名でウインドウを識別する。
対象とするウインドウのタイトルとウインドウクラス名を手入力するのは難しいので、画面上のアイコンを対象ウインドウにドラッグするのがおすすめ。

画面


簡易辞書コマンドの登録・編集

概要

Excelワークブックファイル(*.xlsx,*.xls)の任意の範囲のデータを簡易的な辞書データ(キーと値のペアの集合)として利用するコマンド。
Excelで定義した辞書データをインクリメンタルに検索することができる。

Excelをデータソースにできるので、データのメンテナンスをExcelでお手軽にできるのがメリット

Excelを利用するため、実行環境にExcelがインストールされている必要がある。

用途・活用例
画面

なお、逆引き検索でヒットした場合、$key$valueも逆になる

簡易辞書コマンド 設定の手引き
  1. Excelアプリケーションを起動し、辞書として利用したいワークシートを選択しておく
  2. Excel側でキーとして使うセル範囲を選択する。次に、本アプリ側でキー範囲取得ボタンを押す
  3. Excel側で値として使うセル範囲を選択する。次に、本アプリ側で値範囲取得ボタンを押す
  4. 取得内容確認ボタンを押下し、取得されるキーと値の内容を確認する
  5. キーと値の内容に問題なければ、選択後の処理の設定をして、OKボタンを押下してコマンドを作成する
動作の説明
制限事項
実行時の動作
押下キー 動作
Enter コマンド設定画面で指定したアクションを実行する
(コピー or 他のコマンド実行 or プログラム実行)
Shift-Enter キーをコピー
Ctrl-Enter 値をコピー

Everything検索コマンドの登録・編集

概要

条件を限定したEverything検索を行うためのコマンド。

検索対象フォルダや、大文字小文字の区別、検索対象をファイルかフォルダに限定した検索などが可能

ファイル名やフォルダ名のパターンだけ指定して、その他の条件を指定しないようなEverything検索であればEverythingのウインドウから直接検索すればよいが、 何か条件を指定する場合に条件をEverythingに毎回入力するのは手間なので、そのあたりを省力化することを目的としている。

設定画面

動作の説明
実行時の動作(SDKを使う場合)
押下キー 動作
Enter 選択したファイルを実行する(関連付けで開く)
Shift-Enter パスをコピー
Ctrl-Enter フォルダを開く
実行時の動作(SDKを使わない場合)
押下キー 動作
Enter Everythingの検索ウインドウをアクティブにする

フォルダ更新検知コマンドの登録・編集

概要

任意のフォルダを監視し、フォルダ内のファイルの変更を検知したときに通知してくれるコマンド。

ファイルサーバ上にあるフォルダに何らかの変更があったときに、それを知ることができる。

設定画面

動作の説明
実行時の動作
押下キー 動作
Enter 更新検知対象のパスを開く

音量調節コマンドの登録・編集

概要

サウンドデバイスの音量やミュート状態を変更するためのコマンド。
下記の操作が可能

コマンド実行時点でシステムで選択されているサウンドデバイスに対して適用する。
(複数のサウンドデバイスがある状況で任意のデバイスに対して…という機能はない)

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 設定した内容に基づき音量調節を実行する

【試作】取り外しコマンドの登録・編集

概要

CD/DVD等ディスクドライブのトレイを開いたり、USBメモリのようなリムーバブルドライブの取り外しを行うためのコマンド

コマンド作成時点であらかじめ対象とするドライブ(A:Z:)を設定しておき、 コマンド実行時点においての当該ドライブに対して、取り外し操作を試みる。

画面

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 設定した内容に基づき取り外し操作を行う

振り分けコマンドの登録・編集

概要

コマンドを実行したときのEnterキーの押下状態(修飾キーの組み合わせ)に応じて、異なるコマンドを実行できるようにする

このコマンドを使うと、Enterキーのみを押してコマンドを実行した場合と、Shift-EnterキーやCtrl-Enterキーを押した場合で異なるコマンドを実行させることができる

フィルタコマンド と組み合わせて使用することを想定している。
一つのフィルタコマンドに対して、キーの押し方によって異なるアクションを割り当てることができる。

画面

実行時の動作

割り当てたキーとコマンドの関連付けに従う

メモ

システムコマンドの編集

一部のシステムコマンドは機能を無効化することができる。
無効化すると、入力欄にコマンド名を入力しても候補として表示されなくなる。


アプリ表示用ホットキー

ランチャーアプリの入力ウインドウを呼び出すためのキー設定画面


キー割り当て

コマンドに対するキー割り当てを行うための画面。
割り当てたキーを押すとコマンドを実行することができる。

ホットキーの種別について
ホットキーの種別の比較

それぞれ実現している仕組みが異なる。
常駐時いつでも有効はシステムのホットキーに登録するため、登録したキーを使って、いつでも呼び出せる一方で、ほかのアプリ内においてそのキーを使うことができなくなる

種別 メリット デメリット
アクティブ時のみ有効 他アプリに干渉しない
他アプリへの干渉を気にする必要がないのでキー選択の幅が広い
まずアクティブにする(入力画面を表示する)必要がある
アクティブ時のみ有効(SandS) SandSの修飾キーをランチャー呼び出しキーの修飾キーと合わせることにより、スムーズな運指が実現できる まずアクティブにする(入力画面を表示する)必要がある
常駐時いつでも有効 いつでも呼び出せる 登録したキーを他アプリで使えなくなってしまう
他アプリに干渉することをふまえて割り当てるキーを慎重に選択する必要がある
SandSに関する制限事項

タスクトレイ

本アプリを起動すると、タスクトレイにアイコンが表示される

アイコンを右クリックすると、メニューが表示される

なお、入力画面のコメント表示欄を右クリックした場合にも、上記のメニューが表示される

各種機能の説明


コマンドとして登録していなくても実行できる機能

コマンドをあらかじめ登録しておいたものを使うのが本アプリの基本的な使い方であるが、 コマンドとして登録していなくても使える機能がある。

URLを開く

http:/...またはhttps://...で始まるURLを入力欄に直接入力して実行すると、通常使うブラウザでURLを開くことができる。

メールを送る

mailto:の後にメールアドレスを入力欄に入力して実行すると、そのメールアドレスをあて先として標準のメーラーが起動する。

環境変数の値を見る

%環境変数名%の形式で入力欄に入力すると、その環境変数の値をコメント表示欄に表示する。 また、実行すると、環境変数の値をクリップボードにコピーする。

ファイル名を指定して実行

入力欄に入力したキーワードが、環境変数PATHに含まれるフォルダやアプリで独自に追加したフォルダ内の.exeファイルと一致する場合は、 その実行ファイルを起動する。

例えば、notepadと入力すると、その環境のPATHのどこかにnotepad.exeがある場合、それを実行することができる。 (一般的にはC:\WINDOWS\system32\notepad.exeにヒットするはず)

履歴

コマンドとして登録していないURL、プログラム実行、実行時引数を伴うコマンド実行は履歴として登録される。 履歴として登録されたものは、次回以降のキーワード入力の際に部分一致で候補にあがるようになる。

16進カラーコード

#RRGGBB #RGB rgb(r,g,b)の形式で入力欄に入力すると、そのカラーコードに対応する色をアイコン欄に表示する。 選択するとクリップボードに内容をコピーする。

VMware Workstation PlayerのMRU

VMware Workstation Playerの起動直後の画面の一覧に表示される仮想マシンの表示名を候補として表示する。
実行すると、拡張子.vmxに関連付けられたアプリケーションでファイルを実行する。
(VMware Workstation Playerが仮想マシンを起動するはず)

URIデコード

URIエンコード形式の文字列をデコードして表示する。 (UTF-8でエンコードされているものとして解釈する)
コマンドを実行するとデコード後の文字列をクリップボードにコピーする。

例: %E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%81%AFこんにちは

Base64デコード

Base64形式の文字列をデコードして表示する。 コマンドを実行するとデコード後の文字列をクリップボードにコピーする。

例: 44GT44KT44Gr44Gh44Gv77yBこんにちは!

このコマンドはデコード後のデータをUTF-8形式の文字列として解釈する。このコマンドはバイナリデータを想定したものではない。
デコード後データがバイナリデータだった場合、文字化けした文字が結果として表示されたり、空文字が表示されるような挙動になる。

なお、誤発動を防止するため、入力キーワードが16文字未満の場合には変換を行わない。

8進数/16進数/Unicodeエスケープシーケンス

8進数/16進数/Unicodeエスケープシーケンスで記述された文字列をデコードして表示する。 (8進数/16進数でエスケープされたものについてはUTF-8のバイトシーケンスとして解釈する)
コマンドを実行するとデコード後の文字列をクリップボードにコピーする。

IPアドレス

getipコマンドを入力すると、実行環境で利用可能なネットワークアダプタのIPアドレスの一覧を表示する。
コマンドを実行するとIPアドレスをクリップボードにコピーする。

簡易時間計算

HH:MM-HH:MMの型式で入力すると、時間間隔を分単位で表示する。
コマンドを実行すると時間をクリップボードにコピーする。

例: 13:43-12:5053分

単位変換

以下の単位変換を実装している。


拡張機能について

前セクションに記載した機能のほかに、下記の機能もある。
これらの機能を利用しない場合は、アプリケーション設定の拡張機能から無効にすることができる。

電卓機能

入力欄に数式を入れると、計算結果をコメント欄に表示する。
Enterキーを押下すると、計算結果をクリップボードにコピーできる。

利用するにはPythonが必要。
Pythonを使っているので、演算子もPythonのものを使うことができる。

その他、Python標準関数のうち、計算結果が文字列/数値になるものと、mathモジュールの関数を使用することができる。

Excel/Libre Office Calcシート表示

入力画面を表示した時点で開いているExcel(デスクトップ版)とLibreOffice Caclのシート名一覧を候補に表示する。
該当する項目を入力画面から実行すると、対応するワークシートのウインドウをアクティブにする。

Ctrl-Enterキーを押して実行すると、最大化表示する。

PowerPoint スライド表示

入力画面を表示した時点でアクティブなPowerPointプレゼンーションのスライドタイトル一覧を候補に表示する。
該当する項目を入力画面から実行すると、対応するスライドのアクティブにする。

Outlookメール表示(試作)

入力画面を表示した時点でOutlook(デスクトップ版)を起動している場合に、受信トレイにあるメール(スレッド)の一覧を候補に表示する。
該当する項目を入力画面から実行すると、対応するメールスレッドの最新のメールを別ウインドウで表示する。

すべてのメールを拾うと動作が重くなりそうなので、受信トレイに限定し、上限を1024固定としている。
(新しいものから抽出、1024スレッドを超えた分は見ない) 未処理のアイテムのみをInboxに置いて、処理済のメールを別フォルダに移動する運用している人を想定した機能

ウインドウ切り替え

入力画面を表示した時点で表示しているウインドウタイトルの一覧を候補に表示する。
該当する項目を入力画面から実行すると、対応するウインドウをアクティブにする。

Ctrl-Enterキーを押して実行すると、最大化表示する。

既出のウインドウ切替コマンドとは別物。
ウインドウ切り替えは入力欄のキーワードに合致するタイトルを持つウインドウを候補として表示するもので、
コマンドとして登録していなくても候補欄に表示されるが、ウインドウに対して任意のキーワードを設定したり、ホットキーから呼び出したりすることはできない。

コントロールパネル表示

コントロールパネルの表示名を候補として表示する。
(例: 電源オプション インターネットオプション)

該当する項目を入力画面から実行すると、対応するコントロールパネル項目を開くことができる。

※ あとからインストールしたプログラムによって追加される項目は表示できない場合がある
(例: ハードウェアベンダのユーティリティやJavaのコントロールパネルなど)

スタートメニューに登録された項目

スタートメニューに登録されたプログラムを候補として表示し、実行することができる。

最近使ったファイル

システムの最近使ったファイルに登録されたファイル名を候補として表示する。実行すると、ファイルを開くことができる。 (拡張子に関連付けたアプリケーションで開く)

例:

UWPアプリ

システムにインストールされたUWPを候補として表示し、実行することができる。

例: 映画アプリ

MMCスナップイン

MMC(Microsoft管理コンソール)の要素を候補として表示し、実行することができる。
入力欄にMMCスナップインのアプリケーションタイトルを入力すると、該当するMMCスナップインを実行することができる。

例: ディスクの管理

git-bashパス変換

入力欄にgit-bash上のパス表記でファイルパスを入力すると、対応するWindowsローカルパスに変換するコマンドを表示する

コマンドを実行すると、Windowsローカルパスをクリップボードにコピーする

また、入力欄にWindowsローカルパス表記でファイルパスを入力すると、対応するgit-bash上のパス表記に変換するコマンドを表示する

fileプロトコルをローカルパスに変換

file://...で始まるパスをローカルパスやUNC形式のパスに変換し、変換したパスに対して下記の操作を行うことができる。

実行時の動作
押下キー 動作
Enter 変換後のパスをクリップボードにコピー
Shift-Enter 開く(ファイルを実行する)
Ctrl-Enter パスを開く(パスが存在するフォルダをファイラーで開く)
fileプロトコルの例

file:///C:/Windows/WindowsUpdate.logC:\Windows\WindowsUpdate.log


その他の機能

ログ出力レベル

ログファイルに出力するメッセージのレベルを選択する。

ログファイルは設定ファイルの保存先フォルダ内に<アプリ名>.logというファイル名で出力する。
アプリケーション設定のその他で出力対象とするログレベルを設定することができる。

【試作】連続稼働を警告する

休憩を挟まずに連続して作業を続けていた場合に、その旨をトースト通知する機能。
休憩を促す目的。
スクリーンロックを休憩(離席)とみなす。

アプリケーション設定のその他で有効化することにより利用できる。

マクロ機能

コマンドのパラメータとしてマクロを使用することができる。
マクロを使うと、クリップボード/時刻/環境変数の値など、その時々や環境に応じて変化する動的な値に置き換えることができる。
マクロは${macroName arg1 arg2 ...} のような書式で指定する。
引数がないマクロの場合は$macroNameという書式も可能


利用可能なマクロ一覧

appマクロ

アプリケーション名やアプリケーションのバージョン、ビルド日時を得る

記法

以下のいずれかを指定できる。

# アプリ名を得る
${app}   → Soyokaze
${app name}   → Soyokaze
# バージョン番号を得る
${app version}   → 0.30.0
# ビルド日を得る
${app builddate}   → 2024/11/08
# ビルド時刻を得る
${app builddate}   → 01:23:45

basenameマクロ

引数で与えたパスからファイル名を除去する

記法

${basename パス文字列}の形式で指定する。

# ディレクトリパスを得る
${basename c:\dir\a.txt }   → c:\dir

clipboardマクロ

クリップボードに入っている値に置き換えることができる。

記法

${clipboard}の形式で指定する。

dateマクロ

現在の日付・時刻に置き換えることができる。

日付・時刻に置き換える際の書式を指定したり、現在時刻に対して任意のオフセット(時間差分)を指定できる。

記法

${date [format [offset]]}の形式で指定する。

formatで日付の書式を指定できる。

書式を指定しない場合は、時分秒(%H:%M:%S)を表示する

offsetでオフセットを指定する。

オフセットを指定しない場合は現在時刻を表示する。

日付の書式

strftimeの書式をそのまま指定する。

コード 意味
%a ロケールでの曜日
%A ロケールでの曜日(完全) 火曜日
%b ロケールでの月 11
%B ロケールでの月(完全) 11月
%c ロケールでの日付と時刻 2024/11/19 12:34:45
%C 西暦上二桁 20
%d 月の日付(1-31) 19
%D %m/%d/%y 11/19/24
%e 月の日付、右寄せ二桁 9
%e 月の日付、右寄せ二桁 9
%F %Y-%m-%d 2024-11-19
%g 西暦の年の下二桁 24
%G 西暦の年 2024
%h %bと同じ 11
%H 24 時間形式の時(00-23) 14
%I 12 時間形式の時(01-12) 2
%j 年の通算日 (001 - 366) 324
%m 月 (01 - 12) 11
%M 分 (00 - 59) 25
%n 改行文字 -
%p ロケールでの午前/午後表記 午前
%r ロケールでのAM/PM形式の時刻 xxx
%R %H:%Mと同じ 14:09
%S 秒(00 - 59) 48
%t タブ文字 -
%T %H:%M:%Sと同じ 14:10:59
%u 曜日を表す数値(1 - 7、月曜日が 1) 2
%U 年の週数(0-53)。週の初日は日曜 46
%V 年の週数(1-53)。週の初日は日曜 46
%w 曜日を表す数値(0 - 6、日曜日が 0) 2
%W 年の週数(00-53)、週の初日は月曜 46
%x ロケールでの日付表現 2024/11/19
%X ロケールでの時刻表現 14:43:56
%y 西暦下二桁(00 - 99) 24
%Y 西暦四桁(00 - 99) 2024
%z 時差。UTCからのオフセット +0900
%Z ロケールでのタイム ゾーン名称 東京(標準時)
%% パーセント記号 %
オフセット

以下の形式で指定する。

[S](+ or -)(オフセット値)(Y or M or D or h or m or s)
# マクロ実行日時が 2024/11/18(月) 12:34:45 だったとする

${date}
  → 12:34:45

${date "%Y/%m/%d" +1D}
  → 2024/11/19 (翌日の年月日)

${date "%Y/%m/%d" S+1D}
  → 2024/11/18 (日曜日11/17の1日後の年月日)
制限

envマクロ

環境変数の値に置き換えることができる。

記法

${env 環境変数名}の形式で指定する。

# ユーザのホームディレクトリのパスを取得する
${env USERPROFILE}
 → C:\Users\username

# ユーザ名を取得する
${env USERNAME}
 → username

randomマクロ

乱数を生成する系の処理を行うためのマクロ。
現在はuuidの生成のみをサポートする。

記法

${random 種類}の形式で指定する。

# UUIDを生成する
${random uuid}
  → 36128e01-947e-4bd2-864c-16a234c32a8d

afxwマクロ

外部ファイラとしてあふwを利用している場合に、あふw側で表示しているカレントディレクトリを取得することができる。
このマクロを使う場合、あふ側の設定でオートメーションサーバ登録しておく必要がある。

記法

${afxw currentdir}と記述する。

powerstatusマクロ

【試作】
電源状態に関する情報を取得し表示することができる。

記法

${powerstatus format}の形式で記述する。

format部分に表示する情報を表す指定子のいずれかを記述する。

指定子 意味
%l バッテリー残量を表すパーセント(0-100%)、バッテリー駆動でない場合は(不明)
%a AC電源に接続されているかの状態 オンラインオフライン不明のいずれか

システムコマンド一覧

システムコマンドとは、本アプリに最初から登録済のキーワード

削除はできないが、一部のコマンドについては無効化することができる。
無効化すると、入力画面でキーワードを入力しても候補として表示されず実行もできなくなる。

キーワードマネージャから設定することができる。


cd

実行中のランチャーアプリプロセスのカレントディレクトリを変更する


copyclip

コマンド名の後に指定した文字列をクリップボードにコピーする


displayoff

モニター(ディスプレイ)の電源を切る。
マルチモニター環境の場合、すべての電源を切る。


edit

既存コマンドの編集画面またはキーワードマネージャ画面を表示する
後続パラメータにコマンド名を表示を指定した場合、そのコマンドの編集画面を表示する。
後続パラメータとして何も指定しなかった場合はキーワードマネージャ画面を表示する。


emptyrecyclebin

ごみ箱を空にする。
コマンド設定にて、空にする前の確認の有無を設定することができる。(初期状態は確認なし)


exit

本アプリを終了する。


maindir

本アプリの実行ファイルが置かれているフォルダをファイラーで表示する。


manager

キーワードマネージャ画面を表示する。


new

新規コマンド登録画面を表示する。


newsnippet

現在クリップボードにあるテキストを定型文として登録するための登録画面を表示する。


registwin

直前にアクティブなウインドウをコマンドとして登録する。


reload

設定ファイルの再読み込みを行う。
(テキストエディタで直接キーワード編集を行ったときにリロードするためもの)

当アプリの初期のバージョンではコマンド編集のためのUIを実装していなかったため、その頃の名残として存在しているものであるが、現在は使う必要はない。


setting

アプリケーション設定画面を表示する。


userdir

設定ファイルの保存先フォルダを表示する

設定ファイルの保存先については 設定ファイルの保存先 を参照のこと


version

バージョン情報ダイアログを表示する

候補欄のコマンド表示順序について

候補欄のコマンド表示順序はコマンドの一致度によって決まる。

入力欄に入力されたキーワードとコマンド名とで比較し、その一致度によりの名前に部分一致するかどうかで判断を行 - スペース区切りで複数キーワード指定された場合、個々のキーワードごとに候補の名前と部分一致比較を行い、すべてマッチするものを対象とする

一致度の区分

一致の度合いに応じて、候補の表示順序を変えている。一致度の区分として以下の4種類がある。
先に挙げたほうが優先順位が高い(先に表示する)

一致度が同じ場合はコマンドの優先度に従う。

完全一致

キーワードのいずれかが、候補と完全一致する

前方一致

先頭のキーワードと候補が前方一致する

部分一致

与えられたキーワードが候補に部分的に一致する

弱一致

他の区分の候補がない場合に表示対象とする、特殊な区分
Web検索コマンド簡易辞書コマンドなどにおいて、コマンド名がなくても候補として表示するものを弱一致としている。

設定ファイルの保存先

アプリ初回起動時に ユーザフォルダ直下(通常は C:\Users\<ユーザ名>)に.soyokazeフォルダを作成し、このフォルダ内に設定ファイル一式を保存する。


ポータブル版

exeと同じフォルダ階層にprofileというフォルダが存在する場合、ポータブル版として動作する。
この場合、設定ファイル一式をprofileフォルダ内に作成する。

コマンドラインオプション

なお、上記のコマンドラインオプションによる実行は、事前に本アプリが起動している状態で行う必要がある
(起動していない状態で実行した場合、単にアプリが起動するだけ)

取り扱い種別、ライセンス

フリーソフト

ソースコード

https://github.com/ampmmn/Soyokaze

利用ライブラリ

連絡先

htmnymgw@gmail.com