1.MapTempoの概要
- ライブの収録や古い曲など、演奏テンポが揺れている音源をDAWに取り込む際、小節やテンポを合わせるために使います。
- 小節頭を示すマーカーとなる音(マーカーノート)を入力したファイルを作成し、それを読み込ませると、マーカーノートの間隔からテンポを計算し、テン
ポマップを作成します。
- DAWでうまくテンポ検出を行えない音源でも、テンポ設定が行えます。
- プログラムの動作としては、Standard MIDI Fileを読み込みテンポを追加して出力するコンバーターになります。
2.導入方法
1.インストール
- インストーラーはありません。ファイルを解凍して適当なフォルダに置いてください。
- 動作に必要なファイルは「MapTempo.exe」「MapTempo.exe.config」の2つのファイルです。
- ライブラリが無い等のエラーが出た場合は、Windows10の アップデートが必要かと思います。
2.起動
- 「MapTempo.exe」ファイルをダブルクリックして起動します。
- 「WindowsによってPCが保護されました」画面が表示された場合は、「詳細情報」→「実行」と選択してください。
次回の起動から表示されなくなります。
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3.アンインストール
- 「MapTempo.exe」「MapTempo.exe.config」ファイルを削除してください。
3.使い方
1.DAWに曲の読み込み
- テンポマップを作成したい音源(曲)を、DAWに読み込みます。今回は説明を簡単にするため、ファイル先頭を1小節目1拍にしておきます。
2.マーカーノートの入力
- 曲の先頭、1小節目1拍にまずマーカーノートを置きます。これは音源ファイル先頭の目印になり
ます。
- 次に音源を聞き、小節頭の目印となる音(マーカーノート)を打ち込んでいきます。位置
の調整を行う場合はTick位置で行います。
- ※マーカーノートには、4拍用~1拍用があります。
LogicProXでの入力例
※D2/F#2は、3拍および1拍の小節の頭を入力しています。
3.SMFで保存
- マーカーノートを打ち込んだトラックをSMF(Standard MIDI File)で保存します。Formatは0でも1でもOKです。
4.テンポマップ作成
- プログラムを起動し、上記SMFファイルをドラッグ&ドロップすると、テンポマップが追加されたSMF(Format0)が同じフォルダに出
力されます。
- ファイル名は、元のファイル名の末尾に"_Tempo"が追加されたものになります。
- ※既に同じ名前のファイルがある場合は上書きされるので、必要に応じてバックアップ等をとっておいてください。
- ※計算したテンポが画面に表示されるので、想定するテンポと異なっていないか確認してください。
- ※マーカーノート以外は全部削除されるので、他の音は入れない方が面倒が少ないと思います。
5.DAWへの読み込み
- 上記ファイルをテンポも含めDAWに読み込むと、先ほど打ち込んだマーカーノートが小節頭に設定され、テンポマップが作成されています。
※「Time Signature」をOnにしているので、拍子が出力されています。
6.位置の調整
- 1小節目は暫定で打ち込んでいるため、必要に応じてテンポを調整したり位置を調整したりしてください。
※変換前のファイルを同梱したので、入力の参考としてみてください。
4.Setting画面
マーカーノートのMIDI
Channelを設定します。デフォルトは10chです。
- デフォルト:C2(36)Kick1
- デフォルト:D2(38)Snare1
- デフォルト:F2(41)LowTom2
- デフォルト:F#2(42)ClosedHH
- マーカーノートのノートNoを指定します。ドラム等のパーカッシブな音が良いと思います。
- ファイルに拍子を出力するかどうかを選択します。
5.QA
- 「Tempo Marknote does Not Exists.」と表示される。
- マーカーノートが見つかりません。MIDIChannelが合っているか、関係無いファイルを読み込ませていないか確認してください。
- 「Error.Elapsed Time Too Short.」と表示される。
- マーカーノートの間隔が狭すぎるため、テンポが1000を超えています。元のファイルを確認してください。
- 「Setting Read Error.」「Setting Save Error.」が表示される。
- 「MapTempo.exe.config」ファイルが見つかりません。ダウンロードされた元のファイルから復元してください。
- 3拍子+2拍子または、4拍子+1拍子で入力してください。
- テンポを含んでSMFを読み込む方法はDAWにより異なる模様です。お使いのDAWの方法を確認ください。
- 表示されたテンポとDAWで読み込んだ時のテンポが微妙に異なる。
- 表示のための丸め誤差および、DAWのテンポ分解能による丸め誤差と思われます。
6.バージョン履歴
- Version 1.0.0.0
最初のリリース
- Version 1.1.0.0
Standard MIDI Fileに設定されているTPQN(4分音符あたりTick数)が大きい場合に、
次の音符までの時間計算がオーバーフローしテンポが1000を超えてしまう問題を修正。
7.著作権その他
- このソフトウェアはフリーウェアです。
- 著作権はmassuumaruが保有します。
- Vectorでのみ公開しています。ウイルス混入等の危険を避けるため転載は不可です。紹介等はOKです。
- このプログラムを使用したことにより、如何なる損害が発生しても、作者は一切の責を負いません。
使用される方の責任にてご使用ください。
- Windows 10 64bit / 32bit Home にて動作確認しています。他のバージョンでの動作確認はしていません。